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5章 諧謔叙唱
第73音 愛別離苦
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【愛別離苦】あいべつりく
親愛な者と別れるつらさ。
===========
十分後、テノ達はスクラード牢獄の裏庭に来ていた。
裏庭にはお茶をする場が設けられており、テノとテナーとダニエルとキュリエはお茶を嗜んでいた。
ちなみにさきほどの少女は、裏庭にある大木の様に空へ生える巨大なツルに寄りかかるようにして目を閉じていた。
テノはそれを見て言う。
「あの守り人、全然喋らねぇな。まるでテナーみたいだ。」
テナーは思わず苦笑。
するとキュリエは笑った。
「あの方は植物人間と呼ばれておりましてね、元々口がきけないのですよ。
夜になれば、あの大木の様に植物の姿となって朝を待つのです。」
「へぇ…。」
ダニエルはその少女を見ており、それからキュリアに言う。
「あの大木の下、動物の骨の匂いがするわ。…鳥かしら。」
するとキュリエは驚いた表情。
それから優しく微笑んで言う。
「よく分かりましたね。
この大木は、大昔に死んだ一羽の鳥から生まれてきたものらしいのです。
守り人と縁があるのか…守り人はずっとそこから離れようとしないのですよ。
だから、彼女をここで雇っているんです。」
一同は納得していると、キュリエは一口お茶を飲んでから言った。
「やはりフォルテ様との面会は難しそうですね…。」
そう言われ、テノは俯いた。
テナーも口を固く結ぶと、テノは言う。
「あの、母さんが父さんにずっと謝っているって…本当か?」
「ええ。他の罪人がそう証言しています。
彼女はどうやら罪の意識が消えておらず、夢で彼に会ってしまうそうなのですよ。」
キュリエの言葉にテノは考え込むと、次に溜息をついた。
テノは諦めた様子で言う。
「そ。母さんが苦しんでるってなら、もうそれ以上は関わる必要ねぇな。
俺達だって、これ以上疎まれたくないし。こんな母さんを救う義理もねぇし。」
「そうですか…。」
キュリエがそう言うと、ダニエルはテナーを見た。
テノもテナーを見ると言う。
「お前はどうなんだ?」
するとテナーは俯いてしまうが、テノにテレパシーを送った。
テノはそれを受け取ると言う。
「コイツも未練はないみたいだ。」
「そうですか。
ああ、そう言えば街にスピーカーを建てる件、皆さんが納得してくれていましたよ。」
そう言われると、テノは机を乗り出して笑顔を見せた。
「ホントか!?やったぜ!」
テノはもう吹っ切れた様子だったが、テナーは未だに俯いたままだった。
それを気にしたダニエル。
ダニエルは言う。
「テナー?」
テナーは思わず顔を上げ、ダニエルに笑ってみせた。
しかし、表情に元気はない。
するとそこに、植物人間の少女が歩いてきた。
そしてテナーに槍を向ける。
テナーは驚くと、少女は槍を下ろしてから一枚の紙を見せた。
【歌え。アイツはお前の歌が嫌いなはずだ。】
そう書いてあった。
テナーは驚いた表情をしていると、テノは思わず言った。
「この守り人、筆談できるのかよ!」
テナーはそれに眉を困らせると、少女はテナーに再び槍を向ける。
それにテノは言った。
「やめろ!コイツは母さんにどれほどの事を言われたか…!」
するとテナーは、突然席を立った。
一同が驚いていると、テナーはテレパシーでテノに何かを伝えた。
テノは驚いた様子になると、テナーは少女の前に向かう。
そしてテナーは、少女に頭を下げた。
少女は少し驚いているのか、黙ってテナーを見ていた。
テノは言う。
「…髪を切って欲しいんだとよ、首が隠れるくらいに。」
ダニエルは驚いた。
「え…!今まで伸ばしたままだったのに?
それに、髪が短いと自分の父親みたいだから嫌だって…」
するとテノは言う。
「だから切るんだ。」
ダニエルは目を丸くしてテノを見ると、テノは俯いてから続けた。
「さっきの面談…テナーも全部聞こえてたらしい。
『弟がボロボロに言われて黙ってられない、怒りを感じているんだ。』って。」
それを聞いてダニエルはテナーを見た。
テナーは真剣な表情で、少女を見ていた。
するとテノは更に言う。
「『だけど本当は母さんを救ってあげたい、でも僕にはこれしか思いつかない。』ってさ。」
ダニエルはそれに眉を困らせて黙ってしまうと、キュリエは深く頷いた。
少女も納得した様子で頷いた。
少女は植物でハサミを形成すると、それを持ってテナーの髪に触れた。
テナーは冷や汗を浮かべ、目を閉じてその時を待つ。
少女はハサミを入れ始めた。
テナーの腰以上に長かった水色の髪が、地面に落とされる。
それを一同は、黙って見守っていたのであった。
ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+
その日の夜。
小窓からしか月明かりが差さない、牢獄の中のフォルテ。
フォルテの脳裏には、自分の元夫の爽やかな笑顔ばかり浮かんでいた。
フォルテは恐怖に怯えた表情をして呟く。
「許して…許してソプラ…ソプラ…やめて、これ以上出てこないで…!
