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07 悪魔に産まれた事
067 ワレリーの悲しみ。
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ヘグリスメオン教会にて。
タイミの屋敷での出来事の後、フューレン達は教会に帰っていた。
キリエルは布団で寝かされ、それを心配そうに見つめる居残り組達。
ケリスは言った。
「大丈夫です、魔力に侵された血は全て抜きました。少し休めば戻りますよ。」
「ええ。」
スピムは心配した眼差しのまま、返事をする。
ちなみにこの場には今、フューレンはいない。
するとフェオドラは周囲をキョロキョロしながら言った。
「パーパは?」
それを聞くと、ケリスは言葉を詰まらせる。
そしてフレノアは言った。
「どうやら牧師様がどこにもいないみたいで。今フューレンが探してくれてるみたいなの。」
「牧師様の弟の家です。」
と言ったのはケリス。
フレノアはそれを聞くと頷いた。
「そうね、ケリスには牧師様の場所がわかるものね。
で、彼等の家を知ってるフューレンに向かわせたと。」
「一応親しくしていたみたいなので…一人で行きたいと言っていました。」
二人の会話を聞いて、フェオドラは膨れた。
そして真摯な様子で言う。
「フューレンの所に行く!」
それに対してケリスは言った。
「ダメですフェオドラ!相手はヴァレリカに一撃を入れた人間です、もし悪魔だって事がバレて…襲われたりなんかしたら…!」
「でも行くの!パーパに会いたいの!!」
フェオドラは涙目で言う。
しかしケリスはそれでも言った。
「牧師様が心配しますよ!」
「いいの!フェオドラは自分で会いに行くの!!」
フェオドラはそう言うと、教会を飛び出してしまった。
一同は唖然。
そこに別の部屋で少し休んでいたアイナが顔を出す。
「えっと…あの子は追いかけなくていいの?」
その問いに、ケリスやスピムが動き出して言った。
「追いかけます!」
「もう!すぐどっか行くんだから!」
そしてフレノアはモルビスに言う。
「あなたは彼等に顔を知られているから、ここでキリエルを見ていて。
私もフェオドラを探しに行くわ。」
「おう、傭兵には気をつけてな。」
出て行くみんな。
それを横目でさらりと見るアイナ。
モルビス以外がいなくなったキリエルの部屋に、アイナは静かに入った。
そしてベッドに眠るキリエルを見る。
「案外寝相がいいのね。悪いかと思った。」
アイナはそう言う。
モルビスは思わず鼻で笑った。
「こんな時に元気に動き回れるか。いつもはすっごい寝相悪いぞ!」
「あっそう」
アイナもそう言って鼻で笑う。
続いてモルビスは言った。
「キリエルを救ってくれてありがとな。」
「別に、友達だから。」
アイナの言葉に、モルビスは首を傾げる。
「へえ、友達だからそこまでできる女も意外だな。」
「そう?」
「まあな。俺の周りにそういう女がいないだけかな?」
モルビスは上の空で考えていると、アイナは笑った。
「ふん、あなたモテなさそうなのに。」
それに対し、モルビスは眉を潜めた。
「おい!失礼だな!」
「冗談冗談!」
アイナは笑いながら、部屋の外に出る。
一度出たが、もう一度戻ってからモルビスに言った。
「キュースが起きたら言っておいてよ、『助けに来てくれてありがとう』って。」
そう言ってアイナは出て行った。
モルビスが返答する間もなく立ち去ったので、モルビスは思わずポカンとしていた。
(風のように去っていったな。)
フロルの家にて。
フロルの家では、ワレリーが布団に寝かされている。
それを取り囲むフロル兄弟。
上からフロル、キーラ、オリガ、ヤーナ、ジェミヤン、ボリス、アンゲリーナ。
この七人がワレリーが休む布団を取り囲むのだ。
「これがお兄様…」
と呟くアンゲリーナ。
ジェミヤンは服で目を覆って涙を拭っていた。
「オリガと同じくらいまともなお兄様が帰ってきた…!これでこれからは肩身が広くなる…!」
ちなみにオリガも同じ気持ちの様で、ワレリーの帰還を大変喜んでいた。
兄弟皆、ワレリーの帰還を喜んではいるが、とある疑問が頭を過る。
オリガは言った。
「ガリーナさんは…?」
その言葉に、フロルは黙り込む。
それから少し間を空けてから言った。
「…行方不明だそうだ。」
「え…!私達がこの世界に飛ばされたあの日だって、片時もお兄様とガリーナさんは手を離さなかったのに。
…それでも離れ離れになってしまったのね。」
オリガは驚いた様子だった。
フロルは相槌もせずに黙っている。
その様子に若干違和感を覚えるヤーナ。
ヤーナは首を傾げたままだったが、そこでワレリーが目を覚ます。
『お兄様!』
兄弟は一斉に言った。
ワレリーは兄弟の声を聞くと、驚いたのか目を見開く。
「あなた達は…!」
ワレリーの言葉に、涙をこらえたジェミヤンは言う。
「僕ですお兄様、ジェミヤンです!」
「みんな大きくなったんですよ、あれからもう六年経ってるんですから。」
と言ったのはキーラ。
ワレリーは未だ呆然とした様子だった。
兄弟の顔を見るや否や、視線を兄弟の逆方向に逸らしてしまう。
一同は首を傾げたが、フロルがワレリーに小声で話しかけた。
「お兄様、やり直しましょう。
悪魔使いであった事は伏せて、また家族みんなで暮らしませんか?
