元不良の悪役令嬢は最年少ドS魔法使いに躾される

ほのじー

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魔法の上達

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『§=※%?@==¡』


──ポンッ


「やった、できたぞ!!」


ユーグの指導のお陰でマリアンヌの魔法が上達していく。彼は優秀で、教え方もとても上手だ。今回はユーグに出会った日に彼が使っていた、全く異なるものを、人形に変えるという魔法だ。


──ドサッ──


「初級魔法は合格だね。中級に入るから、来週までにこれ全部読んどいて」
「・・・これ、全部・・・か?」
「もちろん。猿じゃないんだから、出来るよね?」


机には古そうで分厚い本が数冊ドサリ積まれていた。仕事の依頼が少ないときは、マリアンヌにこうやって課題を出すのだ。マリアンヌは負けず嫌いなので、最後には「やってやるよぉ!舐めんなよ!!」と言って後悔しながら取り組むのだ。







「※※※・・・大事な体なんだから」
「ありがとう・・・ユーグ」


部屋で予習をしていると、女性の声が玄関から聞こえてくる。


(ダン以外の人が来るなんて、初めてだな・・・)


ダンは馬の世話をしてくれている十三歳の若い少年で、ユーグと違いとても素直である。しかし今日は女性の声が聞こえるのだ。


(誰だ・・・?)


マリアンヌは足音を立てずに階段を降りた。するとそこには妖艶な美女がユーグを抱き締めている。


──ドキッ──


マリアンヌの鼓動が跳ねた。美女はユーグの頭にキスをし、ユーグもそれを受け入れていた。


(恋人・・・?)


もしそうだとすれば、マリアンヌも納得する。ユーグは若いので童貞だと思っていたのだが、きっとあの彼女のお陰で女の扱いも慣れているのだろう。


(なんだか胸が痛い・・・のは、気のせいだ。絶対)


マリアンヌは顔をブルブルとふる。するとその美女がマリアンヌに気がついた。


「あら、どなたかしら」
「ただのペットですよ、ほらマリアンヌ、あっちに行ってて」


──ツキン──


(そうだな、お前にとって私なんかただのペットだろうな)


「怯えてないでこっちにおいでなさい」
「お、怯えてなんか!!」
「あらやだ、可愛い。反抗期の猫ちゃんみたいね、よ~しよし」


胸が大きく、背もモデルのように高い。唇はふっくらとしていて、唇の右下にはホクロが付いている。


「猫じゃねぇ!!お前は、誰なんだ!?」
「ユーグの大切な人って言ったらいいかしらね。彼にあんな事やこぉんな事教えてあげたのよ」


女性はユーグに抱きつき胸を顔に押し付ける。ユーグは全く嫌な素振りをせずに立ったままだ。


「っ・・・こんな玄関でいちゃつくんじゃねぇ!!部屋でしろ!!」
「あら、羨ましいのかしら?私たちが仲良しなのが」
「そ、そんな訳ねえだろ!!勝手にしろ!!」
「マリアンヌ、口に気をつけなよ」


──バタン!!


マリアンヌは部屋の扉を強く閉じてベッドに倒れこんだ。


(なんだよ、なんだよ!!)


ユーグは女性に気を使っていて、マリアンヌには「口に気をつけなよ」と注意して彼女の味方に立った。それが悔しくてマリアンヌは枕を濡らす。


(あんなことまで、やった癖に、恋人がいたのかよ)


マリアンヌはユーグに毎日食事を手で食べさせられ、お風呂で裸を見られている。それらの行為は本当にマリアンヌを人間のペットのように扱っているのだと再確認し、マリアンヌは深く傷ついた。


(なんで、こんなに胸が痛いんだろう・・・)
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