7 / 9
第六話 事件
しおりを挟む
……ここ何処?私は昨日自分の部屋で寝て……学園に来たはず……なんですが……?
え、どうしましょう……今ピンチなんですが?
「アルフィアさーん?起きたんですかー?」
「……何ですか?この状況は」
闇の手錠に闇の鎖が繋がっていて動けませんね……。ここは……学園ですかね?
「えー監禁ですよー?」
「何でですか?」
「だって余計なことしそうじゃあないですか」
「する気すらなかったのに?」
「だってこの世界が乙女ゲームだってこと知ってるじゃないですか?用心しておくべきでしょ?」
「……そう。で、これから何するつもりなんです?」
「最終イベント、告白ですよー?」
「早くないですか?ゲームでは1年後ですよね?」
確かそのイベントはメルレットの卒業時のイベントではありませんでしたか?
「強制的に発生させるんですよー!フフフッ!王子様と婚約出来るなんて夢みたい!」
「強制発生させるためにこんなことを?」
「そーなんですよー!そのためにわざわざ人殺してこの力貰ったんですからー!」
……やっぱりですか。行動が早かったのも闇魔法の力を得たことが理由ですか……。
「ああっ、そろそろイベント発生の時間!じゃ、アルフィアさん。大人しくしてて下さいね?ま、私が催眠かけた見張りもいますし、逃げようにも逃げられませんけど」
「……」
そう言ってメルレット嬢は去っていきました……が!逃げますよ、勿論!
「さて、どうしましょうか……ま、強行突破でいくしか無さそうですね」
ブチッと拘束を解いて立ち上がると立ちくらみがしました。無理してますからね。でも行かないと……と思いつつドアを蹴飛ばして外に出ると、メルレット嬢が言っていた見張りがいたので頑張って倒します。
「「……!?どうやって出てきた!?」」
「普通に出てきただけですけど?」
「いや、普通なら出られねえよ……でもまあ此処から出してやるつもりはねえぞ?」
「駄目なら強行突破するだけですって……はいじゃあ退こうね?」
そう言って着ている上着の中から銃を取り出してにっこりと笑った。
「そこまで言ってくれるんでしたら……勿論楽しませてくれるよね?」
「……これは手強いかもしれん。ガチで行くぞ」
「おう」
しかし、弱かったのか銃を2発打っただけで終わってしまった。つまらない。
「……手応えなかったですけど、まあいいか」
そう言って学園の長い廊下を足音を立てずに走っていきましたがすぐに止まりました。
「…………だーかーらー!面白そうだから行かねえ?って話なんだけど、どうする?」
「えーだってさあ面倒いし言われる側の人が可哀想じゃん?」
メルレット嬢が引き起こそうとしているイベントのことらしいですね。生徒に見せびらかすつもりみたいです……。この2人の令息に聞いてみますか……。
「ちょっとその話聞きたいんですけど。」
「んーいーよ?」
「実はさーメルちゃんがみんなを講堂に呼んでてさーあ?」
あれか。
「それで『行かねえ?』ってことですか?」
「そうそう!でもさあ、婚約破棄のことに関しての話らしいけど……言われる側の人が流石に可哀想になってくるじゃん?」
「成程。貴重な情報ありがと。」
「「あ、お、おう?」」
「じゃあ失礼しますね」
2人はぽかんとしてしまいましたが、気にしていたらキリがないのでさっさと立ち去りましょう。……いやしかし、どうしましょうか。うーん……そうですね隠し通路から行きましょうか。
◇
場所を移動して今は講堂の皆さんから見えないところにいるのですが……修羅場ですね。
「この間お前と婚約破棄をしたがまだ俺に縋り付くつもりか!?」
「そんなことなんてしていませんが?」
「メルがお前にまだ虐められていると言っているんだぞ?自分の行いを正当化しようとしたとしても無駄だけどな!」
「してないと言っていますが……」
「まだそうやって言うのか!」
「ーーッ!」
「事実なんですからいい加減認めたら如何ですか、ティーナ様?」
いやいや……ティーナはやってすらないですからね?
「やってないと何度言えばいいのですか?」
「正当な理由が無いからなあ?……まあ、俺かメルの靴に口を付けたら考えてやらなくもないな」
は?いや……はあ?
流石に周りの貴族達もざわついていますよ……まあそりゃあそうですよね。
「ほら、早く決めたらどうだ?」
「……」
すると殿下が動きました。……何をするつもりなんでしょう?
「「「ーーッ!!」」
……!?令嬢の胸ぐらを掴むなんて国の次期トップとしてありえないことですよ?
「さっさと決めろって言ってんだろ?な?お前と話す時間なんてゴミ以下の物ですらないんだよ。ほら、答えろよ!」
「「「ーーッ!!」」」
ドサッ!
な、投げた?今投げましたよね?
「いっ…………た…………」
「ティーナ!」
「……ゲホッ……来ない方が貴女のためよ」
「ほらさっさと答えろよ?」
「……」
「もう一回同じようなことされたいか?」
「……私はーーーー」
え、どうしましょう……今ピンチなんですが?
「アルフィアさーん?起きたんですかー?」
「……何ですか?この状況は」
闇の手錠に闇の鎖が繋がっていて動けませんね……。ここは……学園ですかね?
「えー監禁ですよー?」
「何でですか?」
「だって余計なことしそうじゃあないですか」
「する気すらなかったのに?」
「だってこの世界が乙女ゲームだってこと知ってるじゃないですか?用心しておくべきでしょ?」
「……そう。で、これから何するつもりなんです?」
「最終イベント、告白ですよー?」
「早くないですか?ゲームでは1年後ですよね?」
確かそのイベントはメルレットの卒業時のイベントではありませんでしたか?
