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5章 諧謔叙唱
第78音 食前方丈
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【食前方丈】しょくぜんほうじょう
極めて贅沢な食事の事。
==========
料理が完成した。
席につく一同。
まずはアールとレイが料理を運んできた。
小奇麗な小さい土鍋に入った料理。
それを開けると、中身はお粥だった。
草が入っているのでこれは七草粥。
見栄えも良く、とても美味しそうである。
お粥を作った理由は、多分アールの好物だから。
「綺麗に仕上げましたね!」
ルネアは嬉しそう。
二人共黙ってルネアを見ている。
ルネアは睨まれたかと思って言う。
「なぜ無言?」
するとアールは言う。
「ずっと黙っていたから…。」
みんなは納得しつつも、七草粥を頂いた。
見栄えの良さに気を配っているところから、
二人は意外と見た目を重視するタイプなのでは
とグランは考察の目を光らせていた。
「と言うかこの季節どうやって七草手に入れたの?」
と急に疑問に思うグラン。
アールは少し黙ってから言った。
「近くの山…日がよく当たるから春先と勘違いする
七草達を昨日採りに行った…二人で…。」
それにグランはふふっと笑って言った。
「なるほどね、良い事考えたよね~」
しかしラムは思う。
(それ以前にそこまでするか…)
ルネアはこれはこれで自然体な感じがして満足だった。
ノノは首を傾げていた。
「同じお粥なのに何か違うの」
「そうだね。変なの~」
とツウも言うのであった。
次の料理。
テノはうどんを置き、テナーはパンを置いた。
二人共シンプルであるが、二人が作ったと聞くとなると可愛らしく思える。
みんなは食べつつ美味しいと言っていたが、テノは机を叩いてから言った。
「どっちが美味しいんだ?」
来た、この勝負本位なテノの直球質問。
みんなは思いつつも、ユネイは答える。
「同じ料理だったら比べられた」
それに「しまった」と今頃後悔するテノ。
彼は悔しそうにしていたのであった。
それをテナーは隣で慰める事にした。
アールはさり気なく、うどんとパンをおかわりしに行くのであった。
次の料理だ。
ルネアが「じゃーん!」と言いつつ、みんなに野菜炒めを持ってきた。
ラムは調理室の方で綺麗に盛り付けている。
ノノとシナは笑顔を見せた。
「美味しい!」
「良いと思うわよ」
ルカも言う。
「ルネア初めてなのによくやったな」
それに対し、ルネアは照れながらも言う。
「ラムもいたもん」
その言葉に目を見開き見つめるリート。
この人はもう仕方ない。
そしてアールはまたさり気なくラムに「おかわり。」と言うのだが、ラムは苦笑いで言う。
「お前そんなに食べていいのか?レイに怒られないか?」
するとアールは少し下を向いてから言う。
「おかわり……ください…。」
「敬語にしたら貰えるもんじゃねぇぞ!」
ラムはそう言ったが、そのおかわり欲しさに努力する姿に負けて、
ラムはアールにおかわりをあげてしまった。
その次。
ダニエルはサッと洗練された動きで、みんなにパスタを渡す。
ここまで切っていたりの音が聞こえていたはずなのに、
なぜかパスタになっていると言う事は、切るのは本当に練習だったのかもしれない。
ルカもサッとパスタを並べる。
随分とルカも仕込まれたようだ。
動きがいつも以上に優雅だった。
みんなはそれを食べるとハッとなる。
この美味しさを言葉にしたい。
が、言葉にする前に美味しさと言う言葉が出てきて言葉という言葉にできない。
美味しすぎて、さすがダニエルの料理と思う一同。
「一生届かん…」
ノノは呟き、ルカも言った。
「わかる」
ルネアは「流石ダニエルさんだ…」と驚いていた。
更にまたアールはおかわりを貰おうとダニエルの方へ行く。
「可愛い。ワンコみたいですね」
ルネアは笑顔で言う。
それを暴言だと思ったのはラムだけだろうか。
ダニエルはアールを見て撫でて言った。
「可愛い!この子に猫耳つけたいわ~
わかってる。おかわりでしょ?ちょっと待ってて~」
メロメロ状態っぽいのだが、ルネアは言う。
「猫。僕はてっきり犬かと」
「猫とは言ってねぇよ」
とラム。
以上のやりとりに、シナは伏せて笑っていた。
ダニエルはアールに猫耳をつけて、更におかわりを渡す。
アールはダニエルに撫でられると、「わん。」と空気を読んだのか言ったのであった。
みんなは冷や汗で(それ猫耳…)と思っていた。
ルネアの言葉を聞いていたのかもしれない。
ダニエルはそんなアールを見て抱きついて言った。
「あーんらなんて可愛いの こ の 子~!
