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52.trigger③
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「さて、お待ちかねの水族館に着いたよ」
水族館は、江ノ島という名称がつくだけあって本当に湾岸線に存在している。
遠目には住宅地も垣間見えて、住宅地でしか育ったことのない私は、こんな所で生活するのも素敵とか、つい夢見心地なことを想像してしまう。
しかも、並んで歩いている藤澤さんを巻き込んでの想像が楽しくて。
「こういう所で生活するのって、楽しそうですね」
うっかり声に出して言ってしまった。でも、いつもみたいに同調してもらえず。
「そうかな...?こういう所よりみなとみらいとか、横浜とかの方が生活しやすそうだよ」
...あれ?
それどころか話題をさり気なくかわされてしまう。
彼は水族館が苦手なのかと改めて思い、それならば、自分だけでも盛り上げなくてはとテンションをあげて水族館の中に入ってみる。
今日はその限定の日なのかと疑ってしまうくらい、殆どがカップルと家族連れ。
私は着いて早々営業時間が気になり、確認してみると彼が話していた通り夕方までだった。
「わ!!ここ、本当にすぐに終わっちゃいます!」
焦って訴えると、彼は小さく笑い、まあまあと私を窘める。
「大丈夫、ここは意外と小さいんだ。だから、そんなに慌てなくても全部見れるよ」
言われてみると、フッとさっきまで気負っていたものがなくなるから不思議だ。
きっと、それは『恋』という魔法にかかっていたせいかもしれない。恋は盲目とはよく言ったもの...。
「ほら、あっちなんかは優里が好きそう」
藤澤さんがわざわざ指をさして教えてくれたのは、ペンギンのいる場所。
せっかく教えてくれたのだからと、俄然、興味がわき、神秘的な青白いライトに照らされている水槽を眺めながら、私たちはその場所へとたどり着いた。
このコーナーはここでは人気があるスポットのようで、なかなかの人だかりができており、彼は背が高いから見えるみたいだけど私の方はイマイチ。
すると、何を思ったのか、彼は私の両肩にそっと手を乗せ、自分の前に立たせてくれる。それから、周りの人に聞こえるか聞こえないかの距離で教えてくれた。
「ここの隙間から真っ直ぐ見ると、良く見えるよ」
トクン。
その声がやけに甘く耳元で聞こえ、私の鼓動を簡単に早くさせる。
「...は、はい」
彼はそんな私のドキドキな心境は分かっていないようで、続けざまに、また。
「ほら、あそこの子供なんか可愛いよ」
耳から吹き込まれる低い声は、いつもよりも艶っぽい気がする。これは距離が近いせい?ますます鼓動が早くなり、後ろを意識するあまり、反応する事が遅くなってしまった。
...子供?
私は目の前のペンギンの中でそれらしい子供は見つけられず、その代わり、近くにいる家族連れの赤ちゃんの方に目がいく。
...この子のことを話しているのかな?
言われてみれば、笑顔がとても可愛い赤ちゃん。
私がさっき神社でお願いしていたことと、イメージが重なる。
願わくばずっとずっと藤澤さんと一緒にいられますようにと、あんなに一生懸命神様にお願いしたのは、藤澤さんとの未来予想図。
彼に悩み事?なんて聞かれても、本当の事を答えることなんてとてもできなかった。
「...可愛いです」
その家族連れを眺めながら、ボンヤリと呟く。
背後にいる彼はどんな顔で私と同じ光景を見ているのだろうと、想いを巡らせたものの、想像はつかない。
ただ「本当だ」と私と同じような言葉を発してくれたので、この話を続けたくて話を続ける。
「私もあんな子が欲しいです...」
あやされている子供ははしゃいでいて、そのお父さんの姿がなんとなく未来の彼に重なって見えた。そして、その隣には私がいることを望むのだけれど。
でも、これにはすぐに返事をしてくれなかった。
私はペラペラと余計なことを話してしまったと、背後へ顔を向けることができず、自己嫌悪。
...もしかして、困ってる?
