38 / 194
第一部
第38話 苦手なもの
しおりを挟む
娼館と娼館の間の、こんなところを人が通れるのか、と思うほど狭い隙間を、赤いドレスを纏ったニコールの後を歩きながら通り抜ける。
後ろをちらりと振り返ると、いつもの如くきっちり隙なく黒い制服を着こなした四人の騎士が、怪訝な表情を浮かべ、付いて来ていた。
(一生の、不覚……)
まさか、ここで鉢合わせるとは。
一体、何故、付いてくるのだろう?
思い付く理由は、ひとつだけ。
『ドブネズミは、始末しておきます』
だけど、今日は他に人がいるのだから、手を下せる筈がないのだ。
彼らは現在、わたしに対する暗殺者ではあるが、無法者ではない。歴とした王宮正騎士が、関係のない人を巻き添えにはしまい。
では、なぜ……?
ついさっき、見知らぬ男性に腕を掴まれかけた時は、身が竦んだ。
男性の腕は、わたしの腕の五倍はありそうな太さで、力任せに掴まれたら、この腕は簡単に折れてしまうだろう、と思った。
思わず目を瞑って、開けた時には、男性は地面に横たわり、ウェイン卿の片手で軽々と押さえつけられていた。ウェイン卿の方が、男性よりもずっと痩身なのに、男性は全く動けずにいるようだった。
はっきり言って、壮絶に素敵だった。
物語の一幕を観ているようで、思わずうっとりと見蕩れた。けれど、次の瞬間、その浮き立った心は、穴の開いた風船のようにしぼんだ。
立ち上がったウェイン卿は、いつもの如く険しい顔をして、わたしを睨みつけた。
なぜだか、他の三人はやけに機嫌が良さそうで、オデイエ卿に急に抱き付かれたのはびっくりしたし、キャリエール卿はニコニコして感じが良いし、ラッド卿も優しく微笑んでいた。
そういえば、ウェイン卿も途中から、赤くなったり青くなったりしていたように見えた。まあ、あれはたぶん、気のせいだろう。
(何か、ドブネズミを始末するにあたって、作戦の変更があったのかもしれない……)
そもそも、わたしが巷で囁かれているような恐ろしい妖力を持った魔女でないことは、流石に騎士達も分かっていると思う。そうであれば、正騎士を四人も暗殺に差し向けるのは、いくら何でもやりすぎである。
四人どころか、一人でもやりすぎである。一体何故、四人も付いてくる必要があるのか。その辺りにいるゴロツキ一人でも雇えば、わたしなど簡単にこの世から消してしまえるだろう。
最近、屋敷でこの四人の姿を見かけないことに、ほっとしていた。もうこのまま、放っておいてくれるかもしれないと、淡い期待を抱いていた。
まさか、ここで鉢合わせてしまうとは、不覚の至りである。
騎士達の冷たい視線にさらされると、蛇に睨まれたカエルのように心臓が縮み上がる。他の三人は何か良いことでもあったのか、やけに機嫌が良さそうだが、ウェイン卿は、今日も不機嫌そうだ。圧が、圧がありすぎである。
わたしは、苦手なものが少ない方だと思う。
苦手なものより、好きなものを増やした方が、人生は輝く。
しかし、どうしたって無理なものはある。
雷と鬼百足、あれだけはいけない。人の背丈ほどもあり、猛毒を持ち、百本の短い足でぞろぞろと素早く動き回るという鬼百足を実際に見たことはないが、幼い頃に絵本の挿絵で見て以来、何度も追いかけられる悪夢にうなされた。
それ以来、雷と鬼百足だけは苦手だ。
今後は、そこに『騎士』も入れることにする。
わたしの苦手なものは、本日より、『雷』と『鬼百足』と『騎士』。
……騎士達にとっては、痛くも痒くもなかろうが、苦手分類してやったことで、ほんの少し、胸がすいた。
(格好良くて玲瓏たる憧れの騎士様は、遠くから眺めるから、良かった)
屋根裏の物置に運び込まれた前日の古新聞を紐解いて、そこに描かれた記事や写真に想いを巡らせ、胸をときめかせる。そして、ほんの時折、夢の中に現れてくれたなら、その後数日の間、幸福な気分でいられた。
それくらいが、ちょうど良かった。
――冷たい目も、冷たい声も、知らずにいたかった。
また後ろをちらと振り返ると、眉目秀麗な騎士が四人、胡乱な目をして、やはりそこにいた。
気付かれないように、そっと溜め息をついた。
§
