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107.happy ending④
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露天風呂での淫らな戯れから解放され、気怠い気持ちのままヨロヨロと浴衣に着替え洗面所の椅子に腰掛ける。大きな鏡を前にすると頰をほんのりと赤くした自分の顔が映り、浴衣からのぞく肌の部分には赤い痕を見つけた。
...あ、やっぱり。
これはさっき藤澤さんが残した痕跡だとすぐに分かる。閉じた浴衣を少しはだけさせてみると別の箇所にもあった。初めての夜でのキスマークを同僚の美波ちゃんに見られたとボヤくと、これからは気をつけると約束してくれたのに。彼が約束を忘れるなんて珍しいと首を傾げ、化粧水を肌につけていると背後の扉が予告もなく開かれた。黒髪からポタポタと水滴を垂らした本人が登場である。
「あれ?まだそこにいたんだ?」
そこらへんに置いてあったバスタオルを頭にすっぽりと被ると、私に構わずガシガシと頭を拭き始めた。けれど、一糸まとわぬ姿なので目のやり場に非情に困る。さっきまでお互い触れ合っていたのに正気になると恥ずかしい私は大雑把にスキンケアを済ませその場から逃げようとすると、腰にタオルを巻いただけの彼に腕を掴まれてしまう。
「な、なんですか...?」
腕を掴まれたものだから怯えた口調になると、彼は上半身裸のまま私を横抱きにして持ち上げ、私は宙に浮いた身体を支えようと彼の首に必死に腕を回した。
「ふ、藤澤さん、何をっ!?」
「...何をってさっきの続き。あっちじゃ優里がのぼせるだろ?」
クイッと顎で露天風呂がある方を示されると、さっきまでのあられもない睦みあいを否応なしに思い出してしまう。それと自分が何故解放されたかという事を。
「そ、それはその...」
自分からはそんな事を口には出せる話がなく、藤澤さんはそんな私の気持ちを難なく読みとったみたいで。クスッと小さく笑うとそのまま私をベッドまで運び、背中がシーツに触れたと同時くらいに私にのしかかってきた。気がつくと浴衣を大きく開かれ、何も用をなさない状態になっている。身につけたばかりの下着は剥ぎ取られ、そのおかげで剥き出しになった肌に彼は容赦なく唇を這わせてゆく。そうしているうちに治っていた私の熱がまた蘇り息が荒くなる。途中までされるがままに彼に身を任せていたけれど、天井の灯りが目に入り気がつくとこんな明るさの中で自分の裸体を晒していた。慌てて寝具を引き寄せ身体を隠すように目配せすると、逆にその寝具は奪われた。
「ダメ。灯りはこのままで消させない」
いつもなら聞き入れてくれる願いを聞いてはもらえず、煌々とした灯りの中で彼の顔がほんの数センチまで近づく。初めての明るさで彼の端整な顔立ちに心奪われると、その眼差しは真剣だった。
「...好きだよ」
今までに何度も言われたことのある言葉がどういうわけだか胸を苦しくさせる。こんなに切なく言われたことがあっただろうかと息を飲むと、彼からもたらされる深い口づけによりあっという間に我を忘れそうになる。舌を絡めあいながら、1つに髪をまとめてあったヘアクリップが落ちる音を聞き、ようやく唇がはなれた。
「私も...です...」
いつも与えられているだけじゃいけないと同じように言葉を伝えると、気持ちが高揚して彼の首に腕を回していた。こんな風に自分から彼を求めてしまうのは初めての事。それが新たな起爆剤となり、口づけは愛撫のように激しくなってゆく。
「んんっ...」
彼の唇が私の肌を味わいながら手をシーツに縫い付ける。次第に彼の頭が下の方へと導かれていくと大腿は大きく開かれ、閉じようとする脚の間に藤澤さんは自分の身体を割りいれた。私は脚を閉じることができなくなり、なおも膝裏を押さえつけられる。そのおかげで秘めたる部分が白日のもとに晒されてしまう。
「...こんなところにホクロがある」
彼は煌々とした灯りのもので直接目に見えたものを口にした。その言葉は明らかに聞こえよがしに言ったものであり、私の耳に届く。
「や、やだっ...見ないで、下さ...」
