優等生と劣等生

和希

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LASTSEASON

5月の魔法

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(1)

「じゃあ、今日もお疲れ様でした。乾杯」

渡辺君がそういうと宴の始まり。
今日から渡辺班の合宿が始まった。
そして今夜のBBQを楽しんでいる。
愛莉がとってくれる肉を食べながら酒を飲む。
変わった事。
阿南君と仲さんが挙式したらしい。
ますたーどの4人も来月挙式をするのだとか。
そして館内君と左部さんが同棲を始めたそうだ。
もちろん館内君の母親の反対意見はあった。
それを力でねじ伏せた。
恵美さんの両親が介入したらしい。
館内君はとりあえず合宿が終ったらバイトをすると決めた。
仕送りをすると母親がいったが「それじゃ意味が無い」と館内君の意思で決めたそうだ。
バイト先はいくらでもある。
ETCのデータ入力業務を紹介したそうだ。
そして軟弱な精神は明日の朝鍛えなおすと女性陣が息巻いている。
渡辺君達にも後輩ができたそうだ。
指導をしながら業務をおこなっている。
ちなみに僕の会社は新卒は採用しなかった。
誠達のチームは快進撃を決めている。
今年はリーグ制覇もあり得るんじゃないかという勢いだ。
この前の試合は皆で観戦に行った。
見事に勝っていた。
サッカーといえば今月末に講習会が開かれるらしい。
桜子さんはC級ライセンスを受けるそうだ。
小学校の先生をしながらよくやるよ。
特別に休暇をもらえたらしい。
渡辺班の慶事はまだ尽きない。
悠木さんと長谷部さん。卜部さんと神田先生も入籍したそうだ。
悠木さんは寿退職するそうだ。
9月まで働くらしい。
そんな報告を聞きながら僕達は騒いでいた。

「今日はもう盛り上がるしかねーだろ!」

美嘉さんははしゃいでいる。
肉が尽きるまで皆で騒いでいた。
そして尽きると片づけを始める。
片づけが終ると、皆風呂に入る。
風呂では話題は館内君の話でもちきりになる。
精神論が主だけど。

「今からそんなんだと一生左部さんに頭上がらねーぞ!」と誠と桐谷君と中島君が言ってる。

でもそんな大声で言ってると、女性陣に声が届くわけで、案の定カンナ達が怒ってる。
他の男性陣は既に巻き添えを食らわないように退散していた。
僕と石原君と渡辺君は話をしていた。
石原君は大変らしい。
酒井君のように企業を潰すような真似はしないものの、やはり動くお金が違うせいか気をつかうそうだ。
渡辺君も人の生死にかかわる仕事をしている。
しんどい仕事には変わりないらしい。
僕も下手をすると会社を一つ潰しかねない。
そこは細心の注意を払ってる。
しばらくのんびりして風呂を出ると、カンナ達の説教は始まっていた。
僕達は関わらないように少し離れて飲んでいた。
愛莉たちは専業主婦同士で飲んでいるらしい。
気が付いたら、館内君と左部さんがいないことに気が付いた。
二人でのんびり過ごしているのだろう。
高校生組はもうすでに寝ていた。
酒が切れる頃。僕達も寝ることにした。
まだ明日があるのだから。
何気ない一日が待っている。

(2)

「恵美さんに教えてもらったんだけど本当に綺麗だな」

絢香はそう言ってる。
僕達は宿泊施設の2階のバルコニーに来ていた。
正直不安だった。

「今すぐ引っ越せ」

そう言われた時は無理だと思った。
そして初めてすぐ自分の無力さを呪った。
何もかも絢香に頼りっきりだ。
頼る相手は母さんから絢香に替わっただけじゃないか。
だからバイトを始めることにした。

「まずはうちで働いてみなさい」

恵美さんから言われて。来週から在宅の仕事を始めることにした。
僕なんかで務まるのだろうか?

