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創世についてⅢ
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「困ったな――色々と事件が重なりすぎている。これはまた六芒星会議を開く必要がありますね」
そう申し出たのはカーネル王だった。しかし、青龍様は苦い表情を浮かべていた。
「どうかされましたか?」
「いや……そうだな開くべきだな」
「六芒星会議を開くならあの事も公表した方がいいと思います」
ナリユキ閣下がそう青龍様に提案をしていた。一体あの事とは何の事だろうか?
「何か重要な事を隠されているのですか? もし何かお困り事があるのであれば、微力ながら、カーネル王国も協力致します」
カーネル王がそう申し出ると、青龍様は益々苦い表情を浮かべていた。
「青龍さんが前に私に告白してくれたように、青龍さんの思惑は私も同意です。しかし、創世とあの件が万が一に同じタイミングで事件が起きるのであれば、戦力が分散することになります。そうなれば元々のパニックが大パニックになります。私、アスモデウスさんだけではなく、ルミエール、レンファレンス王、ヴェストロさんにも伝えるべきです。それを全世界に伝える伝えないは皆で討論すべきだと思います」
一体何の話をしているのだ? しかし、今私が聞いてもナリユキ閣下は確実に黙秘をする――。
「原則、うちの戦力だと十分に強いです。ここにいるマカロフ卿を含む、メリーザ、レイにも伝えて協力してもらう。勿論、私がよく協力してもらっているレン・フジワラの冒険者パーティーにも参加してもらおうと考えています。あとはノックから情報を入手したカルディアのパーティーにも参加してもらえると、勝算はあるんじゃないかと考えております」
「確かレン・フジワラも、カルディアも魔眼が使えるのだったな?」
「ええ」
「それは確かに強力な助っ人だ。カルベリアツリーのダンジョンにここに残っている何人かで向かう事はできないのか?」
「できるとは思いますが――」
そう話をしている時だった――。突如、姿を現したのはアリシアだった。
「アリシア。無事で何よりだ」
「ナリユキ様――!」
と、ものすごく嬉しそうな笑みを浮かべている。メリーザとは違って喜んでいる時の表情は豊かだ。
「皆様もお揃いでしたか。カーネル王様、クロノス様。ご無沙汰しております」
アリシアがそう頭を下げると――。
「ああ。久しいな」
「お疲れ様アリシア!」
「お久しぶりです」
と、青龍様、カーネル王、クロノスの順番で挨拶を行った。
「ナリユキ様――」
と、アリシアは少し困惑した様子だった。相当な馬鹿ではない限り、アリシアがその続きは何が言いたいのか分かるだろう。
「いいぞ。ちょうど皆がいるから報告を聞こう」
ナリユキ殿の言葉に応じて頷くアリシア。そこで彼女が話した内容なかなか驚くべきものだった。
まずは1つ目はミク嬢達はとりあえず無事ということ。
2つ目はアヌビスと戦っていたストーク・ディアン公爵が、ミク嬢、アヌビス、アリシアの3人に囲まれた為に逃げたということ。
そして最後は、アリシアがあの方とやらに、森羅万象の力を授かったというものだ。そしてアヌビス曰く地下世界には3つのスキルについての伝説があるらしく、内容については不明だが、森羅万象、天変地異、全知全能という3つのスキルに纏わる話らしい。森羅万象の力をアリシアに渡したあの方とその3つのスキルがリンクしているという可能性があるとのことだ。そのあの方がアリシアの力を今求めている。だから、ヴァース島にいては危険だからこっちに急いで戻って来たということだ。
いずれにしても、青龍様が言っていた神様とやらは、あの方と同一人物の可能性が話を聞いている限りでは高い。
「もしかしたらミクちゃん達がまた新しい情報を持って帰ってくるかもしれない」
「そうだね。ヴェドラウイルスで大事なのにさらに大事になってきたね」
「対策を早急に講じる必要があるな。マーズベルは厳戒態勢を整えろ」
「かしこまりました」
アリシアはそう青龍様に頭を下げた。
「メリーザ――せっかく今2人がこの場にいるのだ。アリシアと話し合いをしてより密度の高い結界を張るべきだと思うがどうだ?」
私がそう提案するとメリーザは気まずそうだった。アリシアはメリーザに対して「メリーザ……」と小さく呟く。
「命令とあらば実行致します。ただ、忖度して頂けるのであればもう少し時間を下さい」
「命令だと密度の高い結界を張ることはできないだろ? 熟考してくれ」
「お気遣いありがとうございます」
私とメリーザのやりとりを見て、青龍様はキョトンとしている様子だった。
「相変わらず2人に何があったのか気になるけど」
そう小声で呟くカーネル王に、クロノスが「デリケートな話なのでしょう」と付け加えた。
「状況としてはどうなのだ? ミク殿なら戻って来れるだろう?」
「恐らく、ランベリオンさん達と合流して一緒に行動している可能性が高いですね。ミク様の性格を考えると、自分だけ抜け出して来ることは少ないでしょう」
「場所は危険なところなのか?」
「危険です。アヌビス様に先に行けと言われた程なので」
すると、青龍様が一呼吸を置いて――。
「ならば余が様子を見てこよう」
――噂よりフットワーク軽くないか? 青龍様はフットワークが重いで有名だ。瞬時に移動できる術をもっているにも関わらず、頑なに他国に移動しない。
勿論、カーネル王とクロノスはあたふたとしていた。そんな様子を見せているのは勿論青龍様のフットワークの軽さだろう。
「では行ってくる」
そう言って青龍様はこの場から消えた。
そう申し出たのはカーネル王だった。しかし、青龍様は苦い表情を浮かべていた。
「どうかされましたか?」
「いや……そうだな開くべきだな」
「六芒星会議を開くならあの事も公表した方がいいと思います」
ナリユキ閣下がそう青龍様に提案をしていた。一体あの事とは何の事だろうか?
