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三章
セカの街の冒険者達8
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普段よりいくらか遅めの朝。外をみると太陽が少し高い位置で輝いている。この感じだと十時頃だろうか。この天気をみると雨季もそろそろ終わりかもしれない。
包帯が巻かれた左腕を見る。
昨日は冒険者組合で報告をしながらの治療だったため処置後の様子をしっかりと確認していなかった事だし、包帯を替えるついでに傷の確認をしておこう。
包帯を取り改めて左腕を見る。一番目立つ傷は魔狼の口に腕を突っ込んだ時の噛み傷。幸い労働者特製の防具のお陰でそこまで深い傷になっていない。他にも浅い切り傷が何ヵ所か。これは爪での攻撃をいなしていた時についた傷かな。
魔狼と戦った直後傷口を洗った時は、もう少し酷かった気がするが冒険者組合でかけてもらった治癒魔法が効いたのかもしれない。
治癒魔法といっても冒険者組合の職員が使えるものなので傷の治りが少し早くなるだけらしい。治癒魔法にあまり馴染みの無い俺としてはそれでも物凄く凄いと思うけど、その職員さん曰く医療組合に所属している魔法使いの治癒魔法なら昨日程度の傷はすぐに直せるというのだから驚きだ。
勿論デメリットもあって魔法の使用者が物凄く疲れることや、成長期の体に使いすぎると成長が止まったりするらしいけど。
何はともあれ魔狼と戦った割には随分と軽傷で済んだものだ。
アークさんが来てくれてなかったらどうなっていたことやら。
ぐるると腹からの食事の催促がくる。
何時もならバーガー一択だけど昨日の今日で少し恥ずかしさがある。
たまには気分を変えて屋台で適当に食べ歩きをするのもいいかもしれない。
俺は身支度を手早く済ませ腹をさすりながら街へ繰り出した。
「串焼き一本下さい!」
「あいよ!200エルね」
代金を支払い早速がぶり。
ボリュームのある鶏肉に塩というシンプルな串焼き。間違いない。
あっという間に完食。
お昼にしっかり食べたいから取り合えずばこれでよし。
特に目的を決めることもなくのんびり街を歩く。すると今まで気が付かなかった発見が結構ある。
いつも近くを通ってはいたけれど今日初めて見つけた雑貨屋、一見ただの民家に見える飯屋、普通の武器屋だと思っていたら剣の専門店だった店、他にも色々。
この街に来てから二ヶ月経ったけど、街の中ですら知らないことがまだまだ沢山ある。
憧れの冒険者になれたことが嬉しくて頑張らなくちゃと気負いすぎて、少し余裕が無かったのかも知れない。勿論これからも冒険者として頑張っていくつもりだけど、これからは少しゆとりを持って頑張ろうかな。
ついこの間ヘイルに無理するなって言ったばかりだったけど、まず自分が気を付けないと。
昼食を人気の食堂で済ませたあと再び街を歩いていると、自然と冒険者組合に足を運んでいた。今日は休養日と決めたものの、どうしても魔狼の情報は気になるから仕方ない。情報だけ聞いたらすぐ出よう。
中に入り受付のお姉さんに話を聞くと、近々領兵と冒険者で協力して森の一斉調査をするらしい。詳しい事はまだ決まってないようだけど、それなら一安心だ。
なんだか肩の荷が降りた気がした。
宛もなく歩いていると昨日上着が駄目になったのを思いだし労働者へ向かう。
扉を開けるとランさんが一人。今日はお爺さんは居ないみたいだ。
「いらっしゃいませって、ゴート、その腕どうしたの?」
「魔狼にやられまして。でもここの防具のお陰で結構軽傷で済みました!上着が駄目になっちゃいましたが…」
「それは何とも嬉しいやら悲しいやら…。まあ、無事で良かった。てことは上着が欲しいの?」
「はい。大丈夫ですか?」
「勿論。一万エルかかるけど大丈夫?」
「大丈夫です。よろしくお願いします」
ランさんに代金を渡す。
「毎度どうも。少し立て込んでるから申し訳ないんだけど一週間後位に取りに来て貰える?」
「わかりました!」
一週間なら予備の一着でどうにかなりそうだ。とはいえ出来るだけ激しい依頼は控えようかな。
「こっちは良い物を作ってあげること位しか出来ないけど、充分気を付けるんだよ。命あっての物種なんだからさ」
ランさんの言葉に胸が温かくなるのと同時に何故か恥ずかしくなる。
「あ、ありがとうございます!また来ます!」
そして昨日のおっちゃんとのやり取りと同じように挨拶だけして慌てて帰路についた。
帰り道ふと気がつく。昨日おっちゃんが言ってた通り、だいぶ気持ちが楽になっているのだ。魔狼の対処について情報を聞けたことも有るけれど、やっぱり休んだり、好きなことをして過ごすことも大切なんだな。
