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二章
セカの街の下級冒険者8
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外に出て先ずはランタンの火を出来るだけ絞りその状態で目を慣らす。いざという時のため少しでも慣らしておかないと。
二時間程たっただろうか。微かに物音が聞こえてくる。息を殺し石を握りつつゆっくりと近付くと若い森鹿がいた。鳴子の罠に慣れたのか器用に避けている。
森鹿とは鹿の一種で特徴として比較的小型で、角がかなり短くある程度の規模の森になら何処にでも生息している。角は雄でもかなり短く、森のなかで素早く行動するためだと言われている。また成長すると共に毛皮が深緑に近い色となり高値で売れるため猟師にとってはかなりの獲物になる。しかし成長した大人の個体は警戒心が非常に高くあまり見ることはない。
ある程度近付いたところで投げ槍と、石を準備する。可能なら狩猟してしまいたい。人間の畑の野菜の味を覚えた個体は早めに仕留めないといけない。美味しさをおぼえてしまい追い払っても来るようになり、後々被害が大きくなりがちなのだ。
ここで慌ててはいけない。冷静にタイミングを見計らう。森鹿は時折周りを見渡している。まだその時ではない。森鹿を意識せず、気配を殺す。風景に同化するイメージ。村にいた頃狩人のおじいさんに教わったことだ。少し待った後ついにその時がやって来る。ここが安全と判断したのか森鹿が作物を食べ始めたのだ。やるなら今だ。
石を持ち静かに腕を振り上げ思い切り投擲し、その勢いのまま投げ槍を持ち森鹿に突っ込む。鈍い音は聞こえていたため投石は当たっているはずたが鹿は果敢にもこっちに体当りを仕掛けてくる。若い鹿故なのか、その鹿の性格なのかわからないが逃げないならこっちのもの。落ち着いて槍を森鹿の頭に叩きつけると、森鹿は一瞬痙攣し倒れた。大きく息をはく。
「久し振りだったけど、どうにかなったな」
叩いた拍子に投げ槍が折れてしまった。拾った木だから仕方がないけど、ちゃんとした槍も欲しい。
血抜きの事もあるし急いで運ばないと。森鹿をロープで縛り担ぎ上げ小屋へと向かう。
途中で起こしてしまうのは申し訳ないがリーフさんに声をかける。
「リーフさんお休みの所すみません、ゴートですけど少し良いですか」
「ゴート君なにか問題でもあったかい?」
リーフさんが眠そうに小屋から出てくるが、森鹿を見て一気に目が覚めたのか慌てて声をかけてきた。
「森鹿っ!?ゴート君が捕まえたのかい!?いや、それよりも怪我はなかった?」
「俺は大丈夫ですよ。これどうします?場所さえあれば解体までやりますけど」
「何か随分と冷静だね…えっと解体をお願いしようかな。裏手に回ってくれる?」
二人で小屋の裏手に行き、リーフさんに血を貯めるようのたらいを持ってきて貰ってこっちは止め刺しだ。
「ゴート君、僕がやろうか?」
リーフさんが気を使って提案してくれる。さっきも怪我の心配をしてくれたしすごくいい人なんだろうな。さっきは途中で起こしたし後は休んでもらおう。
渋るリーフさんに慣れているからと言って小屋に戻ってもらった後、森鹿に向き合い合掌。自然へ感謝の祈りを捧げる。
解体用ナイフを取り出し森鹿の心臓めがけ一突き。その後手早く首の付け根近くにある頸動脈を切り、頭を下にして吊るした後たらいを置く。次は内蔵を丁寧にとっていく。心臓と肝以外は捨ててしまおう。他の部位も食べられないことは無いが悪くなるのも早いし無理をして食べるほどでもない。後は少し離れたところにある川に沈めとけば良いかな。
皮を剥ぎ肉を解体し終えた頃には朝日が昇っていた。
「ゴート君おはよう。もう解体まで進んだのかあ、手際が良いんだね。そろそろ朝食が出来上がるから一緒に食べようか」
「ありがとうございます。実は俺田舎の村出身でこういうの得意なんですよ。そうだリーフさん心臓と肝臓は新鮮なうちに食べてしまった方が良いですから、焼いて食べませんか?」
「いいですね!是非焼きましょう!」
二人で肉を小屋に運び朝食用に肉を焼く。パンとスープと焼肉という豪華な朝食となった。新鮮だからだろうか肉の歯応えが凄い。とても満足のいく朝食だった。
「ゴート君依頼を受けてくれてありがとうね。お肉や毛皮まで貰ってしまって」
朝食のあと依頼の完了証明を貰った後どうしても気になっていたことがあったので思いきって聞いてみた。
「リーフさんもし良ければで良いんで教えて欲しいんですけど、どうしてこの農園は従業員に幼い子は多いんですか?」
「ああその事ですか。実はうちの農園は孤児院の子供たちを雇ってるんです。というのも僕も孤児院出身でして、子供達に少しでもお腹一杯になって欲しくて」
照れながらリーフさんが言う。
なぜだろうか、そんなリーフさんの姿が物凄く眩しく見えた。
「もし困ったことが有れば何時でも相談してください」
「ゴート君は優しいねえ。何かあったらよろしく頼むね」
「はい。お世話になりました」
