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第十七話 微笑みの真相
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時間:九十日間の賭け 二十一日目。
場所:澄原百貨店・最上階 プレスホール。
氷川麗子の反撃は、予想を遥かに上回る速さで襲ってきた。
週刊誌のトップ記事――
《澄原百貨店長の暴行! 顧客差別ブラックリストの闇!》
その煽情的な見出しは瞬く間にネットを炎上させた。
雇われたネット荒らしの誘導もあり、世論は一斉に澄原龍立を叩き始める。
「庶民の苦労を知らない財閥のドラ息子」「顧客を人間とも思っていない独裁者」。
澄原百貨店の玄関前には、「お客様は神様だ」と書かれたプラカードを掲げる抗議集団まで現れた。
二兄・龍雅は、取締役会にビデオ通話で姿を現し、露骨な嘲笑を浮かべた。
『株価が一パーセント下がったぞ。
龍立、これが君の“実験”の代償だ。
今すぐ事態を収められないなら――そのままカナダに帰れ。』
「ご心配なく。」
龍立は、カメラ越しにネクタイを整えながら答えた。
「一時間、ください。」
午後十四時。臨時記者会見。
それは、よくある火消し会見とは似ても似つかない場だった。
演台は用意されていない。
読み上げるための原稿もない。
押し寄せる記者たちを遠ざける警備員すら配置されていない。
徹底した「無防備」のまま、会見はライブ配信された。
マイクを最初に手にしたのは、氷川麗子だった。
完璧なメイク。
寸分の狂いもない制服。
そして教科書通りの、深い一礼。
「この度の騒動につきまして、総支配人として心よりお詫び申し上げます。すべては、ある新任役員の未熟なマネジメント思想が引き起こしたものであり――澄原百貨は今後とも“お客様第一”の理念を決して揺るがせることはございません。いかなる場合でも……」
言葉一つ一つは非の打ちどころがない。
声のトーンも、抑揚も、頭の下げ方も完璧だ。
だが、フルHDのレンズを通して届くのは、異様なまでの冷たさと距離感だった。
視聴者の胸に残るのは、「謝罪」ではなく「無関心」だった。
「立派なお言葉だ。」
龍立が、その言葉を遮った。
「氷川総支配人の謝罪は完璧だ。
でも、今日は“完璧じゃないもの”をお見せしたい。」
龍立が半歩、横にずれる。
幕の陰から、水原香織が姿を現した。
会場がざわめきに包まれる。
かつて“銀座の天使”と呼ばれた礼賓係。
だが今日の彼女は、制服もなければ、フルメイクもない。
標準仕様のCAヘアもやめ、シンプルな白いシャツに、顔色の悪さを隠しようともしない。
何より目を引いたのは、まくり上げた袖から覗く手首だった。
幾重にも重なる傷跡と、その上に巻かれた分厚い肌色の包帯。
フラッシュが嵐のように焚かれる。
「水原香織と申します。」
震える声。
だが、その瞳にはこれまでにない強さが宿っていた。
「“土下座させられた礼賓係”――あの記事の本人です。」
「この五年間、私は毎日、鏡の前で三時間、“笑顔”の練習をしてきました。
基準に達しなければ、《AIスマイル・モニタリングシステム》が警報を鳴らします。
給料を削られたくなくて。
あの、神様の視点を持つ総支配人に“役立たず”と罵られたくなくて。
私は、悔しさも、悲しさも、全部飲み込むようになりました。」
「何度も……死んだ方が楽だと思いました。」
水原は、自分の手首にそっと触れる。
「そんなときでした。
龍立室長が、あの背の高さを生かして、私とカメラの間に割り込み――一瞬だけ“監視の死角”を作ってくれたんです。」
『この陰の中では、笑わなくていい。
君は、機械じゃなくて“人間”だ。』
「そう言ってくれた人は、あの人が初めてでした。」
氷川麗子の顔から血の気が引く。
慌てて駆け寄り、マイクを奪おうと手を伸ばした。
「やめなさい! 精神を病んだ従業員の妄言よ! 警備はどこ!? この子を――」
「最後まで話してもらおう。」
龍立が、彼女の前に立ちはだかった。
その眼差しは、氷川の足をその場に縫い付けるほど冷たかった。
同時に、吉岡俊介がエンターキーを叩く。
巨大スクリーンに映し出されたのは、スライドでもグラフでもない。
《AIスマイル・モニタリングシステム》の“裏側”映像だった。