そのホクロがある場所に心当たりがある。手を伸ばして彼の視線を阻もうとすると、その指先を丁寧に一本ずつ舐められる。彼の熱い舌の感触が指から脳に直接伝わり、手に力が入らなくなってしまう。そんな心もとない抵抗では大人の男性の彼を止めることは至難のわざ。それをいい事にその舌は私の指からはなれると、トロトロと蜜が溢れ出している場所にまで辿りついた。
「あぁっ...やっ....それはっ....!」
仰け反りながらも小さな悲鳴をあげ、太腿に力を入れ閉じようともがく。それでも、彼は大腿を押さえつけ、宥めるように撫でながらその奥へと進んでいってしまう。躊躇うことなく唇を這わせ蜜を啜り舐め取られてしまうと、押さえつけられているというのに身体が大きく跳ね出す。
「やぁっ...ダメ!...あぁっん...」
この明るさのせい羞恥を強く感じ、理性が焼ききれそうになる。経験豊富な彼はそれを分かりきっているはずなのに快楽から逃げようとする私の身体をはなしてはくれない。シーツに爪を立て足の指先を丸めるくらい感じきって、何度達したか分からなくて涙声になりながら訴えるしかなかった。
「もっ....無理....です...許して」
「...ここでやめる?」
意地悪く返され蜜口に指を添えられると、また、新たな熱が産まれる。その繊細かつ大胆な動きは私の身体を知り尽くしていると言わんばかりにズクズクと疼く欲望を刺激した。その刺激に耐えきれず逆に藤澤さんを欲してしまうと、彼は小さく微笑み、その瞬間。
...う、うそ?
気がつくとなぜかうつ伏せで腰が持ち上がった状態で、再び脚を開かれていく。そんな状況に固まってしまうと、背中から覆いかぶさるように彼の肌が密着する。
「あぁっ...」
無防備な背中に唇を這わせられ身体を仰け反らせてしまうと、後ろから抱き締められるように腰を持たれ、乳房を、その頂を余すことなく愛撫されて。余計な事を考える隙も与えられず、さっき散々彼に辱められた部分に何かが擦られる。その行為が繰り返され、正体が彼の昂りだと分かると、これからされようとしていることが理解できた。自覚した途端に頰が熱くなり、蜜口はその昂ぶりを求めてグチュグチュと水音を立てる。お互いの顔が見ない分、不安の方が強かったけれども、背後で破れた音が聞こえるとシーツを無意識に握りしめると、欲していたものが前触れもなく中へ。
「ふううっん....!!」
「...はあ 」
彼の吐息が私の背中に落ちる 。私のナカは彼の熱に内側から蹂躙されて、待っていたかのように新しい蜜を次から次へと噴き出してゆく。
「んっ...はあっ、あっ...」
容赦のない激しい律動に身体を支えている四肢が今にも崩れ落ちそうになる。その行為そのものはいつもと同じはずなのに、何故か違うように思えてしまう。いつもよりも奥へと与えられる刺激が怖くて、狂ってしまうとさえ思う。
「...そんなっ...待っ...」
この体位は初めてだった。だからなのか、すごく淫らで、恥ずかしくて、頭がすぐに真っ白になり限界が近づく。
「痛い?」
「へ、へいき...です...」
必死で顔を横に振る。痛みはないに等しいけど、身体が律動のたびに震えて止まらなかった。そして、激しく律動する事を小休止した彼は背後から私の身体を抱きしめ、首筋に強く口付け、両手は淫らに膨らみを揉み上げる。その気持ちよさに力が抜けると、再び腰を掴まれ、落ち着いたその熱が疼き始めてしまう。
「....んっ....あぁ...っ!」
彼の仕方は知っているはずなのに、顔が見えない分、いつもと違う刺激になりその刺激が何度も繰り返されると、腰が勝手に揺れて膝が崩れてゆく。
「大丈夫?」
首筋で優しく囁かれたけれど、身体が崩れても彼の腕に身体を支えられてしまうと、その律動から逃げることを許してはくれなかった。
「...そんなっ...おくっ、あぁっ...」
ありえないほど内部を深く触られる。それなのに身体は淫らに反応してしまい、彼はそんな私の首筋強く吸う。
「...音、すごいな。聞こえる?」
「やっ...言わないでっ...」
蜜をかき混ぜられる水音が部屋中に響き渡っている事を彼の口からわざわざ伝えられると余計に生々しい。その事実から目を背けるように瞼を閉じると今度は耳朶を食まれ、顎を持ち上げられる。まっすぐに向けられたその眼差しは情欲を孕んでおり、背けることができなかった。