仕事の時は一生懸命頑張る、休むときは思いっきり休む。この切り替えを大切にして明日から改めて冒険者として頑張っていかないと。
取り敢えず基本に戻って労働系の依頼から頑張ってみようっと。
包帯が巻かれた左腕を見る。
昨日は冒険者組合で報告をしながらの治療だったため処置後の様子をしっかりと確認していなかった事だし、包帯を替えるついでに傷の確認をしておこう。
包帯を取り改めて左腕を見る。一番目立つ傷は魔狼の口に腕を突っ込んだ時の噛み傷。幸い労働者特製の防具のお陰でそこまで深い傷になっていない。他にも浅い切り傷が何ヵ所か。これは爪での攻撃をいなしていた時についた傷かな。
魔狼と戦った直後傷口を洗った時は、もう少し酷かった気がするが冒険者組合でかけてもらった治癒魔法が効いたのかもしれない。
治癒魔法といっても冒険者組合の職員が使えるものなので傷の治りが少し早くなるだけらしい。治癒魔法にあまり馴染みの無い俺としてはそれでも物凄く凄いと思うけど、その職員さん曰く医療組合に所属している魔法使いの治癒魔法なら昨日程度の傷はすぐに直せるというのだから驚きだ。
勿論デメリットもあって魔法の使用者が物凄く疲れることや、成長期の体に使いすぎると成長が止まったりするらしいけど。
何はともあれ魔狼と戦った割には随分と軽傷で済んだものだ。
アークさんが来てくれてなかったらどうなっていたことやら。
ぐるると腹からの食事の催促がくる。
何時もならバーガー一択だけど昨日の今日で少し恥ずかしさがある。
たまには気分を変えて屋台で適当に食べ歩きをするのもいいかもしれない。
俺は身支度を手早く済ませ腹をさすりながら街へ繰り出した。
「串焼き一本下さい!」
「あいよ!200エルね」
代金を支払い早速がぶり。
ボリュームのある鶏肉に塩というシンプルな串焼き。間違いない。
あっという間に完食。
お昼にしっかり食べたいから取り合えずばこれでよし。
特に目的を決めることもなくのんびり街を歩く。すると今まで気が付かなかった発見が結構ある。
いつも近くを通ってはいたけれど今日初めて見つけた雑貨屋、一見ただの民家に見える飯屋、普通の武器屋だと思っていたら剣の専門店だった店、他にも色々。
この街に来てから二ヶ月経ったけど、街の中ですら知らないことがまだまだ沢山ある。
憧れの冒険者になれたことが嬉しくて頑張らなくちゃと気負いすぎて、少し余裕が無かったのかも知れない。勿論これからも冒険者として頑張っていくつもりだけど、これからは少しゆとりを持って頑張ろうかな。
ついこの間ヘイルに無理するなって言ったばかりだったけど、まず自分が気を付けないと。
昼食を人気の食堂で済ませたあと再び街を歩いていると、自然と冒険者組合に足を運んでいた。今日は休養日と決めたものの、どうしても魔狼の情報は気になるから仕方ない。情報だけ聞いたらすぐ出よう。
中に入り受付のお姉さんに話を聞くと、近々領兵と冒険者で協力して森の一斉調査をするらしい。詳しい事はまだ決まってないようだけど、それなら一安心だ。
なんだか肩の荷が降りた気がした。
宛もなく歩いていると昨日上着が駄目になったのを思いだし労働者へ向かう。
扉を開けるとランさんが一人。今日はお爺さんは居ないみたいだ。
「いらっしゃいませって、ゴート、その腕どうしたの?」
「魔狼にやられまして。でもここの防具のお陰で結構軽傷で済みました!上着が駄目になっちゃいましたが…」
「それは何とも嬉しいやら悲しいやら…。まあ、無事で良かった。てことは上着が欲しいの?」
「はい。大丈夫ですか?」
「勿論。一万エルかかるけど大丈夫?」
「大丈夫です。よろしくお願いします」
ランさんに代金を渡す。
「毎度どうも。少し立て込んでるから申し訳ないんだけど一週間後位に取りに来て貰える?」
「わかりました!」
一週間なら予備の一着でどうにかなりそうだ。とはいえ出来るだけ激しい依頼は控えようかな。
「こっちは良い物を作ってあげること位しか出来ないけど、充分気を付けるんだよ。命あっての物種なんだからさ」
ランさんの言葉に胸が温かくなるのと同時に何故か恥ずかしくなる。
「あ、ありがとうございます!また来ます!」
そして昨日のおっちゃんとのやり取りと同じように挨拶だけして慌てて帰路についた。
帰り道ふと気がつく。昨日おっちゃんが言ってた通り、だいぶ気持ちが楽になっているのだ。魔狼の対処について情報を聞けたことも有るけれど、やっぱり休んだり、好きなことをして過ごすことも大切なんだな。
仕事の時は一生懸命頑張る、休むときは思いっきり休む。この切り替えを大切にして明日から改めて冒険者として頑張っていかないと。
取り敢えず基本に戻って労働系の依頼から頑張ってみようっと。
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