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第4部 四神を愛しなさいと言われました
171.距離が近すぎて心臓に悪いのです
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『青龍様はひどいです!』
と香子が散々詰ったせいか、青龍はへこんでしまった。さすがにやりすぎたかと香子も思ったが、人の努力を笑ったりしてはいけないのである。そしてあとでフォローしないと、と香子が思ったのは内緒である。
張錦飛が帰ると、白虎が迎えにきた。
とても機嫌がよさそうである。夜は香子と過ごせることになったという。そこは四神がみな納得しているのならば、香子にはもう言うことはなかった。なんというか、性に対して明け透けなのが恥ずかしいのである。(超今更)
『……白虎兄、今しばらく我も香子と過ごしたいです』
『如何かしたのか』
『香子を怒らせてしまいましたので』
青龍が少し目を伏せて落ち込んだように言うと、白虎はククッと笑った。
『我はいつも香子に怒られているような気がするが』
それを聞いて香子は人聞きが悪いと思った。
『そんなに白虎様に怒ってますか? 私……』
『不用意な発言が多いと言われている気がするな』
香子は白虎の発言を思い出した。白虎はおっぱい星人である。故に、香子の胸をよく触る。そして毎回のように小さいと言って残念そうにしていた。白虎に抱かれるようになったら胸が徐々に大きくなり、これ以上は大きくならないように調整しなければならなかったことは記憶に新しい。
(抱かれると胸が大きくなるのが特徴なんていったら、歴代の白虎様はみんなおっぱい星人だったってことだよね……)
香子は少し遠い目をしたくなった。
『それはそうですね。白虎様は私を怒らせるのが得意かもしれません』
香子はにっこりしてそう答えた。
『やはりそうか』
白虎が笑う。正直笑いごとではないのだが、そこはそれ。そういう部分も含めて嫌いにはなれないのだから今のところは香子もそれでいいと思ってはいる。
ただし。
『白虎様、私は今は白虎様のそういうところも嫌いではありませんが……』
そうにこにこしながら言えば、さすがに白虎も香子を見た。
『女性というものは、一度嫌いになったらとことん嫌いになりますから……気を付けてくださいね?』
『……我も努力しよう。すまぬが教えてくれ』
白虎が殊勝にそう言ったので、香子は一旦水に流すことにした。
『香子』
涼やかな声と共にそっと反対側から手をやんわりと取られて、香子はそちらを見る。青龍が少し困ったような顔をしていた。
『我も、すまなかった』
『え?』
香子は首を傾げた。青龍のどこに謝る要素があるというのだろう。先ほどの件は気が済むまで怒ったので終わりである。
『そなたが気にしていないのならいい』
そう言って青龍は香子の手の甲に口づけた。その仕草が、本当に香子が愛しくてならないと言っているように見えたから香子は真っ赤になった。
『……わぁ……』
香子はごまかすように声を上げる。
『香子、参るぞ』
『わっ!』
白虎に抱き上げられて驚きの声が上がる。そのまま香子は白虎の室に連れていかれた。後ろから青龍が付いてくる。
『我もいますから、本性を現わしても問題ありませんよ』
青龍がそう提案したことで、白虎は黙ったまま香子を寝室に運ぶ。そんな提案を青龍がするなんて、と香子はいぶかしげな顔をした。
『頼む』
香子は白虎の腕から青龍に渡された。抱き上げられたまま受け渡されるというのが不思議なかんじで、香子はきょとんとした。
目を閉じるように言われて香子は目を閉じる。
風が吹いたかと思ったら、『よいぞ』と言われて目を開けた。
床に大きな白い虎が寝そべっているのが見えた。
『白虎様……』
途端に香子の目がハートになる。もふもふの魅力にはどうあっても抗えない。
『白虎兄、我も側にいてもよろしいでしょうか?』
『何故に?』
白虎が唸るような声を発した。
『もし兄が香子を襲いそうになった時、真っ先に止める為です。もしくは……』
そこで青龍は言葉を濁した。
『……我は共有するつもりはない』
『それは残念です』
『だが、近くに寄ることは許そう』
『ありがとうございます』
香子は白虎と青龍の会話がよくわからなかったが、どうしてか口を挟めなかった。なんとなく不穏なものを感じ取ったのかもしれない。
そうして、香子は床の上に下ろされた。
『白虎様……触れてもいいですか?』
『……好きにするがよい』
『ありがとうございます』
ため息交じりの白虎の声に香子は笑む。白虎にとっては何がいいのかさっぱりわからないらしいが、白虎の毛を堪能するのが香子の癒やしなのだ。
『そっか……』
白虎の毛に埋まり、すうーっと吸う。白虎からは特に匂いはしない。温もりを感じるような、ほのかに安心するような香りがするぐらいだ。
白虎はデリカシーがないが、この毛で許してしまうのかもしれないと香子は思った。
『如何した?』
白虎に聞かれて、香子はぐりぐりと顔を白虎の身体に押し付けた。今はこれを堪能するのが重要である。他のことを考えるのは後だ。
(はう~もふもふ~もふもふ~)
寝そべっている白虎に寄り添うようにして転がっている香子を白虎は呆れたように眺め、青龍は愛しくてならないというように見ていた。
青龍は白虎にくっついている香子に触れたくてたまらなかったが、どうにか我慢した。
そうして、白虎が音を上げた頃青龍は香子を抱きしめて白虎から引きはがしたのだった。
