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4章 奇想組曲
第65音 天涯孤独
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【天涯孤独】てんがいこどく
身寄りが一人もなく、
ひとりぼっちであるさま。
===========
シナはついに自分の秘密が明らかにとドキドキ。
「私はヤツの子、アールを探しに情報収集から始めた。
子が目覚めて二度と同じ残虐を起こさないよう見張る気だった。
そこで、宇宙各地を回っている妖精に会いに行った。
サグズィに住んでいた妖精なんだ。
私は昔、その妖精達と共に宇宙を回っていた縁もあった。」
とまめきちが言うと、シナを指さした。
「その妖精の子供がシナ。」
シナは驚いたが、まめきちに思わず言う。
「レディを指ささないの!」
シナの言葉にまめきちは苦笑すると、続きを話した。
「もう一億年も前の話しさ。一緒にいたのは。
私は魔物と妖精の間に産まれた種族だったからね。
そしてあの日、一億年ぶりに再会したんだ。
ヤツが封じられたのはその少し後だから…アールも相当古人だな。」
まめきちの言葉にみんなは驚いた。
一億年と言うと、まめきちは長寿。
流石のアールも目が点だった。
「私はシナの母とは仲が悪くてね。
私も嫌いだったよ、お互いに。
久しぶりに会ったと思ったら、相手は子供がいて…。
しかも子沢山で私に一人押し付けてきてね。
それがシナだったんだ。」
その言葉にみんなは静かに話を聞いていた。
「彼女に言われたのさ、沢山子供を育てて児童園でもやればと。
最初は嫌だと言ったんだが大親友がね、児童園をやって欲しいと言ったんだ。
子供達に歌を歌わせたいって。
このサグズィを作り出した者を祀って欲しいと言われた。」
ルネアはそのサグズィを作り出した人物が気になる。
アールは一瞬視線をラムの方に向けた。
そんなラムは、黙って話を聞いていた。
「そんなこんなで孤児合唱団を作るハメになってね。
シナの母と大親友に言いくるめられて、やっとアールの居場所を教えてもらったね。」
一同は頷いていると、ルネアは聞いた。
「そう言えば、アールさんとルカくんって同じ場所で拾ったんですよね?」
それに対し、まめきちは頷いた。
「そうそう、その星はツウの故郷でね。
洞窟の中にいたんだ、赤ん坊が。
小さな氷に包まれて封印された赤ん坊。
手に持ったネームプレートにはアールと書かれていたよ。
そして、その洞窟の中で一緒にルカも見つけたんだ。
彼は逆にネームプレートもなかったよ。」
まめきちがそう言うと、ルネアは困った顔をした。
「ルカくん…どうしてそんな所に…」
「ここだけの話…」
と言ったのはまめきちだった。
まめきちは話を続けた。
「ルカは凶暴な暴食魚類の血を引いていてね。
暴食魚類は、ツウの種族の天敵だったらしいんだ。
だからその血を引くルカは、ツウの種族によってあの洞窟へ放り込まれた。
という噂だ。
あの洞窟は、長居すると寒さが苦手な体質になってしまう魔法がかかっているからね。」
ルネアは目を輝かせていた。
「お~!三人いい感じに繋がってる」
アールは寒さの苦手な理由がわかったので、そこに封じた母を恨みたい気持ち。
それを聞いたシナは、困った顔を浮かべて言う。
「ルカとツウは常に一緒にいるけど大丈夫なの?
だってツウの天敵はルカって事でしょ?」
シナの言葉に、まめきちは頷いた。
「それは驚いている。
万一の事があれば引き離そうと思っていたが、まさか二人があれほど仲良くなるとは思わなかったよ。
きっとルカは、魚類の本能が現れていないんだろう。」
「そ、そっか…。」
そう言って、シナは安心した。
しかし、扉の外ではそうではないかった。
なんと扉の外には、ルカが偶然通りかかっていたからだ。
まめきちの話を聞いて、ルカは呆然としていた。
(俺が…ツウの天敵…?)
ルカは首を横に振り、気を入れ替えると思う。
(大丈夫、俺はツウを普通の家族だと思ってるし。
きっと関係ない!)
