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04 大家族
033 この世界に攫われた人間達。
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フューレンは少女に腕を引っ張られて、木で出来た一軒の小屋に連れられた。
「なんだよ急に…ここは?」
フューレンが聞くと、少女は扉を叩いて言う。
「【ジェミヤン】、大変!」
フューレンは少女の言語に大きな違和感を感じた。
すると、扉から黒髪の少年が出てくる。
少年は傭兵の服を着てはいるが、モルビスの言ったように赤いハチマキはしていなかった。
少年、もといジェミヤンはフューレンを見ると目を剥いて驚いた。
それからなんと拳銃をフューレンの額に当ててくる。
フューレンは息を飲むと、ジェミヤンは少女に言った。
「【ヤーナ】!なに部外者を連れてきてんだ!もし俺等を狙ってる奴等だったらどうするんだよっ!」
どうやら少女はヤーナという名前の様だ。
フューレンは薄々感じ始めていた違和感の正体に気づく。
(この二人、この世界では使われていない言語を喋っている。なぜだ?
二人が使っているのは何語かは忘れたが、言語だけは覚えてる…ちゃんと会話できるはず。)
フューレンは年齢も千を超えていて、更には天界でも言語を勉強していた為かいくつか言語を習得している様だ。
ヤーナは真面目な顔のまま答える。
「でも、この子、他の人と違う!きっと、ギルドに捕まってて、逃げてきた人!」
ヤーナは単語を切って話すのが特徴的。
フューレンはヤーナに視線を向けつつも思う。
(俺がモルビスのギルドから逃げてきた人間だと思ってんのか。
でも「捕まってる」ってなんだ…?ギルドが人間を誘拐でもしたってのか?)
考え事をしているフューレンを傍に、ジェミヤンは溜息。
ジェミヤンはフューレンに銃口を向けつつも、ムスっとした顔でフューレンの容姿を見つめる。
「なんだまたヤーナの野生の勘か?やめろよな。」
「ギルドと無関係だよ俺は。」
フューレンは呆れた顔で言うと、ジェミヤンは更にフューレンを睨みつけた。
するとヤーナは言う。
「じゃあ、【フロル】、呼んで!」
「フロル?」
フューレンはヤーナを見て言うと、ヤーナは嬉しそうに頷いた。
「お兄ちゃん!」
「ジェミヤンは?」
「弟!二つ下!」
二人で会話をしていると、ジェミヤンの肩に誰かの手が乗る。
ジェミヤンは後ろを振り返り、フューレンも見上げるとそこには大男が。
大男と言ってもワレリーより少し身長が高い男性で、モルビスほど大きいわけでもない。
男性は傭兵の服を着ていて赤いハチマキを付けている、モルビスが探している人間と酷似していた。
表情は堅く、雰囲気からして表情筋がピクリとも動かなそうだ。
男性、もといフロルは言う。
「確かにここらじゃ見かけない容姿だ。ここに立たせるのも悪いし、中に入れてあげよう。」
「フロル兄様!」
ジェミヤンはフロルに言うが、フロルは言葉を阻むように言った。
「大した武器は持っていないし、悪魔じゃなさそうだから。
さ、入ってくれ。君、名前は?」
「フューレン。」
フューレンは名乗りながらも小屋に入った。
小屋は広い一室しかなく、中は物騒な武器やら防具が主に置いてあった。
部屋の端には布団が一つ引いてあり、人が潜っている様子。
「四人で暮らしてるのか?」
フューレンが聞くと、フロルは言った。
「七人、今は数人いないが。みんな俺の兄弟だ。」
「七人兄弟か。」
その言葉に、ヤーナは首を横に振る。
「十二人兄弟!」
「十二!?」
あまりの多さにフューレンは驚いてしまう。
それに対しフロルは答えた。
「お母様とお父様は、まだ幼い三人の兄弟の面倒を見ている。
俺達はここで狩りの仕事をして、親に仕送りをしているんだ。」
フューレンは話をそこまで聞くと、早速気になった事を聞く。
「なあお前達、この世界の人と話す言語が違うみたいだが…どこか遠い場所から来たのか?」
それを聞くと真っ先に目を丸くしたのはフロル。
「うっかり素で話してたけどフューレン、俺達の母国語がわかるのか…!」
「丁度学校で習っただけ。」
フューレンの言葉に、フロルは目を丸くしたままだったがやがて落ち着く。
それからフロルは話し始める。
「一応ジェミヤンと俺はこの世界の言葉も話せるが、他の連中は話せないから暫く俺達の国の言葉で話して欲しい。」
「いいけど。」
フューレンは答えると、フロルは頷いた。
「俺達は別の惑星から連れてこられた人間だ。六年前、家族と共に乗っていた貨物船ごとこの世界に放り込まれた。」
「人間が攫われる?どういう事だ…?」
「原因はわからない。ただ、共に乗っていた兄とその恋人が、六年経った今でも見つからない。」
フロルがそう言って少し俯くと、ヤーナも俯いてしまう。
ジェミヤンは悔しそうに胸の上で拳を握るので、フューレンは言った。
「その兄か恋人のどちらかって、天使と関係があったりするか?
