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魔法のお仕事②
しおりを挟む朝の馬の世話はマリアンヌとユーグが行い、昼以降はその知り合いとやらが来て行うそうだ。ユーグに連れられマリアンヌは地下の仕事場に入る。そこは不思議な空間で、今日は曇りにもかかわらず窓からは青い空が見え、鳥たちが優雅に飛んでいる。
「で、何したらいいんだ?」
「この人形たちに、このステッキで呪文をかけて魔法をつぎ込んで欲しいんだ。そんな魔力いらないから。これを、こうして、この呪文唱えてみて」
魔法使いは基本ステッキを媒介にして魔力を放出する。ステッキに魔力が凝縮し効率が良いのだ。ユーグは魔法学校を主席で卒業した秀才であるので、簡単な魔法であればステッキを必要としない。
「ほら、やってみて」
「うん」
『@&§?¿◊◈!!』
マリアンヌは、大きな声でその呪文を唱えた。
──ボンッ!!
「ぎゃぁあああああ!!ば、爆発した!!」
「力入れすぎ。もっと力抜いて唱えるんだ」
いくつか人形をダメにしてしまったが、意外とユーグは何も怒らなかった。何度か分かりやすいアドバイスをもらって呪文を唱えると、無事魔法がかかり、人形が可愛らしく踊りだした。
「やった!!おおお、やったできた!!」
「うん、その調子。それを今日までに五十個お願いね」
「ご、五十個ぉ~!?」
「人形祭りに使う出し物だって。この僕にそんなショボい依頼しないでよって思ったけど、融資してくれてる貴族の依頼だから断れなくってさ」
マリアンヌは何個か作るとコツが掴めてきてスピードも上がる。チラリとユーグを見ると、彼は何やら高度な魔法を展開している。
(さすが最年少魔法使い・・・魔力が半端ねぇ)
あれだけ複雑な魔法を使いまくっていたら魔力切れを起こしそうであるが、彼は平気そうだ。逆にそこまで魔力のいらない人形を十五個制作した時点でマリアンヌの魔力はもう残り少しだ。
(今日中に五十個だって?絶対無理・・・)
マリアンヌはバタリと机に伏せて休憩していると、ユーグがマリアンヌの側にやってきた。
「あれ、もうそんな魔力なくなっちゃったんだ。分けてあげるね」
「んんんんんん」
ユーグはマリアンヌにキスをする。舌を絡めるとそこが熱を持ち、快感に似た浮遊感がもたらされる。
(こいつの魔力が、私の中に流れて・・・)
──ジュクッ
以前イかされたキスを思いだし、マリアンヌの下半身も反応してしまう。思ったよりも早く舌が離れ、物足りなさを感じてしまった。
「ただの魔力の受け渡しなのに、いやらしい顔してるよ、マリアンヌ。前のキス、思いだしちゃったのかな?キスで派手にイっちゃったもんね」
「ぁあああああ!!言うな!!もう忘れた、そんな過去忘れちまった!!」
マリアンヌは不自然にユーグを無視し、仕事を再開する。魔力の質が良くなり仕事もはかどった。
「四十九、五十・・・っと!!」
「凄いね、終わらせた」
「ふん、私にかかればこんなもんっ!!」
マリアンヌが立ち上がろうするも、ふにゃりと力が抜けてしまう。
「ほら、また魔力切れ」
「ふぁあ・・・」
ユーグに再びキスをされ、魔力を注入される。マリアンヌは変な意味で力が抜けそうでグッとこらえた。
「こ、これ毎回しないとなのかよ・・・」
「粘膜からしか無理なんだよねぇ。口が嫌なら鼻の穴に舌入れてあげようか?」
「・・・口で、お願いします」
マリアンヌは心の中で泣いた。
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