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90 俺史上最高の我慢※
しおりを挟む寝室に二人で入ると、寝台の頭側の浅い出窓の床板に薄いピンクの蝋燭が3つ、炎を灯されて飾られていた。蝋燭にはハーブと花が一緒に練られていて、落ち着く優しい香りが部屋の中に漂っていた。部屋の魔石灯は消されている。
良く見ると寝台脇のサイドテーブルの上には潤滑剤とサイラスの帽子が用意されていた。
……何なんだ、この用意の良さは……準備万端じゃないかっ!?
いつ用意したんだよ?
「ほら、兄さん、寝台に上がって?」
身体に巻いていたバスタオルを取られて背中を押された。
そのまま歩いて寝台に上がると、弟も来た。
「兄さんは俺が何にも知らないと思ってるだろうけど、俺はちゃんと勉強済みだから。男同士でのやり方、知ってるから安心して?」
「勉強済みって……まさか……!?」
「え、ちょっと待って、俺は誰ともしてないから! 誤解しないで。そっち系の友達に聞いたんだよ!」
「友達って……誰?」
「レイフだよ? この前パーティに行った時会ったでしょ?」
「んん? お前、レイフ君の家に泊めて貰ってたよな?」
「わー、そんな目で見ないで! レイフもタチだから! ネコじゃないんだよ! 俺と同類だから絶対無いっ!」
「……そう」
壁際に弟が先に横になった。そこに僕の腕を引っ張って、すっぽり包み込まれるように抱きしめられた。
これからするんだ……弟と。
「兄さん大好き……」
弟は僕の耳元で囁いて、首筋に何度もキスをした。そして、ゆっくりと唇を割って、大きな舌が入ってきた。それは僕を絡め取るように、僕の舌に執拗に絡まり付いて頭を押さえつけられてぎゅっと舌に吸い付いて来た。くちゅくちゅと小刻みに動いて、まるで僕の粘膜を味わい尽くしているかの様だ。
唇を離すとお互いの頬が蒸気して紅く染まってるのが分かった。
そのまま首筋に舌を這わせ、鎖骨のへこみを舐めた後、小さな突起を舌先で弄り、指で摘みながら捻った。
「ひゃっ!」
思わず声が出た。弟は嬉しそうに微笑んでそのまま下の方へ下がって行った。
僕の勃起した陰茎を口に含むと手で扱き始めた。あっと言う間に僕は弟の口の中に射精してしまった。弟はそれを飲み込むと僕の身体を持って引っくり返し、四つん這いにさせた。寝台の端でお尻を高く上げさせられて、床に下りて膝立ちになった弟が僕のお尻の穴を舐めた。
びっくりした。弟がこんな事までやると思わなかったからだ。
「ちょ、セドリック、そこは汚いって」
「さっきお風呂入ったじゃん? それに、俺の為に中、洗って来てくれたんでしょ?」
それを言われて顔が熱くなった。
「いいから任せて」
暫く穴周りを舐めて、撫でたり引っ張ったりして僕の穴を解していた。
ずっと尻穴を弄られて、僕の萎れた亀頭の先からは、壊れた蛇口の様にだらだらとだらしなく愛液が垂れて、布団に染みを作っていた。
大分柔らかくなって、弟は人差し指をつぷっと僕に埋め込んだ。潤滑剤は使ってないけど、弟の唾液でぐちょぐちょだったから、全然痛くなかった。
だけど、二本目の指を挿れるのに、サイドテーブルにあった潤滑剤を手にとって僕の尻穴に塗り込んだ。指先に掬って、そのまま奥に擦り付けたりもした。
二本目の指は軽く飲まれ、三本目が挿れられた。
セドリックの太い指が三本も中に挿いるとキツキツで、入り口がぎゅううっと指を締め付けた。
「もう、大丈夫だと思う」
弟は寝台の上に乗って、僕を仰向けにした。
「やっぱ、初めては兄さんの顔見ながらしたいからね」
「え? お前って……もしかして」
「うん、童貞だよ? 当たり前じゃん、好きな人以外としたくないよ」
「てか、いいの? 僕が初めてで? やっぱ初めては女の子がいんじゃ……」
「兄さん以外に勃たないからっ! 俺は兄さんが好きなんだよ!」
僕の足を開いて股の間に大きな体を割りいれると、弟の巨大な陰茎が僕の勃起した肉棒に当たった。
あまりにも大きくて少しびびって腰が引けた。
すると両手で腰を持って引き寄せられた。腕を伸ばして僕の頭の横にあるクッションを取ると、お尻の下に敷かれた。
ちょっとお尻の位置が高くなって、弟が前のめりになると先が穴に当たる。
「ひゃっ、」
自分のを握って、亀頭の先をぐちゅぐちゅと穴の入り口にくっつけて遊ぶ。
まるで焦らされてるみたいだ。
「はっ、はっ、はっ、」
弟の呼吸が興奮してるのが分かった。そんなになってるなら早く入れればいいのに。
「……挿れてもいいんだよ? セドリック」
「厭だ!」
「……え?」
「まだ我慢する。兄さんは分からないんだよ、俺が今までずっと我慢してたの。それなのに挿れて満足するのは一瞬なんだよ? 初めて挿れる時は、俺史上で最高に我慢した時って決めてたから。今はまだ我慢出来るから、今じゃない」
何だそれ? 訳がわからん。
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