この世界、よく天使が攫われるって話なんだ。」
それを聞くと、フロルは顔を上げる。
「そう言えば兄の恋人は、容姿が天使の様に美しかった。心も清らかな人だ。
俺の家は武器を持って外部と争う様な家系なんだけど、兄だけ唯一武器を捨てた。
いや、人を傷つけるのを辞めた優しい心の持ち主だ。もし彼等を天使と言うなら、納得できる気がする。」
フューレンはそれを聞くなり、部屋中に置かれる武器を見つめる。
「ああ、だからこんな物騒な家の中してんだな。」
(にしても、天使じゃないのに攫われたって所は引っかかるな…)
気づくとフューレンの目の前には、先程の布団があった。
しかも中に人がいる。
布団からひょこっと顔を出したのは緑頭のジト目少年。
少年はニヤリと笑うと言う。
「ボク【ボリス・ポポフ】、よろしく。」
それを聞くなりフューレンは目を剥いた。
「ポポフ…?」
フューレン以外の皆はその反応に首を傾げていたが、フューレンは驚きを隠せなかった。
(ポポフって…あの腹黒牧師の苗字じゃねぇか。)
モルビスのギルドには、ワレリーとアシュターが来ていた。
ワレリーは受付に言う。
「私、ワレリー・ポポフと申します。カヌに会いたいのですが、今どちらへ?」
受付の人はバインダーの紙を確認しながらも言った。
「先程狩りに行きました。夕方までには帰るように言っているので、待てばその内来るかと。」
「あらそうですか。では待ちます。」
ワレリーはそう言って近くの椅子に座るので、アシュターは隣に座ってフェオドラと戯れあった。
「てか若牧師、夕方まで待ったらフェオドラちゃん腹空かせちまうぜ?」
「そうですね、ではフェオドラをあなたに任せてもいいですか?」
それを聞くなり、アシュターは目を輝かせる。
「いいのか…!?」
「いいですよ。私は話が終わったら帰るので、先に帰ってどうぞ。」
アシュターは唸るように嬉しがると、おんぶ紐を貰ってフェオドラを強く抱きしめた。
それからフェオドラに言う。
「じゃあ帰ろうぜフェオドラちゃん!俺と一緒に遊ぼ!」
しかしフェオドラはワレリーを心配そうに見つめた。
「ぱーぱ…」
ワレリーはフェオドラに微笑み、一度アシュターからフェオドラを貰う。
「心配しなくとも、すぐに帰りますよ。勿論、フューレン達を連れて。」
そう言ってワレリーは優しくフェオドラを抱きしめると、フェオドラの頬に優しく自分の頬を当てた。
フェオドラはそれに対し嬉しそうにすりすりとすると言う。
「うん!わかった!」
ワレリーはフェオドラの頭を撫でながら離れると、アシュターはフェオドラを抱いてスキップして帰るのであった。
ワレリーはそれを見送ると、モルビス達の帰りを暫く待っていた。
「なんだよ急に…ここは?」
フューレンが聞くと、少女は扉を叩いて言う。
「【ジェミヤン】、大変!」
フューレンは少女の言語に大きな違和感を感じた。
すると、扉から黒髪の少年が出てくる。
少年は傭兵の服を着てはいるが、モルビスの言ったように赤いハチマキはしていなかった。
少年、もといジェミヤンはフューレンを見ると目を剥いて驚いた。
それからなんと拳銃をフューレンの額に当ててくる。
フューレンは息を飲むと、ジェミヤンは少女に言った。
「【ヤーナ】!なに部外者を連れてきてんだ!もし俺等を狙ってる奴等だったらどうするんだよっ!」
どうやら少女はヤーナという名前の様だ。
フューレンは薄々感じ始めていた違和感の正体に気づく。
(この二人、この世界では使われていない言語を喋っている。なぜだ?
