16 / 42
オートモード
6 デートしてよ
しおりを挟む
次の日は大事を取って休んだので、学校に行ったのは倒れてから二日後のことだった。
子供たちはそれでも、屈託なく話しかけてきた。「あれすごかったな」「また踊ってよ」なんて。ハレモノ扱いもイヤだけど配慮ってものもないね!
そこへ、ビィくんがやってきた。僕を見るなりパッと駆け寄ってくる。
「ルノン、体はもう大丈夫なの!?」
「ビィくん! ありがと。心配してくれて」
ううう、いい子だ。君だけだよ、まともに心配してくれるのは。感激のあまり涙腺が緩んじゃいそうだけど、自分のためにも現状はキッチリ伝えておかなきゃ。
「えーと、まだちょっと肩が痛いかな」
「肩?」
「うん。外れかけたみたいなんだよね」
「は!? なんで」
「そのことなんだけど、放課後ちょっと話そう。ダンス、できなくなっちゃったから」
周りの子たちにも聞こえるように、僕はハッキリと言った。
じゃないと永遠に踊ろうぜって誘われそうな気がするから。
放課後、校舎の階段のところで僕はビィくんと話をした。
子供たちも幾人かついてきて、その辺にもたれて一緒に話を聞いている。
「日常生活はなんとかなるけど、ダンスみたいな激しい動きはしばらくしちゃダメって言われているんだ。それで、ダンス大会までもう二週間もないだろ? 練習する時間もとれないし」
「なんでだよ。あれだけ踊れたら練習なんて要らないだろ」
早速、外野からヤジが飛んだ。
「あれで無茶をしたから怪我をしたんだって。もうやりたくない」
「それって、俺が無理やり踊らせたから、ルノンが、怪我しちゃったってこと?」
僕が目の前で倒れたこと、よっぽどショックだったみたいだ。あの生意気なビィくんが、すっかり気後れしてる。
「ビィくんのせいではないよ。いうなればシステム上の不具合というか」
「言ってる意味がわかんねえよ」
だよね。僕にもよくわかってないことだし。
「えーと、憑依って言ってわかるかな。自分の体が思い通りに動かなくなる」
「うん」
「そういう状態だったというか。――あのとき、僕の踊りが途中で変わっただろ? アレは僕が踊ってたんじゃないんだ。なんていうか、プログラムがオートになっちゃったっていうか」
「だから、言ってる意味がわかんないよ。ルノンて、ロボットなの?」
「うーん。ロボットではないんだけど……」
説明が難しいな。例えばこっちの世界の人は、体からリズムを出すけれどアレだって、いったいどんなシステムなのか説明できる人はいるんだろうか。
進化の産物だって言うんなら、じゃあ異世界人である僕がリズムを感じ取れる理由はなんだ。
オメガバースの世界ってそもそもツッコミどころが多すぎるんだよな。
たとえばうなじを噛む行為だって、どういう仕組みなんだろう。
アルファの歯形がオメガのシステムに介入するある種のキーになっていて、一度認証されると上書き不能とか? それとも呪術的な作用により、ある種の結解が張られ、番以外のフェロモンの認識を阻害する。はたまた牙によるフェロモン受容体の物理破壊。もしくはアルファの牙から麻痺毒みたいな奴が――
「ルノン!」
「え? あ」
やば。盛大に現実逃避していた。いまはビィくんだ。
と言っても、僕は唸るしかない。
「んー! 正直なところ僕にもわからないんだよ。だから、すごく無責任なことしか言えないんだけど、おそらく、異世界人特有の現象なんだと思う」
「異世界人の」
「それだって、いま僕が理解できる限りではって注釈つけて、たぶん、おそらくを積み上げてようやく口にできることなんだけど。ともかくわかってるのはあの現象が、僕の肉体の負荷を考慮してくれないってことなんだ。実際の可動域を超えて動作するから故障が起こるというか」
ビィくんは、僕の拙い説明に黙り込んだ。口を挟んだのはそばで聞いていた子供たちだ。