言葉にしてしまったことはどうにもならない。
それを必死で挽回しようと考えていると、不意に耳元で彼の気配がした。
「それは、無理。難しいかな」
言い方は優しかったけれど、彼の決定的な拒絶の意思がうかがえる。
こんな話をふった私がいけないと、心の中で半泣き状態だった。
そのくせ、自分で勝手に妄想したのに、責任転嫁みたいなことも考える。
...もう少し、オブラートに包んでくれるとか、話を合わせてくれるとかしてくれないのかな。
そう思うと、恨みがましくなり密かにいじけると、彼はそんな私に対して。
「優里の気持ちも分からないことはないけど」
顎に指を当て、難しい顔で考える仕草を見せている。それから、至って、真面目な顔で理知的な回答が返ってきた。
「ペンギンの子供は個人で飼うとワシントン条約に引っかかるから、飼えないと思うんだけど。それでも飼いたいの?」
「...ぺ、ペンギン?ワシントン?」
聞きなれない単語の羅列に心の奥底からの変な声を発してしまう。
優しい彼は、私と水槽のペンギンたちを交互に見てウンウンと共感しきりで。
「うん。確かに可愛いんだけど...ね」
私の気持ちを汲んでは、くれる。
それで目の前の水槽にじっと目をこらすと、確かに隅っこにいるペンギンの子供たち。その存在を確認すると一気に脱力する。
...なんだ、子供...違い。
「その...ペンギンは、諦めます」
「うん。是非、そうした方がいい」
ぐったりと疲れた返事をした私とは対称的に、彼は私の頭を優しく撫ででくれた。
その手はまるで駄々をこねた子供をあやすみたいだけれども、自分に向けられた視線は穏やかで優しくて、私の瞳には眩しく映る。
...私ったら、なんて恥ずかしい間違いを。
勘違いもここまでくると甚だしかったけれど、藤澤さんは水族館が苦手ではないという結論に落ち着き、ホッとしたのは言うまでもなく...。
水族館は、江ノ島という名称がつくだけあって本当に湾岸線に存在している。
遠目には住宅地も垣間見えて、住宅地でしか育ったことのない私は、こんな所で生活するのも素敵とか、つい夢見心地なことを想像してしまう。
しかも、並んで歩いている藤澤さんを巻き込んでの想像が楽しくて。
「こういう所で生活するのって、楽しそうですね」
うっかり声に出して言ってしまった。でも、いつもみたいに同調してもらえず。
「そうかな...?こういう所よりみなとみらいとか、横浜とかの方が生活しやすそうだよ」
...あれ?
それどころか話題をさり気なくかわされてしまう。
彼は水族館が苦手なのかと改めて思い、それならば、自分だけでも盛り上げなくてはとテンションをあげて水族館の中に入ってみる。
今日はその限定の日なのかと疑ってしまうくらい、殆どがカップルと家族連れ。
私は着いて早々営業時間が気になり、確認してみると彼が話していた通り夕方までだった。
「わ!!ここ、本当にすぐに終わっちゃいます!」
焦って訴えると、彼は小さく笑い、まあまあと私を窘める。
「大丈夫、ここは意外と小さいんだ。だから、そんなに慌てなくても全部見れるよ」
言われてみると、フッとさっきまで気負っていたものがなくなるから不思議だ。
きっと、それは『恋』という魔法にかかっていたせいかもしれない。恋は盲目とはよく言ったもの...。
「ほら、あっちなんかは優里が好きそう」
藤澤さんがわざわざ指をさして教えてくれたのは、ペンギンのいる場所。
せっかく教えてくれたのだからと、俄然、興味がわき、神秘的な青白いライトに照らされている水槽を眺めながら、私たちはその場所へとたどり着いた。
このコーナーはここでは人気があるスポットのようで、なかなかの人だかりができており、彼は背が高いから見えるみたいだけど私の方はイマイチ。
すると、何を思ったのか、彼は私の両肩にそっと手を乗せ、自分の前に立たせてくれる。それから、周りの人に聞こえるか聞こえないかの距離で教えてくれた。
「ここの隙間から真っ直ぐ見ると、良く見えるよ」
トクン。
その声がやけに甘く耳元で聞こえ、私の鼓動を簡単に早くさせる。
「...は、はい」
彼はそんな私のドキドキな心境は分かっていないようで、続けざまに、また。
「ほら、あそこの子供なんか可愛いよ」
耳から吹き込まれる低い声は、いつもよりも艶っぽい気がする。これは距離が近いせい?ますます鼓動が早くなり、後ろを意識するあまり、反応する事が遅くなってしまった。
...子供?
