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02 ヘグリスメオン教会
014 食いしん坊な悪魔、ケリス。
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フューレンとキリエルは一度教会から家へ戻る。
キリエルは言った。
「多分、モルビスと牧師様が荷物を近くの街から運んでくるから、運ばれてきたらみんなで行こうねー!」
フューレンは眉を潜める。
「みんなで行くほど道中は危険なのか?」
キリエルは両手を頭の後ろに回し、地下室へ向かいつつも言った。
「さあ、僕は初めてだからわかんない!
牧師様とずっといるケリスならわかるんじゃないのー?」
「ケリス?」
フューレンはそう言うと、キリエルは地下へ入る。
フューレンも一緒に来ると、キリエルは笑顔で頷いた。
「そう!犬耳もっふもふの子だよ!」
それを聞いてフューレンはピンと来る。
「ああ、あの鼻のきく悪魔か。」
「そそ!」
二人は地下の廊下を歩いていると、スピムの声が聞こえてきた。
「コラー!私のおやつを返せーッ!」
フューレンはその声に気づき、キリエルはその声を聞くと苦笑。
「この声っていつも飯作ってくれてるスピムっていう悪魔だよな?」
「そ!またやらかしたんだな~。」
その言葉にフューレンは首を傾げると、奥の扉からケリスが出てくる。
パーカーを着た犬耳と尻尾を生やした悪魔。
ケリスは焦った様子でこちらに走ってくると、扉から更に怒りを浮かべたスピムが出てきた。
スピムはピンクの可愛らしい服を身に纏っており、髪が蛇である事以外はいかにも女の子らしい。
ケリスはキリエルを見つけると、すぐにキリエルの後ろに隠れる。
スピムはキリエルの前に来ると言った。
「ちょっと!ケリスを寄越しなさいよ!」
スピムの髪の蛇も、キリエルに威嚇する。
キリエルは困った顔をすると言った。
「ダメだよ、ケリスが可哀想。」
それを聞くと、スピムは怒りのあまりに歯を食い縛る。
「なっ…!コイツは私のおやつを食べたのよ!?
それも一度じゃなくていつもよ!どう思うフューレン!」
急にフューレンに投げられたので、フューレンは戸惑いつつも答えた。
「あ?まあ人のおやつを勝手に食べるのは良くない。
なんでケリスは食べたんだ?」
すると、怯えた様子のケリスはキリエルの背中から顔を出すと言う。
「お腹が空いていたからです…」
「コラーッ!」
スピムは大声で怒るので、ケリスは涙目になってキリエルに隠れた。
キリエルはケリスを庇ってあげていると、スピムは聞く。
「てか!なんでキリエルはこんな悪魔庇ってんのよッ!」
「なんだかなー…ケリスは信徒の中でも敵が多すぎて可哀想というか…
スピムに怒鳴られたり、フレノアやフェオドラに嫉妬されたり…なんで女から不評なの?」
キリエルが言うと、スピムは少し落ち着いたのか怒りではなく無愛想な顔になった。
「フレノアやフェオドラは、単に牧師様を独り占めしてる事に嫉妬してるだけでしょ。
私は牧師様への理解が深いから嫉妬なんてしないけど!
でもね…」
そう言うとスピムはケリスを睨むので、ケリスは毛が逆立つ。
「ケリス!お前は許さないッ!