わかったわ、もうちょっとサービスしちゃう」
それを見た一同は焦る。
(アールまさか…それが目的で…)
とラムは思う。
グランは深く考えつつも、(やり手だ…)と思っていた。
テノは言う。
「アイツ撫でられたりとか嫌いなのに」
それに対し、ノノは言った。
「臨機応変、じゃ」
するとユネイは言った。
「ダニエルが怖いから順従なだけだよ」
席につくアールに、レイは猫のしっぽも付けてあげるのだった。
(何で持ってるの)
ルネアは思っていた。
ついに恐ろしい料理がやってきた。
と、その前に。
「あ、完全凍っちゃったよ~」
とツウ。
ノノは言った。
「火で溶かそうぞ!」
少しはお米も柔らかくなるかなと思いつつ…。
数分後。
「うむ!一部溶けたから持ってくる!」
みんなは思う。
一部溶けた=凍っている部分がある=温まってない
そう、結論から言うとお米も何も柔らかくなっていない。
そしてみんなの前に並んでいく、なんとも言えない料理。
真っ白な世界に唯一の野菜の青さ。
しかも野菜は本当に大雑把に切られている。
「召し上がれ!」
ノノは笑顔。
みんなは憚ったが、アールが一口食べる。
それに驚きつつも、みなアールの様子を見た。
アールは一口食べ終える。
「お米、硬いまま。炊いてから入れる。」
みんなはそうだねと思っていると、更にアールは言う。
「野菜、火通ってない。もっと煮る。」
それに一同は頷くしかない。
「片栗粉、入れすぎ硬い。入れなくていい。」
確かに入れ過ぎである、固まりすぎて硬いのだ。
「味、無い。味つけろ。」
それに対し、ノノは平然と言った。
「忘れていた!」
アールは少し黙る。
「氷…入ってる…冷たい……。」
アールは悲しそうだった。
相当この料理にショックを受けたのだろう。
アールの言葉に格助詞が入っていない。
冷たいものが苦手なアールにとっては、地獄の料理だったろう。
みんなは虚しく思えた。
ちなみにシナは面白くて伏せて爆笑中。
テナーは笑顔だった。
アールは立ち上がって調理室の前に行く。
ツウは「おかわり?」と聞いた。
「それ、火をかけてくれないか?」
ツウはポカンとしていると、アールは調理室に入って火をかけ始めた。
「何してるの?」
「お前はこの料理を食べられるか?」
アールの質問に対し、ツウは言う。
「食べてないからわかんない」
「みんなは食べない。もっと沢山煮て、
味もしっかりつけないと美味しくならないだろう?」
「味の方は確かに言えてる。でも加減がわからなくて」
「見て勉強をしろ。」
「ふ~ん」
ツウもノノ同様、あまり気にしていない様子だった。
みんなは手元にある料理をどう処理すべきかと考えていた。
「戻そう」
瞬時にルカは戻しに行った。
それに続いて、みんなは戻しに向かった。
あの料理が終わるまで、最後の料理。
シナがハンバーグを持ってきて、リートが味噌汁を持ってきてくれた。
みんなは美味しそうと思いつつ頂く。
「ハンバーグはヘルシーさを重視して、おからハンバーグにしたの」
グランは味噌汁の汁を飲んで、「ネギ」と呟くのだった。
ルネアは「美味しいですね~」とほっこり笑顔。
みんなもほっこりしていると、アールは調理室からみんなを見ていた。
「あ、食べられないですよね。料理中だし」
ルネアが言うと、ラムは気を使ってアールの方へ向かう。
「俺が変わるよ」
「いい。」
アールは強がって断った。
ラムは少し困った表情をしつつも、席に着く。
「本当に強がってばっかりだなぁ」
流石のレイも相手が強がりだと知っているので、そのままにしているようだった。