「何か重要な事を隠されているのですか? もし何かお困り事があるのであれば、微力ながら、カーネル王国も協力致します」
カーネル王がそう申し出ると、青龍様は益々苦い表情を浮かべていた。
「青龍さんが前に私に告白してくれたように、青龍さんの思惑は私も同意です。しかし、創世とあの件が万が一に同じタイミングで事件が起きるのであれば、戦力が分散することになります。そうなれば元々のパニックが大パニックになります。私、アスモデウスさんだけではなく、ルミエール、レンファレンス王、ヴェストロさんにも伝えるべきです。それを全世界に伝える伝えないは皆で討論すべきだと思います」
一体何の話をしているのだ? しかし、今私が聞いてもナリユキ閣下は確実に黙秘をする――。
「原則、うちの戦力だと十分に強いです。ここにいるマカロフ卿を含む、メリーザ、レイにも伝えて協力してもらう。勿論、私がよく協力してもらっているレン・フジワラの冒険者パーティーにも参加してもらおうと考えています。あとはノックから情報を入手したカルディアのパーティーにも参加してもらえると、勝算はあるんじゃないかと考えております」
「確かレン・フジワラも、カルディアも魔眼が使えるのだったな?」
「ええ」
「それは確かに強力な助っ人だ。カルベリアツリーのダンジョンにここに残っている何人かで向かう事はできないのか?」
「できるとは思いますが――」
そう話をしている時だった――。突如、姿を現したのはアリシアだった。
「アリシア。無事で何よりだ」
「ナリユキ様――!」
と、ものすごく嬉しそうな笑みを浮かべている。メリーザとは違って喜んでいる時の表情は豊かだ。
「皆様もお揃いでしたか。カーネル王様、クロノス様。ご無沙汰しております」
アリシアがそう頭を下げると――。
「ああ。久しいな」
「お疲れ様アリシア!」
「お久しぶりです」
と、青龍様、カーネル王、クロノスの順番で挨拶を行った。
「ナリユキ様――」
と、アリシアは少し困惑した様子だった。相当な馬鹿ではない限り、アリシアがその続きは何が言いたいのか分かるだろう。
「いいぞ。ちょうど皆がいるから報告を聞こう」
ナリユキ殿の言葉に応じて頷くアリシア。そこで彼女が話した内容なかなか驚くべきものだった。
まずは1つ目はミク嬢達はとりあえず無事ということ。
2つ目はアヌビスと戦っていたストーク・ディアン公爵が、ミク嬢、アヌビス、アリシアの3人に囲まれた為に逃げたということ。
そして最後は、アリシアがあの方とやらに、森羅万象の力を授かったというものだ。そしてアヌビス曰く地下世界には3つのスキルについての伝説があるらしく、内容については不明だが、森羅万象、天変地異、全知全能という3つのスキルに纏わる話らしい。森羅万象の力をアリシアに渡したあの方とその3つのスキルがリンクしているという可能性があるとのことだ。そのあの方がアリシアの力を今求めている。だから、ヴァース島にいては危険だからこっちに急いで戻って来たということだ。
いずれにしても、青龍様が言っていた神様とやらは、あの方と同一人物の可能性が話を聞いている限りでは高い。
「もしかしたらミクちゃん達がまた新しい情報を持って帰ってくるかもしれない」
「そうだね。ヴェドラウイルスで大事なのにさらに大事になってきたね」
「対策を早急に講じる必要があるな。マーズベルは厳戒態勢を整えろ」
「かしこまりました」
アリシアはそう青龍様に頭を下げた。
「メリーザ――せっかく今2人がこの場にいるのだ。アリシアと話し合いをしてより密度の高い結界を張るべきだと思うがどうだ?」
私がそう提案するとメリーザは気まずそうだった。アリシアはメリーザに対して「メリーザ……」と小さく呟く。
「命令とあらば実行致します。ただ、忖度して頂けるのであればもう少し時間を下さい」
「命令だと密度の高い結界を張ることはできないだろ? 熟考してくれ」
「お気遣いありがとうございます」
私とメリーザのやりとりを見て、青龍様はキョトンとしている様子だった。
「相変わらず2人に何があったのか気になるけど」
そう小声で呟くカーネル王に、クロノスが「デリケートな話なのでしょう」と付け加えた。
「状況としてはどうなのだ? ミク殿なら戻って来れるだろう?」
「恐らく、ランベリオンさん達と合流して一緒に行動している可能性が高いですね。ミク様の性格を考えると、自分だけ抜け出して来ることは少ないでしょう」
「場所は危険なところなのか?」
「危険です。アヌビス様に先に行けと言われた程なので」
すると、青龍様が一呼吸を置いて――。
「ならば余が様子を見てこよう」
――噂よりフットワーク軽くないか? 青龍様はフットワークが重いで有名だ。瞬時に移動できる術をもっているにも関わらず、頑なに他国に移動しない。
勿論、カーネル王とクロノスはあたふたとしていた。そんな様子を見せているのは勿論青龍様のフットワークの軽さだろう。
「では行ってくる」
そう言って青龍様はこの場から消えた。
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