ーーーーー
こういうのが好き
と香子が散々詰ったせいか、青龍はへこんでしまった。さすがにやりすぎたかと香子も思ったが、人の努力を笑ったりしてはいけないのである。そしてあとでフォローしないと、と香子が思ったのは内緒である。
張錦飛が帰ると、白虎が迎えにきた。
とても機嫌がよさそうである。夜は香子と過ごせることになったという。そこは四神がみな納得しているのならば、香子にはもう言うことはなかった。なんというか、性に対して明け透けなのが恥ずかしいのである。(超今更)
『……白虎兄、今しばらく我も香子と過ごしたいです』
『如何かしたのか』
『香子を怒らせてしまいましたので』
青龍が少し目を伏せて落ち込んだように言うと、白虎はククッと笑った。
『我はいつも香子に怒られているような気がするが』
それを聞いて香子は人聞きが悪いと思った。
『そんなに白虎様に怒ってますか? 私……』
『不用意な発言が多いと言われている気がするな』
香子は白虎の発言を思い出した。白虎はおっぱい星人である。故に、香子の胸をよく触る。そして毎回のように小さいと言って残念そうにしていた。白虎に抱かれるようになったら胸が徐々に大きくなり、これ以上は大きくならないように調整しなければならなかったことは記憶に新しい。
(抱かれると胸が大きくなるのが特徴なんていったら、歴代の白虎様はみんなおっぱい星人だったってことだよね……)
香子は少し遠い目をしたくなった。
『それはそうですね。白虎様は私を怒らせるのが得意かもしれません』
香子はにっこりしてそう答えた。
『やはりそうか』
白虎が笑う。正直笑いごとではないのだが、そこはそれ。そういう部分も含めて嫌いにはなれないのだから今のところは香子もそれでいいと思ってはいる。
ただし。
『白虎様、私は今は白虎様のそういうところも嫌いではありませんが……』
そうにこにこしながら言えば、さすがに白虎も香子を見た。
『女性というものは、一度嫌いになったらとことん嫌いになりますから……気を付けてくださいね?』
『……我も努力しよう。すまぬが教えてくれ』
白虎が殊勝にそう言ったので、香子は一旦水に流すことにした。
『香子』
涼やかな声と共にそっと反対側から手をやんわりと取られて、香子はそちらを見る。青龍が少し困ったような顔をしていた。
『我も、すまなかった』
『え?』
香子は首を傾げた。青龍のどこに謝る要素があるというのだろう。先ほどの件は気が済むまで怒ったので終わりである。
『そなたが気にしていないのならいい』
そう言って青龍は香子の手の甲に口づけた。その仕草が、本当に香子が愛しくてならないと言っているように見えたから香子は真っ赤になった。
『……わぁ……』
香子はごまかすように声を上げる。
『香子、参るぞ』
『わっ!』
白虎に抱き上げられて驚きの声が上がる。そのまま香子は白虎の室に連れていかれた。後ろから青龍が付いてくる。
『我もいますから、本性を現わしても問題ありませんよ』
青龍がそう提案したことで、白虎は黙ったまま香子を寝室に運ぶ。そんな提案を青龍がするなんて、と香子はいぶかしげな顔をした。
『頼む』
香子は白虎の腕から青龍に渡された。抱き上げられたまま受け渡されるというのが不思議なかんじで、香子はきょとんとした。
目を閉じるように言われて香子は目を閉じる。
風が吹いたかと思ったら、『よいぞ』と言われて目を開けた。
床に大きな白い虎が寝そべっているのが見えた。
『白虎様……』
途端に香子の目がハートになる。もふもふの魅力にはどうあっても抗えない。
『白虎兄、我も側にいてもよろしいでしょうか?』
『何故に?』
白虎が唸るような声を発した。
『もし兄が香子を襲いそうになった時、真っ先に止める為です。もしくは……』
そこで青龍は言葉を濁した。
『……我は共有するつもりはない』
『それは残念です』
『だが、近くに寄ることは許そう』
『ありがとうございます』
香子は白虎と青龍の会話がよくわからなかったが、どうしてか口を挟めなかった。なんとなく不穏なものを感じ取ったのかもしれない。
そうして、香子は床の上に下ろされた。
『白虎様……触れてもいいですか?』
『……好きにするがよい』
『ありがとうございます』
ため息交じりの白虎の声に香子は笑む。白虎にとっては何がいいのかさっぱりわからないらしいが、白虎の毛を堪能するのが香子の癒やしなのだ。
『そっか……』
白虎の毛に埋まり、すうーっと吸う。白虎からは特に匂いはしない。温もりを感じるような、ほのかに安心するような香りがするぐらいだ。
白虎はデリカシーがないが、この毛で許してしまうのかもしれないと香子は思った。
『如何した?』
白虎に聞かれて、香子はぐりぐりと顔を白虎の身体に押し付けた。今はこれを堪能するのが重要である。他のことを考えるのは後だ。
(はう~もふもふ~もふもふ~)
寝そべっている白虎に寄り添うようにして転がっている香子を白虎は呆れたように眺め、青龍は愛しくてならないというように見ていた。
青龍は白虎にくっついている香子に触れたくてたまらなかったが、どうにか我慢した。
そうして、白虎が音を上げた頃青龍は香子を抱きしめて白虎から引きはがしたのだった。
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こういうのが好き
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