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クロードがそっとソフィアの手を握る。
「……今でもソフィアが私の隣にいるのが夢のような気がする」
「私もそう思っていました」
かなりの紆余曲折があり、今またこうして隣にいられるのは言い過ぎかもしれないけれど、奇跡のようなものではないかと思う。
「私が離れようとしても、けして離さないでください」
以前のようなことはそうそう起きないだろうけれど。
「もとよりそのつもりだ」
力強く了承し、クロードがソフィアを膝に乗せる。
「ソフィア」
クロードがいつもよりも優しい声音でソフィアの名を呼ぶ。
「怖いか?」
それがこの後するであろう行為を示していることは分かった。
否定するべきだとは思ったが、ソフィアは正直に肯定した。
「……少し」
ただし本当はかなり怖いと思っているので、少しは嘘をついている。
「私が欲しいのはソフィアだけだ。
できるだけ痛みも恐怖もないよう心掛ける。だから今日はソフィアの全部をもらい受ける。いいな?」
先ほどと変わらぬ優しいまなざしと声音。クロードがこのように接してくれるのは自分だけなのだと思うと、奢りなのかもしれないが優越感を感じた。
未知への恐怖がぬぐい切れたわけではないが、この人が望むのならソフィアに与えられるものであればすべてを差したい。そう思った。
「はい」
こくりと頷くとベッドに運ばれ、そっと横たえられた。
間を開けずにクロードの唇が下りてくる。ついばむような触れるだけのキスを幾度となく重ねる。まるで好きだいう気持ちが伝わってくるようだ。
「……んんッ」
幸福感に浸っているのもつかの間、クロードの手が夜着の上からソフィアの胸に触れる。両の手でそれぞれの双丘をやわやわと揉みこまれ、思わず声がもれる。
どんどん気持ちが高められていくのに、頂に触れてもらえないのがもどかしく、ソフィアは体をよじらせる。クロードの手がそこに触れるようにと動いてみるが、そう都合よく当たるはずもない。
「どうかしたか?」
ソフィアの首筋に口づけながらの意地の悪い口調で、クロードはわざと触れてくれないのだと確信する。
「クロード、が」
「私が?」
クロードがソフィアの首筋に舌を這わせてくるので、ソフィアはうまく答えられない。
「あっ、んんぅ……。触って……くれないから、です」
「どこを?」
やっとの思いで答えたのに、間髪入れずクロードが重ねて尋ねてくる。
絶対に絶対に分かっているはずなのに意地悪だ。
「……今でもソフィアが私の隣にいるのが夢のような気がする」
「私もそう思っていました」
かなりの紆余曲折があり、今またこうして隣にいられるのは言い過ぎかもしれないけれど、奇跡のようなものではないかと思う。
「私が離れようとしても、けして離さないでください」
以前のようなことはそうそう起きないだろうけれど。
「もとよりそのつもりだ」
力強く了承し、クロードがソフィアを膝に乗せる。
「ソフィア」
クロードがいつもよりも優しい声音でソフィアの名を呼ぶ。
「怖いか?」
それがこの後するであろう行為を示していることは分かった。
否定するべきだとは思ったが、ソフィアは正直に肯定した。
「……少し」
ただし本当はかなり怖いと思っているので、少しは嘘をついている。
「私が欲しいのはソフィアだけだ。
できるだけ痛みも恐怖もないよう心掛ける。だから今日はソフィアの全部をもらい受ける。いいな?」
先ほどと変わらぬ優しいまなざしと声音。クロードがこのように接してくれるのは自分だけなのだと思うと、奢りなのかもしれないが優越感を感じた。
未知への恐怖がぬぐい切れたわけではないが、この人が望むのならソフィアに与えられるものであればすべてを差したい。そう思った。
「はい」
こくりと頷くとベッドに運ばれ、そっと横たえられた。
間を開けずにクロードの唇が下りてくる。ついばむような触れるだけのキスを幾度となく重ねる。まるで好きだいう気持ちが伝わってくるようだ。
「……んんッ」
幸福感に浸っているのもつかの間、クロードの手が夜着の上からソフィアの胸に触れる。両の手でそれぞれの双丘をやわやわと揉みこまれ、思わず声がもれる。
どんどん気持ちが高められていくのに、頂に触れてもらえないのがもどかしく、ソフィアは体をよじらせる。クロードの手がそこに触れるようにと動いてみるが、そう都合よく当たるはずもない。
「どうかしたか?」
ソフィアの首筋に口づけながらの意地の悪い口調で、クロードはわざと触れてくれないのだと確信する。
「クロード、が」
「私が?」
クロードがソフィアの首筋に舌を這わせてくるので、ソフィアはうまく答えられない。
「あっ、んんぅ……。触って……くれないから、です」
「どこを?」
やっとの思いで答えたのに、間髪入れずクロードが重ねて尋ねてくる。
絶対に絶対に分かっているはずなのに意地悪だ。
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