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Zeigarnik syndrome
Zeigarnik syndrome 、
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ぐらり。
自分の何かが歪むような不思議な感覚に、俺はよろけそうになった。
そろそろと会場から抜けるべく足を進める。息苦しい。
漠然と、誰かが首を絞めているような感じがした。
しかし誰も居ない。
界瀬は夢のなかがシンクロすることがあると言っていたが俺は目を覚ましている。
これは、なんだ?
見えない透明な手が巻き付いてくるような、不思議な違和感だった。
キツく、喉を締め上げようとするのが伝わってくる。
ギリギリ、と見えない腕が『脳裏』に浮かんできて、感覚は皮膚にあるといった感じ。
吐き気がしてきて、慌てて『お手洗い』と書いた方へと走った。
見えず、痛みもない。
ただ、力を込めている指が、脳裏に浮かびそれを擬似的に体感するような変な気分に陥っていた。
『お手洗い』は、玄関付近にあり、まあまあきれいな作りだった。洗面台で口を濯ぐうちに、やがて俺の脳裏は、ずるずると背中をアスファルトを引きずられる感覚になってきていた。
(なにかが、変だ……)
こんな不可思議な感覚になったことがあっただろうか。
なんとなくいつもと違っていた。気がした。厄介なのが、精神的に疲弊してのものなのか判断をつけづらいところである。
今、生きていることを改めて確認する。昔最初の方だけ見たアニメを思い出す。
中華鍋を愛用する女の子の出てくる、メルヘンな話だったような気がする。
なんというか、あんな感覚だった。
俺は死ぬのだろうか?
もしかして、自分自身の痛みを予期させられているのだろうか。怖いような怖くないような、変な感じがする。
早く会場に戻らなくては、と廊下を歩きながら様々なことを思案した。
もしそうだとしても、見えるものに文句を言おうがどうしようもないのだ。実際、予言と未来が変わったことはある。
規模が揺らいだり、些細な点がずれる場合だってある。
なぜ変わったかは定かじゃないが、なんらかの確率で変わる場合は確かにある……
ぐるぐる、脳裏が計算を始める。
(女が暴れた、しかし、笹山はここには姿を見せていない……)
あのとき接触したのは、テレビ局のスタッフだという男だ。単純に彼に関わる未来ならばここには関係がないのだが……
念のために銃撃戦がある、または既にあったかもしれないことが何かに結び付く可能性を視野に入れなくては。
俺はなんらかの理由で酔って乱入し暴れた彼を女が叱ると思っていたが、そうではなかった。
見えたものは、見えたもの、それ以上に意味はない。
映像が入り乱れて脳裏に映る。 真っ青な……コバルトブルーというのだろうか。
とにかく真っ青なTシャツをきてキャップをかぶった男が、山中、のような整備されてない自然道を歩いている。
「今日は……なんだか、多いな」
二人、二人か三人……後ろからついていく。笑っている。
はぁ、とため息をつく。すっきりとした消し方がわからないので、大抵ある程度終わるまでみることとなるのだ。
2019/10/09 01:57
あらためて廊下に出たとき、褐色だろうか黒っぽい肌の男がなにやら騒いでいた。
何を話しているかはわからないが……なにかあったのだろうか。
「色」
界瀬の声がした。追って来たらしい。
「あ……何か、あった?」
「取引の情報には進展はないんだけど」
ふざけたやつだが、今はやけに、真面目な顔をしている。
「なんつーか、会場に居た女に接触したらさ、真っ白い部屋でみんなでPC囲んで何かしてるみたいな感じのことが見えたんだよ」
「何か?」
「バックグラウンドっつーのかな。よくわかんないんだけど、こう、文字列がばーっと並ぶ画面がたくさんあって、社員みたいなのが」
「普通にIT企業じゃないのか、それは」
「いや……そんな、感じじゃない。あれは、そんな雰囲気じゃなかった。もっと、何かのバックグラウンド、みたいな」
「バックグラウンド、ねぇ」
「うまく言えないが、テロか何かの計画みたいな、その、どういえばいいのかな、緊迫感があったんだ、下準備みたいな……」
「テロって、言ったけど」
「ネットバンクを吹っ飛ばそうぜ、みたいな、攻撃性、アクティブな空気が漂っていた。
何か全域に被害が出るような、そういうもののような気がするんだ」
「……」
『そういったもの』が、今何度か計画されていることは知っている。世間ではネットの情報が今あちこちに出回り、それが資産のようになっているのだ。
悪質なテロについても年々、増加傾向が顕著になってきていた。
「まぁ、消すっていうか、
まとめ売りもあるだろう。
最近近所のスーパーがブタメンとかお菓子とかを閉店でもないのに急にまとめ売りしてるし」
ふと、奥に続く道を見る。
まだあの褐色の男性がなにか、きょろきょろとしていた。
服装はラフなシャツなので、さほど目立たないが、それでも体格はそこそこなので目立つ。
(なんだ……?)