…ガリーナさんの事も、一度落ち着いてからみんなに話しましょう。」
それに対し、ワレリーは眉を潜める。
その様子にフロルは嫌な予感がすると、ワレリーは言った。
「私はあなた達と関わるつもりはありません。」
そう言って布団から出るが、ワレリーは疲れが取れていないのかすぐにバランスを崩して倒れそうになる。
咄嗟にフロルはワレリーの体を支えた。
「お兄様!」
すると空かさずワレリーは兄弟達に言う。
「 ガリーナはどこ と言いましたよね?ガリーナは私が殺したんですよ。」
「お兄様!」
フロルは言うが、それでもワレリーは続けた。
「悪魔の儀式を完成させる為に私は……私はガリーナを殺したのですよ!」
若干焦燥に駆られているが、悪魔の様な笑みを浮かべて言い切ったワレリー。
それに対し、オリガやジェミヤンは衝撃を受けた顔をした。
キーラに関しては少し驚いた程度だったが、その他は毛ほども驚いていない。
アンゲリーナは言った。
「誰だかわからないけど…きっとワレリーお兄様の大事な人ね。」
「わかった様な口を利きますね。あなたに何がわかるのですか?アンゲリーナ。」
ワレリーが聞くと、アンゲリーナはワレリーを指差して言う。
「だってお兄様、悲しい顔してるよ?本当は悲しかったんだ。」
その言葉に、ワレリーは驚く。
一同はそれに気付かなかったのか、いくつか瞬乾をする。
アンゲリーナは続けた。
「悲しいから自棄糞になってる。あはは、お母様と同じなんだね。ワレリーお兄様がお母様によく似てるって、本当だったんだね。」
一同が黙っている空間の中、アンゲリーナの笑い声だけが響く。
ワレリーは本心を突かれている為か、言い返す言葉もなく黙った。
落ち着きを取り戻したワレリーを見て、フロルは優しく言う。
「少し、休みましょう。」
タイミの屋敷での出来事の後、フューレン達は教会に帰っていた。
キリエルは布団で寝かされ、それを心配そうに見つめる居残り組達。
ケリスは言った。
「大丈夫です、魔力に侵された血は全て抜きました。少し休めば戻りますよ。」
「ええ。」
スピムは心配した眼差しのまま、返事をする。
ちなみにこの場には今、フューレンはいない。
するとフェオドラは周囲をキョロキョロしながら言った。
「パーパは?」
それを聞くと、ケリスは言葉を詰まらせる。
そしてフレノアは言った。
「どうやら牧師様がどこにもいないみたいで。今フューレンが探してくれてるみたいなの。」
「牧師様の弟の家です。」
と言ったのはケリス。
フレノアはそれを聞くと頷いた。
「そうね、ケリスには牧師様の場所がわかるものね。
で、彼等の家を知ってるフューレンに向かわせたと。」
「一応親しくしていたみたいなので…一人で行きたいと言っていました。」
二人の会話を聞いて、フェオドラは膨れた。
そして真摯な様子で言う。
「フューレンの所に行く!」
それに対してケリスは言った。
「ダメですフェオドラ!相手はヴァレリカに一撃を入れた人間です、もし悪魔だって事がバレて…襲われたりなんかしたら…!」
「でも行くの!パーパに会いたいの!!」
フェオドラは涙目で言う。
しかしケリスはそれでも言った。
「牧師様が心配しますよ!」
「いいの!フェオドラは自分で会いに行くの!!」
フェオドラはそう言うと、教会を飛び出してしまった。
一同は唖然。
そこに別の部屋で少し休んでいたアイナが顔を出す。
「えっと…あの子は追いかけなくていいの?」
その問いに、ケリスやスピムが動き出して言った。
「追いかけます!」
「もう!すぐどっか行くんだから!」
そしてフレノアはモルビスに言う。
「あなたは彼等に顔を知られているから、ここでキリエルを見ていて。
私もフェオドラを探しに行くわ。」
「おう、傭兵には気をつけてな。」
出て行くみんな。
それを横目でさらりと見るアイナ。
モルビス以外がいなくなったキリエルの部屋に、アイナは静かに入った。
そしてベッドに眠るキリエルを見る。
「案外寝相がいいのね。悪いかと思った。」
アイナはそう言う。
モルビスは思わず鼻で笑った。
「こんな時に元気に動き回れるか。いつもはすっごい寝相悪いぞ!」
「あっそう」
アイナもそう言って鼻で笑う。
続いてモルビスは言った。
「キリエルを救ってくれてありがとな。」
「別に、友達だから。」
アイナの言葉に、モルビスは首を傾げる。