その後作り終えた、生まれ変わったお粥はあんかけのようになっていた。
「お米大丈夫か?」
ラムは冷や汗で聞くと、アールは「…一応。」と答えるのだった。
みんなは難無く食べている。
「にしてもお腹いっぱいですね」
ルネアは言った。
するとテノも言う。
「それな」
ちなみにテナーは食べていない。
少し機嫌が悪そうにシナは言った。
「バリカン、鍋の量」
それにみんなは目をやると、またもや大量に作られていた。
みんなは驚きで絶句。
アールは小さく頷いた。
「食べきれない分は私が食べる。」
「テメェが食べてぇだけだろッ」
とテノがつっこむ。
しかしシナは言った。
「あなたの作る量覚えて、二人が大量に作ったらどうすんのよ!」
その言葉にアールは少し目を見開いてから、「私が食べる。」と言うのであった。
シナは呆れて何も言えない。
みんなはとにかく苦笑いするしかなかった。
食後。
みんなは後片付けをしていると、ルネアはラムに言う。
「ダニエルさんに感想聞きたいよね」
「いや、ダニエル始終黙って飯食ってたろ?
食の評価が厳しいから言わないようにしてるんだよ。
だから聞かない方がいいぜ。ボロボロになる」
そう言われ、ルネアは恐ろしくて聞くのを止めた。
何だかんだで楽しかったのか、それとも大変だったのか、
わからないまま本日は幕を閉じるのであった。
極めて贅沢な食事の事。
==========
料理が完成した。
席につく一同。
まずはアールとレイが料理を運んできた。
小奇麗な小さい土鍋に入った料理。
それを開けると、中身はお粥だった。
草が入っているのでこれは七草粥。
見栄えも良く、とても美味しそうである。
お粥を作った理由は、多分アールの好物だから。
「綺麗に仕上げましたね!」
ルネアは嬉しそう。
二人共黙ってルネアを見ている。
ルネアは睨まれたかと思って言う。
「なぜ無言?」
するとアールは言う。
「ずっと黙っていたから…。」
みんなは納得しつつも、七草粥を頂いた。
見栄えの良さに気を配っているところから、
二人は意外と見た目を重視するタイプなのでは
とグランは考察の目を光らせていた。
「と言うかこの季節どうやって七草手に入れたの?」
と急に疑問に思うグラン。
アールは少し黙ってから言った。
「近くの山…日がよく当たるから春先と勘違いする
七草達を昨日採りに行った…二人で…。」
それにグランはふふっと笑って言った。
「なるほどね、良い事考えたよね~」
しかしラムは思う。
(それ以前にそこまでするか…)
ルネアはこれはこれで自然体な感じがして満足だった。
ノノは首を傾げていた。
「同じお粥なのに何か違うの」
「そうだね。変なの~」
とツウも言うのであった。
次の料理。
テノはうどんを置き、テナーはパンを置いた。
二人共シンプルであるが、二人が作ったと聞くとなると可愛らしく思える。
みんなは食べつつ美味しいと言っていたが、テノは机を叩いてから言った。
「どっちが美味しいんだ?」
来た、この勝負本位なテノの直球質問。
みんなは思いつつも、ユネイは答える。
「同じ料理だったら比べられた」
それに「しまった」と今頃後悔するテノ。
彼は悔しそうにしていたのであった。
それをテナーは隣で慰める事にした。
アールはさり気なく、うどんとパンをおかわりしに行くのであった。
次の料理だ。
ルネアが「じゃーん!」と言いつつ、みんなに野菜炒めを持ってきた。
ラムは調理室の方で綺麗に盛り付けている。
ノノとシナは笑顔を見せた。
「美味しい!」
「良いと思うわよ」
ルカも言う。
「ルネア初めてなのによくやったな」