四方を壁に囲まれた薄暗い場所に、古びた二階建ての小さな家が建っている。光もなければ、緑もない。見上げると、ハサミで切り取られたみたいな小さな四角い空が見えた。
「リリー!! おはよう!」
という声とともに、勢いよく開いたドアから飛び出してきた小さな影が、腰にとびつく。
胸に嬉しさと愛しさがこみ上げる。
「おはよう。ホープ」
ホープの赤っぽい金色のサラサラした髪をそっと撫でる。
ホープのすぐ後を、もう少し小さい女の子と男の子が後を追って、家から飛び出してきて、同じようにわたしの腰にぴったりしがみつく。
「ずるいわ、ホープ。あたしの方が先にリリーにおはようって言いたかったのに!」
「ぼくだって、いちばんがよかった!」
「ふたりが鈍いからだろ!」
「おはよう、ジュリア、ジェームス」
声をかけると、微笑ましい喧嘩はぴたりと止んだ。
つぶらな六つの瞳が、わたしを見上げてきらきらと輝いたように思った瞬間、後ろを付いてきた四人の騎士に気付いた。
ひゅっと息を吸い込む音がして、三人揃って、わたしの後ろに隠れようとする。
「ええと……、こちらは、わたしのお知り合いの騎士様達で、先程、危ないところを助けていただきました」
安心させたくて、笑みを作って口ではそう言ったが、子供たちの気持ちは痛いほどよくわかった。
――騎士様、怖いよねー。鬼百足並みに、関わりたくないよね。
「この子たちは、わたくしのお友達です」
騎士達に向かって言うが、その顔は相変わらず疑わし気に曇ったままだった。
ウェイン卿が、わたしの腰にしがみついたままのホープに胡乱気な視線を送りながら、口を開く。いたいけな子どもを安心させるために笑顔を作る、といった心遣いは全くする気がなさそうである。
「……順を追って、説明していただいても?」
ここを見届けたら、さっさと帰ってくれるのではないか、と期待していた、自分の甘さを痛感し、目を瞑って、呻きたい衝動を堪える。
「まあ、こんなところで立ち話もなんですから、とりあえず中に入ってくださいな」
思わず、溜め息を零しそうになるのを遮ってそう言ったのは、ニコールだった。
建物の中は、一階が共有の居間とキッチンで、階段を上がったところに何室か部屋がある。わたしも二階には上がったことがない。
「いつも悪いね、お嬢さん。ここのものは何でも使ってくれて構わないからね。じゃあ、わたしは、ちょっと二階で着替えてきますね。お嬢さんはともかく、騎士様たちは、これじゃ落ち着かないだろうから。ジュリア、ホープ、ジェームス、お嬢さんの言うことちゃんと聞いて、お利口にね」
ニコールはそう言うと、深いスリットの入った赤いドレスの裾をひらひらさせて、階上に上がって行く。
「はい、ニコールさん、ありがとうございます。お疲れでしょうから、用意ができるまで、お休みになっていてくださいね」
ウインクで答えるニコールを笑顔で見送って、騎士達をちらりと見やる。
一様に胡乱気に小さな部屋の中を見回し、眉を顰めている。
(……どうしようか……)
しばし、逡巡するが、どうせもう、セシリアの家で顔を見られてしまったことを思い出す。その後、何も言ってこなかったところを見ると、特に気付きもしなければ、どうでも良かったということだろう。
わたしの顔は、醜くて見苦しい。だけど、それだけの理由なら騎士達に気を遣って隠し続ける必要も、もうないように思えた。
フードを外して、外套を脱いだ。
目の前で、ホープとジュリアとジェームスが顔を輝かせてわたしのあらわになった顔を見上げる。昔から、この顔は大人に見せると固まって唖然とされるが、どういう訳か、子供には評判がいいのだ。
騎士達がぎょっとしたようにこちらを見やり、固まって唖然としたのが分かったが、心を強く持って、そちらは気にしないことにする。
わたしは、子供たちに微笑みかけると、棚から真っ白いエプロンと三角巾を取り出した。
後ろをちらりと振り返ると、いつもの如くきっちり隙なく黒い制服を着こなした四人の騎士が、怪訝な表情を浮かべ、付いて来ていた。
(一生の、不覚……)
まさか、ここで鉢合わせるとは。
一体、何故、付いてくるのだろう?