二人が使っているのは何語かは忘れたが、言語だけは覚えてる…ちゃんと会話できるはず。)
フューレンは年齢も千を超えていて、更には天界でも言語を勉強していた為かいくつか言語を習得している様だ。
ヤーナは真面目な顔のまま答える。
「でも、この子、他の人と違う!きっと、ギルドに捕まってて、逃げてきた人!」
ヤーナは単語を切って話すのが特徴的。
フューレンはヤーナに視線を向けつつも思う。
(俺がモルビスのギルドから逃げてきた人間だと思ってんのか。
でも「捕まってる」ってなんだ…?ギルドが人間を誘拐でもしたってのか?)
考え事をしているフューレンを傍に、ジェミヤンは溜息。
ジェミヤンはフューレンに銃口を向けつつも、ムスっとした顔でフューレンの容姿を見つめる。
「なんだまたヤーナの野生の勘か?やめろよな。」
「ギルドと無関係だよ俺は。」
フューレンは呆れた顔で言うと、ジェミヤンは更にフューレンを睨みつけた。
するとヤーナは言う。
「じゃあ、【フロル】、呼んで!」
「フロル?」
フューレンはヤーナを見て言うと、ヤーナは嬉しそうに頷いた。
「お兄ちゃん!」
「ジェミヤンは?」
「弟!二つ下!」
二人で会話をしていると、ジェミヤンの肩に誰かの手が乗る。
ジェミヤンは後ろを振り返り、フューレンも見上げるとそこには大男が。
大男と言ってもワレリーより少し身長が高い男性で、モルビスほど大きいわけでもない。
男性は傭兵の服を着ていて赤いハチマキを付けている、モルビスが探している人間と酷似していた。
表情は堅く、雰囲気からして表情筋がピクリとも動かなそうだ。
男性、もといフロルは言う。
「確かにここらじゃ見かけない容姿だ。ここに立たせるのも悪いし、中に入れてあげよう。」
「フロル兄様!」
ジェミヤンはフロルに言うが、フロルは言葉を阻むように言った。
「大した武器は持っていないし、悪魔じゃなさそうだから。
さ、入ってくれ。君、名前は?」
「フューレン。」
フューレンは名乗りながらも小屋に入った。
小屋は広い一室しかなく、中は物騒な武器やら防具が主に置いてあった。
部屋の端には布団が一つ引いてあり、人が潜っている様子。
「四人で暮らしてるのか?」
フューレンが聞くと、フロルは言った。
「七人、今は数人いないが。みんな俺の兄弟だ。」
「七人兄弟か。」
その言葉に、ヤーナは首を横に振る。
「十二人兄弟!」
「十二!?」
あまりの多さにフューレンは驚いてしまう。
それに対しフロルは答えた。
「お母様とお父様は、まだ幼い三人の兄弟の面倒を見ている。
俺達はここで狩りの仕事をして、親に仕送りをしているんだ。」
フューレンは話をそこまで聞くと、早速気になった事を聞く。
「なあお前達、この世界の人と話す言語が違うみたいだが…どこか遠い場所から来たのか?」
それを聞くと真っ先に目を丸くしたのはフロル。
「うっかり素で話してたけどフューレン、俺達の母国語がわかるのか…!」
「丁度学校で習っただけ。」
フューレンの言葉に、フロルは目を丸くしたままだったがやがて落ち着く。
それからフロルは話し始める。
「一応ジェミヤンと俺はこの世界の言葉も話せるが、他の連中は話せないから暫く俺達の国の言葉で話して欲しい。」
「いいけど。」
フューレンは答えると、フロルは頷いた。
「俺達は別の惑星から連れてこられた人間だ。六年前、家族と共に乗っていた貨物船ごとこの世界に放り込まれた。」
「人間が攫われる?どういう事だ…?」
「原因はわからない。ただ、共に乗っていた兄とその恋人が、六年経った今でも見つからない。」
フロルがそう言って少し俯くと、ヤーナも俯いてしまう。
ジェミヤンは悔しそうに胸の上で拳を握るので、フューレンは言った。
「その兄か恋人のどちらかって、天使と関係があったりするか?