「まあ規模が広いなら、俺たちじゃ手が回らないだろうし……どのみちそうなると、別のトコにお任せなわけで。
とにかくやるべき範囲をやるだけだが」
「だな」
しかし、たかだか……でもないけど、単なる宝石ならば、そんなに躍起になる情報があるのか。ルパンでも来るんじゃあるまいし。
2019/11/17 15:55
電車……
「黄色かオレンジのラインが入った、電車……だ」
頭のなかでスパークする。
何かが。初めてだった。
こんな不明瞭な映像、乱れ。
歪んだ画像。何かノイズがかかるような。界瀬が「えっ?」と聞き返す。
「駅……駅が……、駅が、なんだろう……」
気分が悪い。身体がぐらつく。背後に、気配。
「何か解ったかい? ふふっ、まぁせいぜい楽しませておくれよキミたちが何をしてるかは知らないがね、人ならざるものたちには、それぞれ苦悩があるだろう……」
御幸ヶ原だった。
「いやーさっきも隙を見て逃げてて実に見事だね。パチパチ、と
……拍手を送ろうか。
おや、にらまないでくれよ、喧嘩をしたいわけではないんでね」
話す程沸き出る小物臭に俺と界瀬はさっ、と目を逸らす。
「おーい、聞いてる? これちなみに厨二でもギャグでもありません」
素なんだとしたら痛すぎる……。涙が出そうだ。
「御幸ヶ原さん、なにか用ですか」
「きみたちに興味がある、というところかな。あの女はどこだい?」
2019.11/263:07
「あの女?」
「フフフ、橋引だったっけ? まさか女が居るだなんて、底が知れたものだね」
「彼女はそんなのじゃないよ。
それに純粋だ」
「へえ……どうかな、遊んでそうだけど」
「アンタのことは知らないが、
欲深いと、能力者にはなれない。特に『こういう』力を扱う者には絶対になれない。
強い欲があり、ギャンブルやくじで好き勝手にしようとする存在は大半がいかさま師と決まっている。
巫女だって既婚者はやめるだろ。恋愛欲にとらわれるようになれば、あいつの立場だって……」
2019/12/01 13:10
界瀬が話している横をくぐり抜けてさりげなくその場を去ろうとする。御幸ケ原に付き合っている場合ではなかったし、界瀬も言っていた
通りに、この近辺はなんだか変だ。
ときどき襲ってくる吐き気を堪えて廊下を歩いた。
「色!」
歩いているうちに、界瀬が後ろから読んでくる。
「……」
「待てってば!」
無視。
して歩く。あちこち歩き、しばらくして、バルコニーに出た。
冷たい風が吹いているのがなんだか心地良い。手すりにもたれ掛
かり、空を見る。大きな積乱雲が見えている。雨が降るかもしれない。
「首を絞められ、引きずられる……か……これは何かの、意味のある感覚だろうか? さっきの騒ぎもそうだ。微妙に結果がずれてしまっている……」
言わない、と言うの見極めは難しい。変わっていくものもあれば、変えようのないものもあり、変わっていくものは占い師ですら言わない場合がある。
「誰かが、変えているのか?」
はっ、として界瀬のことを思い出した。俺の心が事前に読めれば、言う言わないに関わらず、見えた予言自体を些細ながら弄ってしまうことも不可能ではない。
たとえば本を書いたとして、明らかに言わなくていいから削ったところを他人がコピーペーストし、そのままアレンジ、作風にしてしまうようなことがときどき起こる。これは意識的なだけにたちが悪いのだが。
それで改変がうまくいったとしよう。 それでも、それをやって誰かが死ななかったとしても一部の例外事例を除き、そいつは別の時間に必ず死ぬ。
これは、何度か試して経験済みだ。決まったことは決まったことであり、それ自体のフラグを回避することはたぶん出来ないのだと思う。
だけど彼が、知らない間に何か変わったことをしたのだろうか。
「…………」
もしかしたら、ピザが届かないことと何か関係が? あの辺りから俺たちは行動を別にした。
「いや……まさか」
俺はリュージさんに電話をかける。
「もしもし」
《……はい。あぁ、能力科か》
「あの、さっき《クルンテープ プラマハーナコーン アモーンラッタナコーシン マヒンタラーユッタヤー
マハーディロックポップ ノッパラット ラーチャタニーブリーロム ウドムラーチャニウェートマハーサターン アモーンピマーン アワターンサティット サッカタッティヤウィサヌカムプラシットに行ったやつがそっちに来てないか?》って、言いましたよね。薬の、調査とか」
