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これまでと、いままでと。ーユーリverー
なんで
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父上から呼び出されるのはいつぶりだろうかと、ドキドキしていたのは先ほどまで。
今は父上からなにを言われているのか理解が遅れた。
は、え、アンジェ様と…婚約?!
聞き返さないと。本当にあの人なのか。
心が急にせわしなくなり、身体がカッと熱くなる。
「ヴェルファン家のご令嬢と、ですか?」
確信が欲しくてもう一度聞くと、話は終わったとばかりに、仕事をし始める父上に慌ててしまう。
「しかし、マリー嬢との婚約はどうなさるおつもりですか」
焦って何か言おうとして口から出た言葉はマリーのことだった。そうだ、僕にはマリーがいる。
小さな頃に怪我をさせてしまった女の子。
責任はー。
「向こうがお前と、と伝達があった。お前は、はいとだけ言っていればいい」
「マリーは、っー。」
「我が家には、クラベル家よりヴェルファン家の方が価値がある。マリー嬢とはゲイツと婚約させることにする」
「は、?兄様、と?」
「話は終わった、部屋に戻れ」
マリーに仕えろ、と言って婚約もせず、僕はただ召使いのようにクラベル家に行っていたのはなぜですか。
今更ダリア家にそのような言い訳が通じるのか。
何より父上は仕事のためにに僕を使うのかー色んな思いが巡るも、父上付きの執事から、坊ちゃん、こちらへー。と促され、部屋を出た。
ーここまで息子の結婚に興味ない、だなんて…。
父上が自分に興味ないことは分かっている。
興味はマリーを怪我した時から失っていた。一度の失敗も許さない人だと子供ながらに分かっていたから、失望されて、死に物狂いで父親や兄上の仕事を学んでいった。
それでも、冷たく視線を投げられるだけだった。
分かっていたけれどーー。
唇を噛み締めてしまい、その痛みで顔をしかめた。
今すぐあの人に会いたいー。
僕とアンジェ様が結婚?
嬉しい、今すぐ会いに行きたい。
でもー。マリーは…
肩を叩かれた。
「よっ」
「兄上ー…」
「ちょっと俺の部屋に来ないか?」
こんなにフランクに話しかけてくる兄上は初めてだった。兄弟仲は特に良くも悪くもなかったが、父上が求める兄弟内の役割を、お互い把握していて、その通りに動いていたため、あまり接触もなかった。
それなのに、部屋?
「少しこの婚約話の話をしよう」
今は父上からなにを言われているのか理解が遅れた。
は、え、アンジェ様と…婚約?!
聞き返さないと。本当にあの人なのか。
心が急にせわしなくなり、身体がカッと熱くなる。
「ヴェルファン家のご令嬢と、ですか?」
確信が欲しくてもう一度聞くと、話は終わったとばかりに、仕事をし始める父上に慌ててしまう。
「しかし、マリー嬢との婚約はどうなさるおつもりですか」
焦って何か言おうとして口から出た言葉はマリーのことだった。そうだ、僕にはマリーがいる。
小さな頃に怪我をさせてしまった女の子。
責任はー。
「向こうがお前と、と伝達があった。お前は、はいとだけ言っていればいい」
「マリーは、っー。」
「我が家には、クラベル家よりヴェルファン家の方が価値がある。マリー嬢とはゲイツと婚約させることにする」
「は、?兄様、と?」
「話は終わった、部屋に戻れ」
マリーに仕えろ、と言って婚約もせず、僕はただ召使いのようにクラベル家に行っていたのはなぜですか。
今更ダリア家にそのような言い訳が通じるのか。
何より父上は仕事のためにに僕を使うのかー色んな思いが巡るも、父上付きの執事から、坊ちゃん、こちらへー。と促され、部屋を出た。
ーここまで息子の結婚に興味ない、だなんて…。
父上が自分に興味ないことは分かっている。
興味はマリーを怪我した時から失っていた。一度の失敗も許さない人だと子供ながらに分かっていたから、失望されて、死に物狂いで父親や兄上の仕事を学んでいった。
それでも、冷たく視線を投げられるだけだった。
分かっていたけれどーー。
唇を噛み締めてしまい、その痛みで顔をしかめた。
今すぐあの人に会いたいー。
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嬉しい、今すぐ会いに行きたい。
でもー。マリーは…
肩を叩かれた。
「よっ」
「兄上ー…」
「ちょっと俺の部屋に来ないか?」
こんなにフランクに話しかけてくる兄上は初めてだった。兄弟仲は特に良くも悪くもなかったが、父上が求める兄弟内の役割を、お互い把握していて、その通りに動いていたため、あまり接触もなかった。
それなのに、部屋?
「少しこの婚約話の話をしよう」
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