思い付く理由は、ひとつだけ。
『ドブネズミは、始末しておきます』
だけど、今日は他に人がいるのだから、手を下せる筈がないのだ。
彼らは現在、わたしに対する暗殺者ではあるが、無法者ではない。歴とした王宮正騎士が、関係のない人を巻き添えにはしまい。
では、なぜ……?
ついさっき、見知らぬ男性に腕を掴まれかけた時は、身が竦んだ。
男性の腕は、わたしの腕の五倍はありそうな太さで、力任せに掴まれたら、この腕は簡単に折れてしまうだろう、と思った。
思わず目を瞑って、開けた時には、男性は地面に横たわり、ウェイン卿の片手で軽々と押さえつけられていた。ウェイン卿の方が、男性よりもずっと痩身なのに、男性は全く動けずにいるようだった。
はっきり言って、壮絶に素敵だった。
物語の一幕を観ているようで、思わずうっとりと見蕩れた。けれど、次の瞬間、その浮き立った心は、穴の開いた風船のようにしぼんだ。
立ち上がったウェイン卿は、いつもの如く険しい顔をして、わたしを睨みつけた。
なぜだか、他の三人はやけに機嫌が良さそうで、オデイエ卿に急に抱き付かれたのはびっくりしたし、キャリエール卿はニコニコして感じが良いし、ラッド卿も優しく微笑んでいた。
そういえば、ウェイン卿も途中から、赤くなったり青くなったりしていたように見えた。まあ、あれはたぶん、気のせいだろう。
(何か、ドブネズミを始末するにあたって、作戦の変更があったのかもしれない……)
そもそも、わたしが巷で囁かれているような恐ろしい妖力を持った魔女でないことは、流石に騎士達も分かっていると思う。そうであれば、正騎士を四人も暗殺に差し向けるのは、いくら何でもやりすぎである。
四人どころか、一人でもやりすぎである。一体何故、四人も付いてくる必要があるのか。その辺りにいるゴロツキ一人でも雇えば、わたしなど簡単にこの世から消してしまえるだろう。
最近、屋敷でこの四人の姿を見かけないことに、ほっとしていた。もうこのまま、放っておいてくれるかもしれないと、淡い期待を抱いていた。
まさか、ここで鉢合わせてしまうとは、不覚の至りである。
騎士達の冷たい視線にさらされると、蛇に睨まれたカエルのように心臓が縮み上がる。他の三人は何か良いことでもあったのか、やけに機嫌が良さそうだが、ウェイン卿は、今日も不機嫌そうだ。圧が、圧がありすぎである。
わたしは、苦手なものが少ない方だと思う。
苦手なものより、好きなものを増やした方が、人生は輝く。
しかし、どうしたって無理なものはある。
雷と鬼百足、あれだけはいけない。人の背丈ほどもあり、猛毒を持ち、百本の短い足でぞろぞろと素早く動き回るという鬼百足を実際に見たことはないが、幼い頃に絵本の挿絵で見て以来、何度も追いかけられる悪夢にうなされた。
それ以来、雷と鬼百足だけは苦手だ。
今後は、そこに『騎士』も入れることにする。
わたしの苦手なものは、本日より、『雷』と『鬼百足』と『騎士』。
……騎士達にとっては、痛くも痒くもなかろうが、苦手分類してやったことで、ほんの少し、胸がすいた。
(格好良くて玲瓏たる憧れの騎士様は、遠くから眺めるから、良かった)
屋根裏の物置に運び込まれた前日の古新聞を紐解いて、そこに描かれた記事や写真に想いを巡らせ、胸をときめかせる。そして、ほんの時折、夢の中に現れてくれたなら、その後数日の間、幸福な気分でいられた。
それくらいが、ちょうど良かった。
――冷たい目も、冷たい声も、知らずにいたかった。
また後ろをちらと振り返ると、眉目秀麗な騎士が四人、胡乱な目をして、やはりそこにいた。
気付かれないように、そっと溜め息をついた。
§
四方を壁に囲まれた薄暗い場所に、古びた二階建ての小さな家が建っている。光もなければ、緑もない。見上げると、ハサミで切り取られたみたいな小さな四角い空が見えた。
「リリー!! おはよう!」