《あぁ、傍受されるから、あまり、言えないんだ、界瀬はいるか?》
「はいはい、居ますよ~」
ぬっ、と手が伸びて携帯が界瀬にわる。
しばらく話してから通話を切ると、はい、と返される機器を受け取りながらじっと彼を見つめた。
無表情だ。
言わなくてもなんとなくわかったような気がした。もし、こっちに行ってるとしても恐らくピザの配達が勘づかれた。または何かの理由からそれが駄目だったとき用の別の手を使って接触する場合があるかもしれない。あのとき界瀬はピザの話はしていなかったから、先に捜査の手が及んでいたらしい。
(来るはずがないのに見える、か……
)
ぎゅ、としがみつかれた。
「全くいきなり居なくて、心配するだろ?」
界瀬は俺を追って来たのだった。
驚いて瞬きする。
「あぁ……悪い、ちょっと変なものが見えてな」
具体的には言わず俺はそう言ったまま、彼の方にもたれ掛かる。一方の彼は「そうか。大変だな」と同情もほどほどに猫のように頬擦りしては、あぁ癒される……癒される……と呟いている。
「んっ……界瀬……! 暑苦しい……」
悶えていると、そのタイミングで背後から太い悲鳴が上がった。
さっきのお手洗いの方向だ。
何事かと思い離れてそちらに向かうと、パーティー客らしき男性が怯えたように何かを見つめている。
その方向は建物の裏側に面しており窓の向こうに山が見える。
それを背景に怯えているのは目元が窪んだ、優しそうな雰囲気の痩せた男だった。
界瀬はさりげなく近付き聞いた。
「何かありましたか?」
「……う、う、わあああああ!? なにも、見ていないからな」
真っ青な顔をしているが、何かを見た様子だった。
「山に何か見たんですね」
界瀬は慣れた様子で切り込む。
男は少し迷うように視線を彷徨かせたが、小さな声で言った。
「言うなよ。
ちょっと朝裏方で揉め事があったみたいでさ、すごい振動が伝わるような大きな音がして、それから上の方でなんかバタバタ足音とかしてて……
そのあと、ある知り合いが居なくなってたことに気が付いて、そいつを探してたんだが、揉め事の前、昨日には居たけどやっぱり、自宅にも勤める会社にも居なくて……
で、さっき見たんだ。山に向かう道に、細長い……寝袋みたいな……ビニールかな……それを、四人係で運んでいたんだよ、なんかあったんだきっと」
「それだけではない、あなたはたぶん凄く驚いていた様子だった、ように思いますが……事前にもしかしたらとそれから死を予測するようなことが何かあったのでは……」
俺が口を挟むと、彼は更に慌て、しぶしぶ答えた。
「そいつは性格が、陰湿な嫌なやつだったから……まあ、そういう恨みも買うんじゃないかとは思ってたくらいだよ」
けれどもし、その人物が、首を絞められていたのなら────どこかでたった今死体が出来上がって、運ばれたことになる……のだが、彼の証
言ではさらに前になっている。
(それとも……)
「いや……まさか……」
顎に手を当てる。
落ち着け、落ち着け……だとすると。
「そうですか……まぁ、何処にもそういうやつは居ますよね……」
界瀬がヘラヘラ笑いながら場を無理矢理なごませる。
俺はなんだか緊張していた。
数分後。それじゃあ、とどうにか別れてから俺は界瀬に言った。
「──この辺りの土地、何か埋まってるか、何かがあるかもしれない」
「何かって」
「呪いとか、そういうまじなやつ。たぶん、それが俺に入って来ようとしていた」
「あぁ……なんか、わかる、そういうの、空気が、変なんだよな。俺もちょっと体おかしいし」
202010/26PM0:03
────痛いんだ。
(え?)
外を見に行くか話し合おうとしたとき、何かが聞こえた。
けれど俺に聞こえて界瀬に聞こえていないらしい。表情が変わる様子はない。
「どうかしたのか?」
「いや──痛いって言うんだ」
「何が?」
「わからない。痛いらしい」
──痛いんだよ。
「何かが『痛い』って、言ってる」
俺はとりあえず繰り返す。薬物を探すのも大事だがこうも空気が悪いとそれさえ鈍るのは確かだし、此処は横道にそれても許されるのでは無いだろうか、という考えが過る。
橋引は今どうしてるかな……
山はどう歩けば回れたかな。ふらふらと歩きだしていると、界瀬が腕を掴んだ。
「探しに……行くのか?」
じっ、と少し心配そうに見つめている。何も答えられずに先へと進む。
────痛いんだ。
何かが呟くと建物がまた揺れる。
地震?