「そんな不安は明日吹き飛ばすから安心しなさい」

そう言われた。
明日何があるのだろう?
それでも僕が変われるのなら。
水色の夜明けを夢見てた。
聞こえない風の音楽。
白々と心の中にあるほの明るい蒼の音。
5月の魔法。
僕は恋をしているのだろうか?
絢香は手を差し伸べてくれる。
絢香が手を差し伸べてくれたらどこまでも行けそうな気がする。
まだ愛というものを知らないけど、恋人?の静かな声で愛しているよと世界は歌う。
遠くで優しく君を呼ぶから一人で空を駆けておいで。
星空を眺めていた。
僕は自由と恋を手に入れた。
渡辺班の事は調べた。
これが渡辺班の5月の魔法?
だとすると不思議な事が一つある。

「ねえ、絢香」
「どうした?」
「どうして僕なの?絢香ならもっといい人いるんじゃないの?」
「理由を知ってどうするんだ?」

絢香は言う。

「そんな理由どうだっていいだろ?理由を知ったところで何か変わるのか?」

僕の気持ちが変わるのか?
僕は首を振った。

「だったらそれでいいじゃねーか。言ったろ?私好みの男に変えてみせるって」
「僕は変われますか?」
「もう歩き出してるじゃねーか。一歩ずつ、まだ一人じゃ歩けないみたいだけどな。支えるくらいはしてやるよ」

絢香がそう言って笑る。

愛というものがあるのなら。
恋というものがあるんなら。
愛という言葉を信じる為に光の在処を歌おう。
愛していたいと世界は歌う。
愛しているよと僕は歌う。

(3)

「君はなかなかやるな!ならこっちも本気で行くぞ!」

僕はなぜか柔道の稽古を受けていた。
渡辺班の男性陣が見守る中僕は新條さんと試合をしていた。
試合では禁止事項だからできないけど、試合ではないのでひたすら防御に徹する。
柔道や居合は基本的に護身術。
先に仕掛ける武道じゃない。
相手が防御に徹すれば無理に崩しにかかるしかない。
無理に動けば隙が出来る。
そして僕の体はすぐに反応した。
新條さんを投げ飛ばす。
まわりからどよめきが聞こえる。
新條さんはすぐに起き上がると今度は慎重に行く。
お互いが慎重に行けば当然時間だけが過ぎる。
そして愛莉さんの声が試合の終了を告げる。

「朝ごはんできたよ~」

みんなが食堂に行く。

「君やるな。どこかで習ったか?」

新條さんが声をかける。

「護身の為に覚えました」
「そうか、私もまだまだ訓練が足りないな」

新條さんはそう言って笑った。
僕の事はすぐに女性陣の耳に入った。
そして、絢香に怒られる。

「どうしてあの時なにもしなかったんだ!?」と

ご飯を食べると皆は自由行動。
僕と絢香は買い出しに行く。
絢香は物凄いスピードを出す。

「気持ちいいだろ?」

絢香はそう言って笑っていた。
昨日、思うように飛ばせなかったから今思い切り飛ばしているのだろう。
昨日片桐さんから言われた事。

「左部さんは僕の後ろをついておいで」

どうして僕達が最後尾なのだかわからなかった。
そして片桐さんの車はゆっくり進む。
業を煮やして絢香が追い抜きにかかると後を見ているかのようにスピードを合わせる。
何度か繰り返して絢香は諦めた。
片桐さんは運転が下手なんかじゃない。
あえてスピードを押さえているらしい。
その理由を昨日のBBQの時に聞いていた。

「渡辺班は無謀運転はご法度なんだ」

片桐さんはそう説明した。
そして今飛ばしている。

「先輩達には内緒な」

絢香はそう言って笑う。
買い物をして帰ると。皆それぞれ暇を持て余していた。
僕達が帰るとすぐに昼食の準備が始まる。
昼食が終ると。映画鑑賞。
興味のない者、喫煙したい者は外に出ていった。

「暇ならドライブしてきてもいいぞ」

渡辺さんがそう言うので僕達はドライブした。
それが僕の生まれ初めてのデートだと絢香に打ち明けた。

「帰ったら一杯遊ばないとな」

絢香はそう言って笑った。
宿泊施設に戻るとBBQの準備が勧められている。

「じゃあ、今夜で最後だ盛大に盛り上がろう」

渡辺さんが言うと皆盛り上がった。
絢香も気分良さそうだった。
そして美嘉さん達に僕は取り囲まれる

「お前に足りないのは度胸と根性と自信だ!」

そう言われた。

「これから覚えて行けば良いよ」

絢香はそう言う。
皆が食べ終えると、片づけて終わる。
大浴場に皆で入る。
男女別れてるけど。

「合宿はどうだった?」

片桐さんが聞いてきた。

「楽しかったです」
「それはよかった」
「渡辺班の活動はこんなもんじゃないからな。まだ序の口だ」

渡辺さんが言う。
桐谷さんと多田さんが愚痴を叫んで、奥さんに怒られて、風呂を出た後も説教が続く。
他の皆はそれぞれのカップルと楽しんでいた。

「何一人でしけた面してんだよ?」

絢香が来た。

「ノリについていけなくて」
「なら、手段はひとつしかねーな」

絢香はそう言うと銀色の缶を差し出した。
最初は躊躇ったけどこれも僕が変わるためだと思い切って飲んだ。
不思議な味。
でも胃袋の中から元気が湧き出て来る。
その先は覚えていない。
気づいたら布団で寝ていた。
朝になると朝食をとって片付ける。
片づけが終ると渡辺君が皆に言う。