「ちゃんと聞いて、覚えておいて。これは俺たちが愛し合っている証拠だから」
忘れられるわけがないと答える間もなく、舌を絡ませ合うことに夢中になるとあっという間に快楽の波に溺れる。だから、薄れゆく記憶の中、そんな事を言われた気もしたけれど、ずっと気のせいだと思っていた。
...あ、やっぱり。
これはさっき藤澤さんが残した痕跡だとすぐに分かる。閉じた浴衣を少しはだけさせてみると別の箇所にもあった。初めての夜でのキスマークを同僚の美波ちゃんに見られたとボヤくと、これからは気をつけると約束してくれたのに。彼が約束を忘れるなんて珍しいと首を傾げ、化粧水を肌につけていると背後の扉が予告もなく開かれた。黒髪からポタポタと水滴を垂らした本人が登場である。
「あれ?まだそこにいたんだ?」
そこらへんに置いてあったバスタオルを頭にすっぽりと被ると、私に構わずガシガシと頭を拭き始めた。けれど、一糸まとわぬ姿なので目のやり場に非情に困る。さっきまでお互い触れ合っていたのに正気になると恥ずかしい私は大雑把にスキンケアを済ませその場から逃げようとすると、腰にタオルを巻いただけの彼に腕を掴まれてしまう。
「な、なんですか...?」
腕を掴まれたものだから怯えた口調になると、彼は上半身裸のまま私を横抱きにして持ち上げ、私は宙に浮いた身体を支えようと彼の首に必死に腕を回した。
「ふ、藤澤さん、何をっ!?」
「...何をってさっきの続き。あっちじゃ優里がのぼせるだろ?」
クイッと顎で露天風呂がある方を示されると、さっきまでのあられもない睦みあいを否応なしに思い出してしまう。それと自分が何故解放されたかという事を。
「そ、それはその...」
自分からはそんな事を口には出せる話がなく、藤澤さんはそんな私の気持ちを難なく読みとったみたいで。クスッと小さく笑うとそのまま私をベッドまで運び、背中がシーツに触れたと同時くらいに私にのしかかってきた。気がつくと浴衣を大きく開かれ、何も用をなさない状態になっている。身につけたばかりの下着は剥ぎ取られ、そのおかげで剥き出しになった肌に彼は容赦なく唇を這わせてゆく。そうしているうちに治っていた私の熱がまた蘇り息が荒くなる。途中までされるがままに彼に身を任せていたけれど、天井の灯りが目に入り気がつくとこんな明るさの中で自分の裸体を晒していた。慌てて寝具を引き寄せ身体を隠すように目配せすると、逆にその寝具は奪われた。
「ダメ。灯りはこのままで消させない」
いつもなら聞き入れてくれる願いを聞いてはもらえず、煌々とした灯りの中で彼の顔がほんの数センチまで近づく。初めての明るさで彼の端整な顔立ちに心奪われると、その眼差しは真剣だった。
「...好きだよ」
今までに何度も言われたことのある言葉がどういうわけだか胸を苦しくさせる。こんなに切なく言われたことがあっただろうかと息を飲むと、彼からもたらされる深い口づけによりあっという間に我を忘れそうになる。舌を絡めあいながら、1つに髪をまとめてあったヘアクリップが落ちる音を聞き、ようやく唇がはなれた。
「私も...です...」
いつも与えられているだけじゃいけないと同じように言葉を伝えると、気持ちが高揚して彼の首に腕を回していた。こんな風に自分から彼を求めてしまうのは初めての事。それが新たな起爆剤となり、口づけは愛撫のように激しくなってゆく。
「んんっ...」
彼の唇が私の肌を味わいながら手をシーツに縫い付ける。次第に彼の頭が下の方へと導かれていくと大腿は大きく開かれ、閉じようとする脚の間に藤澤さんは自分の身体を割りいれた。私は脚を閉じることができなくなり、なおも膝裏を押さえつけられる。そのおかげで秘めたる部分が白日のもとに晒されてしまう。
「...こんなところにホクロがある」
彼は煌々とした灯りのもので直接目に見えたものを口にした。その言葉は明らかに聞こえよがしに言ったものであり、私の耳に届く。
「や、やだっ...見ないで、下さ...」
そのホクロがある場所に心当たりがある。手を伸ばして彼の視線を阻もうとすると、その指先を丁寧に一本ずつ舐められる。彼の熱い舌の感触が指から脳に直接伝わり、手に力が入らなくなってしまう。そんな心もとない抵抗では大人の男性の彼を止めることは至難のわざ。それをいい事にその舌は私の指からはなれると、トロトロと蜜が溢れ出している場所にまで辿りついた。