優しいのはリーフさんだよなと思いつつ組合に戻り報酬を受けとる。
今回の依頼を受けて改めて思ったが、狩猟や討伐にはしっかりとした武器が無いと厳しい。鉈なら有るけどリーチが不安だ。やはり槍を買わないと。明日は労働者で相談してみようかな。
二時間程たっただろうか。微かに物音が聞こえてくる。息を殺し石を握りつつゆっくりと近付くと若い森鹿がいた。鳴子の罠に慣れたのか器用に避けている。
森鹿とは鹿の一種で特徴として比較的小型で、角がかなり短くある程度の規模の森になら何処にでも生息している。角は雄でもかなり短く、森のなかで素早く行動するためだと言われている。また成長すると共に毛皮が深緑に近い色となり高値で売れるため猟師にとってはかなりの獲物になる。しかし成長した大人の個体は警戒心が非常に高くあまり見ることはない。
ある程度近付いたところで投げ槍と、石を準備する。可能なら狩猟してしまいたい。人間の畑の野菜の味を覚えた個体は早めに仕留めないといけない。美味しさをおぼえてしまい追い払っても来るようになり、後々被害が大きくなりがちなのだ。
ここで慌ててはいけない。冷静にタイミングを見計らう。森鹿は時折周りを見渡している。まだその時ではない。森鹿を意識せず、気配を殺す。風景に同化するイメージ。村にいた頃狩人のおじいさんに教わったことだ。少し待った後ついにその時がやって来る。ここが安全と判断したのか森鹿が作物を食べ始めたのだ。やるなら今だ。
石を持ち静かに腕を振り上げ思い切り投擲し、その勢いのまま投げ槍を持ち森鹿に突っ込む。鈍い音は聞こえていたため投石は当たっているはずたが鹿は果敢にもこっちに体当りを仕掛けてくる。若い鹿故なのか、その鹿の性格なのかわからないが逃げないならこっちのもの。落ち着いて槍を森鹿の頭に叩きつけると、森鹿は一瞬痙攣し倒れた。大きく息をはく。
「久し振りだったけど、どうにかなったな」
叩いた拍子に投げ槍が折れてしまった。拾った木だから仕方がないけど、ちゃんとした槍も欲しい。
血抜きの事もあるし急いで運ばないと。森鹿をロープで縛り担ぎ上げ小屋へと向かう。
途中で起こしてしまうのは申し訳ないがリーフさんに声をかける。
「リーフさんお休みの所すみません、ゴートですけど少し良いですか」
「ゴート君なにか問題でもあったかい?」
リーフさんが眠そうに小屋から出てくるが、森鹿を見て一気に目が覚めたのか慌てて声をかけてきた。
「森鹿っ!?ゴート君が捕まえたのかい!?いや、それよりも怪我はなかった?」
「俺は大丈夫ですよ。これどうします?場所さえあれば解体までやりますけど」
「何か随分と冷静だね…えっと解体をお願いしようかな。裏手に回ってくれる?」
二人で小屋の裏手に行き、リーフさんに血を貯めるようのたらいを持ってきて貰ってこっちは止め刺しだ。
「ゴート君、僕がやろうか?」
リーフさんが気を使って提案してくれる。さっきも怪我の心配をしてくれたしすごくいい人なんだろうな。さっきは途中で起こしたし後は休んでもらおう。
渋るリーフさんに慣れているからと言って小屋に戻ってもらった後、森鹿に向き合い合掌。自然へ感謝の祈りを捧げる。
解体用ナイフを取り出し森鹿の心臓めがけ一突き。その後手早く首の付け根近くにある頸動脈を切り、頭を下にして吊るした後たらいを置く。次は内蔵を丁寧にとっていく。心臓と肝以外は捨ててしまおう。他の部位も食べられないことは無いが悪くなるのも早いし無理をして食べるほどでもない。後は少し離れたところにある川に沈めとけば良いかな。
皮を剥ぎ肉を解体し終えた頃には朝日が昇っていた。
「ゴート君おはよう。もう解体まで進んだのかあ、手際が良いんだね。そろそろ朝食が出来上がるから一緒に食べようか」
「ありがとうございます。実は俺田舎の村出身でこういうの得意なんですよ。そうだリーフさん心臓と肝臓は新鮮なうちに食べてしまった方が良いですから、焼いて食べませんか?」
「いいですね!是非焼きましょう!」
二人で肉を小屋に運び朝食用に肉を焼く。パンとスープと焼肉という豪華な朝食となった。新鮮だからだろうか肉の歯応えが凄い。とても満足のいく朝食だった。
「ゴート君依頼を受けてくれてありがとうね。お肉や毛皮まで貰ってしまって」
朝食のあと依頼の完了証明を貰った後どうしても気になっていたことがあったので思いきって聞いてみた。
「リーフさんもし良ければで良いんで教えて欲しいんですけど、どうしてこの農園は従業員に幼い子は多いんですか?」
「ああその事ですか。実はうちの農園は孤児院の子供たちを雇ってるんです。というのも僕も孤児院出身でして、子供達に少しでもお腹一杯になって欲しくて」
照れながらリーフさんが言う。
なぜだろうか、そんなリーフさんの姿が物凄く眩しく見えた。
「もし困ったことが有れば何時でも相談してください」
「ゴート君は優しいねえ。何かあったらよろしく頼むね」
「はい。お世話になりました」
優しいのはリーフさんだよなと思いつつ組合に戻り報酬を受けとる。
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