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02 ヘグリスメオン教会
018 渇望のサキュバス、フレノア。
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保育園内に入ると、十数人ほどの子供達が部屋で遊んでいた。
スピムは園内ではククルスの帽子を被って蛇の髪を隠している。
そこには一人だけ大人が混ざっており、ワレリーの聖職服に似た服を着た女性がいた。
赤く長い髪に優しそうな表情、聖女の様な雰囲気のある女性。
「おやキュース、来たのね。」
女性はそう言うと、キリエルは苦笑。
「おはよう【ミレサ】、今日もご苦労様。」
するとスピムは怒った様子で言った。
「私に挨拶は無しなの!?」
「だって、オチビちゃんだし。」
彼女の回答にスピムは怒り心頭。
気にせずフューレンはキリエルに質問。
「知り合い?ワレリーと似た服着てるけど。」
すると、女性は頭を下げてから答える。
「わたくし、ヘグリスメオン教会に住むミレサと言います。
今日は牧師様と共に保育園の子供の面倒を見ていますの。」
「もう教会に住んで数日になるのに、この人見た事なかった…。」
フューレンがそう言うと、ワレリーはクスクスと笑った。
「普段は地下にこもりきりですからね、仕方ありません。」
その言葉を聞いた瞬間、フューレンはなんとなく察する。
(じゃあこの女も悪魔か…)
するとワレリーの背にいたフェオドラはうとうと。
「ぱーぱ…眠たい…」
「おや、もうこんな時間でしたか。
フェオドラも朝から起こして申し訳ありません。寝る時間にしましょうか。」
ワレリーはそう言ってフェオドラを抱いて寝かそうとすると、保育園の子供達も集まってくる。
「僕もねるー!」
「わたしもフェオドラちゃんと寝るー!」
子供達が口々に言うので、ワレリーは眉を困らせた。
「仕方ありませんね、少しだけですよ。」
『はぁ~い!』
子供達は一斉に返事をした。
子供達は自分で布団を用意して寝始めると、ワレリーは子供達の近くにフェオドラを寝かす。
ワレリーはフェオドラに添い寝して優しく言った。
「ほら、お休みなさいフェオドラ。」
「ぱーぱ…うん…」
フェオドラはそう言いつつも、すぐに瞼を閉じてしまう。
子供達も大人しく眠り始めると、ミレサはクスリと笑った。
ワレリーは全員が眠った事を確認すると、フューレン達の元に向かう。
「さて、これから私は食器を洗いに台所へ向かうので、三人はそこで寛いでいなさい。」
「僕も手伝いますよ牧師様!」
キリエルがそう言うと、ワレリーは笑った。
「不器用なキュースに、保育園の皿洗いは任せられませんよ。
教会の手伝いだけにしなさい。」
「はぁ~い。」
キリエルは落ち込んだ様子で言うと、ミレサはワレリーに言う。
「では、私は牧師様と…」
「皿洗いは一人で十分です、ミレサは玩具の片付けをお願いします。」
ワレリーはそう言うと、ミレサは浮かない顔をして口を尖らせた。
「でも牧師様…私、数日前頑張ったのにご褒美貰ってないわ…」
ミレサの瞳は潤っており、物欲しそうに口を開いていた。
するとフューレンは嗅覚を効かせて言う。
「なんか甘い匂いしないか?」
それを聞いたキリエルはその匂いに気づいたのか、顔を真っ赤にした。
「あっ、これはミレサのフェロモンだよ…!」
更にスピムも面を食らった表情で呟く。
「コイツ…こんな所で…!」
「ミレサはサキュバスでさ…男を誘惑する時はいつもフェロモンを放出するんだ。
この匂いを男が嗅いだらたちまち狼に…!」
そう言ってキリエルは距離を置くと、フューレンも共に距離を置く。
ミレサの頭には角が生え、更にはしゅるると尻尾まで。
フューレンもその匂いを嗅いでいると、不思議な気分になってしまう。
「どうにかなんないのか!」
「そう言われてもー…牧師様~!」
キリエルが言うと、ワレリーはミレサの頭を撫でた。
「ここは保育園ですよ?フレノア、教会まで我慢できないのですか?」
「だって牧師様ぁ~。アタシ、もう五日も我慢してるんですよ…?」
ミレサ、もといフレノアはそう言うと、ワレリーに抱きつく。