従業員が、糸で操られる操り人形のように、カメラに向かって必死に口角を引き上げる。
笑みがほんの少しでも緩めば、画面に赤い警告枠が浮かび上がり、「減給」の文字が点滅する。
トイレの隅で、声を殺して泣き崩れる水原香織。
目を真っ赤にしながら、再びあの“規定値の笑顔”を顔に貼り付けて出ていく姿――。
会場から音が消えた。
ライブ配信のコメント欄も、一瞬だけ凍り付く。
その一秒の静寂の後、怒涛のようなコメントが流れ始めた。
『ここ、百貨店じゃない。監獄だろ……』
『人をここまで追い込んでおいて、“究極のサービス”とか笑わせんな』
『魔物はクレーマー客じゃなくて、この総支配人じゃねえか』
そのとき、工藤孝太がステージに上がり、最新の売上データを映し出した。
「“ブラックリスト”を導入して、あの一パーセントの暴君を排除したせいで、売上が落ちる――そう言う人もいました。」
「ですが、結果は逆でした。」
スクリーンに、VIP顧客リストが表示される。
近衛、細川、島津――日本でも指折りの名門、“オールドマネー”の姓が並ぶ。
「これらの方々は、ふだん賑やかな百貨店には滅多に足を運びません。ブランド側が邸宅まで伺うのが普通です。
理由はひとつ。“うるさくて、嘘くさい空間”が嫌いだからです。」
「そんな彼らが、今はここに来ています。」
「龍立室長が、自分のトップレベルの同窓ネットワークを使って、“ここは静かで、そして本音で向き合える場所になった”と伝えてくれたからです。」
グラフが切り替わる。
来店客数は減少している。
それでも客単価と売上は、逆に二十パーセント上昇していた。
龍立は、マイクを握り直し、床に崩れ落ちた氷川麗子を見下ろした。
「氷川総支配人。あなたは負けた。」
「僕に負けたんじゃない。
“人の心”に負けたんだ。」
「この瞬間をもって、氷川麗子総支配人を解任する。《AIスマイル・モニタリングシステム》は、即時廃止だ。」
そして、カメラの向こう側をまっすぐに見据える。
「澄原百貨に、偽物の笑顔は要りません。」
「いつか、うちの従業員があなたに笑いかけたとしたら――それは、心から“会えてうれしい”と思ったときだけです。」
その日の取引終了時。
澄原グループの株価は、前日比で三パーセント高の急反発を記録した。
場所:澄原百貨店・最上階 プレスホール。
氷川麗子の反撃は、予想を遥かに上回る速さで襲ってきた。
週刊誌のトップ記事――
《澄原百貨店長の暴行! 顧客差別ブラックリストの闇!》
その煽情的な見出しは瞬く間にネットを炎上させた。
雇われたネット荒らしの誘導もあり、世論は一斉に澄原龍立を叩き始める。
「庶民の苦労を知らない財閥のドラ息子」「顧客を人間とも思っていない独裁者」。
澄原百貨店の玄関前には、「お客様は神様だ」と書かれたプラカードを掲げる抗議集団まで現れた。
二兄・龍雅は、取締役会にビデオ通話で姿を現し、露骨な嘲笑を浮かべた。
『株価が一パーセント下がったぞ。
龍立、これが君の“実験”の代償だ。
今すぐ事態を収められないなら――そのままカナダに帰れ。』
「ご心配なく。」
龍立は、カメラ越しにネクタイを整えながら答えた。
「一時間、ください。」
午後十四時。臨時記者会見。
それは、よくある火消し会見とは似ても似つかない場だった。
演台は用意されていない。
読み上げるための原稿もない。
押し寄せる記者たちを遠ざける警備員すら配置されていない。
徹底した「無防備」のまま、会見はライブ配信された。
マイクを最初に手にしたのは、氷川麗子だった。
完璧なメイク。
寸分の狂いもない制服。
そして教科書通りの、深い一礼。
「この度の騒動につきまして、総支配人として心よりお詫び申し上げます。すべては、ある新任役員の未熟なマネジメント思想が引き起こしたものであり――澄原百貨は今後とも“お客様第一”の理念を決して揺るがせることはございません。いかなる場合でも……」
言葉一つ一つは非の打ちどころがない。
声のトーンも、抑揚も、頭の下げ方も完璧だ。
だが、フルHDのレンズを通して届くのは、異様なまでの冷たさと距離感だった。
視聴者の胸に残るのは、「謝罪」ではなく「無関心」だった。
「立派なお言葉だ。」
龍立が、その言葉を遮った。
「氷川総支配人の謝罪は完璧だ。
