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第1部 四神と結婚しろと言われました
39.四神にもいろいろあるようです(四神のみの会話風景)
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香子を部屋に一旦送った後、四神は茶室に移動した。
玄武の室でもいいのだが、それなりの広さがあるとはいえ四神と眷族が集まるとやはり狭い。
「趙文英の話とはなにか」
朱雀の問いに、戻ってきた青藍は拱手して答えた。
「どうもかなりの量の贈り物が届いているそうです。四神だけでなく花嫁様宛もございます。いかがされますか?」
朱雀は不機嫌そうに嘆息した。
人間は自分たちに贈り物をして何を望むというのだろう。北京以北の守護は主に玄武の管轄である。玄武に贈り物をするというのは理解できるが、四神全てにということや香子に贈り物をするというところが解せない。
いつもは三日程しか滞在しないのできっぱりとここでは受け取らないということができた。
しかし今回の滞在は約一年。その間に神と懇意になりたいと思う者がいてもおかしくはない。
「仕方ない、贈ってきた者の名前と目録を控えるよう伝えよ。一日で処理ができないようならそなたらも付き合ってやるといい」
「かしこまりました」
それから食品や人、動物などは一切受け付けない旨徹底させる。四神は食事をする必要が基本的にないし、また毒でも入っていたら厄介である。もちろん害のあるものは四神や眷族たちにとって簡単に取り除けるものではあるが、万が一花嫁に触れることがあってはいけない。
それでも時折ろくでもないものが紛れ込んでくる時はあった。
「よく考えるものですな。何年か前は領地にまで妙齢の女性を送りこまれたものです」
白虎がくつくつと笑いながら言った。女性を送り込む、というのはよくされる手である。
異世界からの花嫁としか子が成せないと知っていてもあわよくばと思うのだろうか。(そもそもそれすらも知らない可能性はある)野心を持っている女性や無理矢理連れて来られたような女性はすぐに送り返し、残りは味見ぐらいすることはある。とはいえ花嫁のようにいい香りがするわけでもなくどんな美女であってもひきつけられる何かがあるわけでもない。眷族が望めば下げ渡し、そうでなければ領地で暮らすことを許すぐらいである。
「どうせなら労働力になる男手を送ってもらいたいものだ」
朱雀が言うと黒月は一瞬眉をしかめた。眷族の中にはもちろん女性もいる。彼女たちを人間の男と娶わせようという考えは黒月にとっては余計なお世話でしかない。
それなのに紅夏も「その方がありがたいですな」などと賛同する。
花嫁が現れた今、もしそういった贈り物はされても一切受け取らないだろう。人間を贈られる、というのはある意味厄介である。大体四神には人間が何を考えているかわかるが、人間同士ではわからないものらしい。
それによって誤解や諍いが起きるのを四神はずっと静かに見守ってきた。
けれど不思議なことに花嫁の考えだけはなかなか読めない。異世界からの存在だからなのだろうか、それとも伴侶の考えを読むということに何か問題があるというのだろうか、はたまたこれはなにかの試練なのか。
そういう意味では四神はいつになく心が浮き立つのを感じる。
『そろそろ香子を迎えに行ってくる』
そう言って当然のように立ち上がった玄武に、黒月が慌てて従う。それを朱雀はやんわりと押さえ、立ち上がった。
『では我も参りましょう』
なんとなく一人にさせておくのがもったいない。眠っていてもいいから、そばで見ていたいと思うのは間違いなく香子が花嫁であるという証拠だった。
玄武の室でもいいのだが、それなりの広さがあるとはいえ四神と眷族が集まるとやはり狭い。
「趙文英の話とはなにか」
朱雀の問いに、戻ってきた青藍は拱手して答えた。
「どうもかなりの量の贈り物が届いているそうです。四神だけでなく花嫁様宛もございます。いかがされますか?」
朱雀は不機嫌そうに嘆息した。
人間は自分たちに贈り物をして何を望むというのだろう。北京以北の守護は主に玄武の管轄である。玄武に贈り物をするというのは理解できるが、四神全てにということや香子に贈り物をするというところが解せない。
いつもは三日程しか滞在しないのできっぱりとここでは受け取らないということができた。
しかし今回の滞在は約一年。その間に神と懇意になりたいと思う者がいてもおかしくはない。
「仕方ない、贈ってきた者の名前と目録を控えるよう伝えよ。一日で処理ができないようならそなたらも付き合ってやるといい」
「かしこまりました」
それから食品や人、動物などは一切受け付けない旨徹底させる。四神は食事をする必要が基本的にないし、また毒でも入っていたら厄介である。もちろん害のあるものは四神や眷族たちにとって簡単に取り除けるものではあるが、万が一花嫁に触れることがあってはいけない。
それでも時折ろくでもないものが紛れ込んでくる時はあった。
「よく考えるものですな。何年か前は領地にまで妙齢の女性を送りこまれたものです」
白虎がくつくつと笑いながら言った。女性を送り込む、というのはよくされる手である。
異世界からの花嫁としか子が成せないと知っていてもあわよくばと思うのだろうか。(そもそもそれすらも知らない可能性はある)野心を持っている女性や無理矢理連れて来られたような女性はすぐに送り返し、残りは味見ぐらいすることはある。とはいえ花嫁のようにいい香りがするわけでもなくどんな美女であってもひきつけられる何かがあるわけでもない。眷族が望めば下げ渡し、そうでなければ領地で暮らすことを許すぐらいである。
「どうせなら労働力になる男手を送ってもらいたいものだ」
朱雀が言うと黒月は一瞬眉をしかめた。眷族の中にはもちろん女性もいる。彼女たちを人間の男と娶わせようという考えは黒月にとっては余計なお世話でしかない。
それなのに紅夏も「その方がありがたいですな」などと賛同する。
花嫁が現れた今、もしそういった贈り物はされても一切受け取らないだろう。人間を贈られる、というのはある意味厄介である。大体四神には人間が何を考えているかわかるが、人間同士ではわからないものらしい。
それによって誤解や諍いが起きるのを四神はずっと静かに見守ってきた。
けれど不思議なことに花嫁の考えだけはなかなか読めない。異世界からの存在だからなのだろうか、それとも伴侶の考えを読むということに何か問題があるというのだろうか、はたまたこれはなにかの試練なのか。
そういう意味では四神はいつになく心が浮き立つのを感じる。
『そろそろ香子を迎えに行ってくる』
そう言って当然のように立ち上がった玄武に、黒月が慌てて従う。それを朱雀はやんわりと押さえ、立ち上がった。
『では我も参りましょう』
なんとなく一人にさせておくのがもったいない。眠っていてもいいから、そばで見ていたいと思うのは間違いなく香子が花嫁であるという証拠だった。
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