「へえ、友達だからそこまでできる女も意外だな。」
「そう?」
「まあな。俺の周りにそういう女がいないだけかな?」
モルビスは上の空で考えていると、アイナは笑った。
「ふん、あなたモテなさそうなのに。」
それに対し、モルビスは眉を潜めた。
「おい!失礼だな!」
「冗談冗談!」
アイナは笑いながら、部屋の外に出る。
一度出たが、もう一度戻ってからモルビスに言った。
「キュースが起きたら言っておいてよ、『助けに来てくれてありがとう』って。」
そう言ってアイナは出て行った。
モルビスが返答する間もなく立ち去ったので、モルビスは思わずポカンとしていた。
(風のように去っていったな。)
フロルの家にて。
フロルの家では、ワレリーが布団に寝かされている。
それを取り囲むフロル兄弟。
上からフロル、キーラ、オリガ、ヤーナ、ジェミヤン、ボリス、アンゲリーナ。
この七人がワレリーが休む布団を取り囲むのだ。
「これがお兄様…」
と呟くアンゲリーナ。
ジェミヤンは服で目を覆って涙を拭っていた。
「オリガと同じくらいまともなお兄様が帰ってきた…!これでこれからは肩身が広くなる…!」
ちなみにオリガも同じ気持ちの様で、ワレリーの帰還を大変喜んでいた。
兄弟皆、ワレリーの帰還を喜んではいるが、とある疑問が頭を過る。
オリガは言った。
「ガリーナさんは…?」
その言葉に、フロルは黙り込む。
それから少し間を空けてから言った。
「…行方不明だそうだ。」
「え…!私達がこの世界に飛ばされたあの日だって、片時もお兄様とガリーナさんは手を離さなかったのに。
…それでも離れ離れになってしまったのね。」
オリガは驚いた様子だった。
フロルは相槌もせずに黙っている。
その様子に若干違和感を覚えるヤーナ。
ヤーナは首を傾げたままだったが、そこでワレリーが目を覚ます。
『お兄様!』
兄弟は一斉に言った。
ワレリーは兄弟の声を聞くと、驚いたのか目を見開く。
「あなた達は…!」
ワレリーの言葉に、涙をこらえたジェミヤンは言う。
「僕ですお兄様、ジェミヤンです!」
「みんな大きくなったんですよ、あれからもう六年経ってるんですから。」
と言ったのはキーラ。
ワレリーは未だ呆然とした様子だった。
兄弟の顔を見るや否や、視線を兄弟の逆方向に逸らしてしまう。
一同は首を傾げたが、フロルがワレリーに小声で話しかけた。
「お兄様、やり直しましょう。
悪魔使いであった事は伏せて、また家族みんなで暮らしませんか?
…ガリーナさんの事も、一度落ち着いてからみんなに話しましょう。」
それに対し、ワレリーは眉を潜める。
その様子にフロルは嫌な予感がすると、ワレリーは言った。
「私はあなた達と関わるつもりはありません。」
そう言って布団から出るが、ワレリーは疲れが取れていないのかすぐにバランスを崩して倒れそうになる。
咄嗟にフロルはワレリーの体を支えた。
「お兄様!」
すると空かさずワレリーは兄弟達に言う。
「 ガリーナはどこ と言いましたよね?ガリーナは私が殺したんですよ。」
「お兄様!」
フロルは言うが、それでもワレリーは続けた。
「悪魔の儀式を完成させる為に私は……私はガリーナを殺したのですよ!」
若干焦燥に駆られているが、悪魔の様な笑みを浮かべて言い切ったワレリー。
それに対し、オリガやジェミヤンは衝撃を受けた顔をした。
キーラに関しては少し驚いた程度だったが、その他は毛ほども驚いていない。
アンゲリーナは言った。
「誰だかわからないけど…きっとワレリーお兄様の大事な人ね。」
「わかった様な口を利きますね。あなたに何がわかるのですか?アンゲリーナ。」
ワレリーが聞くと、アンゲリーナはワレリーを指差して言う。
「だってお兄様、悲しい顔してるよ?本当は悲しかったんだ。」
その言葉に、ワレリーは驚く。
一同はそれに気付かなかったのか、いくつか瞬乾をする。
アンゲリーナは続けた。
「悲しいから自棄糞になってる。あはは、お母様と同じなんだね。ワレリーお兄様がお母様によく似てるって、本当だったんだね。」
一同が黙っている空間の中、アンゲリーナの笑い声だけが響く。
ワレリーは本心を突かれている為か、言い返す言葉もなく黙った。
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