コイツは私のおやつを何年も懲りずに食ってくんのよッ!この食いしん坊!」
「ごめんなさい…!」
フューレンは聞いていられなくなったのか言った。
「今日のところはよしたらどうだ。
スピムはおやつの管理を徹底するのと、ケリスは勝手に食わないようにするとかあるだろ。
…おやつってなら、また買えばいいし。」
「無理ッ!」
スピムがそう言うと、フューレンは眉を潜める。
スピムは続けた。
「だって…!だっておやつはあの高級食材の【十年カエルの干物】だったのよ~!」
カエルの干物。
それを聞いた途端、フューレンの表情は固まる。
キリエルは苦笑してしまった。
「え…カエル食べるのお前?てかケリスも?」
フューレンは聞くと、キリエルは苦笑したまま言う。
「スピムはメドゥーサってよく思われるけど、悪魔になる前から蛇人間らしいね。
ケリスは元から悪魔で、狼ってカエル食べるのかな?」
するとケリスは言った。
「いいえ、ケリスは狐です。」
「ややこしいな!」
フューレンは疲れた様子になって冷汗を流すと、キリエルはフューレンを心配する。
「体調悪い?大丈夫?」
フューレンは首を横に振った。
「いや、だって普段おやつにそういうの食ってる奴が作る料理食べてるって思うと…怪しく思わないか?」
「はぁ!?人間様の味覚くらいちゃんと熟知してるわよッ!」
スピムは敵意丸出しで言うと、フューレンは不安が取れないのか黙り込む。
キリエルは表情を崩さずに言った。
「フューレン、スピムを信じてくれると嬉しいよ。僕も正直考えたくないから。」
それを聞くと、スピムはキリエルにも怒る。
「それフォローになってないわよねッ!?」
「ああ…」
フューレンはキリエルに対して返事をするので、スピムはフューレンも睨みつけた。
ケリスは自分のお腹を見下ろすと呟く。
「お腹空いた…」
それを聞いたキリエルは驚いた。
「え!?まだ食べるの!?
少なくともさっき牧師様から魔力補給してたんじゃないの!?」
ケリスはピクっと肩を驚かせて、細々と言う。
「その前に色々お話があって…しかし荷物運びの時間がやってきたので…」
「あー。なんか今日は牧師様の顔色が好調だと思ってたよ。
そういうことね。」
キリエルがそう言うと、ケリスは黙って頷いた。
フューレンはケリスに聞く。
「そんなんで、荷物運び中に襲撃を受けたら戦えるのか?」
そう言われると、ケリスは目を丸くする。
それからケリスは俯くと頷いた。
「はい。でも、相手のトドメを刺すのは別の人のお仕事なので…」
フューレンは首を傾げる。
「お前、悪魔なのに生物の殺生はしないのか?」
ケリスは頷くので、キリエルは言った。
「僕とケリスは生物の殺生を控えてるんだ。牧師様からの指示でね。」
「ワレリーは何を考えているんだ…?」
フューレンは呟くと、ケリスは頬をピンクにして言う。
「ぼ、牧師様はヘグリスの事を一番に思っている…ケリス達のパパみたいな存在です…!」
「娘を道具って言っちまう奴がか?
それにずっと気になってたんだけど、ヘグリスって何の事?」
ケリスはフューレンを見つめると言った。
「【羊】です。
牧師は羊飼いですから、牧師様についていくケリス達は羊なのです。」
「上下関係作があるところを見れば、牧師というより神父じゃないか…?」
フューレンはそう言うと、ケリスがジッとこちらを見つめている。
「どうした?」
するとケリスは視線を逸らして言った。
「えっと、天使の力が感じられるな…と。」
「お前わかるんだな」
ケリスは黙って頷くと、キリエルは笑う。
「ケリスはとっても強い悪魔なんだよ?天使も悪魔も見るだけでわかっちゃう。」
「へぇ、それは凄いな。」
ケリスは恥ずかしそうに頬をピンクにした。
「いえ、このくらいキリエルだって修行すれば…」
その言葉にキリエルは苦笑すると、ケリスは何かに気づいて耳をピコピコと動かす。
「牧師様とモルビスが帰ってきます。」
「お?早速外に行こう!」
キリエルはそう言って走り出すと、ケリスは続けた。
「一キロ以上先にいます。あと十五分ほどしたら帰ってくるかと。」
それを聞いてキリエルはその場でズッコケる。
フューレンは驚いたのか目を剥く。
「お前、相当鼻がきくんだな。」
「いえ、牧師様と契約した悪魔なので…ちょっと色々わかるだけです。」
ケリスは恥ずかしそうにして言うと、キリエルは立ち上がってから言った。
「いや、もうちょっと近くなってからそれを言って欲しかったよ…」
「ほんとな。」
フューレンはそう言うと、ケリスは二人を見る。
二人は至って普通にしていたのだが、ケリスはそれを重く受け止めて困った顔を浮かべていた。
キリエルは言った。
「多分、モルビスと牧師様が荷物を近くの街から運んでくるから、運ばれてきたらみんなで行こうねー!」
フューレンは眉を潜める。
「みんなで行くほど道中は危険なのか?」
キリエルは両手を頭の後ろに回し、地下室へ向かいつつも言った。
「さあ、僕は初めてだからわかんない!
