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竹取物語

はなしが違う

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ゆっくりと両脚を片手で掴む。
しなやかで細い膝裏を掴んで持ち上げる。
残った片手に竹筒から椿油を垂らすと、硬い蕾の花へと挿れた。

ぬぷりと薬指が入り込む。

なよ竹の体が微かに揺れた。

気を失っている身体は力が抜けていて、孔はキツく閉じられてはいない。

ゆるゆると動かして解していく。
内の肉襞は柔らかい。

ぬめぬめした感触が指を取り巻いて、動かすたびに巻き付いてくる。

男の太い指を飲み込んで、ぐぬぐぬと蠢く淫花に、男の逸物がずきんずきんと反応していた。

まだだ。

指を増やして中でバラバラに動かす。

人形の様だったなよ竹の体が、その動きに揺れながらびくんびくと爪先が震えている。

まるで蝋人形の様だった白い身体が桃色に染まっていく。
体が感じているのがわかった。

ずるりと指を引き抜く。
解されて熱をもった柔らかなそこに、男は自身を押し当てた。

引き抜く感触に、仰け反った顎が、
かっ! と、息を吐いてきゅっと体が縮まった。

気がついたのか、

「な、なに?」

顎をくっと胸元にくっつけ、肘をついて頭を持ち上げた。
その顔は上気して薄赤い。
目は驚きで見開かれている。

口が叫ぼうと息を吸った時。


一気に捩じ込んだ。

「き、ひぃぃ…、あ、あぁぁぁっ!」

なよ竹が仰け反って叫ぶ。

「痛っ、 やぁっ!…やめ…っ…」

首を振って暴れてもやめられない。
着物をきゅっと握り込んで、上へと逃げようとしていた体。
さらに胸を叩いて引き剥がそうとする。

逃げられない様になよ竹の脚を肩に掛けて、腰をがつりと捕まえた。
そのまま強引に内へと進む。

挿入が終わった時。
はぁはぁ、と どちらとも無く呼吸音が溢れた。

なよ竹は痛みで涙を流しながら、のしかかる男を睨みつけていた。

男のモノはしっかりと内部に収まっている。
どくどくと脈打つ塊が、動く時を待っている。

「な、なんで…」

掠れたなよ竹の声に、男はにやりと笑った。
なんで。は無いだろう。
お前が欲しいからやってるんだ。

「や、やめ…」

やめられるわけがない。

今から男は動く。


びくびくと震える中で、軽く揺すってみる。
その動きに、ひぃっ!と声が上がった。

睨みつける目。
そうだ、その目だ。
決して屈しないその目を手に入れたい。


男は動き始めた。




壊れる!

なよ竹の頭の中が真っ白に光った。

体がバラバラになって壊れる。
痛い。
辛い。


打ち付けられる度に火花が散って、声が上がった。

やめて。
許して。
早く終わって。

そう言いたいのに。
口体出る音は嬌声のようだ。


「あっ、あ、あ……っ!」

獣の様な声は、洞窟の中に響いていた。
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