という声とともに、勢いよく開いたドアから飛び出してきた小さな影が、腰にとびつく。
胸に嬉しさと愛しさがこみ上げる。
「おはよう。ホープ」
ホープの赤っぽい金色のサラサラした髪をそっと撫でる。
ホープのすぐ後を、もう少し小さい女の子と男の子が後を追って、家から飛び出してきて、同じようにわたしの腰にぴったりしがみつく。
「ずるいわ、ホープ。あたしの方が先にリリーにおはようって言いたかったのに!」
「ぼくだって、いちばんがよかった!」
「ふたりが鈍いからだろ!」
「おはよう、ジュリア、ジェームス」
声をかけると、微笑ましい喧嘩はぴたりと止んだ。
つぶらな六つの瞳が、わたしを見上げてきらきらと輝いたように思った瞬間、後ろを付いてきた四人の騎士に気付いた。
ひゅっと息を吸い込む音がして、三人揃って、わたしの後ろに隠れようとする。
「ええと……、こちらは、わたしのお知り合いの騎士様達で、先程、危ないところを助けていただきました」
安心させたくて、笑みを作って口ではそう言ったが、子供たちの気持ちは痛いほどよくわかった。
――騎士様、怖いよねー。鬼百足並みに、関わりたくないよね。
「この子たちは、わたくしのお友達です」
騎士達に向かって言うが、その顔は相変わらず疑わし気に曇ったままだった。
ウェイン卿が、わたしの腰にしがみついたままのホープに胡乱気な視線を送りながら、口を開く。いたいけな子どもを安心させるために笑顔を作る、といった心遣いは全くする気がなさそうである。
「……順を追って、説明していただいても?」
ここを見届けたら、さっさと帰ってくれるのではないか、と期待していた、自分の甘さを痛感し、目を瞑って、呻きたい衝動を堪える。
「まあ、こんなところで立ち話もなんですから、とりあえず中に入ってくださいな」
思わず、溜め息を零しそうになるのを遮ってそう言ったのは、ニコールだった。
建物の中は、一階が共有の居間とキッチンで、階段を上がったところに何室か部屋がある。わたしも二階には上がったことがない。
「いつも悪いね、お嬢さん。ここのものは何でも使ってくれて構わないからね。じゃあ、わたしは、ちょっと二階で着替えてきますね。お嬢さんはともかく、騎士様たちは、これじゃ落ち着かないだろうから。ジュリア、ホープ、ジェームス、お嬢さんの言うことちゃんと聞いて、お利口にね」
ニコールはそう言うと、深いスリットの入った赤いドレスの裾をひらひらさせて、階上に上がって行く。
「はい、ニコールさん、ありがとうございます。お疲れでしょうから、用意ができるまで、お休みになっていてくださいね」
ウインクで答えるニコールを笑顔で見送って、騎士達をちらりと見やる。
一様に胡乱気に小さな部屋の中を見回し、眉を顰めている。
(……どうしようか……)
しばし、逡巡するが、どうせもう、セシリアの家で顔を見られてしまったことを思い出す。その後、何も言ってこなかったところを見ると、特に気付きもしなければ、どうでも良かったということだろう。
わたしの顔は、醜くて見苦しい。だけど、それだけの理由なら騎士達に気を遣って隠し続ける必要も、もうないように思えた。
フードを外して、外套を脱いだ。
目の前で、ホープとジュリアとジェームスが顔を輝かせてわたしのあらわになった顔を見上げる。昔から、この顔は大人に見せると固まって唖然とされるが、どういう訳か、子供には評判がいいのだ。
騎士達がぎょっとしたようにこちらを見やり、固まって唖然としたのが分かったが、心を強く持って、そちらは気にしないことにする。
わたしは、子供たちに微笑みかけると、棚から真っ白いエプロンと三角巾を取り出した。
4
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
【完結】【番外編追加】お迎えに来てくれた当日にいなくなったお姉様の代わりに嫁ぎます!
