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第4部 四神を愛しなさいと言われました
75.青龍の領地で墓穴を掘りました
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なんだかんだいって眷属というものは、己が仕える神を大事にしているのだなと香子は思う。
『たいへん失礼ですが、花嫁様は屋台の食べ物を好んで食べられるのですか?』
聞いてきたたのは青沙だった。
『最近は全く食べてはいないけど、元の世界では好きで食べ歩いたりしていたわ』
『そうですか。ありがとうございます』
青沙はそれで引き下がった。何か思うことはあるのかもしれないが、香子があえて聞くことではないのでお茶を啜った。
それにしても、青龍の室の居間はあまりにも広すぎてちょっと落ち着かない。
『朱雀様の館の室内も広かったけど……こちらの方がもっと広いですね』
『これぐらいの広さがよいならば改築させよう』
朱雀が口元に笑みをはいて言う。香子は慌てて首を振った。
『そうではないのです。どうしてここまで広く作ったのかなと。確かに青龍様が本性を現わしたら、ということはわかるのですけれど』
こんなに昔から広かったのだとしたら、それだけでも先代の花嫁は落ち着かなかったのではないだろうか。確かにこの室内にたった一人で残されることを考えたら香子でもゾッとする。
(環境って大事なのね)
『……そうだな。ずっとこの室を使っていたからこういうものだと思っていたが……香子が落ち着かないというのであれば改築させよう』
『……その……私が嫁ぐ頃でかまいませんので……』
香子は自分で言って頬が熱くなるのを感じた。今は肌が透き通るように白くなっているから、赤くなるとすぐにわかる。青龍は思わずというように香子を抱きしめた。
『あっ……その……』
『……わかっている。だがそなたが愛しくてたまらぬ。夕餉は食べさせる。それまで触れさせよ』
手の中の茶器は奪われ、そっと卓に戻された。あと一口、と香子が思った時、青龍に口づけられた。
『んっ……』
香子を抱いたまま青龍が立ち上がる。玄武と朱雀も当たり前のように立ち上がった。これから何をされてしまうのかと、香子は震えた。
夕食までには一旦解放してくれるというのだから、抱かれることはないだろう。けれどいろいろ触れられてはしまうようだ。
『んんっ……』
香子に逆らうすべはなく、寝室に運ばれる。
青龍たちの後ろ姿に眷属たちは拱手して見送った。
……絶対に反則だと香子は思った。
抱きはせぬ、と残念そうに青龍は言った。
けれど衣裳は脱がされ、香子は三神に全身を愛でられた。
(こんなの、抱かれてるのと変わらない……)
そうは思ったが、きっとそんなことを言ったら朝まで放してもらえないだろうということはわかっていたから香子は我慢した。
ただでさえ香子の身体は感じやすくなっているのに、同時に胸に触れたり、大事なところを舐めたり口づけをしたりするのはずるいと香子は思う。
『香子……香子……』
『やっ、あぁああっ……!』
アレを入れられなかっただけで、香子は感じすぎてへろへろになってしまった。
『も、無理ぃ……』
できれば夜にしてもらいたいものだと香子は思う。
結局青藍から『夕食をご用意しました』という声をかけられて、ようやく三神が止めたぐらいだ。三神にどろどろの身体を拭いてもらい、さすがに着替えだけは女性の眷属に手伝ってもらった。
『ふう……』
夕食は居間に用意された。
香子はお茶を一口啜って、ため息をついた。それはとても色を含んだものだったが、眷属は人と違い香子の色気には反応しないので無表情だった。とはいえ彼らも自分たちの神を大事に思っているので、青龍がうまく香子を口説けていたらいいとは願っている。
あわよくばこのまま領地に迎えてしまいたいと、彼らは思っていた。
『わぁ……』
その願いが具現化した形で、夕食も豪華だった。
『花嫁様は海鮮を好まれるということで、ご用意しました』
青沙が淡々とした口調で言う。その内心は全然淡々とはしていなかった。
『すごいわね』
用意された清蒸魚はとても大きかった。イカを野菜と甘辛く炒めた料理なども出てきたし、干焼虾仁(チリソースを使っていないエビの辛味炒め)も当然のように出てきた。更に北京ダックならぬ南京ダックも出てきた。こちらは味が醤油ベースである。
とにかくご飯がおいしいのが香子は嬉しくてしかたない。もちろんこれだけの料理を出してくれる理由も香子はわかっている。
『烤鸭(ダック)もすごくおいしいわ』
青龍が甲斐甲斐しく薄く焼いた小麦粉の皮にダック、きゅうり、白髪ねぎとタレをつけて包み香子に渡す。
どうせここでは四神と眷属しか見ていないのだからと、香子は遠慮なく食べた。デザートとして出された胡麻団子もペロリである。この時期はあまり果物が手に入らず申し訳ないと眷属たちに謝られてしまった。
『大丈夫、全部おいしかったわ。ありがとう』
朱雀の領地での食事もおいしかったが、こちらの食事も素晴らしい。
(やっぱ中華料理はたまらないんだよね)
四神に抱かれて人ではなくなっているせいか、いくら食べても太りはしない。香子は理想の身体を手に入れていた。
食べ終えてお茶を啜り、ほう、と満足して息を吐く。そして足をぶらぶらさせた。行儀が悪いこともわかっている。
