王様の愛人

月野さと

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12話★

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 教会を出ると、お城の馬車が待っていた。
 何も言わずに、気まずい雰囲気のまま、陛下の馬車に2人で乗り込む。

 お城まで1時間半もある・・・何を言って良いのか言葉が見つからない。重い空気に耐えられなくて、馬車の外を見ようとカーテンを開けて外を見る。もう日が傾き始めていた。

『好きです』 
 青年の言葉を思い出す。
 彼の気持ちを、今まで知らずにいた自分の鈍感さに、反省した。どうして気がつかなかったのだろう?週に1度は会っていたのに。子供たちは気がついていたのに。

「・・・私って、鈍感。」
 なんとなく呟いてしまった。

「男との距離感が近すぎる。隙を見せすぎるんだ。」
「そんなつもりは・・・」 
 陛下を見返すと、彼の目は蔑むような目つきだった。
「無邪気に男を惑わせて、本気で困っているなら、まだ幼い子供と同じだ。もしくは悪女か。」
 なんとなく、ムッとして言い返す。
「酷い・・・そう思うなら、愛人なんて関係やめますか?悪女も子供も、お嫌いでしょう?」
 プイッと、窓の外の方を見る。

 すると、陛下が立ち上がって、ソフィアの両側に手をついて言った。
「いいのか?私の愛人になったのは、自由が欲しいからだろう?」
 そう言って、私の膝の間に足を入れる。
 負けじと、陛下を睨んで言い返す。 
「はい。自由の為なら、愛人にでも何にでもなります!」
 相も変わらずに強気なソフィアの目を見つめて、ヴィンセントは奥歯をギュッと噛む。

「自由が貰えるなら、誰でも良かったというわけか‥。」
 そうつぶやいてから、ヴィンセントはあざける様に笑って言った。
「愛も無いセックスは、虚しいだけだと言っていたくせに・・・!」

 どうして?なんで、そんな言い方するの?まるで、私のこと・・・。

 陛下は怒った顔のまま、大きな手で私の顎を掴んで、噛みつくようにキスをした。
 そのまま、私の横に座ったかと思うと、私を横抱きにして膝の上に乗せられる。足を広げられて、もう片方の手が秘部をまさぐり指を這わせる。 
「んんっ!!」
 抵抗して両手で押し返そうとしたけれども、陛下は全くビクともしない。それどころか、あっという間に2本の指を膣内に入れて中を擦りはじめていた。
「あっ!あっ、んっ・・・やめって!」
 ヴィンセントは激しく指を動かしてクリトリスも同時にイジメる。グチュグチュと愛液が溢れだして、意地悪そうに笑みを浮かべる。
「本当にやめて欲しいのか?こんなに溢れさせて?」
 激しくグチャグチャにかきまわされて、吸い付くような気持ちの良いキスをされて・・・抵抗できない。
「あっ、あっ、、あん!」 
「ここが、気持ち良いんだろう?」
 私・・・こんな馬車の中で嫌なのに、こんな乱暴なのも嫌なのに。

 どうしようもなく、気持ち良い。
 もっと、もっと、触って欲しくなる。
「ダメ!こんな場所で・・・ダメです!はっ、あっ!あーー!」
 言葉とはうらはらに、軽くイッてしまって、腰が跳ねる。

 陛下の指を咥えたまま、トロリと愛液がこぼれる。その指を、キュウっと何度か締めあげてしまう。
 あぁ、身体が求めてる。
 指じゃない、私が欲しいのは、指じゃ無くて・・・。
 陛下を見上げると、彼は何も言わずにキスをくれた。

「そんな、甘えた目で見るな。本気で、めちゃくちゃにしたくなる。」

 そんな事を言って、またくれる優しいキスが、嬉しい。
 なんとなくキスを返すと、陛下もキスをくれる。

 愛されている。そんな勘違いをしてしまいそう。
 何度も何度も、キスをして、キスを返される。
 ずっと、こうしてキスしていたいと思ってしまう。

 無意識に、陛下の首に腕を回してすがりつくと、まだ入ったままだった陛下の指が、動き出して挿抜される。
「あっ!」
「ソフィア。そんな嬉しそうにキスをして、キスをするたびにココを締め付けて。私が欲しいのか?」
 お腹の奥から、あなたが欲しいと体が叫ぶ。頭では考えられなくて、こぼれるように言葉が出た。
「・・・欲しい。」
 あぁ、私、なんてはしたないことを言っているのだろう?

