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シェニー視点
ニヤつく彼
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私の名前を呼ぶ大きな声と同時に勢いよく馬車の扉を開けられた。
勢いよく空いたことにより馬車の中に強い風が入ってくる。
風で舞う髪の毛を耳にかけながら目の前の彼に目を大きく見開いた。
持っていた荷物が床に落ちる。
「アインス様・・・なんで・・」
さっきの馬の足音はアインス様?
すごい勢いで馬を走らせたのか
全身が汗で濡れていて髪からは雫がぽたぽたと落ちていた。
「バカシェニー!!何考えてるんだ!」
開口一番にすごい剣幕のアインス様に怒鳴るように怒られて
体が勝手に強張り座席へと腰を下ろしてしまう。
な、何故ここに!?
馬車の中にズカズカと入ってきて私の横に座って
私の両手はアインス様の両手で包み込まれる。
荒々しく入ってきて声は怒っているのに
私に触れる手は優しい。
「どうしていつもいつも俺から逃げるんだ!」
ぎくりとする。
彼の言う通り私はアインス様から
逃げようとしている。
視線を彼から外して握られている手を見る。
狭い馬車の中で彼から離れるように後ろに身じろぐと
そんな私を見て彼もまた私のほうに寄ってきて、
あっという間に私は追い込まれる。
両手で握られていた手を片方だけ握ると
アインス様は離した片方の手をトンと私の後ろの壁に手をついた。
「学園に入る時もこないだの階段もそして今回の留学も
勝手に決めて勝手に俺のそばからいなくなるのはどうしてだ。」
私の気持を探るようにじっと見つめられる。
怒っていると思うとどうしても顔が見れず、ずっと下を向いたまま。
そして何も答えないでいると
「・・・。シェニー。頼むから俺の目を見て?」
さっきまで怒っていたはずの声から一変して
悲しい声で弱弱しくアインス様は呟いた。
その声色が気になって恐る恐る彼の顔を見ると
そこには怒っているはずのアインス様ではなく
今にも泣きそうな瞳で私を見ていた。
「アインス様・・・。」
アインス様のそんな顔を見るのは初めてだ。
どうして彼はこんな表情になっているのだろうか。
私がそうさせたの?
どうして?だってアインス様には・・・。
「シェニー。留学には行くな。」
私の目を見て真剣に、だけどどこか悲しい目をしながら
アインス様ははっきりと私にそう告げた。
涙が自然に零れてきて視界がぼやけそうになりながら
私は必至で首を横に振った。
そんなこと。そんなことできない。
留学に行かなければ、私はアインス様を傷つけてしまうわ。
だってここは小説の中の世界で。
アインス様にはサラさんがいて二人は結婚するの。
それを見た私は病気になって二人に悲しい気持ちにさせるのよ?
そんなことになるなら私は遠くに行って
このままアインス様と離れたほうがいいのよ。
それに私はアインス様から直接サラさんを好きだ。と
彼の口から聞くのは怖くて無理なの。
・・・でも今聞いてしまったほうが楽になれる?
「バカシェニー。泣くなよ。・・・俺のこと嫌いなのか?」
憂いを帯びた顔でだんだんと声は小さくなっていく。
どうして今にも泣きそうな目でそんなことを聞くの?
嫌いになれたら苦労なんかしない。
また私は首を今度はより強く横に振る。
「嫌いじゃないわ。」
「じゃあなんで・・・。」
「・・アインス様はサラさんが好きなんでしょ?だから私はいなくなったほうがいいの。」
私は震えながら伝えた。
もう聞くしかなかった。ここで黙っていても彼は放してくれない。
聞くのが怖い。どうして聞いてしまったんだろう。
聞いて瞬間に後悔する。目をぎゅっと瞑った。
すぐに好きだって言葉が返ってくると思った。
だから覚悟をした。
だけどいつまでたってもアインス様は
黙ったままだった。
そして数秒の沈黙が続いた後。
「そうか。」
と一言呟いてまた彼は黙った。
アインス様はなんで黙ってしまわれたの?
私の言葉は聞こえなかったの?
いや、確実に震えながらではあるけれど伝えたわ。
なのに、どうして彼は何も言わずに黙ったのか。
それでも目を開けずにいる私の少し上から
アインス様のふふっと小さい声で笑う声が聞こえてきた。
今アインス様は笑った?
そう思った瞬間アインス様は更にはっきり声を出して
笑い出した。
何がそんなにおかしいのか!
何に私は笑われているのか。
理解ができずに目を開けると
アインス様は笑いながらさっきまで悲しい顔で私を見ていたのが
今はまたいつもの意地悪い顔に変わっていた。
その時私は
何かふつっと切れる感覚がして
途端にアインス様に私はまくしたてた。
「アインス様はサラさんといつも仲睦まじくいらっしゃるじゃない!だから!
だから私は・・・なんでそんなにニヤニヤ笑うんですの!?」
私はアインス様に今怒っているのに
彼は意地悪い目で嬉しそうに私も見てなおもずっと黙っている。
声をだして笑うことはなくなったみたいだけど
それでも彼の行動が理解できない!
