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第2章 シャクンタラー対ファウスト
第36話 異能者の蠢き②
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俺たちは街中でよく見かける喫茶店に入り、先に注文を済ませると、席に着く。
店内にはノリの良いジャズが流れている中で熱心にパソコンを弄る学生やら、ロックバンドのボーカルみたいな頭の女子がわんさかいて、少し居心地の悪さを覚えた。
「こういう呪文珈琲店は女子が好きな店だよな?ほらあの無駄に長いメニューを空で言えるんだ。」
「そうですね?」
香はポカンとした顔でこちらに居直る。今は二人でチャイを啜っている。俺たちにはあの呪文を唱えて何かを注文する気力もなかったのだ。
「ん?香はそんなに好きじゃないのか?」
「そんなこともないですよ。ピンクの可愛い飲み物とか飲んでみたいし。でも店内の雰囲気とか、注文とか一人だとちょっと難しいかな。和樹くんはよく来てるんですか?」
「いや、ないな。たまに付き添いで来てる感じかな?」
「付き添いでね…………そっか。まぁ仕方ないですよね。」
その時、頭に直接、声が聞こえる。
(そうだよね…………和樹くんモテるし…………それに。カッコいいし。なんていったってイケメンだしね。しょうがない。しょうがない。)
それが香の声だと分かる。当の本人は隣でチャイを啜っては、味変なのか砂糖をジャバジャバと入れている。
「あの~香さん?」
「え?なに?」
「何か言いたいことがあるんじゃないですか?」
「えっと。ないですよ?」
「そっか。でも…………うん。言ったほうがいいな。えっと異能で俺の頭に直接、意思を送っているでしょ?」
「え!?…………すいません。」
彼女は顔を真っ赤にして、逃げ場を探しているのかアワアワと手を動かしていた。無自覚で異能を行使していたのだろう。
「香。心配する必要はない。俺は香以外は好きじゃないよ。ほら。」
俺はそう言うと、携帯を取り出して、彼女にアドレス帳を見せる。その中には40人ほどしか名前がなく、ほとんど男の名前だった。俺は過去を清算すべく、ほとんどの女子の名前をアドレス帳から消去したのだ。
「ほら、五十音順だと最後に来る名前が香だし。」
「えっと…………私もアドレス帳には和樹君しか男の子のアドレスは入ってないです。」
そうハニカム彼女が可愛くて人前であることも忘れて抱き着きそうになるが、なんとか理性でもって耐える。今は駄目だ。
人前だ。節度を持った交際を心がけるんだ。
うん。やめろ。その思念を送ってくるな。
理性が保てなくなりそうだ。
彼女は普通にチャイを啜りながら、珈琲豆の豆知識なる店内のメニューを見ていたが、俺の頭に(和樹くん。本当に好き。なんで面と向かって言えないんだろう。あの時は言えたのに。嫌われたらどうしよう。
でも和樹くんも私以外好きじゃないって言ってるし…………でもでも心配になっちゃう。どうしよう。こんなに好きなのは病気かもしれない。どうしよう…………)と流れてくる。
俺はどうにも抑えられなくなり、不意に彼女の手を握った。
「えっと…………また流れてましたか?」
「いや。見てたら分かった。俺もそうしたかったし。」
「そうですか。…………良かった。」
そうして、俺たちは店内で静かに流れるジャズを手をつないだまま聞いていた。その曲が「いつか王子様が」といったタイトルだということは彼女の思念により分かった。
もうすぐ日が沈んでしまう。
俺たちは町をオレンジ色の空が覆う頃、公園のベンチに二人で腰かけていた。
もう遠くの方は黒く塗りつぶされており、もうすぐ夜が始まる。
そうして、とくにお互いに何も話さずに座って休憩するのも楽しいのだ。
町の喧騒や、公園の鳥や虫の声、空気のにおいを意識的に感じていると心が穏やかになってくる。
そうして、一日の終わりに二人で近づいていくのが至福の時間となっていくのかもしれない。
しかし、その時、不意に声をかけられた。
「こんばんは。貴方は異能者ですね?いえ。きっとそうでしょう。確かに瀬川氏の残していった情報通り。少し違うのは男と一緒にいることと、その男がシャクンタラーの南だということですかね?」
今まで視界に人はいなかったはずなのに、前に男が立っていたのだ。
その男はあごひげに、高い鼻梁、つり目が光り、服装は柄物のシャツにネクタイを締めて、スラックスに革靴といったいで立ちであった。
「なんだあんたは?ファウストの人間か?」
俺は立ち上がり、そいつに語気を強めて牽制する。
何もこんな時に異能者に会うなんて本当についてない。
「ご名答。その通りだ。君はテレキネシスの南くんだね。よく瀬川が愚痴を言っていたよ。いけ好かない餓鬼がいると。さて、そこのお嬢さんをファウストに招待しようと思う。そこをどき給え。」
そう言うと、その男は何の予備動作もなく俺の腹に拳を食い込ませた。
