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三 月下の誓い
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物の怪の叫声は、夜気を震わせて紫織の鼓膜を貫いた。
「下がれ!」
彰紋の声が鋭く響く。彼は一瞬で紫織の前に立ちはだかり、抜き身の太刀を構えた。月明かりが刀身に冷たい輝きを走らせる。
「ぎゃあああ――!」
怪物は不自然にねじれた腕を振り上げ、襲いかかってきた。その動きは人間離れしており、関節が逆方向に曲がる。彰紋は一歩も引かず、脇腹へ深々と斬り込んだ。
しかし、刀は肉を切り裂いた感触がない。まるで泥の中を掻き分けるような、鈍い抵抗だけが手に伝わってきた。
「これは……!」
怪物は傷口から黒い煙のようなものを噴き出しながら、なおも前進する。斬撃がほとんど効かない。
「逃げろ!紫織殿!」
初めて名で呼ばれた。紫織は我に返り、馬から飛び降りようとした。その時、怪物のもう一方の腕が信じられない長さに伸び、彼女の足首を掴んだ。
「ひっ!」
冷たさが骨まで浸透する。その感触は氷よりも、生気を奪う虚無そのものだった。
「放せ!」
彰紋が突進し、怪物の腕を切り落とした。切り口からは血ではなく、さらに濃い闇が湧き出る。怪物は痛みも感じないように、ただ紫織を見つめ続けた。
そして、歪んだ口から言葉らしきものを発した。
「か……え……れ……」
「え?」
「かえ……れ……異界の……者……」
紫織の背筋が凍った。この怪物は、自分が異世界からの来訪者であることを知っている。
彰紋は間を置かず、今度は首を狙って斬りつけた。刀が宙を切る音、闇が散る音。怪物はようやく崩れるように地面に倒れ、やがて黒い煙となって消散していった。
静寂が戻る。
路地には二人だけが残され、荒い息を整えていた。
「無事か?」
彰紋が振り返り、紫織の顔を覗き込んだ。彼の額に汗が光っている。
「ええ……あなたは?」
「かすり傷もない」
彼はそう言いながら、紫織の足首を確かめるように見下ろした。
「跡が残っている」
確かに、怪物に掴まれた足首には、黒い指の跡がくっきりと浮かび上がっていた。しかし痛みはない。ただ、冷たい感覚だけが残っている。
「あの……怪物は?」
「物の怪だ。近ごろ都に増えているという噂は本当だった」
彰紋は刀を納め、周囲を警戒しながら続けた。
「しかし、あのような物の怪は見たことがない。通常、物の怪は無言で襲ってくる。言葉を発するとは……」
彼は紫織を見つめた。
「『異界の者』と。紫織殿、あれは貴女のことを言っていたのか?」
夜風が吹き抜け、紫織の男装の袖をひるがえした。嘘をつくべきか。真実を話すべきか。しかし、この青年は彼女を守ってくれた。彼の目には、真摯な心が宿っている。
「……はい」
小声でそう答えると、彰紋の表情がわずかに変わった。
「西国からではない?」
「違います。もっと……遠くからです」
「どこから?」
紫織は天を仰いだ。平安時代の空には、現代のように星が見えない。月だけが、厚い雲の間から顔をのぞかせている。
「千年先の未来から」
長い沈黙が続いた。彰紋は何度か口を開こうとしたが、言葉が見つからないようだった。最後に、彼は深く息を吐いた。
「信じがたい話だ」
「信じなくても結構です」
「いや」
彰紋は紫織の前にひざまずき、彼女の手をそっと握った。その手の温もりが、足首の冷たさを少し和らげる。
「信じる。貴女の目が嘘をついていないからだ」
その瞬間、紫織の胸に熱いものがこみ上げてきた。この世界で初めて、自分をあるがままに受け止めてくれる存在が現れた。
「なぜ……なぜ、私を信じてくれるのですか?」
彰紋は少し考えてから、静かに答えた。
「私もまた、この都の『異界の者』だからだ」
「え?」
「私は地方豪族の息子にすぎない。都に上り、左大臣家に仕える身となったが、貴族たちの世界ではいつまで経ってものけ者だ」
彼の目に、これまで見せなかった脆さが浮かんだ。
「この雅やかな世界に属しながら、決してその一部にはなれない。その孤独を、私は貴女の目に見た」
紫織は言葉を失った。彼もまた、孤独を知る者だった。
「では、あの物の怪が言った『かえれ』は……」
「貴女を元の世界に帰せ、ということだろう」
彰紋は立ち上がり、再び馬に紫織を乗せるのを手伝った。
「だが、今すぐ帰ることはできない。あのような物の怪が貴女を狙っている以上、無事に帰る方法を探さねばならない」
「あなたは……私を助けてくれるのですか?」
彰紋は馬にまたがり、紫織の後ろに座った。