それとも、能力者……
よろけた身体を界瀬が受け止める。のを無視して歩く。
「そうか……痛いのか……」
一度振り向いて、彼を見上げた。
「なぁ──」
「わかった」
俺が何か言う間もなく、彼は首肯く。
「わかってるよ、でも、今までの限りだとただでさえ妨害がされてるらしい。ちょっと高いとこに上らないと見渡し辛い」
「そうだったな……」
──裏切りたいけど、痛い。
「『裏切りたいけど、痛い』って言ってる」
「……何が聞こえてる? 俺、今ちょっと情報ありすぎて──」
それは確かに心というにはあまりにも、一方的な信号だった。読み取るというよりも急に降り注ぐような。喋ってはいないし。さわれるわけでもない。だから今、これは俺にしか聞こえないのだろうか。
「……俺はこういうの、あまり経験がないが、これからのことかもしれない」
「えっと?」
「──呪いが、呪いを辞めたいが
それすら出来ない、みたいな、ことってあるのかなって。
例えば死んだのに身体だけ、縛られているとか、一部だけどこかに、置いてきただとか、何かの制約をうけたとか、違うことをしたら脅されるとか」
「何かの術が中途半端で苦しめられてるってことか?」
「俺も──知らないよぉ……でも、なんだか、う……うぅえ……」
何か、気分が悪い。
口元をおさえて踞る。界瀬は目を見開きちょっと驚いた様子を見せた。
「色──まさか」
「さっきから、変なんだ、首絞められる気がしたり、刺される気がしたり、俺に自分自身のイメージはそう見えないと……思うんだけどさ」
「やっぱりそれ、誰かのお前に対する殺意──という未来を描くやつがいる──つまり呪ってるんじゃないか」
「奇遇だな。俺もそんな気がしてきてたんだ……」
痛いってのも、今は俺にしか聞こえないのか。界瀬はじっ、と俺をみたまま心配そうに口を開いた。
「呪いを辞めたいとかなんとかの意思が本当に死人やら道具にあるかは
わからん」
でも、と彼は続ける。
「呪いが呪う相手を呪うには呪うべきと強く信じた感情がなくてはならない。
それが中途半端な場合はただ、死や苦痛に対しての痛みが上回ってしまう──というのは先輩の受け売りだけど、要は単なる我が儘だけで、呪いの生贄にすら微塵も理解されないようなやつが居るというのがたまーに起こるらしい」
「術者か……心当たりがありすぎて俺も、もう──」
嫌な再会もあったし、あり得そうだなというやつも居る。
俺が嫌いだというやつも居る。
2020‐11/18AM2:49
とにかく一度高い場所に出ようと界瀬は屋上に向かい走る。俺も後を追う。
そこで今度はまた映像が脳裏に浮かんできた。
「大型トレーラーだ……」
「え?」
「……わからないけど。トラックとぶつかる……気がする、しんじゅく、あたり? わからないけど」
「そうか」
変な感覚。変な日常。妄言なのか、現実なのか、自分ですらわからない言葉。いつ失くなるか、またはいつまで続くのか定かではない力。
「階段登ってたら浮かんだんだ……歩道橋かどこか高い場所から見下ろしている」
「……そうか」
「そっちはどう?」
彼はガチャガチャ、とドアを動かす。
開かない。こんなこともあろうかと、と彼はポケットに忍ばせているヘアピンを曲げて鍵穴に差し込み、どうにか開けてしまった。
「よっし! 捜索開始────」
ふわりと飛び乗るように屋上に降り立ち、
集中のために目を閉じる。
吸い込まれそうな大きくて真っ白な曇り空が広がる。少し肌寒い空気と、風。
そこに界瀬と二人きりで立っていた。
────あぁ。
このまま俺もどこかに飛び立てそうな気すらしてしまう。
──こういう高い場所は、あまり好きじゃない。
悲しくなって、胃の奥がきゅっと痛むような、どこか、とても懐かしい気持ちになるからだ。
これはなんていうんだっけ。
懐かしい。懐かしくて────
「山の奥……ひとつ、どうも昔埋められたものらしいけど────この建物を囲むようにして埋めるものが────」
界瀬が何か言っているのに気がつき我に返る。
「さっきの奴が言ってたことは何か絡んでるか?」
(20200.12/8AM2:00)
「わからない……」
そう呟いた界瀬が急に顔を上げた。
「『痛いよ』って声がしている」
「え?」
なにかを探すように彼はキョロキョロと首を回す。
「とにかく……連絡だ」
慌てたように言うなり端末を取り出してどこかに電話を始めてしまう。
捜索に人員をとかそんな話だろう。少し待っていると彼は苦笑しながらやがて通話を終える。
「急ごう!」
と言うなり踵を返して下にくだっていく彼を追いかける。
彼が見下ろした先には街が見える。
山と反対更に向こうにある街の中。
何かが聞こえたのだろうか。
自分の何かが歪むような不思議な感覚に、俺はよろけそうになった。
そろそろと会場から抜けるべく足を進める。息苦しい。
漠然と、誰かが首を絞めているような感じがした。
しかし誰も居ない。
界瀬は夢のなかがシンクロすることがあると言っていたが俺は目を覚ましている。
これは、なんだ?