この世界、よく天使が攫われるって話なんだ。」
それを聞くと、フロルは顔を上げる。
「そう言えば兄の恋人は、容姿が天使の様に美しかった。心も清らかな人だ。
俺の家は武器を持って外部と争う様な家系なんだけど、兄だけ唯一武器を捨てた。
いや、人を傷つけるのを辞めた優しい心の持ち主だ。もし彼等を天使と言うなら、納得できる気がする。」
フューレンはそれを聞くなり、部屋中に置かれる武器を見つめる。
「ああ、だからこんな物騒な家の中してんだな。」
(にしても、天使じゃないのに攫われたって所は引っかかるな…)
気づくとフューレンの目の前には、先程の布団があった。
しかも中に人がいる。
布団からひょこっと顔を出したのは緑頭のジト目少年。
少年はニヤリと笑うと言う。
「ボク【ボリス・ポポフ】、よろしく。」
それを聞くなりフューレンは目を剥いた。
「ポポフ…?」
フューレン以外の皆はその反応に首を傾げていたが、フューレンは驚きを隠せなかった。
(ポポフって…あの腹黒牧師の苗字じゃねぇか。)
モルビスのギルドには、ワレリーとアシュターが来ていた。
ワレリーは受付に言う。
「私、ワレリー・ポポフと申します。カヌに会いたいのですが、今どちらへ?」
受付の人はバインダーの紙を確認しながらも言った。
「先程狩りに行きました。夕方までには帰るように言っているので、待てばその内来るかと。」
「あらそうですか。では待ちます。」
ワレリーはそう言って近くの椅子に座るので、アシュターは隣に座ってフェオドラと戯れあった。
「てか若牧師、夕方まで待ったらフェオドラちゃん腹空かせちまうぜ?」
「そうですね、ではフェオドラをあなたに任せてもいいですか?」
それを聞くなり、アシュターは目を輝かせる。
「いいのか…!?」
「いいですよ。私は話が終わったら帰るので、先に帰ってどうぞ。」
アシュターは唸るように嬉しがると、おんぶ紐を貰ってフェオドラを強く抱きしめた。
それからフェオドラに言う。
「じゃあ帰ろうぜフェオドラちゃん!俺と一緒に遊ぼ!」
しかしフェオドラはワレリーを心配そうに見つめた。
「ぱーぱ…」
ワレリーはフェオドラに微笑み、一度アシュターからフェオドラを貰う。
「心配しなくとも、すぐに帰りますよ。勿論、フューレン達を連れて。」
そう言ってワレリーは優しくフェオドラを抱きしめると、フェオドラの頬に優しく自分の頬を当てた。
フェオドラはそれに対し嬉しそうにすりすりとすると言う。
「うん!わかった!」
ワレリーはフェオドラの頭を撫でながら離れると、アシュターはフェオドラを抱いてスキップして帰るのであった。
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