「約束しよう」
彼の声が耳元で響く。
「貴女を元の世界に帰すまで、この命をもって守ると」
馬がゆっくりと歩み始めた。紫織は彰紋の腕に支えられながら、月明かりに照らされた町並みを見下ろした。
「でも、なぜそこまで?」
「二つの理由がある」
彰紋の声は静かだが、確信に満ちていた。
「一つは、主君である惟房様が貴女を大切にしているからだ。貴女が害されることは、主君の名誉を傷つけることになる」
馬が小さな橋を渡る。橋の下を流れる川の水面に、月が揺れている。
「そしてもう一つは……」
彼はわずかに間を置いた。
「貴女の目に宿る悲しみを、私は見過ごすことができないからだ」
紫織の目から、ついに涙がこぼれた。この世界で初めて、彼女は自分自身でいられる場所を見つけた気がした。
邸宅の北門が見えてきた。
彰紋は馬を止め、紫織を下ろすのを手伝った。
「明日からは、物の怪について調べよう。貴女がこの世界に来た経緯も、帰る方法も、きっと関連しているはずだ」
「はい」
紫織は足首の黒い跡を見下ろした。
「これ……大丈夫でしょうか?」
彰紋は眉をひそめ、慎重に跡を観察した。
「陰陽寮に知り合いがいる。明日、診てもらおう」
「でも、こんなこと、どう説明すれば」
「心配ない。都には様々な怪異が溢れている。ひとつの物の怪の仕業として扱っても不自然ではない」
彼は紫織の肩をそっと叩いた。
「今は邸に戻れ。縁を心配させるな」
紫織は一歩、また一歩と門に向かって歩き出した。振り返ると、彰紋はまだ馬の傍らに立ち、彼女を見送っていた。
「彰紋さま」
「なんだ?」
「今日は……ありがとうございました」
月明かりの中、彰紋の口元がほんのりと緩んだ。
「お礼なら、無事に元の世界に帰ったときに言ってくれ」
その言葉を胸に、紫織は邸宅の中へと消えていった。
彰紋は彼女の姿が見えなくなるまでじっと立っていた。そして、自分の手のひらを見つめた。
――千年先の未来から。
信じがたい話だが、なぜか真実だと感じる。紫織の全てが、この時代の者ではない。その純粋さ、その困惑、その深い悲しみ。
彼は馬の手綱を引き、静かに去ろうとした。その時、路地の暗がりから、もう一つの影が揺らいだ。
彰紋は瞬間的に刀に手をかけたが、影はすぐに消えた。
ただ、冷たい笑い声のようなものが、風に乗って聞こえたような気がした。
物の怪は一匹だけではなかった。
そして、紫織を狙うものは、まだ他にもいる――。
彰紋は顔を引き締め、急ぎ足で主君の邸へと戻っていった。
「下がれ!」
彰紋の声が鋭く響く。彼は一瞬で紫織の前に立ちはだかり、抜き身の太刀を構えた。月明かりが刀身に冷たい輝きを走らせる。
「ぎゃあああ――!」
怪物は不自然にねじれた腕を振り上げ、襲いかかってきた。その動きは人間離れしており、関節が逆方向に曲がる。彰紋は一歩も引かず、脇腹へ深々と斬り込んだ。
しかし、刀は肉を切り裂いた感触がない。まるで泥の中を掻き分けるような、鈍い抵抗だけが手に伝わってきた。
「これは……!」
怪物は傷口から黒い煙のようなものを噴き出しながら、なおも前進する。斬撃がほとんど効かない。
「逃げろ!紫織殿!」
初めて名で呼ばれた。紫織は我に返り、馬から飛び降りようとした。その時、怪物のもう一方の腕が信じられない長さに伸び、彼女の足首を掴んだ。
「ひっ!」
冷たさが骨まで浸透する。その感触は氷よりも、生気を奪う虚無そのものだった。
「放せ!」
彰紋が突進し、怪物の腕を切り落とした。切り口からは血ではなく、さらに濃い闇が湧き出る。怪物は痛みも感じないように、ただ紫織を見つめ続けた。
そして、歪んだ口から言葉らしきものを発した。
「か……え……れ……」
「え?」
「かえ……れ……異界の……者……」
紫織の背筋が凍った。この怪物は、自分が異世界からの来訪者であることを知っている。
彰紋は間を置かず、今度は首を狙って斬りつけた。刀が宙を切る音、闇が散る音。怪物はようやく崩れるように地面に倒れ、やがて黒い煙となって消散していった。
静寂が戻る。
路地には二人だけが残され、荒い息を整えていた。
「無事か?」
彰紋が振り返り、紫織の顔を覗き込んだ。彼の額に汗が光っている。
「ええ……あなたは?」
「かすり傷もない」
彼はそう言いながら、紫織の足首を確かめるように見下ろした。
「跡が残っている」
確かに、怪物に掴まれた足首には、黒い指の跡がくっきりと浮かび上がっていた。しかし痛みはない。ただ、冷たい感覚だけが残っている。
「あの……怪物は?」
「物の怪だ。近ごろ都に増えているという噂は本当だった」
彰紋は刀を納め、周囲を警戒しながら続けた。