 陛下の指が、私の顎を掴んで上を向かせて、目と目が合う。嬉しそうに陛下が笑う。
「・・・いくらでも、くれてやる。」
 そう言うと、陛下は深いキスをして、肩を抱いていた手が乳房の先端を摘んで、膣内の指がグッと曲げられてかき回すように動き回った。

 声にならない声で喘ぎ、身悶えて、すがりつく。そのまま、何度も達した。

 気がつくと、お城についていて、陛下はぐったりとしている私を横抱きにして持ち上げると、王の私室に、真っ直ぐ向かった。

 陛下のベッドに降ろされると、陛下は無言のままベルトを外し、上着も乱暴に脱ぎ捨てて、私の上に覆いかぶさった。
 余裕のない表情で、キスをされて、胸が高鳴る。
 ずっと、指でされて、もう欲しくて欲しくてたまらなかった。
 期待に、愛液が溢れてオシリを伝う。
 陛下は、そんな私を見下ろして、反応を確かめながら、男性器を陰部に擦りつけて、挿入はしない。
「ふぅ、んっ。あぁ、ん!」
 もう、完全に性欲に頭を支配され始める。大きくて固く熱い肉棒で擦られて、早く入れてほしくて、腰を動かす自分がいる。
 「じらさないで・・・。」
 物欲しそうに見つめて言うと、陛下は目を細めて微笑みながら言う。
「どうして欲しい?言う通りにしてやる。」
 その言葉にゾクゾクと期待で中が疼く。
 トロリと愛液がこぼれる。
 羞恥心に目眩がする。
「あなたの、で・・・」
「私の?指か?」
「意地悪しないで」
「ふふ。わからないから聞いているんだ。指で良いのか?」
 そう言って、指を太ももに這わせる。
 私は首を振って、目を閉じて意を決して言う。
「陛下の男性器を、入れてほしいの。」
「どこに?」
 泣きそうな目で、見上げる。
 涙目で見上げると、陛下は、眉を下げて笑い、グリグリと男性器を膣口にこすりつけてから、先端を挿入した。
「はぁぁあっ!」
「ここに、欲しかったのか?」
「あっ、ん!うん、あっ、そこ!」
 歓喜に体が震える。ビクンビクン!と、彼を締め上げる。
「入れただけでイッたのか?」
 陛下は、そのまま激しく腰を振った。

 熱くて、固くて、大きすぎるソレが、私を獣のようにする。気持ち良くて、気持ち良くて、おかしくなる。

 激しくせめたてながら、陛下は耳元で言う。
「気持ち良いか?ソフィア。教えてくれ。」
「あんっ、あんっ、あんっ!んっ、ん!い、い・・・」
 中が気持ち良すぎて、朦朧としてくる。
「イイっ、気持ち良いっ、はぁんっ!あん!」
 馬車の中でトロトロにされて、もう限界だった。大きすぎる男性器に、目一杯、弱い部分を広げられて出し入れされて、私を支配する。こんなの、おかしくなるに決まってる。もう、何も考えられない。

 その時だった。お腹の奥。コツンとノックされる感覚。
「あっ、はぁ!」
 変な声が出て、気持ち良くて、何故かボロボロと涙がでる。
 一瞬、動きを止めた陛下は、そこを3回ノックする。
「あぁん!はぁん!あうっ!」
 陛下は、私の手に指を絡めて握りしめて、もう片方の手は、お腹をさする。

「ソフィア・・・。全部、 挿入はいった。」
「え?」
 嬉しそうに陛下は微笑んで、キスをする。
「わかるか?おまえが、私を、初めて全部受け入れた。奥まで、私を受け入れた。」
 そう言いながら、愛おしそうに、顔中にキスの雨をふらせる。
「あ、陛下っ。」
「ソフィア!あぁ、たまらなく嬉しい。」
 パン!パン!っと、肌と肌がぶつかる音。
 強い刺激が、体中を駆け巡る。自分の一番深い所を容赦なくせめたてられて、目の前がチカチカする。
 意識が遠のきそうになる中、陛下の声を聞いた。

「好きだ。」
 

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