それに対し、ルネアは照れながらも言う。
「ラムもいたもん」
その言葉に目を見開き見つめるリート。
この人はもう仕方ない。
そしてアールはまたさり気なくラムに「おかわり。」と言うのだが、ラムは苦笑いで言う。
「お前そんなに食べていいのか?レイに怒られないか?」
するとアールは少し下を向いてから言う。
「おかわり……ください…。」
「敬語にしたら貰えるもんじゃねぇぞ!」
ラムはそう言ったが、そのおかわり欲しさに努力する姿に負けて、
ラムはアールにおかわりをあげてしまった。
その次。
ダニエルはサッと洗練された動きで、みんなにパスタを渡す。
ここまで切っていたりの音が聞こえていたはずなのに、
なぜかパスタになっていると言う事は、切るのは本当に練習だったのかもしれない。
ルカもサッとパスタを並べる。
随分とルカも仕込まれたようだ。
動きがいつも以上に優雅だった。
みんなはそれを食べるとハッとなる。
この美味しさを言葉にしたい。
が、言葉にする前に美味しさと言う言葉が出てきて言葉という言葉にできない。
美味しすぎて、さすがダニエルの料理と思う一同。
「一生届かん…」
ノノは呟き、ルカも言った。
「わかる」
ルネアは「流石ダニエルさんだ…」と驚いていた。
更にまたアールはおかわりを貰おうとダニエルの方へ行く。
「可愛い。ワンコみたいですね」
ルネアは笑顔で言う。
それを暴言だと思ったのはラムだけだろうか。
ダニエルはアールを見て撫でて言った。
「可愛い!この子に猫耳つけたいわ~
わかってる。おかわりでしょ?ちょっと待ってて~」
メロメロ状態っぽいのだが、ルネアは言う。
「猫。僕はてっきり犬かと」
「猫とは言ってねぇよ」
とラム。
以上のやりとりに、シナは伏せて笑っていた。
ダニエルはアールに猫耳をつけて、更におかわりを渡す。
アールはダニエルに撫でられると、「わん。」と空気を読んだのか言ったのであった。
みんなは冷や汗で(それ猫耳…)と思っていた。
ルネアの言葉を聞いていたのかもしれない。
ダニエルはそんなアールを見て抱きついて言った。
「あーんらなんて可愛いの こ の 子~!
わかったわ、もうちょっとサービスしちゃう」
それを見た一同は焦る。
(アールまさか…それが目的で…)
とラムは思う。
グランは深く考えつつも、(やり手だ…)と思っていた。
テノは言う。
「アイツ撫でられたりとか嫌いなのに」
それに対し、ノノは言った。
「臨機応変、じゃ」
するとユネイは言った。
「ダニエルが怖いから順従なだけだよ」
席につくアールに、レイは猫のしっぽも付けてあげるのだった。
(何で持ってるの)
ルネアは思っていた。
ついに恐ろしい料理がやってきた。
と、その前に。
「あ、完全凍っちゃったよ~」
とツウ。
ノノは言った。
「火で溶かそうぞ!」
少しはお米も柔らかくなるかなと思いつつ…。
数分後。
「うむ!一部溶けたから持ってくる!」
みんなは思う。
一部溶けた=凍っている部分がある=温まってない
そう、結論から言うとお米も何も柔らかくなっていない。
そしてみんなの前に並んでいく、なんとも言えない料理。
真っ白な世界に唯一の野菜の青さ。
しかも野菜は本当に大雑把に切られている。
「召し上がれ!」
ノノは笑顔。
みんなは憚ったが、アールが一口食べる。
それに驚きつつも、みなアールの様子を見た。
アールは一口食べ終える。
「お米、硬いまま。炊いてから入れる。」
みんなはそうだねと思っていると、更にアールは言う。
「野菜、火通ってない。もっと煮る。」
それに一同は頷くしかない。
「片栗粉、入れすぎ硬い。入れなくていい。」
