義姉妹百合恋愛

沢谷 暖日

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義姉妹の夏休み

お姉ちゃんにおはよう

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 すぐに私は手記を引き出しの中に戻した。
 そして私は少し落ち込んだ……というか、悲しくなった気持ちをお姉ちゃんに癒してもらうため、気持ちを切り替え部屋に突撃した。

「お姉ちゃんおっはよー!」

 大きな音を立て、入室をする。

「おはよ、てんちゃん」

 ベッドに腰掛けているお姉ちゃんは、いつもより低い調子でそう答える。
 いつもいきなり入ったら、びっくりしてたのに。

「……なんだかやけに冷静だね」
「うん。……全然寝れなかったからかも」

 よく見れば、お姉ちゃんの目元にはうっすらクマのようなものができていた。
 だから、こんなに反応が薄いのか……。

「ねぇ。お姉ちゃん起きてー。私ひまだよー」
「起きてるって」
「思考は寝てそう」

 眠たそうにしているけど、眠れていない。
 そんなお姉ちゃんの近くへ歩み寄り、両肩をがっちり掴む。
 ブンブンと揺らした。

「わーーーー! 起きなさーい!」
「どわぁ! やめて。起きるから。起きるから! 起きてるから!」

 お目目ぱっちりに、私の手を振りほどいてきた。
 ようやく目が覚めましたか。

「よし。目を覚ましたね。……お祭りまで時間がある……ので、会話をして時間を潰そう!」
「そのために、私を、こんなに、ゆっさゆっさしてまで、起こしたって、言うの!」

 ちょっと食いかかってくる。
 怒ってる……のだと思う。
 人間誰しも、眠りを妨げられたら多少はピキッとくるものだと思う。
 それに関しては私も、肩ゆっさゆっさはやりすぎたかもと反省している。

 ……けど。
 怒ってくるお姉ちゃん、全く怖くない。
 本気で怒ってはいないのだろうけど。
 むしろ可愛いと言いますか、なんと言いますか。

「ごめんね。お姉ちゃん」
「キスしてくれたら許してあげる」

 いつものように突拍子もなく言ってくる。
 ダメで元々で言ってるよねそれ。
 これでキスをしたら、お姉ちゃんはどんな反応を見せてくれるのだろうか。
 ちょっと気になるけど。

「しません。ハグで許して」

 キスは、もっと……ね。
 今するべきじゃないよ。

「ん。しょうがないからそれでいいよ」

 ハグも、こんな簡単にするべきではないのかもしれないけど。
 したいから。する。うん。
 そういう理由でいいと思う。

 私は、お姉ちゃんが広げた両手の中に飛び込む。

 柔らかい。色々と。
 そしてあったかい。
 ……いや、どんどん暑くなっていくかも。
 夏にハグはするべきじゃないかもしれない。

 だけど。いいなぁ。
 こうしている時間は。
 何度しても新鮮で。
 何より「すき」ってなるから。
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