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第六章 あいつはどんどん俺を蝕んでいく…甘い毒なんだ…
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「夏休み中の予定は決まっているのか?」
真柴はデスクでパソコンに向かっている桂を見て声を掛けた。桂は顔を上げると真柴に笑いかけながら
「えぇ、もう決まりました。このセンターの予定はもう出ていますよ。真柴さんは、今年はセンターの授業もやらないんですよね」
と訊ねた。真柴はニヤリと笑うと
「あぁ、今年の夏は久し振りにゆっくりさせてもらうよ。家族サービスをするんでね」
真柴のおおらかな返事を聞いて、桂はゆったりと笑みを浮かべた。
梅雨が明けて2週間が経ち、大学は夏休みが目前に迫っていた。
桂達日本語教師は夏休みが仕事のかき入れ時になる。夏休みを利用して様々な外国人が短気で日本に遊びに来る。そのついでに日本語を学びたがる外国人も多いのだ。
桂が勤務する大学の留学センターも、夏休みだけ姉妹校のポーランドやイタリアの大学から、国際交流を目的に複数の外国人生徒を受けいれる。
生徒たちは一夏を日本人の家庭でホームステイしながら、日本語を学んだり、日本の娯楽を楽しむのだ。
桂はその生徒達の日本語の授業を毎日受け持つ事に決まっていた。それ以外に午後は、契約している日本語学校の、やはり夏季だけの特別クラスも受け持つ事になっている。
真柴は、今年は夏休みを取る事を宣言して、早くから休暇の申請を出していたために、センターの授業から一切担当が離れていたのだった。
桂ももちろん夏休みは欲しいと思うが、日本語教師という仕事の楽しさと、色々な人との出会いが待っているというワクワクする思いから、夏の休暇を取る事が出来ないでいた。勢いここ数年、まとまった休暇は冬休みだけ…となっていたのだ。
「はぁ…もう時期7月も終わりだな…」
資料を作る手を休めて桂はぼんやりとデスクのカレンダーを眺める。
俺と山本の付き合いが始まったのが3月末からだから…残り半年か…。
でも健志さんの帰国がいつ頃か、はっきり分からないから…6ヶ月無いと覚悟しておいた方が良いかも…。
桂は亮との契約期間の残りを数えて、もう一度溜息を吐いた。
最近の亮は頻繁に桂を呼び出すようになっていた。暇さえあれば…といった感じで…。毎晩何度も抱き合う夜がここ最近は続いていた。
身体がどんどん亮に馴染んでいってしまうのを桂は感じていた。彼に抱いてもらわなければイケないような気すらして…桂は怖かった。
たまに亮の仕事が忙しかったり、自分の都合がつかなかったりで逢うのが2日位開くと、身体がもう亮を求めて疼き出すのだ。
亮の淫らな指や、乳首を転がす濡れたビロードのような舌…そして熱く貫く亮のペニスを思い出して眠れなくなる。
自分の中に亮が欲しくて欲しくて…亮に欲情している自分を感じて桂は愕然としていたのだ。
だから…怖かった…。
全てが終わって自分の役割が終わった時…亮の甘い愛撫を覚えた身体はどうなるんだろう…。
気持を殺す事が出来ても…疼く身体をどうしたら良いのだろう…。
そこまで考えて桂は頭を振った。考えてみたって仕方がない…。全てが終わったら…夢が醒めた…そう思って忘れるしかないんだから…。
桂は、スラリとした亮の姿を思い浮かべながら苦笑を浮かべた。
ふいに脳裏に「毒」と言う言葉が浮かんだからだ。
―毒―
そう…まさに亮は毒だな…。桂はそう思う。
あいつは俺を夢中にさせて依存させる…俺をどんどん蝕んでいく甘い毒なんだ…。
真柴はデスクでパソコンに向かっている桂を見て声を掛けた。桂は顔を上げると真柴に笑いかけながら
「えぇ、もう決まりました。このセンターの予定はもう出ていますよ。真柴さんは、今年はセンターの授業もやらないんですよね」
と訊ねた。真柴はニヤリと笑うと
「あぁ、今年の夏は久し振りにゆっくりさせてもらうよ。家族サービスをするんでね」
真柴のおおらかな返事を聞いて、桂はゆったりと笑みを浮かべた。
梅雨が明けて2週間が経ち、大学は夏休みが目前に迫っていた。
桂達日本語教師は夏休みが仕事のかき入れ時になる。夏休みを利用して様々な外国人が短気で日本に遊びに来る。そのついでに日本語を学びたがる外国人も多いのだ。
桂が勤務する大学の留学センターも、夏休みだけ姉妹校のポーランドやイタリアの大学から、国際交流を目的に複数の外国人生徒を受けいれる。
生徒たちは一夏を日本人の家庭でホームステイしながら、日本語を学んだり、日本の娯楽を楽しむのだ。
桂はその生徒達の日本語の授業を毎日受け持つ事に決まっていた。それ以外に午後は、契約している日本語学校の、やはり夏季だけの特別クラスも受け持つ事になっている。
真柴は、今年は夏休みを取る事を宣言して、早くから休暇の申請を出していたために、センターの授業から一切担当が離れていたのだった。
桂ももちろん夏休みは欲しいと思うが、日本語教師という仕事の楽しさと、色々な人との出会いが待っているというワクワクする思いから、夏の休暇を取る事が出来ないでいた。勢いここ数年、まとまった休暇は冬休みだけ…となっていたのだ。
「はぁ…もう時期7月も終わりだな…」
資料を作る手を休めて桂はぼんやりとデスクのカレンダーを眺める。
俺と山本の付き合いが始まったのが3月末からだから…残り半年か…。
でも健志さんの帰国がいつ頃か、はっきり分からないから…6ヶ月無いと覚悟しておいた方が良いかも…。
桂は亮との契約期間の残りを数えて、もう一度溜息を吐いた。
最近の亮は頻繁に桂を呼び出すようになっていた。暇さえあれば…といった感じで…。毎晩何度も抱き合う夜がここ最近は続いていた。
身体がどんどん亮に馴染んでいってしまうのを桂は感じていた。彼に抱いてもらわなければイケないような気すらして…桂は怖かった。
たまに亮の仕事が忙しかったり、自分の都合がつかなかったりで逢うのが2日位開くと、身体がもう亮を求めて疼き出すのだ。
亮の淫らな指や、乳首を転がす濡れたビロードのような舌…そして熱く貫く亮のペニスを思い出して眠れなくなる。
自分の中に亮が欲しくて欲しくて…亮に欲情している自分を感じて桂は愕然としていたのだ。
だから…怖かった…。
全てが終わって自分の役割が終わった時…亮の甘い愛撫を覚えた身体はどうなるんだろう…。
気持を殺す事が出来ても…疼く身体をどうしたら良いのだろう…。
そこまで考えて桂は頭を振った。考えてみたって仕方がない…。全てが終わったら…夢が醒めた…そう思って忘れるしかないんだから…。
桂は、スラリとした亮の姿を思い浮かべながら苦笑を浮かべた。
ふいに脳裏に「毒」と言う言葉が浮かんだからだ。
―毒―
そう…まさに亮は毒だな…。桂はそう思う。
あいつは俺を夢中にさせて依存させる…俺をどんどん蝕んでいく甘い毒なんだ…。
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