「んー。シェニー可愛いなって思って。」
はあ!?
なんでいきなりそんなことを口にするのか。
それこそ尚更理解できないのに。
大好きな人にそんなことを言われると
無条件で顔に熱がこもっていく。
「話をそらさないでください!」
「無理。もう可愛すぎ。やっぱり絶対留学は行かせない。」
握りられていた手が解放されたかと思うと
私の頬をゆるくつまんでいる。
これじゃあいつものアインス様じゃない。
私は真剣に考えて悩んで傷つきたくなくて。
「嫌です!私は留学に行きますわ!」
「だめ。シェニーが留学するなら俺も行く。」
私は目を見開いて口を開けて彼を見た。
アインス様がついてきたら意味ないじゃない!!!
もうどうしてこんな顔するのよ。
私が意を決して聞いたのにそれも結局はぐらかされているし。
「もうわけわかんない。」
怒りで止まっていた涙はまたぽろぽろと流れてくる。
アインス様の考えていることが全然わからない。
「おい。拗らせ王子。さっさと降りてくれますか。」
アインス様の後ろから聞いたこともないような声で
マーケル様が呼びかけてきた。
そういえば馬車の扉は空いたままだったのを思い出す。
マーケル様の声を聴いたとたん
アインス様は不機嫌を隠さず後ろを振り返る。
「なんだよ。そのださいあだ名、てか邪魔すんな。」
「あなたが皆に言われているあだ名です。
それよりシェニー様。急がないとユリーさんがお待ちです。」
マーケル様はアインス様を無視して
私に向かって扉から手を差し伸べようとしてくれた。
私に発する言葉はとても優しいのだけど
表情はどことなく怒っているような寂しい感じのような。
マーケル様がこんな顔をするのは初めて見た。
だけどすぐに彼の手はアインス様によって阻まれる。
アインス様はマーケル様の腕を掴んだ。
「悪いが、お前はユリーに伝えてくれ。シェニーは留学に行かないと。」
阻まれたマーケル様がアインス様を睨むようにみて
「私は言いましたよね。シェニー様のこと何も見えていないと。
あなたは自分が満足できれば彼女の気持ちなどどうでもいいんですか?」
その言葉にアインス様は息を呑んだ。
そして目は大きく見開いた。
アインス様は掴んでいた手を離し
「・・・。マーケル。悪い。シェニーと話をするから少し外してくれ。」
さっきまで話をする時間はたっぷりあったのに。
どこまでも勝手で強引だ。
「お言葉ですが出航までの時間はもうわずかです。話なんて「頼む。少しだけだ。」
低い声で懇願するアインス様。
二人は数秒お互いを見つめあっていたが
はぁとマーケル様がため息をつくと
「少しだけですよ。」と答えた。
勢いよく空いたことにより馬車の中に強い風が入ってくる。
風で舞う髪の毛を耳にかけながら目の前の彼に目を大きく見開いた。
持っていた荷物が床に落ちる。
「アインス様・・・なんで・・」
さっきの馬の足音はアインス様?
すごい勢いで馬を走らせたのか
全身が汗で濡れていて髪からは雫がぽたぽたと落ちていた。
「バカシェニー!!何考えてるんだ!」
開口一番にすごい剣幕のアインス様に怒鳴るように怒られて
体が勝手に強張り座席へと腰を下ろしてしまう。
な、何故ここに!?
馬車の中にズカズカと入ってきて私の横に座って
私の両手はアインス様の両手で包み込まれる。
荒々しく入ってきて声は怒っているのに
私に触れる手は優しい。
「どうしていつもいつも俺から逃げるんだ!」
ぎくりとする。
彼の言う通り私はアインス様から
逃げようとしている。
視線を彼から外して握られている手を見る。
狭い馬車の中で彼から離れるように後ろに身じろぐと
そんな私を見て彼もまた私のほうに寄ってきて、
あっという間に私は追い込まれる。
両手で握られていた手を片方だけ握ると
アインス様は離した片方の手をトンと私の後ろの壁に手をついた。
「学園に入る時もこないだの階段もそして今回の留学も
勝手に決めて勝手に俺のそばからいなくなるのはどうしてだ。」
私の気持を探るようにじっと見つめられる。
怒っていると思うとどうしても顔が見れず、ずっと下を向いたまま。
そして何も答えないでいると
「・・・。シェニー。頼むから俺の目を見て?」
さっきまで怒っていたはずの声から一変して
悲しい声で弱弱しくアインス様は呟いた。
その声色が気になって恐る恐る彼の顔を見ると
そこには怒っているはずのアインス様ではなく
今にも泣きそうな瞳で私を見ていた。
「アインス様・・・。」
アインス様のそんな顔を見るのは初めてだ。
どうして彼はこんな表情になっているのだろうか。
私がそうさせたの?
どうして?だってアインス様には・・・。
「シェニー。留学には行くな。」
私の目を見て真剣に、だけどどこか悲しい目をしながら
アインス様ははっきりと私にそう告げた。
涙が自然に零れてきて視界がぼやけそうになりながら
私は必至で首を横に振った。
そんなこと。そんなことできない。
留学に行かなければ、私はアインス様を傷つけてしまうわ。
だってここは小説の中の世界で。
アインス様にはサラさんがいて二人は結婚するの。
それを見た私は病気になって二人に悲しい気持ちにさせるのよ?