「ちっともわかんないよ、ルノン。つまり、ルノンはビィとは踊りたくないってこと? そんな妙な言い訳してまで?」
「やめろよ」
周囲をたしなめたは当のビィくんだ。
「だって、ビィ、悔しくないのかよ。踊れないって言ってたのに、あんなすごいダンスして、そうかと思ったらやっぱり踊れないなんて言い出して。こいつ、メチャメチャ嘘つきじゃんか」
うっぐぅ。
そう見えちゃうか。そうだよねえ。
だけど、ビィくんだけがキッパリと首を振った。
「ルノンの言うこと、ぜんぶ理解できたわけじゃないけど、あのときのルノンはなんか変だったって俺も思う。なんか、うまく言えないけど怖い感じがした。誰とも目を合わせないし、音には合ってたけど、空っぽみたいだった。みんなは、変だって思わなかった?」
ビィくんの言葉に、子供たちは顔を見合わせる。真剣に考える気になったようだ。
人徳の差をしみじみ考えながら、僕はそっとビィくんの様子を窺った。
視線に気づいたビィくんは振り返り、じっと僕を見つめた。
「……うん。あの状態のルノンと踊っても、俺、嬉しくない。だから無理しなくていい」
「ビィくん!」
感極まって万歳しようとして、肩の痛みに呻いた。
「ルノン、大丈夫?」
「う、うん。なんとか。ありがとうビィくん、君は本当にいい子だね」
「いい子ってなんだよ。子ども扱いすんなよ!」
キッと怒って見せたビィくんが、なにかに気付いたように目を見開き、それから下を見て低くつぶやいた。
「……いや、このさい子供でもいいのか」
「ん?」
「だったらさ、ルノン。ダンスの代わりに俺とデートしてよ」
「デート?」
なんだか意外な言葉が飛び出した。ポカンと問い返す僕を見て、ビィくんふっと表情を陰らせた。
「俺さ、もうすぐ転校するんだ」
「え?」
「だからさ、俺。新しい学校でルノンと――異世界人と踊ったんだって自慢してやるつもりだったんだ。踊るのが無理ならせめて、してよ、デート」
ビィくんは口の端をあげたけど、イタズラがバレたみたいなちょっと気まずそうな笑顔だった。
なんだ、そういうことだったのか、僕はすとんと納得した。
そういえば、いま急に異世界人とか言い出したのに、誰もなにも突っ込まなかったもんな。僕の年齢には総ツッコミだったのに。いや、まあ、そっちはいいや。
それにしてもデートか。これだってそんな深い意味なんてないんだろうな。友達に向かって気軽に「デートしよ」なんて言うのは漫画の世界線ではよくあることだ。
「ルノン、ダメかな?」
僕が考え込んだせいで、ビィくんは不安そうに首を傾げ、目を潤ませた。
マンガだったら犬耳がペタンってなっちゃってる奴だ。ビィくんは普段生意気だからこういうギャップがすごく可愛い。心のゲージがギュンと上がってしまった。
「い、いいよ。わかった」
仕方ないよね、これは断れないよね!
「――そういうわけだから、予選の日、ビィくんとデートしてくるから」
夕食のさいミラロゥにそう言うと、彼はぐっと変な音を立て、喉を詰まらせた。慌てて水を飲んでいる。タイミングが悪かったかな。
「いや、デートって言っても単に遊びに行くだけだよ。ビィくんはまだ子供なんだし」
「子供でも、男だ」
ミラロゥは乱暴に口元をぬぐい、僕を睨みつけた。
前はまさかって思ったけど、やっぱ嫉妬なのかな。子供にやきもち焼いちゃうミラロゥはなんだか可愛い。
僕は嬉しくなってへらりと笑った。
「心配いらないって。すごく良い子だよ、ビィくんは。踊らなくてもいいよって言ってくれたし。それに僕もわきまえてる。夜遅くならないようにきちんと親御さんのもとに送り届けるからね!」
ミラロゥの心配がそこにないことはもちろん承知のうえだけど、僕とってはやっぱり、ビィくんは子供でしかないんだ。
子供たちはそれでも、屈託なく話しかけてきた。「あれすごかったな」「また踊ってよ」なんて。ハレモノ扱いもイヤだけど配慮ってものもないね!