「ここで解散だが、希望者はいつも通り湯布院に遊びに行こう」

絢香と相談して僕達は遊びに行く。
初めて彼女と手をつないで歩いた。
不思議な気分だった。
動物を見てはしゃぐ絢香。
オルゴールやガラス細工を憧憬の目で観る絢香。

「欲しいのがあるならプレゼントするよ?」
「本当か!?」

二人でオルゴールを選ぶ。
その後昼食の時に真実を知る。

「実は私も彼氏とここに来たの初めてだったんだ」

お互いいい思い出になってよかったね。
湯布院観光が終ると、地元のファミレスで夕食を食べて解散。
新居に戻る。
お風呂に入って眠りにつく。
シングルベッドに二人くっついて。
初めての経験。
そして初めての夜を過ごした。

(4)

6月。

繁忙期は過ぎた。
のんびりしている。
しかし、渡辺班はあいかわらずだ。
今日も竹本夫妻の結婚式の二次会に呼ばれている。

「咲おめでとう」

愛莉が声をかけている。

「ありがとうございます、愛莉先輩」

二人の門出を祝う。
ALICEも飛ぶ鳥を落とす勢いで売れている。
8月はテレビ出演。
そして9月には武道館ライブを決めたらしい。
異例のスピードだ。
誠達は悔しがっていた。

「仕事さえなければ!」

そんな誠と桐谷君と中島君、如月君を奥さんたちは呆れてた。

「渡辺班は3次会強制参加だからな!」

美嘉さんが言う。

「お前は明日も仕事だろうが!」
「私達はまだ若い!徹夜くらいどうってことない!」
「神奈さんを酔っぱらったままデパートにだすつもりか!」
「渡辺、大丈夫だ。私も亜依もこの日の為に休日返上で頑張ってきたんだ!」
「神奈、私もだよ!言いたい事は一杯あるんだから!」

穂乃果さんまで混ざってる。
卜部さん達も例外ではないらしい。
3次会はカラオケ。
でも歌っているのは北村さん達だけ。
日頃の鬱憤を晴らす女性陣とそれを宥める男性陣。
最近の飲み会の構図だ。
愛莉はそうでもないらしい。
僕とゆっくりしている。
誠達が諦めて僕達の元に来る。

「冬夜、これが結婚の現実だ……」

誠が言うと愛莉が怒る。

「冬夜さんに限ってそんなことはありません!」

愛莉が叫ぶとカンナ達がやってくる。

「お前はまたトーヤに余計な事を……」
「ま、まて。俺何も言ってないぞ!」
「やかましい!私はお前たちに言いたい事は山ほどあるんだ!」

引きずられていく誠達。
愛莉はニコニコしている。

「こうなると手に負えんな」

渡辺君が来た。

「美嘉さんも大変みたいだね」
「でもああ見えて変わったことがあるんだ」

渡辺君が言う。

「なにかあったの?」
「酔うとすぐネガティブになる癖が治った」

それはよかった。

「お前たちは本当に理想の夫婦だな」
「ありがとう」
「そうなる秘訣を教えて欲しいよ」

渡辺君が言うと僕達は頭を悩ませる。
出た答えは一緒らしい

お互いを思いやる気持ち。お互いの心を知ろうとする努力。

「なるほどな。冬夜達だからこそできるかもしれんな」
「正志!!酒がねえ!ピッチャーでもって来るように注文しろ!」
「わかったわかった。お前たちも飲むか?」

渡辺君が言うと僕達は頷く。
宴は朝まで続いた。
朝になると皆解散する。
僕達もバスに揺られてアパートに帰る。

「もう夏ですね」

愛莉が言う。

「そうだな」

梅雨が明ければ夏がくるように。
長いトンネルを抜ければ光が射すように。
僕達はただ光の射す方へすすむだけ。
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