フレノアはワレリーの体に顔を埋めると、首元まで顔を近づけて幸せそうな顔を浮かべた。
「ああ…牧師様の匂い。ねぇ牧師様、本当に我慢できないの。」
ワレリーは小さく溜息をつくと言う。
「わかりました。今日は早めに帰るようにしますので、教会まで我慢しなさい。」
「ぶぅ~…」
フレノアは膨れると、渋々ワレリーから離れる。
角も尻尾も引っ込むと、その場でしゃがんで子供達が散らかした玩具を片付け始めた。
フューレンは棒声で言った。
「サキュバスを信徒にするとかいい趣味してんなワレリー。」
ワレリーは満面の笑みでフューレンの方を見ると、キリエルは苦笑。
「いい趣味って…サキュバスに襲われた男は活力を奪われ廃人になるんだよ。
命の危険だってあるから、僕達信徒はフレノアに襲われないようにしてるんだー。」
「命の危険って…流石悪魔だな。ワレリーは大丈夫なのか?」
「牧師様はまともに相手できてるっぽいけど、いつも疲れてるし死なないといいけどね…。
でもサキュバス自身もそうしないと、魔力の供給ができなくて死んじゃうからやめろとも言えないんだー。」
「本当に悪魔は不便なんだな。
キリエルはワレリーから血を貰ってんだろ?本当に大丈夫かよワレリーは。」
フューレンがそう言うと、ワレリーは微笑む。
「平気ですよ。自分の道具(物)を自分でケアするのは当たり前の事でしょう。」
ワレリーは満面の笑みで答えるので、フューレンは溜息。
(だから生き物を物扱いするなよ…)
ワレリーは続けて言った。
「お弁当を持ってきてくれたところ悪いですが、私達もうここで食べてしまったんですよ。
三人で仲良く食べてください。」
「え…」
スピムが小さく呟くと、ワレリーは眉を困らせる。
「申し訳ありません。」
「い、いいよ、気にしないでください。」
スピムはそう言ってお弁当を持つと、フレノアは嫌味な笑みを見せた。
「あら、オチビちゃんショック受けちゃった?」
「うっさいわねッ!」
スピムはそう言い放つと、フューレン達の元に来てお弁当を突きつけた。
「食べて。」
それに対し、キリエルは笑顔で答える。
「ありがと~」
「スピムは?」
フューレンが聞くと、スピムは頬を膨らせて言った。
「私は家事が残ってるから家に帰るの!
アンタ達はもうちょっとここで遊んでなさい!」
スピムはそう言うとせっせと立ち去るので、一同は首を傾げる。
キリエルはお弁当を開きながら言った。
「なーんであんなにショックしてんだろ。」
「さあ。」
フレノアが答えると、キリエルはお弁当を開けると目を丸くする。
「そう言えばこれ!牧師様の好物ばっかり入ってる!」
フューレンももう一つの弁当を開けると、フレノアはそのお弁当箱を覗いた。
するとフレノアも目を丸くする。
「あら、こっちは私の好物ばっかり入ってるわ。」
それを聞いたワレリーはクスリと笑うと言った。
「スピムは口下手ですが、行動で気持ちを示します。
このお弁当も、きっとスピムが私達に宛てたメッセージだったのでしょう。」
ワレリーはキリエルの隣に座るので、キリエルは驚く。
ワレリーはお弁当袋に付いていたフォークを手に取ると微笑んだ。
「ほら、箸を使わない私には、フォークを用意しています。」
逆に、フューレンに渡された弁当には箸がある。
それを聞くと、フレノアは頬を膨らませた。
「ふーん、たまには可愛い事するじゃない?」
ワレリーはフォークで一口おかずを貰う。
「美味しい。ちゃんとスピムに伝えないといけませんね。」
ワレリーの微笑みを見たフレノアは、便乗したのか手掴みでおかずを一口貰った。
フレノアはおかずを口に入れると、咀嚼してから微笑む。
「本当、美味しい。オチビちゃん、料理は得意だからね。」
「後はキリエルが食べても結構ですよ?」
ワレリーが言うと、キリエルは笑顔。
「じゃあいただきます!」
「どうぞ天使くん。」
フレノアはフューレンにそう言うと、玩具の片付けの続きを始める。
フューレンはお弁当に視線を落とすと、キリエルはフューレンを呼んだ。
「ねえフューレン。」
「ん?」
フューレンはキリエルの顔を見ると、キリエルは目が合って微笑んでから言う。
「僕達も後で、スピムに美味しかった!って言おうね!」