「しかし、あのような物の怪は見たことがない。通常、物の怪は無言で襲ってくる。言葉を発するとは……」
彼は紫織を見つめた。
「『異界の者』と。紫織殿、あれは貴女のことを言っていたのか?」
夜風が吹き抜け、紫織の男装の袖をひるがえした。嘘をつくべきか。真実を話すべきか。しかし、この青年は彼女を守ってくれた。彼の目には、真摯な心が宿っている。
「……はい」
小声でそう答えると、彰紋の表情がわずかに変わった。
「西国からではない?」
「違います。もっと……遠くからです」
「どこから?」
紫織は天を仰いだ。平安時代の空には、現代のように星が見えない。月だけが、厚い雲の間から顔をのぞかせている。
「千年先の未来から」
長い沈黙が続いた。彰紋は何度か口を開こうとしたが、言葉が見つからないようだった。最後に、彼は深く息を吐いた。
「信じがたい話だ」
「信じなくても結構です」
「いや」
彰紋は紫織の前にひざまずき、彼女の手をそっと握った。その手の温もりが、足首の冷たさを少し和らげる。
「信じる。貴女の目が嘘をついていないからだ」
その瞬間、紫織の胸に熱いものがこみ上げてきた。この世界で初めて、自分をあるがままに受け止めてくれる存在が現れた。
「なぜ……なぜ、私を信じてくれるのですか?」
彰紋は少し考えてから、静かに答えた。
「私もまた、この都の『異界の者』だからだ」
「え?」
「私は地方豪族の息子にすぎない。都に上り、左大臣家に仕える身となったが、貴族たちの世界ではいつまで経ってものけ者だ」
彼の目に、これまで見せなかった脆さが浮かんだ。
「この雅やかな世界に属しながら、決してその一部にはなれない。その孤独を、私は貴女の目に見た」
紫織は言葉を失った。彼もまた、孤独を知る者だった。
「では、あの物の怪が言った『かえれ』は……」
「貴女を元の世界に帰せ、ということだろう」
彰紋は立ち上がり、再び馬に紫織を乗せるのを手伝った。
「だが、今すぐ帰ることはできない。あのような物の怪が貴女を狙っている以上、無事に帰る方法を探さねばならない」
「あなたは……私を助けてくれるのですか?」
彰紋は馬にまたがり、紫織の後ろに座った。
「約束しよう」
彼の声が耳元で響く。
「貴女を元の世界に帰すまで、この命をもって守ると」
馬がゆっくりと歩み始めた。紫織は彰紋の腕に支えられながら、月明かりに照らされた町並みを見下ろした。
「でも、なぜそこまで?」
「二つの理由がある」
彰紋の声は静かだが、確信に満ちていた。
「一つは、主君である惟房様が貴女を大切にしているからだ。貴女が害されることは、主君の名誉を傷つけることになる」
馬が小さな橋を渡る。橋の下を流れる川の水面に、月が揺れている。
「そしてもう一つは……」
彼はわずかに間を置いた。
「貴女の目に宿る悲しみを、私は見過ごすことができないからだ」
紫織の目から、ついに涙がこぼれた。この世界で初めて、彼女は自分自身でいられる場所を見つけた気がした。
邸宅の北門が見えてきた。
彰紋は馬を止め、紫織を下ろすのを手伝った。
「明日からは、物の怪について調べよう。貴女がこの世界に来た経緯も、帰る方法も、きっと関連しているはずだ」
「はい」
紫織は足首の黒い跡を見下ろした。
「これ……大丈夫でしょうか?」
彰紋は眉をひそめ、慎重に跡を観察した。
「陰陽寮に知り合いがいる。明日、診てもらおう」
「でも、こんなこと、どう説明すれば」
「心配ない。都には様々な怪異が溢れている。ひとつの物の怪の仕業として扱っても不自然ではない」
彼は紫織の肩をそっと叩いた。
「今は邸に戻れ。縁を心配させるな」
紫織は一歩、また一歩と門に向かって歩き出した。振り返ると、彰紋はまだ馬の傍らに立ち、彼女を見送っていた。
「彰紋さま」
「なんだ?」
「今日は……ありがとうございました」
月明かりの中、彰紋の口元がほんのりと緩んだ。
「お礼なら、無事に元の世界に帰ったときに言ってくれ」
その言葉を胸に、紫織は邸宅の中へと消えていった。
彰紋は彼女の姿が見えなくなるまでじっと立っていた。そして、自分の手のひらを見つめた。
――千年先の未来から。
信じがたい話だが、なぜか真実だと感じる。紫織の全てが、この時代の者ではない。その純粋さ、その困惑、その深い悲しみ。
彼は馬の手綱を引き、静かに去ろうとした。その時、路地の暗がりから、もう一つの影が揺らいだ。
彰紋は瞬間的に刀に手をかけたが、影はすぐに消えた。
ただ、冷たい笑い声のようなものが、風に乗って聞こえたような気がした。
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