まりぃべる
恋愛
私、アリーシャ。
お姉様は、隣国の大国に輿入れ予定でした。
それは、二年前から決まり、準備を着々としてきた。
和平の象徴として、その意味を理解されていたと思っていたのに。
『私、レナードと生活するわ。あとはお願いね!』
そんな置き手紙だけを残して、姉は消えた。
そんな…!
☆★
書き終わってますので、随時更新していきます。全35話です。
国の名前など、有名な名前(単語)だったと後から気付いたのですが、素敵な響きですのでそのまま使います。現実世界とは全く関係ありません。いつも思いつきで名前を決めてしまいますので…。
読んでいただけたら嬉しいです。
断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
古堂 素央
恋愛
【完結】
「なんでわたしを突き落とさないのよ」
学園の廊下で、見知らぬ女生徒に声をかけられた公爵令嬢ハナコ。
階段から転げ落ちたことをきっかけに、ハナコは自分が乙女ゲームの世界に生まれ変わったことを知る。しかもハナコは悪役令嬢のポジションで。
しかしなぜかヒロインそっちのけでぐいぐいハナコに迫ってくる攻略対象の王子。その上、王子は前世でハナコがこっぴどく振った瓶底眼鏡の山田そっくりで。
ギロチンエンドか瓶底眼鏡とゴールインするか。選択を迫られる中、他の攻略対象の好感度まで上がっていって!?
悪役令嬢? 断罪ざまぁ? いいえ、冴えない王子と結ばれるくらいなら、ノシつけてヒロインに押しつけます!
黒ヒロインの陰謀を交わしつつ、無事ハナコは王子の魔の手から逃げ切ることはできるのか!?
声を聞かせて
はるきりょう
恋愛
動物の声が聞こえる彼女と冷たい第二王子の物語。完成しました。
「……反対されない、というのは、寂しいことだと思いますの。だから…私が反対してさしあげます」
サーシャは最上級の笑顔を浮かべた。そして、思い切り息を吸い込む。
「何でも思い通りいくと思うなよ、くそ王子!!」
「サ、サーシャ様!?」
なりゆきを見守っていたハリオが慌てたようにサーシャの名を呼んだ。一国の王子への暴言は不敬罪で捕まりかねない。けれど、言わずにはいられなかった。
そんなサーシャの言動にユリウスは一瞬目を丸くし、しかしすぐに楽しそうに笑った。
「お前面白いな。本当に気に入った」
小説家になろうサイト様にも掲載してします。
8年ぶりに再会した男の子は、スパダリになっていました
柚木ゆず
恋愛
美しく育てて金持ちに高く売る。ルファポール子爵家の三女ミーアは、両親達が幸せに暮らせるように『商品』として育てられてきました。
その結果19歳の夏に身体目当ての成金老人に買われてしまい、ミーアは地獄の日々を覚悟していたのですが――
「予定より少々早い到着をお許しください。姫をお迎えにあがりました」
ミーアの前に現れたのは醜悪な老人ではなく、王子様のような青年だったのでした。
※体調不良の影響で、現在一時的に感想欄を閉じさせていただいております。
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています
鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。
けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。
指示を出さない。
判断を奪わない。
必要以上に関わらない。
「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。
それなのに――
いつの間にか屋敷は落ち着き、
使用人たちは迷わなくなり、
人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。
誰かに依存しない。
誰かを支配しない。
それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。
必要とされなくてもいい。
役に立たなくてもいい。
それでも、ここにいていい。
これは、
「何もしない」ことで壊れなかった関係と、
「奪わない」ことで続いていった日常を描く、
静かでやさしい結婚生活の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる