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第二十八話 ブルーホエール浮上
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時間:翌日 午前十時
場所:澄原グループ・大会議室(契約ライブ配信会場)
「断腕の決意」を株主に示すため、この売却契約の調印式は全社向けにライブ配信されることになった。
澄原精工・工場フロアの大型モニター前では、源田鉄男が作業着のまま、社員たちと直立不動で画面を見つめていた。
まるで斬首を待つ兵士のように。
財務部の隅では、小早川と田中じいさんが、画面から目を逸らしながら、小さくうつむいている。
アニメーションスタジオ。
原画マンたちはペンを置き、描きかけのコンテを見つめたまま、呆然と立ち尽くす。
東京湾物流の配車センター。
数千人のドライバーが休憩室のモニターにかじりついていた。
あの台風の夜、死にかけた若いドライバーは、娘への誕生日プレゼントを握りしめながら、目に恐怖を宿している。
これが最後のプレゼントになるかもしれない。
画面の中では、あの傲慢なアメリカ人――スミスが、契約書を片手に資産リストをつつきながら言いたい放題だ。
「このAsset A(精工)、従業員の年齢構成が最悪だね。ジジイばっかり。
買収したら、初日に全員クビだよ。」
「Asset C(物流車隊)も同じ。トラックは売り払って、もっと安い日雇いに外注するさ。」
一言一句が、社員たちの顔を遠慮なく殴りつける。
澄原惟宗は、無表情のままペンを取り上げ、「最終譲渡契約書」へのサインに手を伸ばす。
この一筆で、二千百五十人の運命は決まる。
コトン。
重い会議室の扉が、静かに押し開けられた。
深いネイビーのオーダースーツに、胸元には金色のクジラのピンバッジ。
精鋭弁護士団が列をなし、圧倒的なプレッシャーを纏って入室する。
「少々お待ちください、澄原社長。」
先頭の金髪弁護士が、流暢な日本語で名乗りながら名刺を差し出した。
「『ブルーホエール・グローバル・キャピタル』チーフリーガルオフィサーです。
貴社が売却予定の三つのアセットパッケージに対し、当方から正式なフル・バイアウトのオファーを提示いたします。」
「ブルーホエール……!?」
スミスが、弾かれたように立ち上がる。
尻尾を踏まれた猫のように顔色が真っ青になった。
「二年前に米国債をショートで叩き落とし、昨年はAI相場をドンピシャで読み切った“深海の亡霊”……
あの伝説の『ブルーホエール・キャピタル』だと……?」
国際金融界において、「ブルーホエール」という名は、食物連鎖の頂点に立つ存在を意味する。
腐肉を漁るハゲタカとは、そもそも土俵が違う。
惟宗も眉をひそめた。だが、関心はただ一つ――金だ。
「ブルーホエール・キャピタル……なぜこんな“粗大ゴミ”を?」
弁護士は微笑み、スイス銀行発行の本物の大口小切手をテーブル中央に滑らせた。
「ブラックヴァルチャー社の提示額より二割増し。
全額USドルにて即時決済いたします。」
「さらに、条件は一つだけ。」
弁護士は、ライブ配信中のカメラに視線を向ける。
それは、モニターの向こうで固唾を飲む二千百五十名に、直接語りかけるようでもあった。
「ブルーホエールは、すべての従業員二千百五十名との既存の雇用契約をそのまま承継することを約束します。」
「解雇なし。給与カットなし。勤続年数と退職給付の権利は、全て一〇〇%保証する。」
その瞬間――精工フロアでモニターを見つめていた源田鉄男の肩が、びくりと震えた。
濁っていた瞳に、信じられないものを見たような光が宿る。
惟宗は、小切手をじっと見つめる。
老練な経営者として、追加で数百億の利益が転がり込み、かつリストラの悪名を背負わずに済む選択肢を、
わざわざ蹴り飛ばす理由はなかった。
「……乗ろう。」
惟宗はスミスの契約書を脇に押しやり、ブルーホエール側の書類に署名し、社長印を押す。
法的にも実務的にも、売買は成立した。
資産は、ブルーホエールのものになった。
「さて。」
惟宗はペンを置き、ようやく質問する。
「教えてくれたまえ。ブルーホエールを裏で操る“オーナー”は何者だ?