そう言われると、フューレンは箸を持ってから言った。
「食ってからそれは言えよな。」
キリエルはその言葉に苦笑。
「そだね…えへへ…」
スピムは園内ではククルスの帽子を被って蛇の髪を隠している。
そこには一人だけ大人が混ざっており、ワレリーの聖職服に似た服を着た女性がいた。
赤く長い髪に優しそうな表情、聖女の様な雰囲気のある女性。
「おやキュース、来たのね。」
女性はそう言うと、キリエルは苦笑。
「おはよう【ミレサ】、今日もご苦労様。」
するとスピムは怒った様子で言った。
「私に挨拶は無しなの!?」
「だって、オチビちゃんだし。」
彼女の回答にスピムは怒り心頭。
気にせずフューレンはキリエルに質問。
「知り合い?ワレリーと似た服着てるけど。」
すると、女性は頭を下げてから答える。
「わたくし、ヘグリスメオン教会に住むミレサと言います。
今日は牧師様と共に保育園の子供の面倒を見ていますの。」
「もう教会に住んで数日になるのに、この人見た事なかった…。」
フューレンがそう言うと、ワレリーはクスクスと笑った。
「普段は地下にこもりきりですからね、仕方ありません。」
その言葉を聞いた瞬間、フューレンはなんとなく察する。
(じゃあこの女も悪魔か…)
するとワレリーの背にいたフェオドラはうとうと。
「ぱーぱ…眠たい…」
「おや、もうこんな時間でしたか。
フェオドラも朝から起こして申し訳ありません。寝る時間にしましょうか。」
ワレリーはそう言ってフェオドラを抱いて寝かそうとすると、保育園の子供達も集まってくる。
「僕もねるー!」
「わたしもフェオドラちゃんと寝るー!」
子供達が口々に言うので、ワレリーは眉を困らせた。
「仕方ありませんね、少しだけですよ。」
『はぁ~い!』
子供達は一斉に返事をした。
子供達は自分で布団を用意して寝始めると、ワレリーは子供達の近くにフェオドラを寝かす。
ワレリーはフェオドラに添い寝して優しく言った。
「ほら、お休みなさいフェオドラ。」
「ぱーぱ…うん…」
フェオドラはそう言いつつも、すぐに瞼を閉じてしまう。
子供達も大人しく眠り始めると、ミレサはクスリと笑った。
ワレリーは全員が眠った事を確認すると、フューレン達の元に向かう。
「さて、これから私は食器を洗いに台所へ向かうので、三人はそこで寛いでいなさい。」
「僕も手伝いますよ牧師様!」
キリエルがそう言うと、ワレリーは笑った。
「不器用なキュースに、保育園の皿洗いは任せられませんよ。
教会の手伝いだけにしなさい。」
「はぁ~い。」
キリエルは落ち込んだ様子で言うと、ミレサはワレリーに言う。
「では、私は牧師様と…」
「皿洗いは一人で十分です、ミレサは玩具の片付けをお願いします。」
ワレリーはそう言うと、ミレサは浮かない顔をして口を尖らせた。
「でも牧師様…私、数日前頑張ったのにご褒美貰ってないわ…」
ミレサの瞳は潤っており、物欲しそうに口を開いていた。
するとフューレンは嗅覚を効かせて言う。
「なんか甘い匂いしないか?」
それを聞いたキリエルはその匂いに気づいたのか、顔を真っ赤にした。
「あっ、これはミレサのフェロモンだよ…!」
更にスピムも面を食らった表情で呟く。
「コイツ…こんな所で…!」
「ミレサはサキュバスでさ…男を誘惑する時はいつもフェロモンを放出するんだ。
この匂いを男が嗅いだらたちまち狼に…!」
そう言ってキリエルは距離を置くと、フューレンも共に距離を置く。
ミレサの頭には角が生え、更にはしゅるると尻尾まで。
フューレンもその匂いを嗅いでいると、不思議な気分になってしまう。
「どうにかなんないのか!」
「そう言われてもー…牧師様~!」
キリエルが言うと、ワレリーはミレサの頭を撫でた。
「ここは保育園ですよ?フレノア、教会まで我慢できないのですか?」
「だって牧師様ぁ~。アタシ、もう五日も我慢してるんですよ…?」
ミレサ、もといフレノアはそう言うと、ワレリーに抱きつく。
フレノアはワレリーの体に顔を埋めると、首元まで顔を近づけて幸せそうな顔を浮かべた。
「ああ…牧師様の匂い。ねぇ牧師様、本当に我慢できないの。」
ワレリーは小さく溜息をつくと言う。
「わかりました。今日は早めに帰るようにしますので、教会まで我慢しなさい。」