一方、まめきちの話は続く。
「まあそうやって拾ってきたけれど、
…そうだね、シナ。君の母は君が小さい頃にまた別の星に移り住んでしまったんだ。
君を置いての他の全ての妖精は何処かへ行った。
私もどこだかはわからない…。
……あいつは元気にしているかな…。」
ルネアはボーッとまめきちを見つめていた。
窓の外の遥かな空を見つめるまめきち。
喧嘩する程の仲の悪い人をそこまで思うだろうか。
「まめきちさんってその人好きなの?」
ルネアが言うと、まめきちはビクッとした。
「な、何を………いや、やっぱり嘘はつかないでおこう。
どんなに喧嘩しても、好きは好きだったからね…」
それにシナは目を丸くすると、まめきちは言った。
「……ごめんねシナ。君を見ていると思い出すんだ。
あの人の事。思い出すと会いたくなってしまってね。
一人ぼっち残された君を見ていると、あの人の姿を思い出すんだ。
それだけで君をさり気なく避けていたけど…
…ごめん…それを忘れるくらい寄り添えば良かった…。」
シナはそれを見ている。
しかし俯いてから、シナは顔を上げた。
「そんな、酷いよまめきちさん。
それで私を避けてただなんて」
まめきちは視線を逸らす。
シナは続けた。
「私、難しく考えたりする人の気持ちってわかんない。
……でも私、まめきちさんの事嫌いじゃないわよ。
…だってこんなに愛されたいって思っているもん。」
と、シナはまめきちに言うのであった。
まめきちは顔を上げて「…シナ…」と呟く。
シナは焦れったくて、笑顔を見せた。
「もう元気出してよまめきちさん!
やっぱりいい人じゃん!まーめきーちさん!」
肩を叩こうとしたが、まめきちに避けられる。
「ごめん、なんか避けちゃう」
「はぁー!?」
「やっぱり親子だね、君達は。」
まめきちはそれから逃げて、部屋を二人でぐるぐる走る。
「子供じゃの」
とノノは笑う。
するとシナはノノを睨んだ。
「なに!?」
「まめきちさんも可愛い」
とラムが笑う。
まめきちは「ありがとう」と言いつつ、逃げ回る。
アールは何か考えていて、まめきちに聞いた。
「まめきちさんが恨んでいたのは私ではなく、
私の父、でいいんですか?」
「別に君を恨もうなんて思ってもないよ」
アールは首を大きく傾げた。
「どした?」
テノが聞くと、アールは一言言った。
「嬉しい。」
その表現の仕方が、ルネアの笑いを誘った。
「嬉しいの表現の仕方が」
「話はこれで終わりなのか?」
ラムが言うと、まめきちは言った。
「もう終わりにしよう。
そうだ、後で重要な話があるからみんな食堂で待ってて。」
そう言いつつ、まだ追いかけられているまめきち。
賑やかなままみんなは部屋を出た。
ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+
食堂で待っている一同。
ちなみにルカ達も、食堂に集まっていた。
その中でも、シナとルカが見つめ合う時間が多い。
「ルカてぃんとぐるぐるどうした?」
とテノが聞いた。
二人は驚いて、言い訳をした。
「ぐるぐる言うな!」
「なーんでもっ」
テノはそれならいいやと気にしないでおくと、アールが一枚の手紙を持っていた。
そう、ルカがシナに送った手紙を。
それを見た二人は驚く。
「バリカン何で持ってんの!?」
「ヤバてぃん!!」
ルカは涙目だった。
アールはそんな二人を見て首を傾げた。
「おーてーがーみーほーしーい♪
かまあってーかーええる♪」
と、小さい頃児童園で歌った歌を真顔で歌う。
するとアールは逃走。
二人はそんなアールを追いかける。
「何バリカンいきなり歌いだして!?」
「中身見られてないよねぇん!!」