私の頭の中から消えて…!!」
フォルテは涙を流して呟いていた。
フォルテは蹲る。
(アイツは私に刺されても、最後まで笑ってた…!
なぜ…なぜ…嫌いになった私なんかに笑顔を向けたのよ…!
意味がわからない…!理解できない……!)
その時だ。
外から美しい歌声が聞こえた。
空に届く様な、儚くも颯爽とした歌声。
それにフォルテは目を丸くした。
(ソプラの声…)
思わずフォルテは、小窓を覗いてしまう。
すると外で歩いているテナーを見つけた。
テナーは髪を既に切っており、首が隠れるほどの髪の長さになっていた。
テナーは夫とよく似ている為、フォルテは呆然と呟いた。
「ソプラ…」
するとテナーはフォルテに振り向き、やがてゆっくりと歩いてきた。
フォルテはそれを虚ろに眺めていたが、やがて驚いた様に目を剥いた。
テナーは微笑んだまま、フォルテの前に来る。
その歌の最後にある、『I Love you …』という歌詞。
テナーはそれを歌いきり、手を伸ばしてフォルテの頬に触れた。
フォルテは呆然としたまま、黙り込んでいた。
しかしフォルテの瞳には、確かに光が浮かんでいた。
テナーはゆっくりと手を下ろそうとすると、フォルテはその手を掴んだ。
テナーは驚いた様子になると、フォルテは俯いて言う。
「どうして来たの…?
今までの事…忘れた訳じゃないんでしょ…」
テナーはそれに反応するが、話す様子はない。
フォルテはするっと手を離すと、そのまま手を下ろしてしまった。
二人の間に沈黙が流れる。
暫くの沈黙の後、フォルテは呟いた。
「今も、歌っているの?
あの子は、ピアノをやっているの?」
テナーは驚いた顔をし、やがて頷いた。
フォルテは俯いてはいたが、それを理解していたのか鼻で笑った。
「そ…」
テナーは切ない表情を浮かべると、フォルテは適当に手を振って言う。
「後は二人で勝手にやってなさいよ…。
わかったんなら、さっさと消えて。」
フォルテは俯いたままだった。
それを見たテナーは黙り込み、諦めたのか立ち去ろうとする。
しかしフォルテは「待って。」と止めた。
テナーは目を剥いて足を止めると、フォルテは言う。
「私みたいになっちゃダメよ。」
そう言われ、テナーは思わず涙を浮かべた。
テナーは涙をこらえ、何か躊躇った様子になる。
テナーは難しい顔をしたが、勇気を出したのか真摯な表情になる。
そして声を出した。
「母さん、さよなら。」
男性とは思えないくらい、透き通った高い声だった。
それを聞いて、フォルテはピクっと反応した。
テナーはそのまま立ち去る。
牢獄に残されたフォルテの体は震えていた。
フォルテは俯きながらも、涙で顔をぐちゃぐちゃにしていた。
フォルテは涙を拭く事もなく流し、そして言った。
「ソプラ…テナー…テノ……っ!