「ぶぅ~…」
フレノアは膨れると、渋々ワレリーから離れる。
角も尻尾も引っ込むと、その場でしゃがんで子供達が散らかした玩具を片付け始めた。
フューレンは棒声で言った。
「サキュバスを信徒にするとかいい趣味してんなワレリー。」
ワレリーは満面の笑みでフューレンの方を見ると、キリエルは苦笑。
「いい趣味って…サキュバスに襲われた男は活力を奪われ廃人になるんだよ。
命の危険だってあるから、僕達信徒はフレノアに襲われないようにしてるんだー。」
「命の危険って…流石悪魔だな。ワレリーは大丈夫なのか?」
「牧師様はまともに相手できてるっぽいけど、いつも疲れてるし死なないといいけどね…。
でもサキュバス自身もそうしないと、魔力の供給ができなくて死んじゃうからやめろとも言えないんだー。」
「本当に悪魔は不便なんだな。
キリエルはワレリーから血を貰ってんだろ?本当に大丈夫かよワレリーは。」
フューレンがそう言うと、ワレリーは微笑む。
「平気ですよ。自分の道具(物)を自分でケアするのは当たり前の事でしょう。」
ワレリーは満面の笑みで答えるので、フューレンは溜息。
(だから生き物を物扱いするなよ…)
ワレリーは続けて言った。
「お弁当を持ってきてくれたところ悪いですが、私達もうここで食べてしまったんですよ。
三人で仲良く食べてください。」
「え…」
スピムが小さく呟くと、ワレリーは眉を困らせる。
「申し訳ありません。」
「い、いいよ、気にしないでください。」
スピムはそう言ってお弁当を持つと、フレノアは嫌味な笑みを見せた。
「あら、オチビちゃんショック受けちゃった?」
「うっさいわねッ!」
スピムはそう言い放つと、フューレン達の元に来てお弁当を突きつけた。
「食べて。」
それに対し、キリエルは笑顔で答える。
「ありがと~」
「スピムは?」
フューレンが聞くと、スピムは頬を膨らせて言った。
「私は家事が残ってるから家に帰るの!
アンタ達はもうちょっとここで遊んでなさい!」
スピムはそう言うとせっせと立ち去るので、一同は首を傾げる。
キリエルはお弁当を開きながら言った。
「なーんであんなにショックしてんだろ。」
「さあ。」
フレノアが答えると、キリエルはお弁当を開けると目を丸くする。
「そう言えばこれ!牧師様の好物ばっかり入ってる!」
フューレンももう一つの弁当を開けると、フレノアはそのお弁当箱を覗いた。
するとフレノアも目を丸くする。
「あら、こっちは私の好物ばっかり入ってるわ。」
それを聞いたワレリーはクスリと笑うと言った。
「スピムは口下手ですが、行動で気持ちを示します。
このお弁当も、きっとスピムが私達に宛てたメッセージだったのでしょう。」
ワレリーはキリエルの隣に座るので、キリエルは驚く。
ワレリーはお弁当袋に付いていたフォークを手に取ると微笑んだ。
「ほら、箸を使わない私には、フォークを用意しています。」
逆に、フューレンに渡された弁当には箸がある。
それを聞くと、フレノアは頬を膨らませた。
「ふーん、たまには可愛い事するじゃない?」
ワレリーはフォークで一口おかずを貰う。
「美味しい。ちゃんとスピムに伝えないといけませんね。」
ワレリーの微笑みを見たフレノアは、便乗したのか手掴みでおかずを一口貰った。
フレノアはおかずを口に入れると、咀嚼してから微笑む。
「本当、美味しい。オチビちゃん、料理は得意だからね。」
「後はキリエルが食べても結構ですよ?」
ワレリーが言うと、キリエルは笑顔。
「じゃあいただきます!」
「どうぞ天使くん。」
フレノアはフューレンにそう言うと、玩具の片付けの続きを始める。
フューレンはお弁当に視線を落とすと、キリエルはフューレンを呼んだ。
「ねえフューレン。」
「ん?」
フューレンはキリエルの顔を見ると、キリエルは目が合って微笑んでから言う。
「僕達も後で、スピムに美味しかった!って言おうね!」
そう言われると、フューレンは箸を持ってから言った。
「食ってからそれは言えよな。」
キリエルはその言葉に苦笑。
「そだね…えへへ…」
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