見えない透明な手が巻き付いてくるような、不思議な違和感だった。
キツく、喉を締め上げようとするのが伝わってくる。
ギリギリ、と見えない腕が『脳裏』に浮かんできて、感覚は皮膚にあるといった感じ。
吐き気がしてきて、慌てて『お手洗い』と書いた方へと走った。
見えず、痛みもない。
ただ、力を込めている指が、脳裏に浮かびそれを擬似的に体感するような変な気分に陥っていた。
『お手洗い』は、玄関付近にあり、まあまあきれいな作りだった。洗面台で口を濯ぐうちに、やがて俺の脳裏は、ずるずると背中をアスファルトを引きずられる感覚になってきていた。
(なにかが、変だ……)
こんな不可思議な感覚になったことがあっただろうか。
なんとなくいつもと違っていた。気がした。厄介なのが、精神的に疲弊してのものなのか判断をつけづらいところである。
今、生きていることを改めて確認する。昔最初の方だけ見たアニメを思い出す。
中華鍋を愛用する女の子の出てくる、メルヘンな話だったような気がする。
なんというか、あんな感覚だった。
俺は死ぬのだろうか?
もしかして、自分自身の痛みを予期させられているのだろうか。怖いような怖くないような、変な感じがする。
早く会場に戻らなくては、と廊下を歩きながら様々なことを思案した。
もしそうだとしても、見えるものに文句を言おうがどうしようもないのだ。実際、予言と未来が変わったことはある。
規模が揺らいだり、些細な点がずれる場合だってある。
なぜ変わったかは定かじゃないが、なんらかの確率で変わる場合は確かにある……
ぐるぐる、脳裏が計算を始める。
(女が暴れた、しかし、笹山はここには姿を見せていない……)
あのとき接触したのは、テレビ局のスタッフだという男だ。単純に彼に関わる未来ならばここには関係がないのだが……
念のために銃撃戦がある、または既にあったかもしれないことが何かに結び付く可能性を視野に入れなくては。
俺はなんらかの理由で酔って乱入し暴れた彼を女が叱ると思っていたが、そうではなかった。
見えたものは、見えたもの、それ以上に意味はない。
映像が入り乱れて脳裏に映る。 真っ青な……コバルトブルーというのだろうか。
とにかく真っ青なTシャツをきてキャップをかぶった男が、山中、のような整備されてない自然道を歩いている。
「今日は……なんだか、多いな」
二人、二人か三人……後ろからついていく。笑っている。
はぁ、とため息をつく。すっきりとした消し方がわからないので、大抵ある程度終わるまでみることとなるのだ。
2019/10/09 01:57
あらためて廊下に出たとき、褐色だろうか黒っぽい肌の男がなにやら騒いでいた。
何を話しているかはわからないが……なにかあったのだろうか。
「色」
界瀬の声がした。追って来たらしい。
「あ……何か、あった?」
「取引の情報には進展はないんだけど」
ふざけたやつだが、今はやけに、真面目な顔をしている。
「なんつーか、会場に居た女に接触したらさ、真っ白い部屋でみんなでPC囲んで何かしてるみたいな感じのことが見えたんだよ」
「何か?」
「バックグラウンドっつーのかな。よくわかんないんだけど、こう、文字列がばーっと並ぶ画面がたくさんあって、社員みたいなのが」
「普通にIT企業じゃないのか、それは」
「いや……そんな、感じじゃない。あれは、そんな雰囲気じゃなかった。もっと、何かのバックグラウンド、みたいな」
「バックグラウンド、ねぇ」
「うまく言えないが、テロか何かの計画みたいな、その、どういえばいいのかな、緊迫感があったんだ、下準備みたいな……」
「テロって、言ったけど」
「ネットバンクを吹っ飛ばそうぜ、みたいな、攻撃性、アクティブな空気が漂っていた。
何か全域に被害が出るような、そういうもののような気がするんだ」
「……」
『そういったもの』が、今何度か計画されていることは知っている。世間ではネットの情報が今あちこちに出回り、それが資産のようになっているのだ。
悪質なテロについても年々、増加傾向が顕著になってきていた。
「まぁ、消すっていうか、
まとめ売りもあるだろう。
最近近所のスーパーがブタメンとかお菓子とかを閉店でもないのに急にまとめ売りしてるし」
ふと、奥に続く道を見る。
まだあの褐色の男性がなにか、きょろきょろとしていた。
服装はラフなシャツなので、さほど目立たないが、それでも体格はそこそこなので目立つ。
(なんだ……?)
「まあ規模が広いなら、俺たちじゃ手が回らないだろうし……どのみちそうなると、別のトコにお任せなわけで。
とにかくやるべき範囲をやるだけだが」
「だな」
しかし、たかだか……でもないけど、単なる宝石ならば、そんなに躍起になる情報があるのか。ルパンでも来るんじゃあるまいし。
2019/11/17 15:55
電車……
「黄色かオレンジのラインが入った、電車……だ」
頭のなかでスパークする。
何かが。初めてだった。
こんな不明瞭な映像、乱れ。
歪んだ画像。何かノイズがかかるような。界瀬が「えっ?」と聞き返す。
「駅……駅が……、駅が、なんだろう……」
気分が悪い。身体がぐらつく。背後に、気配。
「何か解ったかい? ふふっ、まぁせいぜい楽しませておくれよキミたちが何をしてるかは知らないがね、人ならざるものたちには、それぞれ苦悩があるだろう……」
御幸ヶ原だった。
「いやーさっきも隙を見て逃げてて実に見事だね。パチパチ、と
……拍手を送ろうか。
おや、にらまないでくれよ、喧嘩をしたいわけではないんでね」
話す程沸き出る小物臭に俺と界瀬はさっ、と目を逸らす。
「おーい、聞いてる? これちなみに厨二でもギャグでもありません」
素なんだとしたら痛すぎる……。涙が出そうだ。
「御幸ヶ原さん、なにか用ですか」
「きみたちに興味がある、というところかな。あの女はどこだい?」
2019.11/263:07
「あの女?」
「フフフ、橋引だったっけ? まさか女が居るだなんて、底が知れたものだね」
「彼女はそんなのじゃないよ。
それに純粋だ」
「へえ……どうかな、遊んでそうだけど」
「アンタのことは知らないが、
欲深いと、能力者にはなれない。特に『こういう』力を扱う者には絶対になれない。
強い欲があり、ギャンブルやくじで好き勝手にしようとする存在は大半がいかさま師と決まっている。
巫女だって既婚者はやめるだろ。恋愛欲にとらわれるようになれば、あいつの立場だって……」
2019/12/01 13:10
界瀬が話している横をくぐり抜けてさりげなくその場を去ろうとする。御幸ケ原に付き合っている場合ではなかったし、界瀬も言っていた
通りに、この近辺はなんだか変だ。
ときどき襲ってくる吐き気を堪えて廊下を歩いた。
「色!」
歩いているうちに、界瀬が後ろから読んでくる。
「……」
「待てってば!」
無視。
して歩く。あちこち歩き、しばらくして、バルコニーに出た。
冷たい風が吹いているのがなんだか心地良い。手すりにもたれ掛
かり、空を見る。大きな積乱雲が見えている。雨が降るかもしれない。
「首を絞められ、引きずられる……か……これは何かの、意味のある感覚だろうか? さっきの騒ぎもそうだ。微妙に結果がずれてしまっている……」
言わない、と言うの見極めは難しい。変わっていくものもあれば、変えようのないものもあり、変わっていくものは占い師ですら言わない場合がある。
「誰かが、変えているのか?」
はっ、として界瀬のことを思い出した。俺の心が事前に読めれば、言う言わないに関わらず、見えた予言自体を些細ながら弄ってしまうことも不可能ではない。
たとえば本を書いたとして、明らかに言わなくていいから削ったところを他人がコピーペーストし、そのままアレンジ、作風にしてしまうようなことがときどき起こる。これは意識的なだけにたちが悪いのだが。
それで改変がうまくいったとしよう。 それでも、それをやって誰かが死ななかったとしても一部の例外事例を除き、そいつは別の時間に必ず死ぬ。
これは、何度か試して経験済みだ。決まったことは決まったことであり、それ自体のフラグを回避することはたぶん出来ないのだと思う。
だけど彼が、知らない間に何か変わったことをしたのだろうか。
「…………」
もしかしたら、ピザが届かないことと何か関係が? あの辺りから俺たちは行動を別にした。
「いや……まさか」
俺はリュージさんに電話をかける。
「もしもし」
《……はい。あぁ、能力科か》
「あの、さっき《クルンテープ プラマハーナコーン アモーンラッタナコーシン マヒンタラーユッタヤー
マハーディロックポップ ノッパラット ラーチャタニーブリーロム ウドムラーチャニウェートマハーサターン アモーンピマーン アワターンサティット サッカタッティヤウィサヌカムプラシットに行ったやつがそっちに来てないか?》って、言いましたよね。薬の、調査とか」
《あぁ、傍受されるから、あまり、言えないんだ、界瀬はいるか?》
「はいはい、居ますよ~」
ぬっ、と手が伸びて携帯が界瀬にわる。
しばらく話してから通話を切ると、はい、と返される機器を受け取りながらじっと彼を見つめた。
無表情だ。
言わなくてもなんとなくわかったような気がした。もし、こっちに行ってるとしても恐らくピザの配達が勘づかれた。または何かの理由からそれが駄目だったとき用の別の手を使って接触する場合があるかもしれない。あのとき界瀬はピザの話はしていなかったから、先に捜査の手が及んでいたらしい。
(来るはずがないのに見える、か……
)
ぎゅ、としがみつかれた。
「全くいきなり居なくて、心配するだろ?」
界瀬は俺を追って来たのだった。
驚いて瞬きする。
「あぁ……悪い、ちょっと変なものが見えてな」
具体的には言わず俺はそう言ったまま、彼の方にもたれ掛かる。一方の彼は「そうか。大変だな」と同情もほどほどに猫のように頬擦りしては、あぁ癒される……癒される……と呟いている。
「んっ……界瀬……! 暑苦しい……」
悶えていると、そのタイミングで背後から太い悲鳴が上がった。
さっきのお手洗いの方向だ。
何事かと思い離れてそちらに向かうと、パーティー客らしき男性が怯えたように何かを見つめている。
その方向は建物の裏側に面しており窓の向こうに山が見える。
それを背景に怯えているのは目元が窪んだ、優しそうな雰囲気の痩せた男だった。
界瀬はさりげなく近付き聞いた。
「何かありましたか?」
「……う、う、わあああああ!? なにも、見ていないからな」
真っ青な顔をしているが、何かを見た様子だった。
「山に何か見たんですね」
界瀬は慣れた様子で切り込む。
男は少し迷うように視線を彷徨かせたが、小さな声で言った。
「言うなよ。
ちょっと朝裏方で揉め事があったみたいでさ、すごい振動が伝わるような大きな音がして、それから上の方でなんかバタバタ足音とかしてて……
そのあと、ある知り合いが居なくなってたことに気が付いて、そいつを探してたんだが、揉め事の前、昨日には居たけどやっぱり、自宅にも勤める会社にも居なくて……
で、さっき見たんだ。山に向かう道に、細長い……寝袋みたいな……ビニールかな……それを、四人係で運んでいたんだよ、なんかあったんだきっと」
「それだけではない、あなたはたぶん凄く驚いていた様子だった、ように思いますが……事前にもしかしたらとそれから死を予測するようなことが何かあったのでは……」
俺が口を挟むと、彼は更に慌て、しぶしぶ答えた。
「そいつは性格が、陰湿な嫌なやつだったから……まあ、そういう恨みも買うんじゃないかとは思ってたくらいだよ」
けれどもし、その人物が、首を絞められていたのなら────どこかでたった今死体が出来上がって、運ばれたことになる……のだが、彼の証
言ではさらに前になっている。
(それとも……)
「いや……まさか……」
顎に手を当てる。
落ち着け、落ち着け……だとすると。
「そうですか……まぁ、何処にもそういうやつは居ますよね……」
界瀬がヘラヘラ笑いながら場を無理矢理なごませる。
俺はなんだか緊張していた。
数分後。それじゃあ、とどうにか別れてから俺は界瀬に言った。
「──この辺りの土地、何か埋まってるか、何かがあるかもしれない」
「何かって」
「呪いとか、そういうまじなやつ。たぶん、それが俺に入って来ようとしていた」
「あぁ……なんか、わかる、そういうの、空気が、変なんだよな。俺もちょっと体おかしいし」
202010/26PM0:03
────痛いんだ。
(え?)
外を見に行くか話し合おうとしたとき、何かが聞こえた。
けれど俺に聞こえて界瀬に聞こえていないらしい。表情が変わる様子はない。
「どうかしたのか?」
「いや──痛いって言うんだ」
「何が?」
「わからない。痛いらしい」
──痛いんだよ。
「何かが『痛い』って、言ってる」
俺はとりあえず繰り返す。薬物を探すのも大事だがこうも空気が悪いとそれさえ鈍るのは確かだし、此処は横道にそれても許されるのでは無いだろうか、という考えが過る。
橋引は今どうしてるかな……
山はどう歩けば回れたかな。ふらふらと歩きだしていると、界瀬が腕を掴んだ。
「探しに……行くのか?」
じっ、と少し心配そうに見つめている。何も答えられずに先へと進む。
────痛いんだ。
何かが呟くと建物がまた揺れる。
地震?
それとも、能力者……
よろけた身体を界瀬が受け止める。のを無視して歩く。
「そうか……痛いのか……」
一度振り向いて、彼を見上げた。
「なぁ──」
「わかった」
俺が何か言う間もなく、彼は首肯く。
「わかってるよ、でも、今までの限りだとただでさえ妨害がされてるらしい。ちょっと高いとこに上らないと見渡し辛い」
「そうだったな……」
──裏切りたいけど、痛い。
「『裏切りたいけど、痛い』って言ってる」
「……何が聞こえてる? 俺、今ちょっと情報ありすぎて──」
それは確かに心というにはあまりにも、一方的な信号だった。読み取るというよりも急に降り注ぐような。喋ってはいないし。さわれるわけでもない。だから今、これは俺にしか聞こえないのだろうか。
「……俺はこういうの、あまり経験がないが、これからのことかもしれない」
「えっと?」
「──呪いが、呪いを辞めたいが
それすら出来ない、みたいな、ことってあるのかなって。
例えば死んだのに身体だけ、縛られているとか、一部だけどこかに、置いてきただとか、何かの制約をうけたとか、違うことをしたら脅されるとか」
「何かの術が中途半端で苦しめられてるってことか?」
「俺も──知らないよぉ……でも、なんだか、う……うぅえ……」
何か、気分が悪い。
口元をおさえて踞る。界瀬は目を見開きちょっと驚いた様子を見せた。
「色──まさか」
「さっきから、変なんだ、首絞められる気がしたり、刺される気がしたり、俺に自分自身のイメージはそう見えないと……思うんだけどさ」
「やっぱりそれ、誰かのお前に対する殺意──という未来を描くやつがいる──つまり呪ってるんじゃないか」
「奇遇だな。俺もそんな気がしてきてたんだ……」
痛いってのも、今は俺にしか聞こえないのか。界瀬はじっ、と俺をみたまま心配そうに口を開いた。
「呪いを辞めたいとかなんとかの意思が本当に死人やら道具にあるかは
わからん」
でも、と彼は続ける。
「呪いが呪う相手を呪うには呪うべきと強く信じた感情がなくてはならない。
それが中途半端な場合はただ、死や苦痛に対しての痛みが上回ってしまう──というのは先輩の受け売りだけど、要は単なる我が儘だけで、呪いの生贄にすら微塵も理解されないようなやつが居るというのがたまーに起こるらしい」
「術者か……心当たりがありすぎて俺も、もう──」
嫌な再会もあったし、あり得そうだなというやつも居る。
俺が嫌いだというやつも居る。
2020‐11/18AM2:49
とにかく一度高い場所に出ようと界瀬は屋上に向かい走る。俺も後を追う。
そこで今度はまた映像が脳裏に浮かんできた。
「大型トレーラーだ……」
「え?」
「……わからないけど。トラックとぶつかる……気がする、しんじゅく、あたり? わからないけど」
「そうか」
変な感覚。変な日常。妄言なのか、現実なのか、自分ですらわからない言葉。いつ失くなるか、またはいつまで続くのか定かではない力。
「階段登ってたら浮かんだんだ……歩道橋かどこか高い場所から見下ろしている」
「……そうか」
「そっちはどう?」
彼はガチャガチャ、とドアを動かす。
開かない。こんなこともあろうかと、と彼はポケットに忍ばせているヘアピンを曲げて鍵穴に差し込み、どうにか開けてしまった。
「よっし! 捜索開始────」
ふわりと飛び乗るように屋上に降り立ち、
集中のために目を閉じる。
吸い込まれそうな大きくて真っ白な曇り空が広がる。少し肌寒い空気と、風。
そこに界瀬と二人きりで立っていた。
────あぁ。
このまま俺もどこかに飛び立てそうな気すらしてしまう。
──こういう高い場所は、あまり好きじゃない。
悲しくなって、胃の奥がきゅっと痛むような、どこか、とても懐かしい気持ちになるからだ。
これはなんていうんだっけ。
懐かしい。懐かしくて────
「山の奥……ひとつ、どうも昔埋められたものらしいけど────この建物を囲むようにして埋めるものが────」
界瀬が何か言っているのに気がつき我に返る。
「さっきの奴が言ってたことは何か絡んでるか?」
(20200.12/8AM2:00)
「わからない……」
そう呟いた界瀬が急に顔を上げた。
「『痛いよ』って声がしている」
「え?」
なにかを探すように彼はキョロキョロと首を回す。
「とにかく……連絡だ」
慌てたように言うなり端末を取り出してどこかに電話を始めてしまう。
捜索に人員をとかそんな話だろう。少し待っていると彼は苦笑しながらやがて通話を終える。
「急ごう!」
と言うなり踵を返して下にくだっていく彼を追いかける。
彼が見下ろした先には街が見える。
山と反対更に向こうにある街の中。
何かが聞こえたのだろうか。
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