ごはんはおいしいが、やはり地に足を付けられないということがちょっと香子は落ち着かなかった。
『たいへん失礼ですが、花嫁様は屋台の食べ物を好んで食べられるのですか?』
聞いてきたたのは青沙だった。
『最近は全く食べてはいないけど、元の世界では好きで食べ歩いたりしていたわ』
『そうですか。ありがとうございます』
青沙はそれで引き下がった。何か思うことはあるのかもしれないが、香子があえて聞くことではないのでお茶を啜った。
それにしても、青龍の室の居間はあまりにも広すぎてちょっと落ち着かない。
『朱雀様の館の室内も広かったけど……こちらの方がもっと広いですね』
『これぐらいの広さがよいならば改築させよう』
朱雀が口元に笑みをはいて言う。香子は慌てて首を振った。
『そうではないのです。どうしてここまで広く作ったのかなと。確かに青龍様が本性を現わしたら、ということはわかるのですけれど』
こんなに昔から広かったのだとしたら、それだけでも先代の花嫁は落ち着かなかったのではないだろうか。確かにこの室内にたった一人で残されることを考えたら香子でもゾッとする。
(環境って大事なのね)
『……そうだな。ずっとこの室を使っていたからこういうものだと思っていたが……香子が落ち着かないというのであれば改築させよう』
『……その……私が嫁ぐ頃でかまいませんので……』
香子は自分で言って頬が熱くなるのを感じた。今は肌が透き通るように白くなっているから、赤くなるとすぐにわかる。青龍は思わずというように香子を抱きしめた。
『あっ……その……』
『……わかっている。だがそなたが愛しくてたまらぬ。夕餉は食べさせる。それまで触れさせよ』
手の中の茶器は奪われ、そっと卓に戻された。あと一口、と香子が思った時、青龍に口づけられた。
『んっ……』
香子を抱いたまま青龍が立ち上がる。玄武と朱雀も当たり前のように立ち上がった。これから何をされてしまうのかと、香子は震えた。
夕食までには一旦解放してくれるというのだから、抱かれることはないだろう。けれどいろいろ触れられてはしまうようだ。
『んんっ……』
香子に逆らうすべはなく、寝室に運ばれる。
青龍たちの後ろ姿に眷属たちは拱手して見送った。
……絶対に反則だと香子は思った。
抱きはせぬ、と残念そうに青龍は言った。
けれど衣裳は脱がされ、香子は三神に全身を愛でられた。
(こんなの、抱かれてるのと変わらない……)
そうは思ったが、きっとそんなことを言ったら朝まで放してもらえないだろうということはわかっていたから香子は我慢した。
ただでさえ香子の身体は感じやすくなっているのに、同時に胸に触れたり、大事なところを舐めたり口づけをしたりするのはずるいと香子は思う。
『香子……香子……』
『やっ、あぁああっ……!』
アレを入れられなかっただけで、香子は感じすぎてへろへろになってしまった。
『も、無理ぃ……』
できれば夜にしてもらいたいものだと香子は思う。
結局青藍から『夕食をご用意しました』という声をかけられて、ようやく三神が止めたぐらいだ。三神にどろどろの身体を拭いてもらい、さすがに着替えだけは女性の眷属に手伝ってもらった。
『ふう……』
夕食は居間に用意された。
香子はお茶を一口啜って、ため息をついた。それはとても色を含んだものだったが、眷属は人と違い香子の色気には反応しないので無表情だった。とはいえ彼らも自分たちの神を大事に思っているので、青龍がうまく香子を口説けていたらいいとは願っている。
あわよくばこのまま領地に迎えてしまいたいと、彼らは思っていた。
『わぁ……』
その願いが具現化した形で、夕食も豪華だった。
『花嫁様は海鮮を好まれるということで、ご用意しました』
青沙が淡々とした口調で言う。その内心は全然淡々とはしていなかった。
『すごいわね』
用意された清蒸魚はとても大きかった。イカを野菜と甘辛く炒めた料理なども出てきたし、干焼虾仁(チリソースを使っていないエビの辛味炒め)も当然のように出てきた。更に北京ダックならぬ南京ダックも出てきた。こちらは味が醤油ベースである。
とにかくご飯がおいしいのが香子は嬉しくてしかたない。もちろんこれだけの料理を出してくれる理由も香子はわかっている。
『烤鸭(ダック)もすごくおいしいわ』
青龍が甲斐甲斐しく薄く焼いた小麦粉の皮にダック、きゅうり、白髪ねぎとタレをつけて包み香子に渡す。
どうせここでは四神と眷属しか見ていないのだからと、香子は遠慮なく食べた。デザートとして出された胡麻団子もペロリである。この時期はあまり果物が手に入らず申し訳ないと眷属たちに謝られてしまった。
『大丈夫、全部おいしかったわ。ありがとう』
朱雀の領地での食事もおいしかったが、こちらの食事も素晴らしい。
(やっぱ中華料理はたまらないんだよね)
四神に抱かれて人ではなくなっているせいか、いくら食べても太りはしない。香子は理想の身体を手に入れていた。
食べ終えてお茶を啜り、ほう、と満足して息を吐く。そして足をぶらぶらさせた。行儀が悪いこともわかっている。
ごはんはおいしいが、やはり地に足を付けられないということがちょっと香子は落ち着かなかった。
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