私は目の前のペンギンの中でそれらしい子供は見つけられず、その代わり、近くにいる家族連れの赤ちゃんの方に目がいく。
...この子のことを話しているのかな?
言われてみれば、笑顔がとても可愛い赤ちゃん。
私がさっき神社でお願いしていたことと、イメージが重なる。
願わくばずっとずっと藤澤さんと一緒にいられますようにと、あんなに一生懸命神様にお願いしたのは、藤澤さんとの未来予想図。
彼に悩み事?なんて聞かれても、本当の事を答えることなんてとてもできなかった。
「...可愛いです」
その家族連れを眺めながら、ボンヤリと呟く。
背後にいる彼はどんな顔で私と同じ光景を見ているのだろうと、想いを巡らせたものの、想像はつかない。
ただ「本当だ」と私と同じような言葉を発してくれたので、この話を続けたくて話を続ける。
「私もあんな子が欲しいです...」
あやされている子供ははしゃいでいて、そのお父さんの姿がなんとなく未来の彼に重なって見えた。そして、その隣には私がいることを望むのだけれど。
でも、これにはすぐに返事をしてくれなかった。
私はペラペラと余計なことを話してしまったと、背後へ顔を向けることができず、自己嫌悪。
...もしかして、困ってる?
言葉にしてしまったことはどうにもならない。
それを必死で挽回しようと考えていると、不意に耳元で彼の気配がした。
「それは、無理。難しいかな」
言い方は優しかったけれど、彼の決定的な拒絶の意思がうかがえる。
こんな話をふった私がいけないと、心の中で半泣き状態だった。
そのくせ、自分で勝手に妄想したのに、責任転嫁みたいなことも考える。
...もう少し、オブラートに包んでくれるとか、話を合わせてくれるとかしてくれないのかな。
そう思うと、恨みがましくなり密かにいじけると、彼はそんな私に対して。
「優里の気持ちも分からないことはないけど」
顎に指を当て、難しい顔で考える仕草を見せている。それから、至って、真面目な顔で理知的な回答が返ってきた。
「ペンギンの子供は個人で飼うとワシントン条約に引っかかるから、飼えないと思うんだけど。それでも飼いたいの?」
「...ぺ、ペンギン?ワシントン?」
聞きなれない単語の羅列に心の奥底からの変な声を発してしまう。
優しい彼は、私と水槽のペンギンたちを交互に見てウンウンと共感しきりで。
「うん。確かに可愛いんだけど...ね」
私の気持ちを汲んでは、くれる。
それで目の前の水槽にじっと目をこらすと、確かに隅っこにいるペンギンの子供たち。その存在を確認すると一気に脱力する。
...なんだ、子供...違い。
「その...ペンギンは、諦めます」
「うん。是非、そうした方がいい」
ぐったりと疲れた返事をした私とは対称的に、彼は私の頭を優しく撫ででくれた。
その手はまるで駄々をこねた子供をあやすみたいだけれども、自分に向けられた視線は穏やかで優しくて、私の瞳には眩しく映る。
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