そこへ、ビィくんがやってきた。僕を見るなりパッと駆け寄ってくる。
「ルノン、体はもう大丈夫なの!?」
「ビィくん! ありがと。心配してくれて」
ううう、いい子だ。君だけだよ、まともに心配してくれるのは。感激のあまり涙腺が緩んじゃいそうだけど、自分のためにも現状はキッチリ伝えておかなきゃ。
「えーと、まだちょっと肩が痛いかな」
「肩?」
「うん。外れかけたみたいなんだよね」
「は!? なんで」
「そのことなんだけど、放課後ちょっと話そう。ダンス、できなくなっちゃったから」
周りの子たちにも聞こえるように、僕はハッキリと言った。
じゃないと永遠に踊ろうぜって誘われそうな気がするから。
放課後、校舎の階段のところで僕はビィくんと話をした。
子供たちも幾人かついてきて、その辺にもたれて一緒に話を聞いている。
「日常生活はなんとかなるけど、ダンスみたいな激しい動きはしばらくしちゃダメって言われているんだ。それで、ダンス大会までもう二週間もないだろ? 練習する時間もとれないし」
「なんでだよ。あれだけ踊れたら練習なんて要らないだろ」
早速、外野からヤジが飛んだ。
「あれで無茶をしたから怪我をしたんだって。もうやりたくない」
「それって、俺が無理やり踊らせたから、ルノンが、怪我しちゃったってこと?」
僕が目の前で倒れたこと、よっぽどショックだったみたいだ。あの生意気なビィくんが、すっかり気後れしてる。
「ビィくんのせいではないよ。いうなればシステム上の不具合というか」
「言ってる意味がわかんねえよ」
だよね。僕にもよくわかってないことだし。
「えーと、憑依って言ってわかるかな。自分の体が思い通りに動かなくなる」
「うん」
「そういう状態だったというか。――あのとき、僕の踊りが途中で変わっただろ? アレは僕が踊ってたんじゃないんだ。なんていうか、プログラムがオートになっちゃったっていうか」
「だから、言ってる意味がわかんないよ。ルノンて、ロボットなの?」
「うーん。ロボットではないんだけど……」
説明が難しいな。例えばこっちの世界の人は、体からリズムを出すけれどアレだって、いったいどんなシステムなのか説明できる人はいるんだろうか。
進化の産物だって言うんなら、じゃあ異世界人である僕がリズムを感じ取れる理由はなんだ。
オメガバースの世界ってそもそもツッコミどころが多すぎるんだよな。
たとえばうなじを噛む行為だって、どういう仕組みなんだろう。
アルファの歯形がオメガのシステムに介入するある種のキーになっていて、一度認証されると上書き不能とか? それとも呪術的な作用により、ある種の結解が張られ、番以外のフェロモンの認識を阻害する。はたまた牙によるフェロモン受容体の物理破壊。もしくはアルファの牙から麻痺毒みたいな奴が――
「ルノン!」
「え? あ」
やば。盛大に現実逃避していた。いまはビィくんだ。
と言っても、僕は唸るしかない。
「んー! 正直なところ僕にもわからないんだよ。だから、すごく無責任なことしか言えないんだけど、おそらく、異世界人特有の現象なんだと思う」
「異世界人の」
「それだって、いま僕が理解できる限りではって注釈つけて、たぶん、おそらくを積み上げてようやく口にできることなんだけど。ともかくわかってるのはあの現象が、僕の肉体の負荷を考慮してくれないってことなんだ。実際の可動域を超えて動作するから故障が起こるというか」
ビィくんは、僕の拙い説明に黙り込んだ。口を挟んだのはそばで聞いていた子供たちだ。
「ちっともわかんないよ、ルノン。つまり、ルノンはビィとは踊りたくないってこと? そんな妙な言い訳してまで?」
「やめろよ」
周囲をたしなめたは当のビィくんだ。
「だって、ビィ、悔しくないのかよ。踊れないって言ってたのに、あんなすごいダンスして、そうかと思ったらやっぱり踊れないなんて言い出して。こいつ、メチャメチャ嘘つきじゃんか」
うっぐぅ。
そう見えちゃうか。そうだよねえ。
だけど、ビィくんだけがキッパリと首を振った。
「ルノンの言うこと、ぜんぶ理解できたわけじゃないけど、あのときのルノンはなんか変だったって俺も思う。なんか、うまく言えないけど怖い感じがした。誰とも目を合わせないし、音には合ってたけど、空っぽみたいだった。みんなは、変だって思わなかった?」
ビィくんの言葉に、子供たちは顔を見合わせる。真剣に考える気になったようだ。
人徳の差をしみじみ考えながら、僕はそっとビィくんの様子を窺った。
