【完結】初恋の君を探していたが、本人と気づかずにあれやこれやとドツボにハマる話

たまとら

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ぱんつ事変

20 驚愕のラッシュ

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これまで、恐々と近寄っていた輩が近づいてこない。
俺の堂々とした様子には、今までうっとりとした視線が絡んでいた。

それが…

最近、何処となく違う気がする。

同じようにうっとりとした目で見られているが。
それは何処かはにかんで、クスッとなる口元をした。
~~うん。
言うなれば、微笑ましそうな可愛い物を見る目だ。

やたらと茶やデートに誘ってるいた奴等が

「今日のチーフは猫ちゃんですのね」

と口元を隠して告げてくるようになった。

…解せぬ。
何処か解せぬ。

ルツもしれっとチーフを用意するし。
何処か違和感で座りが悪かった。



そんな時。
廊下からきゃっきゃとする声を拾った。
いつもなら無視するのに、
『ラッシュ様の』
という単語に、つい耳をそばだてしまった。

『今日もラッシュ様、素敵よね♡
 うふっ、猫ちゃんのおぱんつをお召しなのかと思うと、お可愛らしくてぇ』

『あの様に厳しいお顔をなさってるのに。
猫ちゃん柄‼︎うふふ♡笑いが治りませんわ』


はぃぁぁっ⁉︎


ラッシュはトイレに駆け込むとズボンを引き摺り下ろした。
そこには猫ちゃんがいた。
大事なところに茶トラがいる。
そしてじゃれつく全体像が。
裾に点々と猫がいる。


決して。
決して。
誰にも見せてはいないこのぱんつ。
その柄が、何故噂になっているのだ!

だいたい俺は、ぱんつの柄に興味は無い。
ぱんつなんて。
履いてりゃいいものだ!
大事な物を隠せればいいものだ‼︎
俺はその場にあるものを履いてるだけだ。

なのに。
なんで皆んなが柄を知っているのだ!




ーーここでラッシュはいつもとは違う行動をとった。

いつもなら、噂する者を糾弾する。
世話係を怒鳴りつける。
そして通る道には死屍累々と不満を吐き散らかされた屍が転がっていたはずだ。

それが今回。
アメデオの元に駆け込んだのだ。

多分、だのだのとやましい気持ちが根底にあったせいだと思われる。



「うん。知ってるよ。」

あっけらかん。
アメデオはにこやかにラッシュの疑問を肯定した。

ぱんつとチーフは連動している。
だって同じ生地でオーダーしたんだから。
同じ柄なのが出来るよね。
お洒落さんは隠れた所もお洒落だから。
同じ柄なのを着用するのは正解だよね。

あれ?
自分がナニ履いてるのかわかってなかったの?

チーフとぱんつが同じ柄なのは公認の秘密。
言っちゃあなんだが誰だって知ってるよん。




……つまり。

俺は。

どんなぱんつを履いてるのかを、自ら堂々と。
見せびらかして歩いているのだ‼︎
と。知らされた訳で。


ラッシュは膝から崩れ落ちた。
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