王様の苦難

佐々木猫八

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はじめのいーっぽ?

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「すこし、そこの麗しい剣士殿。話を聴きたいのだが・・・」
「いや、待てよ。右足から入ったほうがクールって感じで・・・いやいや利き足と逆の方が一層___」
「その済まないが、そこの美しい剣士殿よ」
「いっそのこと両足で?いやいやそれではお子様丸出しだぞ」
「あのー、ちょっとそこいらでは見かけないくらい可愛くて賢そうな剣士殿ー」
「でも、最初の一歩だし、やはり両足で行こう」

黒い少年剣士はそう言って冒険者ギルドの扉の前に立った。

「いやいや、両足で入るのはやめよう。ぴょんってジャンプして入るってことだっろ??見た目と合わさって余計に注目浴びる上に、興味関心抱かれちゃって君だと拐われちゃって囲われちゃうよ!!考え直して!!むしろ入ろうとするのを思いとどまってぇ!!」

衛兵は決死の思いで少年剣士の肩を掴んだ。

「む、なんだクールでカッコイイ黒剣士の俺の嬉し恥ずかし初冒険者ギルド観光を邪魔するのは」

ウォルフリドは初めて訪れようとしている冒険者ギルドに気持ちが高ぶりすぎてちょっといつもとは違った自分に酔っていた。

「いやいや君、どう見ても可愛くて麗しい少年剣士だから。ってそうじゃない認識に齟齬があるのはいいんだ、だけど君のような少年が冒険者ギルドに入るのは・・・まだ早いよ、事情があるならオジさんに話てみな」
「冒険者ギルドの中が見たい、冒険者の猛者と話し、あわよくば手合わせをしたい」
「めっちゃ冒険者ギルドに入らなきゃ出来ない事だったぁああ!!」

衛兵のオジさんは困ってしまった。

「冒険者登録をするとか、依頼を受けるとか、逆に依頼を出すなどは代理人でも出来る処理があるが・・・見たいと話したいと手合わせはなぁ・・・」
「隊長、いっそのこと俺達で護衛して入るのはどうですか?」
「がっちり周囲を固めれば、少年の身の安全も少しはマシになるやも」

二人の青年衛兵が言う。

「・・・そうだな、もしここで離れて何かあったら親御さんに申し訳が立たない。冒険者はレベルも高い者が多い、危険手当は出せんが、気張って行くぞ!!」
「こんなかわいい子守れるなら本望っすよ!!」
「へへ、なんだか王宮の謁見で見た国王陛下を思い出します。頑張ります!!」

三人の衛兵隊は士気を高めあった。

「話が終わったのなら入ってもいいか?」

ウォルフリドは育ちの良さが出て彼らの話が終わるのをきちんと待っていた。

「ああ、待たせて申し訳ない。我ら3人も初の冒険者ギルドに同行してもいいだろうか?」
「ん?お前たちも見たかったのか?・・・まあ構わないが・・・」
「ありがとう少年剣士殿」
「む?今は少年ではない、ウォルだ。黒剣士ウォル」
「そうですか、では手早く見て回りましょう」
「じっくり見る」
「わかりました」

そうして、黒剣士ウォルの冒険者ギルド観光の幕が上がろうとした。
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