正直なところ、みんなの前で堂々と歌うアールは見た事がない。
「可愛い」とリートは笑顔。
ルネアは「相当機嫌が良いんですね」と呟いた。
「この悪戯坊主ぅっ!!」
とシナは怒鳴る。
すると、アールは足を止めた。
そして、シナのところに来てシナに手紙を返す。
「アンタ、何で子供の頃に戻っちゃったの」
シナの質問に、アールは俯いて言った。
「コミュニケーションの……つもり。」
みんなは吹く。
小さい頃こうやってアールは悪戯をしてきたのだろうか。
程度次第で子供には結構迷惑かもしれない。
するとルカは言った。
「コミュニケーションが悪戯ノンノン!!」
「どうすればいいんだ?」
「オシャベーリィ。オシャベリーイヨォ」
謎にカタコトなルカ。
そこにツウが笑いながらアールの傍に来た。
「誰かと仲良くなりたいなら、
その人といっぱいお喋りするといいよ!」
それにアールは納得すると、ルネアを見た。
「ちょっと来い。」
ルネアは冷や汗で「なぜ僕」と言いつつ、ついて行った。
食堂に静かな雰囲気が漂う。
ルカとシナはまた見つめる。
ルカは視線を手紙に送りながら、シナに言った。
「えっと…また落ち着いてから言ってもいいですか?」
ルカは小声でシナに聞く。
シナはそれを聞いて笑顔で頷いた。
「うん。私もそれまで考えとく。」
そう言うと、二人はお互いに笑顔になるのだった。
ルネアはアールに廊下に呼び出された。
アールはルネアの肩にポンと手を置いた。
「人に話すだけで心って軽くなる…。」
ルネアは真顔だった。
(それだけの話…?)
するとアールは続けた。
「お前に私の秘密を知られた際は、本当に腹が立った。
だが、知られたお陰で私の荷は軽くなった。
…私が助かったのはお前のおかげでもある。」
それを聞くとルネアは目を輝かせた。
「そうですか!嬉しいです!」
「それだけ。」
アールがそう言うと、ルネアはポカンとする。
アールはそのまま食堂に帰っていく。
ルネアは何か足りない気がしていた。
(……この人お礼を本当に言えないよね…)
とルネアは心底思うのだった。
身寄りが一人もなく、
ひとりぼっちであるさま。
===========
シナはついに自分の秘密が明らかにとドキドキ。
「私はヤツの子、アールを探しに情報収集から始めた。
子が目覚めて二度と同じ残虐を起こさないよう見張る気だった。
そこで、宇宙各地を回っている妖精に会いに行った。
サグズィに住んでいた妖精なんだ。
私は昔、その妖精達と共に宇宙を回っていた縁もあった。」
とまめきちが言うと、シナを指さした。
「その妖精の子供がシナ。」
シナは驚いたが、まめきちに思わず言う。
「レディを指ささないの!」
シナの言葉にまめきちは苦笑すると、続きを話した。
「もう一億年も前の話しさ。一緒にいたのは。
私は魔物と妖精の間に産まれた種族だったからね。
そしてあの日、一億年ぶりに再会したんだ。
ヤツが封じられたのはその少し後だから…アールも相当古人だな。」
まめきちの言葉にみんなは驚いた。
一億年と言うと、まめきちは長寿。
流石のアールも目が点だった。
「私はシナの母とは仲が悪くてね。
私も嫌いだったよ、お互いに。
久しぶりに会ったと思ったら、相手は子供がいて…。
しかも子沢山で私に一人押し付けてきてね。
それがシナだったんだ。」
その言葉にみんなは静かに話を聞いていた。
「彼女に言われたのさ、沢山子供を育てて児童園でもやればと。
最初は嫌だと言ったんだが大親友がね、児童園をやって欲しいと言ったんだ。
子供達に歌を歌わせたいって。
このサグズィを作り出した者を祀って欲しいと言われた。」
ルネアはそのサグズィを作り出した人物が気になる。
アールは一瞬視線をラムの方に向けた。