確かに入れ過ぎである、固まりすぎて硬いのだ。
「味、無い。味つけろ。」
それに対し、ノノは平然と言った。
「忘れていた!」
アールは少し黙る。
「氷…入ってる…冷たい……。」
アールは悲しそうだった。
相当この料理にショックを受けたのだろう。
アールの言葉に格助詞が入っていない。
冷たいものが苦手なアールにとっては、地獄の料理だったろう。
みんなは虚しく思えた。
ちなみにシナは面白くて伏せて爆笑中。
テナーは笑顔だった。
アールは立ち上がって調理室の前に行く。
ツウは「おかわり?」と聞いた。
「それ、火をかけてくれないか?」
ツウはポカンとしていると、アールは調理室に入って火をかけ始めた。
「何してるの?」
「お前はこの料理を食べられるか?」
アールの質問に対し、ツウは言う。
「食べてないからわかんない」
「みんなは食べない。もっと沢山煮て、
味もしっかりつけないと美味しくならないだろう?」
「味の方は確かに言えてる。でも加減がわからなくて」
「見て勉強をしろ。」
「ふ~ん」
ツウもノノ同様、あまり気にしていない様子だった。
みんなは手元にある料理をどう処理すべきかと考えていた。
「戻そう」
瞬時にルカは戻しに行った。
それに続いて、みんなは戻しに向かった。
あの料理が終わるまで、最後の料理。
シナがハンバーグを持ってきて、リートが味噌汁を持ってきてくれた。
みんなは美味しそうと思いつつ頂く。
「ハンバーグはヘルシーさを重視して、おからハンバーグにしたの」
グランは味噌汁の汁を飲んで、「ネギ」と呟くのだった。
ルネアは「美味しいですね~」とほっこり笑顔。
みんなもほっこりしていると、アールは調理室からみんなを見ていた。
「あ、食べられないですよね。料理中だし」
ルネアが言うと、ラムは気を使ってアールの方へ向かう。
「俺が変わるよ」
「いい。」
アールは強がって断った。
ラムは少し困った表情をしつつも、席に着く。
「本当に強がってばっかりだなぁ」
流石のレイも相手が強がりだと知っているので、そのままにしているようだった。
その後作り終えた、生まれ変わったお粥はあんかけのようになっていた。
「お米大丈夫か?」
ラムは冷や汗で聞くと、アールは「…一応。」と答えるのだった。
みんなは難無く食べている。
「にしてもお腹いっぱいですね」
ルネアは言った。
するとテノも言う。
「それな」
ちなみにテナーは食べていない。
少し機嫌が悪そうにシナは言った。
「バリカン、鍋の量」
それにみんなは目をやると、またもや大量に作られていた。
みんなは驚きで絶句。
アールは小さく頷いた。
「食べきれない分は私が食べる。」
「テメェが食べてぇだけだろッ」
とテノがつっこむ。
しかしシナは言った。
「あなたの作る量覚えて、二人が大量に作ったらどうすんのよ!」
その言葉にアールは少し目を見開いてから、「私が食べる。」と言うのであった。
シナは呆れて何も言えない。
みんなはとにかく苦笑いするしかなかった。
食後。
みんなは後片付けをしていると、ルネアはラムに言う。
「ダニエルさんに感想聞きたいよね」
「いや、ダニエル始終黙って飯食ってたろ?
食の評価が厳しいから言わないようにしてるんだよ。
だから聞かない方がいいぜ。ボロボロになる」
そう言われ、ルネアは恐ろしくて聞くのを止めた。
何だかんだで楽しかったのか、それとも大変だったのか、
わからないまま本日は幕を閉じるのであった。
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