植物人間の子

うてな

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第3章 平穏―ピースフル―

番外編 九重芙美香 6

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にしても妖精さんの言う、お花が危険ってなんだろう?
お花は危険じゃないのに。
芙美香も、いつもにーちゃんにプレゼントしてるよ?

妖精さんは私を見て、頭を抱えたよ。

「も~!じゃあ聞け!
見た事ねぇ植物とか、急に生えてきた雑草とか、えっと…例え空から花が降ってきてもな、
触るな!妖精さんとの約束!」


空から花…?


変なの。
すっごく寒気がしたよ。

妖精さんが言いたいのは、変な草には触るなって事ね。
よし!理解した!

「うん!」

「うむ。」

妖精さんも、これで安心してくれたよ。
私と妖精さんは手を繋いで、にーちゃんを探してた。
芙美香は急に、野菜の妖精さんが心配になった。

「さっきの妖精さん…無事かな?」

「あの妖精?」

「うん。」

「大丈夫だよ。アイツ、いっつもああだもん。
研究員に囲まれて、変なデータを取られる。」

子供の芙美香には、難しくてわからなかった。
もう少し大きくなったら、芙美香もわかるようになるかな?

暫く妖精さんと歩いていたら、にーちゃんの声が遠くから聞こえてきたよ。

「芙美香!芙美香ー!」

「にーちゃん!」

私は咄嗟に妖精さんの手を離して、走って探した。

「あっ、待って…!」

妖精さんはそう言ったけど私を追いかける事もなく、遠くで見ているだけだったよ。
私は道を右折すると、その先にはにーちゃんがいた。

「にーちゃん!」

「芙美香!いた…!良かった…!」

私はにーちゃんに飛び込んで、にーちゃんは私を抱き上げてくれた。
にーちゃんは相当心配してたのか、目に涙を溜めてたよ。

「だらしないにーちゃんだなぁ。芙美香が良い子良い子してあげる!」

芙美香は偉いから、にーちゃんを慰めてあげるよ!
にーちゃんは眉を困らせて微笑んだ。

「もう、心配したんだからな。」

「うん!ちょっと運動して遊んだだけ!」

「あれ、さっき芙美香を連れてった人は…?」

「ん、お友達と遊んでるよ!」

「そ、そっか…」

にーちゃんは苦笑いしてた。
にーちゃんは私を下ろして、手を繋いで歩くよ。

「今から公園へ遊びに行くか?」

「うん!」

私達は公園へ向かう事にしたよ!

…あれ?
でもこの街は遠い街だよ?どの公園へ向かうのかな?

歩いてて、にーちゃんは言った。

「あ、綺麗なお花。」

お花?

にーちゃんが見てる先にはお花があった。
空から降ってくる咲く花、珍しいな!


すると、芙美香は急にめまいがしたよ。
そして思い出すよ。
なんか、お花を触ってるにーちゃんと芙美香を。

にーちゃんは平気そうに触っていたけど、
芙美香はすぐに息が苦しくなって、
喋られなくて、
めまいがして、
そのまま世界が暗くなったよ。


これは一体なんだろう?
空から降ってくる花に、凄い見覚えがある。
でも今思い出した光景は、とっても朦朧としていて、よくわかんない。


…夢なのかな?


そこで、さっきの妖精さんの言葉を思い出した。


――「見た事ねぇ植物とか、急に生えてきた雑草とか、えっと…例え空から花が降ってきてもな、
触るな!妖精さんとの約束!」――


お花に触れると、本当に死んじゃうのかな…?

芙美香の目の前に落ちてくる綺麗な花。

芙美香は反射的に触ったよ。





…。





でも何も起きない!

つまり…あの妖精さんの言った事は嘘?
妖精さん、私を脅かしたかったのかな?
こういう時は、にーちゃんに聞くのが一番だ!

「にーちゃん!お花って触ると死んじゃうの?」

にーちゃんはそれを聞くと、目を丸くしたよ。

「え?何を言ってるんだ芙美香。
そんな危険な花があったら恐ろしくて外を歩けないよ…。」

だよね!
にーちゃんが言うなら本当だ!


お花を触っても、芙美香は大丈夫!


「そうだよね!
はい!にーちゃんにお花、あげる!」

「うん、ありがとう芙美香。」

にーちゃんはそう言って、芙美香の頭を撫でたよ。

「それで芙美香、植物人間は見れたの?」

「ん?うん!」

「えぇ!?本当にいたんだ…!」

にーちゃんはそう言って怯えた様子になる。
なんでそんなに怯えてるんだろう?
にーちゃんってたまに変だな。

「何もされなかったか芙美香!」

「うん。」

「ふぅ…良かった…」

にーちゃんの顔が急に優れなくなる。
にーちゃん、元気になれ!

「ほら早く!芙美香とにーちゃん、どっちが一番か競争だ!」

そう言って芙美香は走るので、にーちゃんも慌てて私を追いかけた。
にーちゃんに追いかけられるのが楽しくて、思わず笑っちゃった。
そしたらにーちゃんも楽しそうな顔して。
えへへ!楽しいな!


こうして遊んでると、楽しい事がいつまでも続く気がするんだ!
明日も、明後日も、ずっとずぅ~っと!

芙美香は毎日楽しく遊んでる。
にーちゃんと、他のお友達と。
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