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「約束してくれるかい? ミラ嬢」
その言葉を聞いた私は、ただ頷くことしか出来ませんでした。
すると、それを聞いたレリオ公爵様は満足そうに微笑むと、ダンスの続きを始められました。
それからはあっという間で、気がつけば、舞踏会が終わってしまっていたのです。
その後、屋敷に戻った私は、疲れていたこともあってか、すぐに寝てしまったようでした。
翌朝起きると、昨夜の出来事が夢ではなかった事を知り、改めて現実なのだと実感すると共に、これからどうなってしまうのかと不安になるのでした。
(どうしよう、このままではいけないわ)
そう思いつつも、どうすることも出来ずに悶々としていると、そこへお母様がやってきたのです。
「ミラ、あなた宛に手紙が届いたわよ」
そう言って手渡されたのは、白い封筒でした。
差出人の名前は書かれておらず、
不思議に思いながらも封を開けてみると、
そこには1枚の便箋が入っていました。
そこに書かれていたことは
ミラ・フィルドール子爵令嬢様へから始まる文章でした。
その内容とは……、昨晩は楽しい時間をありがとう、貴女があまりにも可愛らしいものだから、つい悪戯心が芽生えてしまって、困らせてしまいましたね。
お詫びと言っては何ですが、これを贈ります。
それでは、また近いうちに会えることを楽しみにしています。
追伸、返事はいりません。
ル・フォード・レリオより そう書いてあったのです。
それを見た私は、何か他に届いて無いか?封筒の中身を漁ります。
すると中からもう一枚の手紙が出てきたのです。
そこにはこう書いてありました。
これは私から君へのプレゼントだ。
受け取ってくれたまえ。
それと、今後ともよろしく頼むよ?
では、また会おうではないか!
by.ル・フォード・レリオより
(これってもしかしてラブレターってやつかしら?)
そう思った途端顔が真っ赤になったのが自分でもわかりました。
(あぁ~ん、もうどうしたらいいの?
こんなの初めてでどうしていいのかわからないわ)
あの憧れの公爵レリオ様に手紙を貰っただけでも、舞い上がっていたのに、その上、プレゼントまで頂いてしまって、しかも、それは、公爵様が愛用されている香水と同じもので、それを身につけているだけで、まるで公爵様に抱きしめられているかのような錯覚に陥り、ますます好きになってしまう私。
それからというもの、私は、毎日のように公爵様から頂いた香水を身にまとい、公爵様のことを思い浮かべながら過ごす日々が続きました。
そんなある日の事でした。
いつものように舞踏会で、公爵様をお待ちしていた私の元に、公爵様がやってこられたのです。
公爵様は、私に挨拶をすると、そのまま、ダンスを踊り始めました。
ダンスをしながら、公爵様は私にこう問いかけてきたのです。
「ねぇ、ミラ嬢、私の事が好きかい?」
突然の問いかけに私は動揺しながらも、何とか平静を装って答えると、公爵様は、クスクスと笑いながら、更に続けます。
「へぇー、そうなんだ。でもね、私は君のことなんか好きじゃないんだ。ごめんね。
だって、君は私の好みじゃないもの。それにね、私はもっと大人っぽい女性が好きなんだよ。例えば君の母親みたいなね」
その言葉にショックを受けていると、公爵様はさらにこう続けたのです。
「あはっ、ショックだった? まぁ無理もないよね? 今まで散々ちやほやされて育ってきたんだもんね?そんな君が急に手のひら返しされたんだから当然だよね? あははっ」
公爵様の言葉に言い返すことが出来ずにいると、公爵様は、私を壁際に追いやり、壁ドンをしてきました。そして、至近距離で見つめられると、不覚にもドキッとしてしまいました。そんな私を見て公爵様はクスリと笑うと、
「君が私に惚れているのも知っているよ、どうしても、婚約したいかい?それなら条件がある。
まず一つ目は、私と対等に話せるようになること。二つ目は、私が指定する場所で定期的にデートすること。三つ目は、この条件を守れるなら、君と結婚してあげるよ。どうだい? 悪くない話だろう? ただし、少しでも約束を違えたら、その時は覚悟しておくことだ。いいね?」
私は、公爵様の提案を受け入れることにしました。何故なら、公爵様と結婚すれば、公爵夫人になれるから。そうすれば、一生遊んで暮らせるだけのお金も手に入るし、何より、公爵様のそばにいられるのだから。
それを了承したことに後悔はありませんが、公爵様はこう言いました。
「なら、花嫁修業に来るといい、私の家で面倒を見てあげよう」
そうして私は、公爵様のお屋敷に連れて行かれました。
そこでの生活はまさに天国そのものでした。
公爵家の使用人達はとても親切にしてくれましたし、何よりもお屋敷が素敵だったからです。
中でも一番驚いたのはお食事です!
どの料理もとても美味しくて感動しました。
しかし、次第に違和感が生まれるのです。
使用人が、公爵様に対して、怯えているように感じたからです。
そしてある日、私は見てしまったのです。公爵様が、メイドの一人に鞭を振るっているところを!