…ごめんなさいっ…。」
その声は、いずれの誰にも届く事はなかった…。
テナーはテノとダニエルの元へ帰ってきた。
テノは言った。
「なんだ泣いてんのか。」
するとテナーは、テノにテレパシーでさきほどの事を伝えた。
テノは驚いて目を丸くし、そして目を潤ませた。
誤魔化すように視線を逸らすと、テノは言う。
「馬鹿っ…スピーカーも付けたんだし、さっさと帰んぞ。」
そう言って歩き出すので、テナーもとぼとぼとついていく。
するとテノは言う。
「言われなくとも勝手にするし、…母さんみたいにもなんねぇよ。
俺達は。」
それを聞いたテナーは、眉を困らせながらも微笑んだ。
そしてテノに飛びつく。
テノは驚いて言った。
「テメっ、急に飛びつくな!」
それでもテナーは笑顔でいた。
テノはそんなテナーの笑顔に、思わず笑ってしまう。
それを一歩後ろで見守るダニエル。
ダニエルも微笑ましく笑った。
「あらあら、羨ましいくらい仲が良い兄弟だこと。」
親愛な者と別れるつらさ。
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十分後、テノ達はスクラード牢獄の裏庭に来ていた。
裏庭にはお茶をする場が設けられており、テノとテナーとダニエルとキュリエはお茶を嗜んでいた。
ちなみにさきほどの少女は、裏庭にある大木の様に空へ生える巨大なツルに寄りかかるようにして目を閉じていた。
テノはそれを見て言う。
「あの守り人、全然喋らねぇな。まるでテナーみたいだ。」
テナーは思わず苦笑。
するとキュリエは笑った。
「あの方は植物人間と呼ばれておりましてね、元々口がきけないのですよ。
夜になれば、あの大木の様に植物の姿となって朝を待つのです。」
「へぇ…。」
ダニエルはその少女を見ており、それからキュリアに言う。
「あの大木の下、動物の骨の匂いがするわ。…鳥かしら。」
するとキュリエは驚いた表情。
それから優しく微笑んで言う。
「よく分かりましたね。
この大木は、大昔に死んだ一羽の鳥から生まれてきたものらしいのです。
守り人と縁があるのか…守り人はずっとそこから離れようとしないのですよ。
だから、彼女をここで雇っているんです。」
一同は納得していると、キュリエは一口お茶を飲んでから言った。
「やはりフォルテ様との面会は難しそうですね…。」
そう言われ、テノは俯いた。
テナーも口を固く結ぶと、テノは言う。
「あの、母さんが父さんにずっと謝っているって…本当か?」
「ええ。他の罪人がそう証言しています。
彼女はどうやら罪の意識が消えておらず、夢で彼に会ってしまうそうなのですよ。」
キュリエの言葉にテノは考え込むと、次に溜息をついた。
テノは諦めた様子で言う。
「そ。母さんが苦しんでるってなら、もうそれ以上は関わる必要ねぇな。
俺達だって、これ以上疎まれたくないし。こんな母さんを救う義理もねぇし。」
「そうですか…。」
キュリエがそう言うと、ダニエルはテナーを見た。
テノもテナーを見ると言う。
「お前はどうなんだ?」
するとテナーは俯いてしまうが、テノにテレパシーを送った。
テノはそれを受け取ると言う。
「コイツも未練はないみたいだ。」
「そうですか。
ああ、そう言えば街にスピーカーを建てる件、皆さんが納得してくれていましたよ。」
そう言われると、テノは机を乗り出して笑顔を見せた。
「ホントか!?やったぜ!」
テノはもう吹っ切れた様子だったが、テナーは未だに俯いたままだった。
それを気にしたダニエル。
ダニエルは言う。
「テナー?」
テナーは思わず顔を上げ、ダニエルに笑ってみせた。
しかし、表情に元気はない。
するとそこに、植物人間の少女が歩いてきた。
そしてテナーに槍を向ける。
テナーは驚くと、少女は槍を下ろしてから一枚の紙を見せた。
【歌え。アイツはお前の歌が嫌いなはずだ。】
そう書いてあった。
テナーは驚いた表情をしていると、テノは思わず言った。
「この守り人、筆談できるのかよ!」
テナーはそれに眉を困らせると、少女はテナーに再び槍を向ける。
それにテノは言った。
「やめろ!コイツは母さんにどれほどの事を言われたか…!」
するとテナーは、突然席を立った。
一同が驚いていると、テナーはテレパシーでテノに何かを伝えた。
テノは驚いた様子になると、テナーは少女の前に向かう。
そしてテナーは、少女に頭を下げた。
少女は少し驚いているのか、黙ってテナーを見ていた。
テノは言う。
「…髪を切って欲しいんだとよ、首が隠れるくらいに。」
ダニエルは驚いた。
「え…!今まで伸ばしたままだったのに?
それに、髪が短いと自分の父親みたいだから嫌だって…」
するとテノは言う。
「だから切るんだ。」
ダニエルは目を丸くしてテノを見ると、テノは俯いてから続けた。
「さっきの面談…テナーも全部聞こえてたらしい。
『弟がボロボロに言われて黙ってられない、怒りを感じているんだ。』って。」
それを聞いてダニエルはテナーを見た。
テナーは真剣な表情で、少女を見ていた。
するとテノは更に言う。
「『だけど本当は母さんを救ってあげたい、でも僕にはこれしか思いつかない。』ってさ。」
ダニエルはそれに眉を困らせて黙ってしまうと、キュリエは深く頷いた。
少女も納得した様子で頷いた。
少女は植物でハサミを形成すると、それを持ってテナーの髪に触れた。
テナーは冷や汗を浮かべ、目を閉じてその時を待つ。
少女はハサミを入れ始めた。
テナーの腰以上に長かった水色の髪が、地面に落とされる。
それを一同は、黙って見守っていたのであった。
ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+
その日の夜。
小窓からしか月明かりが差さない、牢獄の中のフォルテ。
フォルテの脳裏には、自分の元夫の爽やかな笑顔ばかり浮かんでいた。
フォルテは恐怖に怯えた表情をして呟く。
「許して…許してソプラ…ソプラ…やめて、これ以上出てこないで…!