そんなラムは、黙って話を聞いていた。
「そんなこんなで孤児合唱団を作るハメになってね。
シナの母と大親友に言いくるめられて、やっとアールの居場所を教えてもらったね。」
一同は頷いていると、ルネアは聞いた。
「そう言えば、アールさんとルカくんって同じ場所で拾ったんですよね?」
それに対し、まめきちは頷いた。
「そうそう、その星はツウの故郷でね。
洞窟の中にいたんだ、赤ん坊が。
小さな氷に包まれて封印された赤ん坊。
手に持ったネームプレートにはアールと書かれていたよ。
そして、その洞窟の中で一緒にルカも見つけたんだ。
彼は逆にネームプレートもなかったよ。」
まめきちがそう言うと、ルネアは困った顔をした。
「ルカくん…どうしてそんな所に…」
「ここだけの話…」
と言ったのはまめきちだった。
まめきちは話を続けた。
「ルカは凶暴な暴食魚類の血を引いていてね。
暴食魚類は、ツウの種族の天敵だったらしいんだ。
だからその血を引くルカは、ツウの種族によってあの洞窟へ放り込まれた。
という噂だ。
あの洞窟は、長居すると寒さが苦手な体質になってしまう魔法がかかっているからね。」
ルネアは目を輝かせていた。
「お~!三人いい感じに繋がってる」
アールは寒さの苦手な理由がわかったので、そこに封じた母を恨みたい気持ち。
それを聞いたシナは、困った顔を浮かべて言う。
「ルカとツウは常に一緒にいるけど大丈夫なの?
だってツウの天敵はルカって事でしょ?」
シナの言葉に、まめきちは頷いた。
「それは驚いている。
万一の事があれば引き離そうと思っていたが、まさか二人があれほど仲良くなるとは思わなかったよ。
きっとルカは、魚類の本能が現れていないんだろう。」
「そ、そっか…。」
そう言って、シナは安心した。
しかし、扉の外ではそうではないかった。
なんと扉の外には、ルカが偶然通りかかっていたからだ。
まめきちの話を聞いて、ルカは呆然としていた。
(俺が…ツウの天敵…?)
ルカは首を横に振り、気を入れ替えると思う。
(大丈夫、俺はツウを普通の家族だと思ってるし。
きっと関係ない!)
一方、まめきちの話は続く。
「まあそうやって拾ってきたけれど、
…そうだね、シナ。君の母は君が小さい頃にまた別の星に移り住んでしまったんだ。
君を置いての他の全ての妖精は何処かへ行った。
私もどこだかはわからない…。
……あいつは元気にしているかな…。」
ルネアはボーッとまめきちを見つめていた。
窓の外の遥かな空を見つめるまめきち。
喧嘩する程の仲の悪い人をそこまで思うだろうか。
「まめきちさんってその人好きなの?」
ルネアが言うと、まめきちはビクッとした。
「な、何を………いや、やっぱり嘘はつかないでおこう。
どんなに喧嘩しても、好きは好きだったからね…」
それにシナは目を丸くすると、まめきちは言った。
「……ごめんねシナ。君を見ていると思い出すんだ。
あの人の事。思い出すと会いたくなってしまってね。
一人ぼっち残された君を見ていると、あの人の姿を思い出すんだ。
それだけで君をさり気なく避けていたけど…
…ごめん…それを忘れるくらい寄り添えば良かった…。」
シナはそれを見ている。
しかし俯いてから、シナは顔を上げた。
「そんな、酷いよまめきちさん。
それで私を避けてただなんて」
まめきちは視線を逸らす。
シナは続けた。
「私、難しく考えたりする人の気持ちってわかんない。
……でも私、まめきちさんの事嫌いじゃないわよ。
…だってこんなに愛されたいって思っているもん。」
と、シナはまめきちに言うのであった。
まめきちは顔を上げて「…シナ…」と呟く。
シナは焦れったくて、笑顔を見せた。
「もう元気出してよまめきちさん!