そんなことになるなら私は遠くに行って
このままアインス様と離れたほうがいいのよ。
それに私はアインス様から直接サラさんを好きだ。と
彼の口から聞くのは怖くて無理なの。
・・・でも今聞いてしまったほうが楽になれる?
「バカシェニー。泣くなよ。・・・俺のこと嫌いなのか?」
憂いを帯びた顔でだんだんと声は小さくなっていく。
どうして今にも泣きそうな目でそんなことを聞くの?
嫌いになれたら苦労なんかしない。
また私は首を今度はより強く横に振る。
「嫌いじゃないわ。」
「じゃあなんで・・・。」
「・・アインス様はサラさんが好きなんでしょ?だから私はいなくなったほうがいいの。」
私は震えながら伝えた。
もう聞くしかなかった。ここで黙っていても彼は放してくれない。
聞くのが怖い。どうして聞いてしまったんだろう。
聞いて瞬間に後悔する。目をぎゅっと瞑った。
すぐに好きだって言葉が返ってくると思った。
だから覚悟をした。
だけどいつまでたってもアインス様は
黙ったままだった。
そして数秒の沈黙が続いた後。
「そうか。」
と一言呟いてまた彼は黙った。
アインス様はなんで黙ってしまわれたの?
私の言葉は聞こえなかったの?
いや、確実に震えながらではあるけれど伝えたわ。
なのに、どうして彼は何も言わずに黙ったのか。
それでも目を開けずにいる私の少し上から
アインス様のふふっと小さい声で笑う声が聞こえてきた。
今アインス様は笑った?
そう思った瞬間アインス様は更にはっきり声を出して
笑い出した。
何がそんなにおかしいのか!
何に私は笑われているのか。
理解ができずに目を開けると
アインス様は笑いながらさっきまで悲しい顔で私を見ていたのが
今はまたいつもの意地悪い顔に変わっていた。
その時私は
何かふつっと切れる感覚がして
途端にアインス様に私はまくしたてた。
「アインス様はサラさんといつも仲睦まじくいらっしゃるじゃない!だから!
だから私は・・・なんでそんなにニヤニヤ笑うんですの!?」
私はアインス様に今怒っているのに
彼は意地悪い目で嬉しそうに私も見てなおもずっと黙っている。
声をだして笑うことはなくなったみたいだけど
それでも彼の行動が理解できない!
「んー。シェニー可愛いなって思って。」
はあ!?
なんでいきなりそんなことを口にするのか。
それこそ尚更理解できないのに。
大好きな人にそんなことを言われると
無条件で顔に熱がこもっていく。
「話をそらさないでください!」
「無理。もう可愛すぎ。やっぱり絶対留学は行かせない。」
握りられていた手が解放されたかと思うと
私の頬をゆるくつまんでいる。
これじゃあいつものアインス様じゃない。
私は真剣に考えて悩んで傷つきたくなくて。
「嫌です!私は留学に行きますわ!」
「だめ。シェニーが留学するなら俺も行く。」
私は目を見開いて口を開けて彼を見た。
アインス様がついてきたら意味ないじゃない!!!
もうどうしてこんな顔するのよ。
私が意を決して聞いたのにそれも結局はぐらかされているし。
「もうわけわかんない。」
怒りで止まっていた涙はまたぽろぽろと流れてくる。
アインス様の考えていることが全然わからない。
「おい。拗らせ王子。さっさと降りてくれますか。」
アインス様の後ろから聞いたこともないような声で
マーケル様が呼びかけてきた。
そういえば馬車の扉は空いたままだったのを思い出す。
マーケル様の声を聴いたとたん
アインス様は不機嫌を隠さず後ろを振り返る。
「なんだよ。そのださいあだ名、てか邪魔すんな。」
「あなたが皆に言われているあだ名です。
それよりシェニー様。急がないとユリーさんがお待ちです。」
マーケル様はアインス様を無視して
私に向かって扉から手を差し伸べようとしてくれた。
私に発する言葉はとても優しいのだけど
表情はどことなく怒っているような寂しい感じのような。
マーケル様がこんな顔をするのは初めて見た。
だけどすぐに彼の手はアインス様によって阻まれる。
アインス様はマーケル様の腕を掴んだ。
「悪いが、お前はユリーに伝えてくれ。シェニーは留学に行かないと。」
阻まれたマーケル様がアインス様を睨むようにみて
「私は言いましたよね。シェニー様のこと何も見えていないと。
あなたは自分が満足できれば彼女の気持ちなどどうでもいいんですか?」
その言葉にアインス様は息を呑んだ。
そして目は大きく見開いた。
アインス様は掴んでいた手を離し
「・・・。マーケル。悪い。シェニーと話をするから少し外してくれ。」
さっきまで話をする時間はたっぷりあったのに。
どこまでも勝手で強引だ。
「お言葉ですが出航までの時間はもうわずかです。話なんて「頼む。少しだけだ。」
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