でも、今日は“完璧じゃないもの”をお見せしたい。」
龍立が半歩、横にずれる。
幕の陰から、水原香織が姿を現した。
会場がざわめきに包まれる。
かつて“銀座の天使”と呼ばれた礼賓係。
だが今日の彼女は、制服もなければ、フルメイクもない。
標準仕様のCAヘアもやめ、シンプルな白いシャツに、顔色の悪さを隠しようともしない。
何より目を引いたのは、まくり上げた袖から覗く手首だった。
幾重にも重なる傷跡と、その上に巻かれた分厚い肌色の包帯。
フラッシュが嵐のように焚かれる。
「水原香織と申します。」
震える声。
だが、その瞳にはこれまでにない強さが宿っていた。
「“土下座させられた礼賓係”――あの記事の本人です。」
「この五年間、私は毎日、鏡の前で三時間、“笑顔”の練習をしてきました。
基準に達しなければ、《AIスマイル・モニタリングシステム》が警報を鳴らします。
給料を削られたくなくて。
あの、神様の視点を持つ総支配人に“役立たず”と罵られたくなくて。
私は、悔しさも、悲しさも、全部飲み込むようになりました。」
「何度も……死んだ方が楽だと思いました。」
水原は、自分の手首にそっと触れる。
「そんなときでした。
龍立室長が、あの背の高さを生かして、私とカメラの間に割り込み――一瞬だけ“監視の死角”を作ってくれたんです。」
『この陰の中では、笑わなくていい。
君は、機械じゃなくて“人間”だ。』
「そう言ってくれた人は、あの人が初めてでした。」
氷川麗子の顔から血の気が引く。
慌てて駆け寄り、マイクを奪おうと手を伸ばした。
「やめなさい! 精神を病んだ従業員の妄言よ! 警備はどこ!? この子を――」
「最後まで話してもらおう。」
龍立が、彼女の前に立ちはだかった。
その眼差しは、氷川の足をその場に縫い付けるほど冷たかった。
同時に、吉岡俊介がエンターキーを叩く。
巨大スクリーンに映し出されたのは、スライドでもグラフでもない。
《AIスマイル・モニタリングシステム》の“裏側”映像だった。
従業員が、糸で操られる操り人形のように、カメラに向かって必死に口角を引き上げる。
笑みがほんの少しでも緩めば、画面に赤い警告枠が浮かび上がり、「減給」の文字が点滅する。
トイレの隅で、声を殺して泣き崩れる水原香織。
目を真っ赤にしながら、再びあの“規定値の笑顔”を顔に貼り付けて出ていく姿――。
会場から音が消えた。
ライブ配信のコメント欄も、一瞬だけ凍り付く。
その一秒の静寂の後、怒涛のようなコメントが流れ始めた。
『ここ、百貨店じゃない。監獄だろ……』
『人をここまで追い込んでおいて、“究極のサービス”とか笑わせんな』
『魔物はクレーマー客じゃなくて、この総支配人じゃねえか』
そのとき、工藤孝太がステージに上がり、最新の売上データを映し出した。
「“ブラックリスト”を導入して、あの一パーセントの暴君を排除したせいで、売上が落ちる――そう言う人もいました。」
「ですが、結果は逆でした。」
スクリーンに、VIP顧客リストが表示される。
近衛、細川、島津――日本でも指折りの名門、“オールドマネー”の姓が並ぶ。
「これらの方々は、ふだん賑やかな百貨店には滅多に足を運びません。ブランド側が邸宅まで伺うのが普通です。
理由はひとつ。“うるさくて、嘘くさい空間”が嫌いだからです。」
「そんな彼らが、今はここに来ています。」
「龍立室長が、自分のトップレベルの同窓ネットワークを使って、“ここは静かで、そして本音で向き合える場所になった”と伝えてくれたからです。」
グラフが切り替わる。
来店客数は減少している。
それでも客単価と売上は、逆に二十パーセント上昇していた。
龍立は、マイクを握り直し、床に崩れ落ちた氷川麗子を見下ろした。
「氷川総支配人。あなたは負けた。」
「僕に負けたんじゃない。
“人の心”に負けたんだ。」
「この瞬間をもって、氷川麗子総支配人を解任する。《AIスマイル・モニタリングシステム》は、即時廃止だ。」
そして、カメラの向こう側をまっすぐに見据える。
「澄原百貨に、偽物の笑顔は要りません。」
「いつか、うちの従業員があなたに笑いかけたとしたら――それは、心から“会えてうれしい”と思ったときだけです。」
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