「強制的に発生させるんですよー!フフフッ!王子様と婚約出来るなんて夢みたい!」
「強制発生させるためにこんなことを?」
「そーなんですよー!そのためにわざわざ人殺してこの力貰ったんですからー!」
……やっぱりですか。行動が早かったのも闇魔法の力を得たことが理由ですか……。
「ああっ、そろそろイベント発生の時間!じゃ、アルフィアさん。大人しくしてて下さいね?ま、私が催眠かけた見張りもいますし、逃げようにも逃げられませんけど」
「……」
そう言ってメルレット嬢は去っていきました……が!逃げますよ、勿論!
「さて、どうしましょうか……ま、強行突破でいくしか無さそうですね」
ブチッと拘束を解いて立ち上がると立ちくらみがしました。無理してますからね。でも行かないと……と思いつつドアを蹴飛ばして外に出ると、メルレット嬢が言っていた見張りがいたので頑張って倒します。
「「……!?どうやって出てきた!?」」
「普通に出てきただけですけど?」
「いや、普通なら出られねえよ……でもまあ此処から出してやるつもりはねえぞ?」
「駄目なら強行突破するだけですって……はいじゃあ退こうね?」
そう言って着ている上着の中から銃を取り出してにっこりと笑った。
「そこまで言ってくれるんでしたら……勿論楽しませてくれるよね?」
「……これは手強いかもしれん。ガチで行くぞ」
「おう」
しかし、弱かったのか銃を2発打っただけで終わってしまった。つまらない。
「……手応えなかったですけど、まあいいか」
そう言って学園の長い廊下を足音を立てずに走っていきましたがすぐに止まりました。
「…………だーかーらー!面白そうだから行かねえ?って話なんだけど、どうする?」
「えーだってさあ面倒いし言われる側の人が可哀想じゃん?」
メルレット嬢が引き起こそうとしているイベントのことらしいですね。生徒に見せびらかすつもりみたいです……。この2人の令息に聞いてみますか……。
「ちょっとその話聞きたいんですけど。」
「んーいーよ?」
「実はさーメルちゃんがみんなを講堂に呼んでてさーあ?」
あれか。
「それで『行かねえ?』ってことですか?」
「そうそう!でもさあ、婚約破棄のことに関しての話らしいけど……言われる側の人が流石に可哀想になってくるじゃん?」
「成程。貴重な情報ありがと。」
「「あ、お、おう?」」
「じゃあ失礼しますね」
2人はぽかんとしてしまいましたが、気にしていたらキリがないのでさっさと立ち去りましょう。……いやしかし、どうしましょうか。うーん……そうですね隠し通路から行きましょうか。
◇
場所を移動して今は講堂の皆さんから見えないところにいるのですが……修羅場ですね。
「この間お前と婚約破棄をしたがまだ俺に縋り付くつもりか!?」
「そんなことなんてしていませんが?」
「メルがお前にまだ虐められていると言っているんだぞ?自分の行いを正当化しようとしたとしても無駄だけどな!」
「してないと言っていますが……」
「まだそうやって言うのか!」
「ーーッ!」
「事実なんですからいい加減認めたら如何ですか、ティーナ様?」
いやいや……ティーナはやってすらないですからね?
「やってないと何度言えばいいのですか?」
「正当な理由が無いからなあ?……まあ、俺かメルの靴に口を付けたら考えてやらなくもないな」
は?いや……はあ?
流石に周りの貴族達もざわついていますよ……まあそりゃあそうですよね。
「ほら、早く決めたらどうだ?」
「……」
すると殿下が動きました。……何をするつもりなんでしょう?
「「「ーーッ!!」」
……!?令嬢の胸ぐらを掴むなんて国の次期トップとしてありえないことですよ?
「さっさと決めろって言ってんだろ?な?お前と話す時間なんてゴミ以下の物ですらないんだよ。ほら、答えろよ!」
「「「ーーッ!!」」」
ドサッ!
な、投げた?今投げましたよね?
「いっ…………た…………」
「ティーナ!」
「……ゲホッ……来ない方が貴女のためよ」
「ほらさっさと答えろよ?」
「……」
「もう一回同じようなことされたいか?」
「……私はーーーー」
0
あなたにおすすめの小説
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
「では、ごきげんよう」と去った悪役令嬢は破滅すら置き去りにして
東雲れいな
恋愛
「悪役令嬢」と噂される伯爵令嬢・ローズ。王太子殿下の婚約者候補だというのに、ヒロインから王子を奪おうなんて野心はまるでありません。むしろ彼女は、“わたくしはわたくしらしく”と胸を張り、周囲の冷たい視線にも毅然と立ち向かいます。
破滅を甘受する覚悟すらあった彼女が、誇り高く戦い抜くとき、運命は大きく動きだす。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが
水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。
王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。
数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。
記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。
リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが……
◆表紙はGirly Drop様からお借りしました
◇小説家になろうにも掲載しています
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
婚約破棄してくださって結構です
二位関りをん
恋愛
伯爵家の令嬢イヴには同じく伯爵家令息のバトラーという婚約者がいる。しかしバトラーにはユミアという子爵令嬢がいつもべったりくっついており、イヴよりもユミアを優先している。そんなイヴを公爵家次期当主のコーディが優しく包み込む……。
※表紙にはAIピクターズで生成した画像を使用しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる