かいせん(line)

たくひあい@あい生成

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aimed at precision

(枯葉)aimed at precision:

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・・・・



藍鶴と会ってから、まだ日も浅い頃、ある仕事をした。
クライアントはどこかの金持ちで、夫が7年以上帰って来ないというものだった。
7年も経過していたら、危難失踪とかで死亡届を出せるレベルなのだが、ご婦人は諦めていない。しかし、他の家族や警察は、諦めモードらしい。
ご婦人が「冬、彼が山登りに行ったきり」だというので、彼女から夫の私物でその日も着けていたが、ふもとで見つかったらしいネクタイを貰い、彼女の記憶と、夫の記憶を読み取ることに専念した。

目を閉じる。葉が見える。茶色い、大きな葉。
そして一面の土――
それだけが、見えた。
。枯れ葉だらけの視界。目を、開く。

「……なにかわかったら連絡します」

まだ、情報が足りないから、これについては言わず、頭を下げて挨拶する。今日は、顔合わせというやつだ。

彼女の、このぼろい事務所には、似つかわしくない、贅沢なドレス姿と、豪華なルビーのペンダントが、癪だったが、礼儀は礼儀。

「期待してます。もし本当なら、お金、もっと払いますよ」

よく聞く台詞を残し、彼女は事務所のビルから立ち去って行ったので、俺たちは愛想笑いをした。
本当なら、か。











「葉っぱが見えた」

 デスクで、契約関係の書類にサインを書きながら、俺は、普段のパートナーであり、会社では、大抵、虚ろな目で、隣の椅子に座ったまま動かない藍鶴に言う。

「葉っぱ?」
そいつは、不思議そうに俺を見る。
葉っぱが見えた。
俺がわかるのは、それだけ。
「なにそれ……どんな?」

藍鶴は興味を引かれたのか、形や、葉の色を深く聞いてきて、ある地方にしか生えない桜の葉だということまで、教えてくれた。こいつは、そういう知識がなぜか無駄にあるのだ。

その後俺は、透視やらなんやらに疲れきったのでその日は寝てしまった。





 やがて、一人で下見に行って帰ってきたらしい藍鶴は変で、いつもに増して変で、手には瓶を持っていた。
「おかえり」
と言ったが返事をしてくれない。代わりに、スーツを着た、虚ろな目の藍鶴は、瓶をこちらに見せてくる。

「なんだ、それ」
「これだ、夫」

中に入っているのは、枯葉。枯葉が詰まっている。
「へえ……」
「かいせが見たのが、夫だよ。枯葉になっていた」
「ハハッ、見つからないわけだな」

藍鶴は笑わなかった。
「俺らじゃなかったら見つからないな」という冗談は交わした、けれどその後。
彼はふらついて――意識を、失った。
ガタガタ震えて、何か、発狂して。






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