「グッ!!ゴホッ!!」
「和樹くん!!」
彼女の悲鳴が公園に響く。
俺はたまらずその場に倒れこむ。なんとか異能の壁を間に入れたのに、この威力だ。腹の中のものを危うく吐き出すところだった。
こいつはとんでもなく強い。
彼女の悲鳴に反応してこちらに来る人間はいなかった。公園には俺たち以外に人がいる様子はない。これでは救援も呼べないだろう。
これだけ行動の速い奴だ。携帯で連絡している時間もないだろう。
となると、俺たちだけで撃退するしか方法はない。
俺は腹の痛みを我慢しながらも、そいつを睨みつける。
男は満足そうな顔でこちらを見下ろしており、右手で髭を弄っていた。
「おや。今のでまだ意識があるとは。ふーむ。テレキネシスは倒れても攻撃できますよね。ここらで意識も刈り取ってしまいましょうか?」
彼はそういうと、俺の腹を踏みつけようと足を持ち上げる。俺はなんとか異能で自分の体を持ち上げると横に投げ飛ばす。
そうして寸でのところで奴の攻撃を避ける。
先程から殆ど肉弾戦を強いられている。
おそらく奴の異能は身体能力向上の異能だろう。まだ目で追える範囲の速さだが、奴の本気が分からない以上、彼女をここに置いておくのは危険だ。
「香!逃げろ。こいつはヤバイ。」
「逃がすわけないでしょ?」
男は未だ地面に這いつくばっている俺の前に移動すると、そのまま俺の顔面を蹴り上げる。しかしそれも異能により緊急回避し、彼から距離を取る。
香の方を確認すると、何故か逃げる素振りもなく目をつぶってベンチに座っている。
何をしている?早く逃げろと彼女に振り向くと、視界にいる男が頭を抱えてなにやら悶えていた。
「うーむ。気持ちが悪い。なんだこれは。これではこの餓鬼を始末できないじゃないですか?先ほどから鬱陶しいですね。その精神異能。」
男は俺から視線を外すと、ベンチに腰かけている香を睨みつける。
香は異能をその男に行使していたのだろう。先ほどからベンチを動かずに俯いた状態で固まっている。それは俺の声も聞こえないはずだ。
精神攻撃を食らっているのだろう男の眉間には皺が寄り、歯を食いしばっていた。その精神攻撃に耐えて苦悶の表情の男の額に脂汗が垂れて、地に落ちたときには男は俺の視界から消えて、すでに香の前に立っていた。
男は冷徹な表情に戻り、香を見下ろしていた。
「一撃くらいじゃ死なないでしょ?」
「おい!!何やってる!?やめろ!!」
俺はそれをただ見ているだけしか出来なかった。
ここからでは俺の異能も間に合わない。香!逃げろ!と大声を上げるも虚しく、男は手を振り上げた。
男は目をつぶったまま意識のない香の顔めがけて殴りつけた。
店内にはノリの良いジャズが流れている中で熱心にパソコンを弄る学生やら、ロックバンドのボーカルみたいな頭の女子がわんさかいて、少し居心地の悪さを覚えた。
「こういう呪文珈琲店は女子が好きな店だよな?ほらあの無駄に長いメニューを空で言えるんだ。」
「そうですね?」
香はポカンとした顔でこちらに居直る。今は二人でチャイを啜っている。俺たちにはあの呪文を唱えて何かを注文する気力もなかったのだ。
「ん?香はそんなに好きじゃないのか?」
「そんなこともないですよ。ピンクの可愛い飲み物とか飲んでみたいし。でも店内の雰囲気とか、注文とか一人だとちょっと難しいかな。和樹くんはよく来てるんですか?」
「いや、ないな。たまに付き添いで来てる感じかな?」
「付き添いでね…………そっか。まぁ仕方ないですよね。」
その時、頭に直接、声が聞こえる。
(そうだよね…………和樹くんモテるし…………それに。カッコいいし。なんていったってイケメンだしね。しょうがない。しょうがない。)
それが香の声だと分かる。当の本人は隣でチャイを啜っては、味変なのか砂糖をジャバジャバと入れている。
「あの~香さん?」
「え?なに?」
「何か言いたいことがあるんじゃないですか?」
「えっと。ないですよ?」
「そっか。でも…………うん。言ったほうがいいな。えっと異能で俺の頭に直接、意思を送っているでしょ?」
「え!?…………すいません。」
彼女は顔を真っ赤にして、逃げ場を探しているのかアワアワと手を動かしていた。無自覚で異能を行使していたのだろう。
「香。心配する必要はない。俺は香以外は好きじゃないよ。ほら。」
俺はそう言うと、携帯を取り出して、彼女にアドレス帳を見せる。その中には40人ほどしか名前がなく、ほとんど男の名前だった。俺は過去を清算すべく、ほとんどの女子の名前をアドレス帳から消去したのだ。
「ほら、五十音順だと最後に来る名前が香だし。」
「えっと…………私もアドレス帳には和樹君しか男の子のアドレスは入ってないです。」
そうハニカム彼女が可愛くて人前であることも忘れて抱き着きそうになるが、なんとか理性でもって耐える。今は駄目だ。
人前だ。節度を持った交際を心がけるんだ。
うん。やめろ。その思念を送ってくるな。
理性が保てなくなりそうだ。
彼女は普通にチャイを啜りながら、珈琲豆の豆知識なる店内のメニューを見ていたが、俺の頭に(和樹くん。本当に好き。なんで面と向かって言えないんだろう。あの時は言えたのに。嫌われたらどうしよう。
でも和樹くんも私以外好きじゃないって言ってるし…………でもでも心配になっちゃう。どうしよう。こんなに好きなのは病気かもしれない。どうしよう…………)と流れてくる。
俺はどうにも抑えられなくなり、不意に彼女の手を握った。
「えっと…………また流れてましたか?」
「いや。見てたら分かった。俺もそうしたかったし。」
「そうですか。…………良かった。」
そうして、俺たちは店内で静かに流れるジャズを手をつないだまま聞いていた。その曲が「いつか王子様が」といったタイトルだということは彼女の思念により分かった。
もうすぐ日が沈んでしまう。
俺たちは町をオレンジ色の空が覆う頃、公園のベンチに二人で腰かけていた。
もう遠くの方は黒く塗りつぶされており、もうすぐ夜が始まる。
そうして、とくにお互いに何も話さずに座って休憩するのも楽しいのだ。
町の喧騒や、公園の鳥や虫の声、空気のにおいを意識的に感じていると心が穏やかになってくる。
そうして、一日の終わりに二人で近づいていくのが至福の時間となっていくのかもしれない。
しかし、その時、不意に声をかけられた。
「こんばんは。貴方は異能者ですね?いえ。きっとそうでしょう。確かに瀬川氏の残していった情報通り。少し違うのは男と一緒にいることと、その男がシャクンタラーの南だということですかね?」
今まで視界に人はいなかったはずなのに、前に男が立っていたのだ。
その男はあごひげに、高い鼻梁、つり目が光り、服装は柄物のシャツにネクタイを締めて、スラックスに革靴といったいで立ちであった。
「なんだあんたは?ファウストの人間か?」
俺は立ち上がり、そいつに語気を強めて牽制する。
何もこんな時に異能者に会うなんて本当についてない。
「ご名答。その通りだ。君はテレキネシスの南くんだね。よく瀬川が愚痴を言っていたよ。いけ好かない餓鬼がいると。さて、そこのお嬢さんをファウストに招待しようと思う。そこをどき給え。」
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「グッ!!ゴホッ!!」
「和樹くん!!」
彼女の悲鳴が公園に響く。
俺はたまらずその場に倒れこむ。なんとか異能の壁を間に入れたのに、この威力だ。腹の中のものを危うく吐き出すところだった。
こいつはとんでもなく強い。
彼女の悲鳴に反応してこちらに来る人間はいなかった。公園には俺たち以外に人がいる様子はない。これでは救援も呼べないだろう。
これだけ行動の速い奴だ。携帯で連絡している時間もないだろう。
となると、俺たちだけで撃退するしか方法はない。
俺は腹の痛みを我慢しながらも、そいつを睨みつける。
男は満足そうな顔でこちらを見下ろしており、右手で髭を弄っていた。
「おや。今のでまだ意識があるとは。ふーむ。テレキネシスは倒れても攻撃できますよね。ここらで意識も刈り取ってしまいましょうか?」
彼はそういうと、俺の腹を踏みつけようと足を持ち上げる。俺はなんとか異能で自分の体を持ち上げると横に投げ飛ばす。
そうして寸でのところで奴の攻撃を避ける。
先程から殆ど肉弾戦を強いられている。
おそらく奴の異能は身体能力向上の異能だろう。まだ目で追える範囲の速さだが、奴の本気が分からない以上、彼女をここに置いておくのは危険だ。
「香!逃げろ。こいつはヤバイ。」
「逃がすわけないでしょ?」
男は未だ地面に這いつくばっている俺の前に移動すると、そのまま俺の顔面を蹴り上げる。しかしそれも異能により緊急回避し、彼から距離を取る。
香の方を確認すると、何故か逃げる素振りもなく目をつぶってベンチに座っている。
何をしている?早く逃げろと彼女に振り向くと、視界にいる男が頭を抱えてなにやら悶えていた。
「うーむ。気持ちが悪い。なんだこれは。これではこの餓鬼を始末できないじゃないですか?先ほどから鬱陶しいですね。その精神異能。」
男は俺から視線を外すと、ベンチに腰かけている香を睨みつける。
香は異能をその男に行使していたのだろう。先ほどからベンチを動かずに俯いた状態で固まっている。それは俺の声も聞こえないはずだ。
精神攻撃を食らっているのだろう男の眉間には皺が寄り、歯を食いしばっていた。その精神攻撃に耐えて苦悶の表情の男の額に脂汗が垂れて、地に落ちたときには男は俺の視界から消えて、すでに香の前に立っていた。
男は冷徹な表情に戻り、香を見下ろしていた。
「一撃くらいじゃ死なないでしょ?」
「おい!!何やってる!?やめろ!!」
俺はそれをただ見ているだけしか出来なかった。
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