牧師様とずっといるケリスならわかるんじゃないのー?」
「ケリス?」
フューレンはそう言うと、キリエルは地下へ入る。
フューレンも一緒に来ると、キリエルは笑顔で頷いた。
「そう!犬耳もっふもふの子だよ!」
それを聞いてフューレンはピンと来る。
「ああ、あの鼻のきく悪魔か。」
「そそ!」
二人は地下の廊下を歩いていると、スピムの声が聞こえてきた。
「コラー!私のおやつを返せーッ!」
フューレンはその声に気づき、キリエルはその声を聞くと苦笑。
「この声っていつも飯作ってくれてるスピムっていう悪魔だよな?」
「そ!またやらかしたんだな~。」
その言葉にフューレンは首を傾げると、奥の扉からケリスが出てくる。
パーカーを着た犬耳と尻尾を生やした悪魔。
ケリスは焦った様子でこちらに走ってくると、扉から更に怒りを浮かべたスピムが出てきた。
スピムはピンクの可愛らしい服を身に纏っており、髪が蛇である事以外はいかにも女の子らしい。
ケリスはキリエルを見つけると、すぐにキリエルの後ろに隠れる。
スピムはキリエルの前に来ると言った。
「ちょっと!ケリスを寄越しなさいよ!」
スピムの髪の蛇も、キリエルに威嚇する。
キリエルは困った顔をすると言った。
「ダメだよ、ケリスが可哀想。」
それを聞くと、スピムは怒りのあまりに歯を食い縛る。
「なっ…!コイツは私のおやつを食べたのよ!?
それも一度じゃなくていつもよ!どう思うフューレン!」
急にフューレンに投げられたので、フューレンは戸惑いつつも答えた。
「あ?まあ人のおやつを勝手に食べるのは良くない。
なんでケリスは食べたんだ?」
すると、怯えた様子のケリスはキリエルの背中から顔を出すと言う。
「お腹が空いていたからです…」
「コラーッ!」
スピムは大声で怒るので、ケリスは涙目になってキリエルに隠れた。
キリエルはケリスを庇ってあげていると、スピムは聞く。
「てか!なんでキリエルはこんな悪魔庇ってんのよッ!」
「なんだかなー…ケリスは信徒の中でも敵が多すぎて可哀想というか…
スピムに怒鳴られたり、フレノアやフェオドラに嫉妬されたり…なんで女から不評なの?」
キリエルが言うと、スピムは少し落ち着いたのか怒りではなく無愛想な顔になった。
「フレノアやフェオドラは、単に牧師様を独り占めしてる事に嫉妬してるだけでしょ。
私は牧師様への理解が深いから嫉妬なんてしないけど!
でもね…」
そう言うとスピムはケリスを睨むので、ケリスは毛が逆立つ。
「ケリス!お前は許さないッ!