「あぁっ...やっ....それはっ....!」
仰け反りながらも小さな悲鳴をあげ、太腿に力を入れ閉じようともがく。それでも、彼は大腿を押さえつけ、宥めるように撫でながらその奥へと進んでいってしまう。躊躇うことなく唇を這わせ蜜を啜り舐め取られてしまうと、押さえつけられているというのに身体が大きく跳ね出す。
「やぁっ...ダメ!...あぁっん...」
この明るさのせい羞恥を強く感じ、理性が焼ききれそうになる。経験豊富な彼はそれを分かりきっているはずなのに快楽から逃げようとする私の身体をはなしてはくれない。シーツに爪を立て足の指先を丸めるくらい感じきって、何度達したか分からなくて涙声になりながら訴えるしかなかった。
「もっ....無理....です...許して」
「...ここでやめる?」
意地悪く返され蜜口に指を添えられると、また、新たな熱が産まれる。その繊細かつ大胆な動きは私の身体を知り尽くしていると言わんばかりにズクズクと疼く欲望を刺激した。その刺激に耐えきれず逆に藤澤さんを欲してしまうと、彼は小さく微笑み、その瞬間。
...う、うそ?
気がつくとなぜかうつ伏せで腰が持ち上がった状態で、再び脚を開かれていく。そんな状況に固まってしまうと、背中から覆いかぶさるように彼の肌が密着する。
「あぁっ...」
無防備な背中に唇を這わせられ身体を仰け反らせてしまうと、後ろから抱き締められるように腰を持たれ、乳房を、その頂を余すことなく愛撫されて。余計な事を考える隙も与えられず、さっき散々彼に辱められた部分に何かが擦られる。その行為が繰り返され、正体が彼の昂りだと分かると、これからされようとしていることが理解できた。自覚した途端に頰が熱くなり、蜜口はその昂ぶりを求めてグチュグチュと水音を立てる。お互いの顔が見ない分、不安の方が強かったけれども、背後で破れた音が聞こえるとシーツを無意識に握りしめると、欲していたものが前触れもなく中へ。
「ふううっん....!!」
「...はあ 」
彼の吐息が私の背中に落ちる 。私のナカは彼の熱に内側から蹂躙されて、待っていたかのように新しい蜜を次から次へと噴き出してゆく。
「んっ...はあっ、あっ...」
容赦のない激しい律動に身体を支えている四肢が今にも崩れ落ちそうになる。その行為そのものはいつもと同じはずなのに、何故か違うように思えてしまう。いつもよりも奥へと与えられる刺激が怖くて、狂ってしまうとさえ思う。
「...そんなっ...待っ...」
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「痛い?」
「へ、へいき...です...」
必死で顔を横に振る。痛みはないに等しいけど、身体が律動のたびに震えて止まらなかった。そして、激しく律動する事を小休止した彼は背後から私の身体を抱きしめ、首筋に強く口付け、両手は淫らに膨らみを揉み上げる。その気持ちよさに力が抜けると、再び腰を掴まれ、落ち着いたその熱が疼き始めてしまう。
「....んっ....あぁ...っ!」
彼の仕方は知っているはずなのに、顔が見えない分、いつもと違う刺激になりその刺激が何度も繰り返されると、腰が勝手に揺れて膝が崩れてゆく。
「大丈夫?」
首筋で優しく囁かれたけれど、身体が崩れても彼の腕に身体を支えられてしまうと、その律動から逃げることを許してはくれなかった。
「...そんなっ...おくっ、あぁっ...」
ありえないほど内部を深く触られる。それなのに身体は淫らに反応してしまい、彼はそんな私の首筋強く吸う。
「...音、すごいな。聞こえる?」
「やっ...言わないでっ...」
蜜をかき混ぜられる水音が部屋中に響き渡っている事を彼の口からわざわざ伝えられると余計に生々しい。その事実から目を背けるように瞼を閉じると今度は耳朶を食まれ、顎を持ち上げられる。まっすぐに向けられたその眼差しは情欲を孕んでおり、背けることができなかった。
「ちゃんと聞いて、覚えておいて。これは俺たちが愛し合っている証拠だから」
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