俺の元親友

ぱるぱる

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プロローグ

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俺の親友が死んだ。

いや、親友か。

知ったのはアイツが死んでから2ヶ月が経った頃。それまで死んでいることすら知らなかった。



アイツは幸せになると思っていた。



だから放っておいた。アイツと距離を置いたのは自分が苦しみたくなかっただけかもしれない。

俺はアイツの為になると思ってたんだ。

でも、違った。

事故だったらどれだけマシだったことか。アイツの死因は自殺だった。

なんでだよ。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。

なんで……………………。



いや、理由は既に分かっている。アイツの母から聞いた。交際相手と上手くいかなかったようだ。

たったそれだけの理由で。アイツの心は誰よりも脆いんだ。俺が一番知っていたはずなのに。

なんで俺は何もできなかったんだ。

クソが。俺はアイツのために身を引いたのに。そんなのはただの言い訳だ。でも、言い訳しないと俺自身が壊れてしまいそうなんだ。




なあ、どうすればいい?


ごめん。


何もしてやれなくてごめん。


気づいてやれなくてごめん。


こんな俺でごめん。


もし、もう一度やり直せるなら


必ずお前を幸せにすると誓うよ。



────蒼良そら

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