このような慈善家には、一度会っておくべきだろう。」
隣で冷や飯を食わされていた龍雅が鼻で笑う。
「どうせどっかの中東のオイルマネーだろ。
道楽でゴミを買うなら、まあ理解できる。」
弁護士たちは契約書を丁寧に回収し、列を整え直すと、
大扉の方へ向き直り、深々と一礼した。
「Boss。ディールは完了しました。ここからは、あなたの“テリトリー”です。」
扉が静かに開く。
見慣れた姿が現れた。
特命準備室でいつも着ている、あの地味なスーツ。ネクタイは締めていない。袖口にはインクの跡までついている。
だが、その男の周囲に渦巻いている“気配”は、もはや一介の三男坊のものではなかった。
部屋そのものを支配する、絶対者の気配だった。
――澄原龍立。
「なっ……!?」
龍雅は、椅子からずり落ちるように腰を抜かした。
まるで幽霊でも見たかのように、顔を引きつらせる。
「りょ、龍立……!? バカな……ブルーホエールが、お前……だと?」
惟宗の手が震え、茶碗の中身が手の甲にこぼれる。
熱さにも気づかない。
泰山崩れても色を変えぬと言われる財界の帝王が、初めて露骨な“動揺”を顔に浮かべた。
「ブルーホエール・キャピタルは……お前の私財か。」
龍立は、家族の問いを無視した。
まっすぐに壇上へ歩み寄り、マイクの前に立つ。
視線はライブカメラへ。
この瞬間、精工フロア、財務部、アニメーションスタジオ、物流センター――
二千百五十人の社員が息を止めて画面を見つめていた。
「源田さん。」
龍立は、ガラスの向こうを見透かすように、静かに言う。
「今もきっと、あの機械を磨いておられますよね。」
モニターの前で、源田鉄男は雷に打たれたように硬直し、
手に持ったウエスを床に落とした。
「小早川課長。」
「もう俯かなくていい。胸を張ってください。
あなたの娘さんは、きっと、あなたを誇りに思います。」
視線はさらに柔らかくなり、あの嵐の夜を思い出すように遠くへ向けられる。
「それから――物流部の皆さん。」
「台風の夜、死にかけながらハンドルを握っていた若いお父さん。聞こえていますか?
もう、納期のために命を賭ける必要はありません。」
「今日はトラックを安全な場所に停めて、少し早めに家に帰ってください。」
「娘さんの誕生日ケーキを、一緒に食べてあげてほしい。」
湾岸の休憩室で、あの若いドライバーはプレゼントの箱を抱きしめたまま、
その場に膝から崩れ落ち、声を上げて泣いた。
周囲のドライバーたちは目を赤くしながら、その肩を力いっぱい叩く。
「アニメーションスタジオの皆さん。」
「そのコンテ、破らないでください。――あれは傑作です。」
龍立の声は、優しく、しかし揺るぎなく社内中に響き渡る。
それは長年、自分を責め続けてきた人々の心に、真っ直ぐ刺さった。
「さっきのアメリカ人は、皆さんを“ゴミ”と言いました。」
「精工は古い、物流は疲れすぎている、アニメは貧乏、経理は頑固すぎる、と。」
「父でさえ、皆さんを“重荷”とみなし、真っ先に切り捨てようとした。」
一拍。
「でも、僕の目には――皆さんは“無二の宝”に見えます。」
「澄原グループが皆さんの匠の技を養えないのなら、僕が養う。」
「ブルーホエールは金を出すだけです。」
「皆さんの新しい居場所の名前は――【澄心ホールディングス(ChengXin Holdings)】。」
「ここでは、出身も、年齢も問わない。」
「やることは一つだけ。
“立って、稼ぐ”。それだけだ。」
「――ようこそ、“おかえりなさい”。」
精工フロア。
血と汗には慣れていても、涙とは縁がないはずの源田鉄男が、顔を両手で覆い、子どものように嗚咽を漏らした。
「師匠……俺たち……俺たち、拾ってもらえたんですね……」
「あの三男坊が……本当に、迎えに来てくれたんだ……」
弟子たちは、互いに抱き合いながら泣き崩れる。
物流センター。
数千人のドライバーが帽子を脱ぎ、モニターに向かって深々と頭を下げた。
“人間”として扱われたことへの感謝は、給料以上に重かった。
財務部。
小早川は眼鏡を外し、声を上げて泣いた。
ただ職を守っただけではない。
世界中から「要らない」と言われた瞬間に、「君たちは必要だ」と正面から言ってくれた者が現れたのだ。
大会議室。
龍立は、呆然とする父へと向き直る。
「父上。五千億の穴はこれで埋まりました。」
「ですが――この二千百五十名は、僕がいただきます。」