その光景を見た時、私は驚きのあまり声が出なくなってしまいました。
そして同時に恐怖を感じたのです。
なぜなら、そのメイドは泣いていたからです。
そして、私は気づいてしまったのです。
あの優しかった公爵様が実は冷酷な人だったということを……。
それから数日後のことです。
私は、レリオ公爵様に呼ばれました。
その言葉を聞いた私は、ただ頷くことしか出来ませんでした。
すると、それを聞いたレリオ公爵様は満足そうに微笑むと、ダンスの続きを始められました。
それからはあっという間で、気がつけば、舞踏会が終わってしまっていたのです。
その後、屋敷に戻った私は、疲れていたこともあってか、すぐに寝てしまったようでした。
翌朝起きると、昨夜の出来事が夢ではなかった事を知り、改めて現実なのだと実感すると共に、これからどうなってしまうのかと不安になるのでした。
(どうしよう、このままではいけないわ)
そう思いつつも、どうすることも出来ずに悶々としていると、そこへお母様がやってきたのです。
「ミラ、あなた宛に手紙が届いたわよ」
そう言って手渡されたのは、白い封筒でした。
差出人の名前は書かれておらず、
不思議に思いながらも封を開けてみると、
そこには1枚の便箋が入っていました。
そこに書かれていたことは
ミラ・フィルドール子爵令嬢様へから始まる文章でした。
その内容とは……、昨晩は楽しい時間をありがとう、貴女があまりにも可愛らしいものだから、つい悪戯心が芽生えてしまって、困らせてしまいましたね。
お詫びと言っては何ですが、これを贈ります。
それでは、また近いうちに会えることを楽しみにしています。
追伸、返事はいりません。
ル・フォード・レリオより そう書いてあったのです。
それを見た私は、何か他に届いて無いか?封筒の中身を漁ります。
すると中からもう一枚の手紙が出てきたのです。
そこにはこう書いてありました。
これは私から君へのプレゼントだ。
受け取ってくれたまえ。
それと、今後ともよろしく頼むよ?
では、また会おうではないか!
by.ル・フォード・レリオより
(これってもしかしてラブレターってやつかしら?)
そう思った途端顔が真っ赤になったのが自分でもわかりました。
(あぁ~ん、もうどうしたらいいの?
こんなの初めてでどうしていいのかわからないわ)
あの憧れの公爵レリオ様に手紙を貰っただけでも、舞い上がっていたのに、その上、プレゼントまで頂いてしまって、しかも、それは、公爵様が愛用されている香水と同じもので、それを身につけているだけで、まるで公爵様に抱きしめられているかのような錯覚に陥り、ますます好きになってしまう私。
それからというもの、私は、毎日のように公爵様から頂いた香水を身にまとい、公爵様のことを思い浮かべながら過ごす日々が続きました。
そんなある日の事でした。
いつものように舞踏会で、公爵様をお待ちしていた私の元に、公爵様がやってこられたのです。
公爵様は、私に挨拶をすると、そのまま、ダンスを踊り始めました。
ダンスをしながら、公爵様は私にこう問いかけてきたのです。
「ねぇ、ミラ嬢、私の事が好きかい?」
突然の問いかけに私は動揺しながらも、何とか平静を装って答えると、公爵様は、クスクスと笑いながら、更に続けます。
「へぇー、そうなんだ。でもね、私は君のことなんか好きじゃないんだ。ごめんね。
だって、君は私の好みじゃないもの。それにね、私はもっと大人っぽい女性が好きなんだよ。例えば君の母親みたいなね」
その言葉にショックを受けていると、公爵様はさらにこう続けたのです。
「あはっ、ショックだった? まぁ無理もないよね? 今まで散々ちやほやされて育ってきたんだもんね?そんな君が急に手のひら返しされたんだから当然だよね? あははっ」
公爵様の言葉に言い返すことが出来ずにいると、公爵様は、私を壁際に追いやり、壁ドンをしてきました。そして、至近距離で見つめられると、不覚にもドキッとしてしまいました。そんな私を見て公爵様はクスリと笑うと、
「君が私に惚れているのも知っているよ、どうしても、婚約したいかい?それなら条件がある。
まず一つ目は、私と対等に話せるようになること。二つ目は、私が指定する場所で定期的にデートすること。三つ目は、この条件を守れるなら、君と結婚してあげるよ。どうだい? 悪くない話だろう? ただし、少しでも約束を違えたら、その時は覚悟しておくことだ。いいね?」
私は、公爵様の提案を受け入れることにしました。何故なら、公爵様と結婚すれば、公爵夫人になれるから。そうすれば、一生遊んで暮らせるだけのお金も手に入るし、何より、公爵様のそばにいられるのだから。
それを了承したことに後悔はありませんが、公爵様はこう言いました。
「なら、花嫁修業に来るといい、私の家で面倒を見てあげよう」
そうして私は、公爵様のお屋敷に連れて行かれました。
そこでの生活はまさに天国そのものでした。
公爵家の使用人達はとても親切にしてくれましたし、何よりもお屋敷が素敵だったからです。
中でも一番驚いたのはお食事です!
どの料理もとても美味しくて感動しました。
しかし、次第に違和感が生まれるのです。
使用人が、公爵様に対して、怯えているように感じたからです。
そしてある日、私は見てしまったのです。公爵様が、メイドの一人に鞭を振るっているところを!
その光景を見た時、私は驚きのあまり声が出なくなってしまいました。
そして同時に恐怖を感じたのです。
なぜなら、そのメイドは泣いていたからです。
そして、私は気づいてしまったのです。
あの優しかった公爵様が実は冷酷な人だったということを……。
それから数日後のことです。
私は、レリオ公爵様に呼ばれました。
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