やっぱりいい人じゃん!まーめきーちさん!」
肩を叩こうとしたが、まめきちに避けられる。
「ごめん、なんか避けちゃう」
「はぁー!?」
「やっぱり親子だね、君達は。」
まめきちはそれから逃げて、部屋を二人でぐるぐる走る。
「子供じゃの」
とノノは笑う。
するとシナはノノを睨んだ。
「なに!?」
「まめきちさんも可愛い」
とラムが笑う。
まめきちは「ありがとう」と言いつつ、逃げ回る。
アールは何か考えていて、まめきちに聞いた。
「まめきちさんが恨んでいたのは私ではなく、
私の父、でいいんですか?」
「別に君を恨もうなんて思ってもないよ」
アールは首を大きく傾げた。
「どした?」
テノが聞くと、アールは一言言った。
「嬉しい。」
その表現の仕方が、ルネアの笑いを誘った。
「嬉しいの表現の仕方が」
「話はこれで終わりなのか?」
ラムが言うと、まめきちは言った。
「もう終わりにしよう。
そうだ、後で重要な話があるからみんな食堂で待ってて。」
そう言いつつ、まだ追いかけられているまめきち。
賑やかなままみんなは部屋を出た。
ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+
食堂で待っている一同。
ちなみにルカ達も、食堂に集まっていた。
その中でも、シナとルカが見つめ合う時間が多い。
「ルカてぃんとぐるぐるどうした?」
とテノが聞いた。
二人は驚いて、言い訳をした。
「ぐるぐる言うな!」
「なーんでもっ」
テノはそれならいいやと気にしないでおくと、アールが一枚の手紙を持っていた。
そう、ルカがシナに送った手紙を。
それを見た二人は驚く。
「バリカン何で持ってんの!?」
「ヤバてぃん!!」
ルカは涙目だった。
アールはそんな二人を見て首を傾げた。
「おーてーがーみーほーしーい♪
かまあってーかーええる♪」
と、小さい頃児童園で歌った歌を真顔で歌う。
するとアールは逃走。
二人はそんなアールを追いかける。
「何バリカンいきなり歌いだして!?」
「中身見られてないよねぇん!!」
正直なところ、みんなの前で堂々と歌うアールは見た事がない。
「可愛い」とリートは笑顔。
ルネアは「相当機嫌が良いんですね」と呟いた。
「この悪戯坊主ぅっ!!」
とシナは怒鳴る。
すると、アールは足を止めた。
そして、シナのところに来てシナに手紙を返す。
「アンタ、何で子供の頃に戻っちゃったの」
シナの質問に、アールは俯いて言った。
「コミュニケーションの……つもり。」
みんなは吹く。
小さい頃こうやってアールは悪戯をしてきたのだろうか。
程度次第で子供には結構迷惑かもしれない。
するとルカは言った。
「コミュニケーションが悪戯ノンノン!!」
「どうすればいいんだ?」
「オシャベーリィ。オシャベリーイヨォ」
謎にカタコトなルカ。
そこにツウが笑いながらアールの傍に来た。
「誰かと仲良くなりたいなら、
その人といっぱいお喋りするといいよ!」
それにアールは納得すると、ルネアを見た。
「ちょっと来い。」
ルネアは冷や汗で「なぜ僕」と言いつつ、ついて行った。
食堂に静かな雰囲気が漂う。
ルカとシナはまた見つめる。
ルカは視線を手紙に送りながら、シナに言った。
「えっと…また落ち着いてから言ってもいいですか?」
ルカは小声でシナに聞く。
シナはそれを聞いて笑顔で頷いた。
「うん。私もそれまで考えとく。」
そう言うと、二人はお互いに笑顔になるのだった。
ルネアはアールに廊下に呼び出された。
アールはルネアの肩にポンと手を置いた。
「人に話すだけで心って軽くなる…。」
ルネアは真顔だった。
(それだけの話…?)
するとアールは続けた。
「お前に私の秘密を知られた際は、本当に腹が立った。
だが、知られたお陰で私の荷は軽くなった。
…私が助かったのはお前のおかげでもある。」
それを聞くとルネアは目を輝かせた。
「そうですか!嬉しいです!」
「それだけ。」
アールがそう言うと、ルネアはポカンとする。
アールはそのまま食堂に帰っていく。
ルネアは何か足りない気がしていた。
(……この人お礼を本当に言えないよね…)
とルネアは心底思うのだった。
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