声を聞かせて

動物の声が聞こえる彼女と冷たい第二王子の物語。完成しました。

「……反対されない、というのは、寂しいことだと思いますの。だから…私が反対してさしあげます」
 サーシャは最上級の笑顔を浮かべた。そして、思い切り息を吸い込む。
「何でも思い通りいくと思うなよ、くそ王子!!」
「サ、サーシャ様!?」
 なりゆきを見守っていたハリオが慌てたようにサーシャの名を呼んだ。一国の王子への暴言は不敬罪で捕まりかねない。けれど、言わずにはいられなかった。
 そんなサーシャの言動にユリウスは一瞬目を丸くし、しかしすぐに楽しそうに笑った。 
「お前面白いな。本当に気に入った」

小説家になろうサイト様にも掲載してします。
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