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01 女の子は馴れない
4日目…
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08
「うううー…。お腹が苦しくて辛い…」
ニコラは寮のベッドの上で、お腹の中の圧迫感に耐えながら体操をしていた。
仰向けになって脚を抱える“赤ちゃん”のポーズ。
四つん這いから膝を曲げ、腕を伸ばして上半身をベッドにつける“猫”のポーズ。
ようするに、便秘解消体操だった。
(まさか、4日も出ないとは…)
女は生理の前後は便秘をしやすくなるとは、昔なにかで読んだ気がする。
生理中の女の体は、生殖機能にエネルギーが優先的に送られる。
それ以外の機関は後回しになり、当然のように腸の機能も低下する。
結果として、もともと便秘をしやすい女の体はさらに出なくなる危険が上がる。
だが、理解と体験は別だ。
生理が終わりかけるあたりからまったくお通じがなくなり、いくらトイレで力んでも出なくなってしまった。
ついに便秘4日目に入り、お腹が重く苦しい感覚に耐えられなくなったニコラは、思いつく限りの解消法を試してみた。
水分を大量に取り、食物繊維の粉末を服用する。
食事はタンパク質を減らして野菜中心に。
その上で、体操やツボマッサージを試してみる。
「ええと、ここかな…?」
まずは手が届きやすい足の裏やふくらはぎのツボを押していく。
次いで、寮のレクリエーションルームから借りてきたマッサージ器の出番だ。
檜の板に、いくつものゴムの突起が取り付けられたものだ。
本来は足の裏のツボ用だが、ベッドの上に置いてその上に仰向けになれば、背中や後腰のツボを押すことにも使える。
「よっと…この辺かな…んしょ…」
ニコラは寮の書庫から借用した、ツボ療法の本を見ながら、マッサージ器の位置を調整する。
狙いは、背骨ぞいにある腸を司るツボだ。
脾兪、肝兪と呼ばれるツボは、胃腸の機能を活性化させるのに効果的であるらしい。
「あ…なんか気持ちいい…これは効きそう…」
背中のツボをマッサージ器で刺激しているうちに、腸が動き始めるのを感じる。
(これを繰り返せば、出るかも…)
ニコラは根気よくマッサージを続けることにした。
だが、5分も続けていると、予想外のことが起こる
「なにこれ…お腹がすごく動いて…。出そう…出ちゃう…!」
突然、お腹の奥から荒々しい排泄の衝動が駆け上がって来たのだ。
括約筋に意識して力を入れていないと、勝手に出てしまいそうだった。
ニコラの下腹部からゴロゴロと不気味な音がする。
(まさか…慌てて一度にいろいろな便秘解消を試しすぎた…?)
急に激しく蠕動し始めた腸の感覚に、ニコラは自分のミスに気づく。
出ないからといって急にいろいろな解消法を複合的に行えば、腸が溜まった汚いものを一気に押し出そうとするのはある意味で必然だ。
「と…トイレ…!漏れちゃう…!」
ニコラは慌てて、部屋を出てトイレに向かう。
だが、排泄の衝動は予想以上に切迫していた。
大きな塊が、出口を求めてものすごい力で降りてくる。
(だめだめ…漏れちゃう…!)
今朝までは便秘で踏ん張っていたのに、今は必死で排泄をがまんしている。
あまりに皮肉な状況に泣きたくなった。
「だめ…だめ…!止まって…!」
トイレまで半分も行かないうちに、ものすごい力で括約筋がぽっこりと盛り上がる。
ニコラは深呼吸しながら、全力をを込めて押し戻す。
尿道と同じで、男と女の体の違いだろうか?
男であったときより、がまんが効かないような気がしていた。
(あ…危なかった…)
パンツの中にお漏らしをしてしまうのを辛うじて防ぐ。
(ああ…苦しい…!出ちゃう…出ちゃう…!)
トイレまでの距離が、おそろしく遠く感じた。
「うううー…。お腹が苦しくて辛い…」
ニコラは寮のベッドの上で、お腹の中の圧迫感に耐えながら体操をしていた。
仰向けになって脚を抱える“赤ちゃん”のポーズ。
四つん這いから膝を曲げ、腕を伸ばして上半身をベッドにつける“猫”のポーズ。
ようするに、便秘解消体操だった。
(まさか、4日も出ないとは…)
女は生理の前後は便秘をしやすくなるとは、昔なにかで読んだ気がする。
生理中の女の体は、生殖機能にエネルギーが優先的に送られる。
それ以外の機関は後回しになり、当然のように腸の機能も低下する。
結果として、もともと便秘をしやすい女の体はさらに出なくなる危険が上がる。
だが、理解と体験は別だ。
生理が終わりかけるあたりからまったくお通じがなくなり、いくらトイレで力んでも出なくなってしまった。
ついに便秘4日目に入り、お腹が重く苦しい感覚に耐えられなくなったニコラは、思いつく限りの解消法を試してみた。
水分を大量に取り、食物繊維の粉末を服用する。
食事はタンパク質を減らして野菜中心に。
その上で、体操やツボマッサージを試してみる。
「ええと、ここかな…?」
まずは手が届きやすい足の裏やふくらはぎのツボを押していく。
次いで、寮のレクリエーションルームから借りてきたマッサージ器の出番だ。
檜の板に、いくつものゴムの突起が取り付けられたものだ。
本来は足の裏のツボ用だが、ベッドの上に置いてその上に仰向けになれば、背中や後腰のツボを押すことにも使える。
「よっと…この辺かな…んしょ…」
ニコラは寮の書庫から借用した、ツボ療法の本を見ながら、マッサージ器の位置を調整する。
狙いは、背骨ぞいにある腸を司るツボだ。
脾兪、肝兪と呼ばれるツボは、胃腸の機能を活性化させるのに効果的であるらしい。
「あ…なんか気持ちいい…これは効きそう…」
背中のツボをマッサージ器で刺激しているうちに、腸が動き始めるのを感じる。
(これを繰り返せば、出るかも…)
ニコラは根気よくマッサージを続けることにした。
だが、5分も続けていると、予想外のことが起こる
「なにこれ…お腹がすごく動いて…。出そう…出ちゃう…!」
突然、お腹の奥から荒々しい排泄の衝動が駆け上がって来たのだ。
括約筋に意識して力を入れていないと、勝手に出てしまいそうだった。
ニコラの下腹部からゴロゴロと不気味な音がする。
(まさか…慌てて一度にいろいろな便秘解消を試しすぎた…?)
急に激しく蠕動し始めた腸の感覚に、ニコラは自分のミスに気づく。
出ないからといって急にいろいろな解消法を複合的に行えば、腸が溜まった汚いものを一気に押し出そうとするのはある意味で必然だ。
「と…トイレ…!漏れちゃう…!」
ニコラは慌てて、部屋を出てトイレに向かう。
だが、排泄の衝動は予想以上に切迫していた。
大きな塊が、出口を求めてものすごい力で降りてくる。
(だめだめ…漏れちゃう…!)
今朝までは便秘で踏ん張っていたのに、今は必死で排泄をがまんしている。
あまりに皮肉な状況に泣きたくなった。
「だめ…だめ…!止まって…!」
トイレまで半分も行かないうちに、ものすごい力で括約筋がぽっこりと盛り上がる。
ニコラは深呼吸しながら、全力をを込めて押し戻す。
尿道と同じで、男と女の体の違いだろうか?
男であったときより、がまんが効かないような気がしていた。
(あ…危なかった…)
パンツの中にお漏らしをしてしまうのを辛うじて防ぐ。
(ああ…苦しい…!出ちゃう…出ちゃう…!)
トイレまでの距離が、おそろしく遠く感じた。
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