「澄原グループの“ご厚意あるお譲り”には、心より感謝いたします。」
「今度、マーケットでお会いしたときは――一切、手加減はしませんので。」
そう言い残し、龍立は特命準備室の仲間たちと共に、振り返ることなく会議室を後にした。
背中に、雲間から差し込む光が降り注ぐ。
そこに立っているのは、もはや“澄原家の三男坊”ではない。
【澄心ホールディングス】の創業者。
そして、二千百五十人の“守護神”だった。```
場所:澄原グループ・大会議室(契約ライブ配信会場)
「断腕の決意」を株主に示すため、この売却契約の調印式は全社向けにライブ配信されることになった。
澄原精工・工場フロアの大型モニター前では、源田鉄男が作業着のまま、社員たちと直立不動で画面を見つめていた。
まるで斬首を待つ兵士のように。
財務部の隅では、小早川と田中じいさんが、画面から目を逸らしながら、小さくうつむいている。
アニメーションスタジオ。
原画マンたちはペンを置き、描きかけのコンテを見つめたまま、呆然と立ち尽くす。
東京湾物流の配車センター。
数千人のドライバーが休憩室のモニターにかじりついていた。
あの台風の夜、死にかけた若いドライバーは、娘への誕生日プレゼントを握りしめながら、目に恐怖を宿している。
これが最後のプレゼントになるかもしれない。
画面の中では、あの傲慢なアメリカ人――スミスが、契約書を片手に資産リストをつつきながら言いたい放題だ。
「このAsset A(精工)、従業員の年齢構成が最悪だね。ジジイばっかり。
買収したら、初日に全員クビだよ。」
「Asset C(物流車隊)も同じ。トラックは売り払って、もっと安い日雇いに外注するさ。」
一言一句が、社員たちの顔を遠慮なく殴りつける。
澄原惟宗は、無表情のままペンを取り上げ、「最終譲渡契約書」へのサインに手を伸ばす。
この一筆で、二千百五十人の運命は決まる。
コトン。
重い会議室の扉が、静かに押し開けられた。
深いネイビーのオーダースーツに、胸元には金色のクジラのピンバッジ。
精鋭弁護士団が列をなし、圧倒的なプレッシャーを纏って入室する。
「少々お待ちください、澄原社長。」
先頭の金髪弁護士が、流暢な日本語で名乗りながら名刺を差し出した。
「『ブルーホエール・グローバル・キャピタル』チーフリーガルオフィサーです。
貴社が売却予定の三つのアセットパッケージに対し、当方から正式なフル・バイアウトのオファーを提示いたします。」
「ブルーホエール……!?」
スミスが、弾かれたように立ち上がる。
尻尾を踏まれた猫のように顔色が真っ青になった。
「二年前に米国債をショートで叩き落とし、昨年はAI相場をドンピシャで読み切った“深海の亡霊”……
あの伝説の『ブルーホエール・キャピタル』だと……?」
国際金融界において、「ブルーホエール」という名は、食物連鎖の頂点に立つ存在を意味する。
腐肉を漁るハゲタカとは、そもそも土俵が違う。
惟宗も眉をひそめた。だが、関心はただ一つ――金だ。
「ブルーホエール・キャピタル……なぜこんな“粗大ゴミ”を?」
弁護士は微笑み、スイス銀行発行の本物の大口小切手をテーブル中央に滑らせた。
「ブラックヴァルチャー社の提示額より二割増し。
全額USドルにて即時決済いたします。」
「さらに、条件は一つだけ。」
弁護士は、ライブ配信中のカメラに視線を向ける。
それは、モニターの向こうで固唾を飲む二千百五十名に、直接語りかけるようでもあった。
「ブルーホエールは、すべての従業員二千百五十名との既存の雇用契約をそのまま承継することを約束します。」
「解雇なし。給与カットなし。勤続年数と退職給付の権利は、全て一〇〇%保証する。」
その瞬間――精工フロアでモニターを見つめていた源田鉄男の肩が、びくりと震えた。
濁っていた瞳に、信じられないものを見たような光が宿る。
惟宗は、小切手をじっと見つめる。
老練な経営者として、追加で数百億の利益が転がり込み、かつリストラの悪名を背負わずに済む選択肢を、
わざわざ蹴り飛ばす理由はなかった。
「……乗ろう。」
惟宗はスミスの契約書を脇に押しやり、ブルーホエール側の書類に署名し、社長印を押す。
法的にも実務的にも、売買は成立した。
資産は、ブルーホエールのものになった。
「さて。」
惟宗はペンを置き、ようやく質問する。
「教えてくれたまえ。ブルーホエールを裏で操る“オーナー”は何者だ?