視線に気づいたビィくんは振り返り、じっと僕を見つめた。
「……うん。あの状態のルノンと踊っても、俺、嬉しくない。だから無理しなくていい」
「ビィくん!」
感極まって万歳しようとして、肩の痛みに呻いた。
「ルノン、大丈夫?」
「う、うん。なんとか。ありがとうビィくん、君は本当にいい子だね」
「いい子ってなんだよ。子ども扱いすんなよ!」
キッと怒って見せたビィくんが、なにかに気付いたように目を見開き、それから下を見て低くつぶやいた。
「……いや、このさい子供でもいいのか」
「ん?」
「だったらさ、ルノン。ダンスの代わりに俺とデートしてよ」
「デート?」
なんだか意外な言葉が飛び出した。ポカンと問い返す僕を見て、ビィくんふっと表情を陰らせた。
「俺さ、もうすぐ転校するんだ」
「え?」
「だからさ、俺。新しい学校でルノンと――異世界人と踊ったんだって自慢してやるつもりだったんだ。踊るのが無理ならせめて、してよ、デート」
ビィくんは口の端をあげたけど、イタズラがバレたみたいなちょっと気まずそうな笑顔だった。
なんだ、そういうことだったのか、僕はすとんと納得した。
そういえば、いま急に異世界人とか言い出したのに、誰もなにも突っ込まなかったもんな。僕の年齢には総ツッコミだったのに。いや、まあ、そっちはいいや。
それにしてもデートか。これだってそんな深い意味なんてないんだろうな。友達に向かって気軽に「デートしよ」なんて言うのは漫画の世界線ではよくあることだ。
「ルノン、ダメかな?」
僕が考え込んだせいで、ビィくんは不安そうに首を傾げ、目を潤ませた。
マンガだったら犬耳がペタンってなっちゃってる奴だ。ビィくんは普段生意気だからこういうギャップがすごく可愛い。心のゲージがギュンと上がってしまった。
「い、いいよ。わかった」
仕方ないよね、これは断れないよね!
「――そういうわけだから、予選の日、ビィくんとデートしてくるから」
夕食のさいミラロゥにそう言うと、彼はぐっと変な音を立て、喉を詰まらせた。慌てて水を飲んでいる。タイミングが悪かったかな。
「いや、デートって言っても単に遊びに行くだけだよ。ビィくんはまだ子供なんだし」
「子供でも、男だ」
ミラロゥは乱暴に口元をぬぐい、僕を睨みつけた。
前はまさかって思ったけど、やっぱ嫉妬なのかな。子供にやきもち焼いちゃうミラロゥはなんだか可愛い。
僕は嬉しくなってへらりと笑った。
「心配いらないって。すごく良い子だよ、ビィくんは。踊らなくてもいいよって言ってくれたし。それに僕もわきまえてる。夜遅くならないようにきちんと親御さんのもとに送り届けるからね!」
ミラロゥの心配がそこにないことはもちろん承知のうえだけど、僕とってはやっぱり、ビィくんは子供でしかないんだ。
50
あなたにおすすめの小説
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
時の情景
琉斗六
BL
◎あらすじ
中学教師・榎戸時臣は聖女召喚の巻き添えで異世界へ。政治の都合で追放、辺境で教える日々。そこへ元教え子の聖騎士テオ(超絶美青年)が再会&保護宣言。王子の黒い思惑も動き出す。
◎その他
この物語は、複数のサイトに投稿しています。
優秀な婚約者が去った後の世界
月樹《つき》
BL
公爵令嬢パトリシアは婚約者である王太子ラファエル様に会った瞬間、前世の記憶を思い出した。そして、ここが前世の自分が読んでいた小説『光溢れる国であなたと…』の世界で、自分は光の聖女と王太子ラファエルの恋を邪魔する悪役令嬢パトリシアだと…。
パトリシアは前世の知識もフル活用し、幼い頃からいつでも逃げ出せるよう腕を磨き、そして準備が整ったところでこちらから婚約破棄を告げ、母国を捨てた…。
このお話は捨てられた後の王太子ラファエルのお話です。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
恋が始まる日
一ノ瀬麻紀
BL
幼い頃から決められていた結婚だから仕方がないけど、夫は僕のことを好きなのだろうか……。
だから僕は夫に「僕のどんな所が好き?」って聞いてみたくなったんだ。
オメガバースです。
アルファ×オメガの歳の差夫夫のお話。
ツイノベで書いたお話を少し直して載せました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる