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眩い光が激しく夜の繁華街を照らす。
ホワイトアリッサムは全力で婬怪を攻撃した。
「このぉっ。はっ! たあ!」
しかし、触手によって簡単にあしらわれている上に、敵は複数の手足と触手を備えている。
故に防御と同時に攻撃も可能であった。
「どうやら戦闘は素人のようだな」
「そんなことないわ。私はいつも勝っているわ。今回だって同じよ」
斬撃と蹴りの連携技を出そうとした時であった。
足が動かなかった。
「あっ」
知らない内に触手の拘束によって足の動きを封じられていたのだ。
「ほら、捕まえたぞ。これで貴様の動きは封じた」
「こんなものっ!」
足に絡む触手を切ろうとしたが間に合わなかった。
近接戦闘の最中に相手への攻撃をやめることは隙を作るのと同じことである。
「ふんっ」
ドゴォ!
みぞおちに強烈なパンチが食い込んだ!
「ガハッ!?」
鈍い痛みが込み上げ顔面蒼白となる。
足はガクガクと震え今にも倒れそうになったが寸前で耐えることはできた。
しかし、すぐには思うように動けない。
ドゴォ!
2発目の更に強烈な腹パンも食らってしまった。
「ごぼぉぇ! う、うぎぃぃぃ…… ごぼぉ、うおぇぇぇぇぇ…… カハッ! あ゛ぎぃぃぃ……」
胃の中の物を吐き出すと純白のコスチュームが汚物で汚れ異臭を放つ。
まったく予想していなかった展開であった。
焦りの表情が顔に浮かぶ。
(まずいわ、このままじゃ…… すぐに倒さないと。あっ…… でも攻撃が効かないわ。あ、ああ、一体どうすれば……)
考えても打開策は見つからない。
そもそも適当に攻撃するだけで勝ち続けていたので、まともに戦うことを知らなかった。
ダメージの通り辛い敵の対処方も分からない。
逃げようにも足を拘束されているので不可能だ。
事態は最悪であったが、ホワイトアリッサムは正義は必ず勝つだろうという曖昧な考えで戦うしかなかった。
「ゲロりやがったか。純白天使様が汚れる姿は滑稽だな」
「う、うるさいっ! このくらいなんとも…… ゴフッ!!」
喋っている所へ3発目の腹パンが炸裂した。
「ぎぁぁぁぁぁっ!!」
足に力が入らなくなりガクッと膝を折ると地面に跪いた。
周囲のどよめきが聞こえる。
誰の目にもホワイトアリッサムがピンチに陥っているのは確かであった。
「く、くぅ……」
キッと婬怪を睨むが立ち上がることができない。
(婬怪がこんなに強いだなんてぇ。ううん、これはきっと何かの間違いだわ。私が負けるなんて有り得ないもの)
「どうした? 立たないのか? 攻撃しなければ俺様を倒すことはできないぞ? フハハハハハッ」
なんの根拠も無く自分は勝てると思っているが、足が思うように動かせなければ、得意の素早い動きもできないし反撃も不可能だ。
それどころか、攻撃を避けることすらままならない。
ホワイトアリッサムは全力で婬怪を攻撃した。
「このぉっ。はっ! たあ!」
しかし、触手によって簡単にあしらわれている上に、敵は複数の手足と触手を備えている。
故に防御と同時に攻撃も可能であった。
「どうやら戦闘は素人のようだな」
「そんなことないわ。私はいつも勝っているわ。今回だって同じよ」
斬撃と蹴りの連携技を出そうとした時であった。
足が動かなかった。
「あっ」
知らない内に触手の拘束によって足の動きを封じられていたのだ。
「ほら、捕まえたぞ。これで貴様の動きは封じた」
「こんなものっ!」
足に絡む触手を切ろうとしたが間に合わなかった。
近接戦闘の最中に相手への攻撃をやめることは隙を作るのと同じことである。
「ふんっ」
ドゴォ!
みぞおちに強烈なパンチが食い込んだ!
「ガハッ!?」
鈍い痛みが込み上げ顔面蒼白となる。
足はガクガクと震え今にも倒れそうになったが寸前で耐えることはできた。
しかし、すぐには思うように動けない。
ドゴォ!
2発目の更に強烈な腹パンも食らってしまった。
「ごぼぉぇ! う、うぎぃぃぃ…… ごぼぉ、うおぇぇぇぇぇ…… カハッ! あ゛ぎぃぃぃ……」
胃の中の物を吐き出すと純白のコスチュームが汚物で汚れ異臭を放つ。
まったく予想していなかった展開であった。
焦りの表情が顔に浮かぶ。
(まずいわ、このままじゃ…… すぐに倒さないと。あっ…… でも攻撃が効かないわ。あ、ああ、一体どうすれば……)
考えても打開策は見つからない。
そもそも適当に攻撃するだけで勝ち続けていたので、まともに戦うことを知らなかった。
ダメージの通り辛い敵の対処方も分からない。
逃げようにも足を拘束されているので不可能だ。
事態は最悪であったが、ホワイトアリッサムは正義は必ず勝つだろうという曖昧な考えで戦うしかなかった。
「ゲロりやがったか。純白天使様が汚れる姿は滑稽だな」
「う、うるさいっ! このくらいなんとも…… ゴフッ!!」
喋っている所へ3発目の腹パンが炸裂した。
「ぎぁぁぁぁぁっ!!」
足に力が入らなくなりガクッと膝を折ると地面に跪いた。
周囲のどよめきが聞こえる。
誰の目にもホワイトアリッサムがピンチに陥っているのは確かであった。
「く、くぅ……」
キッと婬怪を睨むが立ち上がることができない。
(婬怪がこんなに強いだなんてぇ。ううん、これはきっと何かの間違いだわ。私が負けるなんて有り得ないもの)
「どうした? 立たないのか? 攻撃しなければ俺様を倒すことはできないぞ? フハハハハハッ」
なんの根拠も無く自分は勝てると思っているが、足が思うように動かせなければ、得意の素早い動きもできないし反撃も不可能だ。
それどころか、攻撃を避けることすらままならない。
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