このような慈善家には、一度会っておくべきだろう。」
隣で冷や飯を食わされていた龍雅が鼻で笑う。
「どうせどっかの中東のオイルマネーだろ。
道楽でゴミを買うなら、まあ理解できる。」
弁護士たちは契約書を丁寧に回収し、列を整え直すと、
大扉の方へ向き直り、深々と一礼した。
「Boss。ディールは完了しました。ここからは、あなたの“テリトリー”です。」
扉が静かに開く。
見慣れた姿が現れた。
特命準備室でいつも着ている、あの地味なスーツ。ネクタイは締めていない。袖口にはインクの跡までついている。
だが、その男の周囲に渦巻いている“気配”は、もはや一介の三男坊のものではなかった。
部屋そのものを支配する、絶対者の気配だった。
――澄原龍立。
「なっ……!?」
龍雅は、椅子からずり落ちるように腰を抜かした。
まるで幽霊でも見たかのように、顔を引きつらせる。
「りょ、龍立……!? バカな……ブルーホエールが、お前……だと?」
惟宗の手が震え、茶碗の中身が手の甲にこぼれる。
熱さにも気づかない。
泰山崩れても色を変えぬと言われる財界の帝王が、初めて露骨な“動揺”を顔に浮かべた。
「ブルーホエール・キャピタルは……お前の私財か。」
龍立は、家族の問いを無視した。
まっすぐに壇上へ歩み寄り、マイクの前に立つ。
視線はライブカメラへ。
この瞬間、精工フロア、財務部、アニメーションスタジオ、物流センター――
二千百五十人の社員が息を止めて画面を見つめていた。
「源田さん。」
龍立は、ガラスの向こうを見透かすように、静かに言う。
「今もきっと、あの機械を磨いておられますよね。」
モニターの前で、源田鉄男は雷に打たれたように硬直し、
手に持ったウエスを床に落とした。
「小早川課長。」
「もう俯かなくていい。胸を張ってください。
あなたの娘さんは、きっと、あなたを誇りに思います。」
視線はさらに柔らかくなり、あの嵐の夜を思い出すように遠くへ向けられる。
「それから――物流部の皆さん。」
「台風の夜、死にかけながらハンドルを握っていた若いお父さん。聞こえていますか?
もう、納期のために命を賭ける必要はありません。」
「今日はトラックを安全な場所に停めて、少し早めに家に帰ってください。」
「娘さんの誕生日ケーキを、一緒に食べてあげてほしい。」
湾岸の休憩室で、あの若いドライバーはプレゼントの箱を抱きしめたまま、
その場に膝から崩れ落ち、声を上げて泣いた。
周囲のドライバーたちは目を赤くしながら、その肩を力いっぱい叩く。
「アニメーションスタジオの皆さん。」
「そのコンテ、破らないでください。――あれは傑作です。」
龍立の声は、優しく、しかし揺るぎなく社内中に響き渡る。
それは長年、自分を責め続けてきた人々の心に、真っ直ぐ刺さった。
「さっきのアメリカ人は、皆さんを“ゴミ”と言いました。」
「精工は古い、物流は疲れすぎている、アニメは貧乏、経理は頑固すぎる、と。」
「父でさえ、皆さんを“重荷”とみなし、真っ先に切り捨てようとした。」
一拍。
「でも、僕の目には――皆さんは“無二の宝”に見えます。」
「澄原グループが皆さんの匠の技を養えないのなら、僕が養う。」
「ブルーホエールは金を出すだけです。」
「皆さんの新しい居場所の名前は――【澄心ホールディングス(ChengXin Holdings)】。」
「ここでは、出身も、年齢も問わない。」
「やることは一つだけ。
“立って、稼ぐ”。それだけだ。」
「――ようこそ、“おかえりなさい”。」
精工フロア。
血と汗には慣れていても、涙とは縁がないはずの源田鉄男が、顔を両手で覆い、子どものように嗚咽を漏らした。
「師匠……俺たち……俺たち、拾ってもらえたんですね……」
「あの三男坊が……本当に、迎えに来てくれたんだ……」
弟子たちは、互いに抱き合いながら泣き崩れる。
物流センター。
数千人のドライバーが帽子を脱ぎ、モニターに向かって深々と頭を下げた。
“人間”として扱われたことへの感謝は、給料以上に重かった。
財務部。
小早川は眼鏡を外し、声を上げて泣いた。
ただ職を守っただけではない。
世界中から「要らない」と言われた瞬間に、「君たちは必要だ」と正面から言ってくれた者が現れたのだ。
大会議室。
龍立は、呆然とする父へと向き直る。
「父上。五千億の穴はこれで埋まりました。」
「ですが――この二千百五十名は、僕がいただきます。」
「澄原グループの“ご厚意あるお譲り”には、心より感謝いたします。」
「今度、マーケットでお会いしたときは――一切、手加減はしませんので。」
そう言い残し、龍立は特命準備室の仲間たちと共に、振り返ることなく会議室を後にした。
背中に、雲間から差し込む光が降り注ぐ。
そこに立っているのは、もはや“澄原家の三男坊”ではない。
【澄心ホールディングス】の創業者。
そして、二千百五十人の“守護神”だった。```
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