私の頭の中から消えて…!!」
フォルテは涙を流して呟いていた。
フォルテは蹲る。
(アイツは私に刺されても、最後まで笑ってた…!
なぜ…なぜ…嫌いになった私なんかに笑顔を向けたのよ…!
意味がわからない…!理解できない……!)
その時だ。
外から美しい歌声が聞こえた。
空に届く様な、儚くも颯爽とした歌声。
それにフォルテは目を丸くした。
(ソプラの声…)
思わずフォルテは、小窓を覗いてしまう。
すると外で歩いているテナーを見つけた。
テナーは髪を既に切っており、首が隠れるほどの髪の長さになっていた。
テナーは夫とよく似ている為、フォルテは呆然と呟いた。
「ソプラ…」
するとテナーはフォルテに振り向き、やがてゆっくりと歩いてきた。
フォルテはそれを虚ろに眺めていたが、やがて驚いた様に目を剥いた。
テナーは微笑んだまま、フォルテの前に来る。
その歌の最後にある、『I Love you …』という歌詞。
テナーはそれを歌いきり、手を伸ばしてフォルテの頬に触れた。
フォルテは呆然としたまま、黙り込んでいた。
しかしフォルテの瞳には、確かに光が浮かんでいた。
テナーはゆっくりと手を下ろそうとすると、フォルテはその手を掴んだ。
テナーは驚いた様子になると、フォルテは俯いて言う。
「どうして来たの…?
今までの事…忘れた訳じゃないんでしょ…」
テナーはそれに反応するが、話す様子はない。
フォルテはするっと手を離すと、そのまま手を下ろしてしまった。
二人の間に沈黙が流れる。
暫くの沈黙の後、フォルテは呟いた。
「今も、歌っているの?
あの子は、ピアノをやっているの?」
テナーは驚いた顔をし、やがて頷いた。
フォルテは俯いてはいたが、それを理解していたのか鼻で笑った。
「そ…」
テナーは切ない表情を浮かべると、フォルテは適当に手を振って言う。
「後は二人で勝手にやってなさいよ…。
わかったんなら、さっさと消えて。」
フォルテは俯いたままだった。
それを見たテナーは黙り込み、諦めたのか立ち去ろうとする。
しかしフォルテは「待って。」と止めた。
テナーは目を剥いて足を止めると、フォルテは言う。
「私みたいになっちゃダメよ。」
そう言われ、テナーは思わず涙を浮かべた。
テナーは涙をこらえ、何か躊躇った様子になる。
テナーは難しい顔をしたが、勇気を出したのか真摯な表情になる。
そして声を出した。
「母さん、さよなら。」
男性とは思えないくらい、透き通った高い声だった。
それを聞いて、フォルテはピクっと反応した。
テナーはそのまま立ち去る。
牢獄に残されたフォルテの体は震えていた。
フォルテは俯きながらも、涙で顔をぐちゃぐちゃにしていた。
フォルテは涙を拭く事もなく流し、そして言った。
「ソプラ…テナー…テノ……っ!
…ごめんなさいっ…。」
その声は、いずれの誰にも届く事はなかった…。
テナーはテノとダニエルの元へ帰ってきた。
テノは言った。
「なんだ泣いてんのか。」
するとテナーは、テノにテレパシーでさきほどの事を伝えた。
テノは驚いて目を丸くし、そして目を潤ませた。
誤魔化すように視線を逸らすと、テノは言う。
「馬鹿っ…スピーカーも付けたんだし、さっさと帰んぞ。」
そう言って歩き出すので、テナーもとぼとぼとついていく。
するとテノは言う。
「言われなくとも勝手にするし、…母さんみたいにもなんねぇよ。
俺達は。」
それを聞いたテナーは、眉を困らせながらも微笑んだ。
そしてテノに飛びつく。
テノは驚いて言った。
「テメっ、急に飛びつくな!」
それでもテナーは笑顔でいた。
テノはそんなテナーの笑顔に、思わず笑ってしまう。
それを一歩後ろで見守るダニエル。
ダニエルも微笑ましく笑った。
「あらあら、羨ましいくらい仲が良い兄弟だこと。」
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