コイツは私のおやつを何年も懲りずに食ってくんのよッ!この食いしん坊!」
「ごめんなさい…!」
フューレンは聞いていられなくなったのか言った。
「今日のところはよしたらどうだ。
スピムはおやつの管理を徹底するのと、ケリスは勝手に食わないようにするとかあるだろ。
…おやつってなら、また買えばいいし。」
「無理ッ!」
スピムがそう言うと、フューレンは眉を潜める。
スピムは続けた。
「だって…!だっておやつはあの高級食材の【十年カエルの干物】だったのよ~!」
カエルの干物。
それを聞いた途端、フューレンの表情は固まる。
キリエルは苦笑してしまった。
「え…カエル食べるのお前?てかケリスも?」
フューレンは聞くと、キリエルは苦笑したまま言う。
「スピムはメドゥーサってよく思われるけど、悪魔になる前から蛇人間らしいね。
ケリスは元から悪魔で、狼ってカエル食べるのかな?」
するとケリスは言った。
「いいえ、ケリスは狐です。」
「ややこしいな!」
フューレンは疲れた様子になって冷汗を流すと、キリエルはフューレンを心配する。
「体調悪い?大丈夫?」
フューレンは首を横に振った。
「いや、だって普段おやつにそういうの食ってる奴が作る料理食べてるって思うと…怪しく思わないか?」
「はぁ!?人間様の味覚くらいちゃんと熟知してるわよッ!」
スピムは敵意丸出しで言うと、フューレンは不安が取れないのか黙り込む。
キリエルは表情を崩さずに言った。
「フューレン、スピムを信じてくれると嬉しいよ。僕も正直考えたくないから。」
それを聞くと、スピムはキリエルにも怒る。
「それフォローになってないわよねッ!?」
「ああ…」
フューレンはキリエルに対して返事をするので、スピムはフューレンも睨みつけた。
ケリスは自分のお腹を見下ろすと呟く。
「お腹空いた…」
それを聞いたキリエルは驚いた。
「え!?まだ食べるの!?
少なくともさっき牧師様から魔力補給してたんじゃないの!?」
ケリスはピクっと肩を驚かせて、細々と言う。
「その前に色々お話があって…しかし荷物運びの時間がやってきたので…」
「あー。なんか今日は牧師様の顔色が好調だと思ってたよ。
そういうことね。」
キリエルがそう言うと、ケリスは黙って頷いた。
フューレンはケリスに聞く。
「そんなんで、荷物運び中に襲撃を受けたら戦えるのか?」
そう言われると、ケリスは目を丸くする。
それからケリスは俯くと頷いた。
「はい。でも、相手のトドメを刺すのは別の人のお仕事なので…」
フューレンは首を傾げる。
「お前、悪魔なのに生物の殺生はしないのか?」
ケリスは頷くので、キリエルは言った。
「僕とケリスは生物の殺生を控えてるんだ。牧師様からの指示でね。」
「ワレリーは何を考えているんだ…?」
フューレンは呟くと、ケリスは頬をピンクにして言う。
「ぼ、牧師様はヘグリスの事を一番に思っている…ケリス達のパパみたいな存在です…!」
「娘を道具って言っちまう奴がか?
それにずっと気になってたんだけど、ヘグリスって何の事?」
ケリスはフューレンを見つめると言った。
「【羊】です。
牧師は羊飼いですから、牧師様についていくケリス達は羊なのです。」
「上下関係作があるところを見れば、牧師というより神父じゃないか…?」
フューレンはそう言うと、ケリスがジッとこちらを見つめている。
「どうした?」
するとケリスは視線を逸らして言った。
「えっと、天使の力が感じられるな…と。」
「お前わかるんだな」
ケリスは黙って頷くと、キリエルは笑う。
「ケリスはとっても強い悪魔なんだよ?天使も悪魔も見るだけでわかっちゃう。」
「へぇ、それは凄いな。」
ケリスは恥ずかしそうに頬をピンクにした。
「いえ、このくらいキリエルだって修行すれば…」
その言葉にキリエルは苦笑すると、ケリスは何かに気づいて耳をピコピコと動かす。
「牧師様とモルビスが帰ってきます。」
「お?早速外に行こう!」
キリエルはそう言って走り出すと、ケリスは続けた。
「一キロ以上先にいます。あと十五分ほどしたら帰ってくるかと。」
それを聞いてキリエルはその場でズッコケる。
フューレンは驚いたのか目を剥く。
「お前、相当鼻がきくんだな。」
「いえ、牧師様と契約した悪魔なので…ちょっと色々わかるだけです。」
ケリスは恥ずかしそうにして言うと、キリエルは立ち上がってから言った。
「いや、もうちょっと近くなってからそれを言って欲しかったよ…」
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