ガングの剣

大秦頼太

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 大通りは都市の中央に立ちそびえる城に向かって真っ直ぐに伸びている。左右に並ぶレンガの建物は壁のようだった。馬車の走る轍のある石畳の車道と人が歩く歩道に分けられている。
 脇道には衣類や食料を扱う市があった。乱雑に積み上げられた赤や黄色の果物が並び、商人たちは大きな声で客寄せをしている。市に集る人の隙間を駆け抜けて遊ぶ子どもたちの木靴が石畳を叩きリズムを生む。洗いざらしのシャツとズボンには沢山の染みがついていた。
 大人たちの怒鳴り声と子どもたちの笑い声は人混みに溶ける。布のひさしの下では商人と客が交渉に汗をし、若い娘たちはいともたやすく商人を籠絡する。
 それらを無視して道を急ぐ旅人たちもいた。
 二頭立ての荷馬車が慌ただしく石畳の路上を行く。大人が子どもに声をかけて車道から離れさせる。
 やがて、夜がやってくる。通りの両端にカンテラが吊るされて夜道を行く人の行く先を照らす。大通りを行く馬車の量が増え、その殆どが大都市の中央へと向かっていく。灯りのもとで語り合う若者たち。大声で何かを歌う酔っぱらいの姿も見えた。
「おやっさん、こいつで最後です」
 ハシゴの下から若い男が声をかける。ハシゴの先の柱にはまだカンテラはない。
「バカ野郎。早く渡せ」
 ハシゴの上から手を伸ばしひったくるようにカンテラを奪う年配の男。柱にかけると火を入れる。
 そばを馬車が行く。若者がそれを見送る。
「見て下さいよ。城は今日もお祭りだ」
「バカ野郎。ちゃんと押さえておけ」
「この街灯も城とおんなじ奴にしてくれればいいのに」
「お前は本当の馬鹿野郎だな。そんなことになったら俺たちの仕事がなくなってメシが食えなくなるだろうが。あんなもので焼け死ぬのはグレモダロの老人どもだけで十分だ」
「ガスは便利だと思うんですよね」
「しっかり持ってろ! それにしても今日は城が明るすぎやしないか?」
 若者は再び城を見た。

 ウッツェ。それがこの都市の呼び名だった。

 *

「少し、上手く行き過ぎてないか?」
 暗闇に向かってモルツェが言った。
「バレたのかな?」
 隣を歩いているアッデが言う。
 2人はグレモダロの衛兵の姿をしていた。ずんぐりとしたモルツェに対しずいぶんスマートなアッデ。
「心配するな。サングー師に似てきたな」
 と暗闇の中からルゼロが言った。
 ここはグレモダロ城の通路。
 暗闇が近いためにモルツェとアッデの二人の他に歩いている者は見えない。石の廊下には照明があったが闇をすべて消すことは出来なかった。
「この次はもっといい仕事をしようぜ」
 モルツェが言った。アッデがうなづく。
「こんな仕事もう御免だ」
 ルゼロの声。
 モルツェが立ち止まる。
「泣き言なんて言うな。一人前になりたければな」
「そんなものになりたくもない」
「またか。後で話がある。いいな?」
 モルツェの呼びかけにルゼロは答えなかった。

 *

「交代だ」
 モルツェが部屋の前にいた衛兵に声をかける。衛兵は首を傾げる。そしてそのまま床に倒れ込んでいく。黒装束のルゼロがそれを抱え、かすかな物音さえも生まれなかった。衛兵の喉はすでに切り裂かれていた。衛兵の痙攣を抑えこみルゼロは目でモルツェに合図をおくった。
 モルツェが重厚な木製のドアを叩く。中からの返事を待つ。
 待つ者にとってはとても長い時間に感じられただろう。やがて、その向こうからしわがれた声が聞こえてきた。
「どうした?」
「コンスーン閣下。お休みのところ失礼致します。先ほど、場内に賊が侵入いたしました。ガシュトー卿から閣下の無事を確認してくるように命令を受けました」
 とモルツェ。
「クレイドルが? わしは無事だと言っておけ」
 コンスーンはそっけない反応だった。モルツェは引き下がらない。
「お姿を確認してくるように言われておりますので」
「気にするな。そこにいる見張りに聞けばいいだろうが」
 声が遠ざかっていく。モルツェの目が左右に激しく動く。
「お待ち下さい。閣下、大変に申し訳ないのですが、ひと目だけお姿を確認させてください。賊が閣下を人質にとっているかもしれません。開けていただけないのなら、人を呼びます」
 モルツェの額に汗がにじむ。
 しばらくして錠を外す音が聞こえた。アッデがほっと溜息をつく。
 扉が開かれ、中から猫背の老人が姿を現す。
「これで満足か?」
 コンスーンが言った。
「いつもの見張りはどうした? また居眠りか?」
「はい。今日ばかりは交代させました」
 ルゼロは闇の中でこのやり取りを見ている。
「閣下、できればお部屋の中も確認をしたいのですが」
「あまり忠義立てすると出世できんぞ」
 コンスーンは身体をずらし、入口から中が覗けるようにした。部屋の中央には大きな窓。月明かりが差しこみ部屋の中は明るい。右側の壁にはまだら模様のタペストリー。その傍に巨大な鏡。向かい側には書類机があり、本や手紙がいくつか散らばっている。左の奥に天蓋のベッドがひっそりと置かれ、毛布が半分ほどめくれ上がっていた。
「お休みでしたか」
「ふん」
「念のため中を確認させていただきます」
「おい、貴様」
 モルツェは半ば強引に部屋の中に入り込む。その態度にムッとしたのかコンスーンがモルツェを追う。ルゼロは黒い影となりその背後を取る。アッデが外側から扉を閉める。
「何だ?」
 コンスーンは振り返る。目の前に黒装束の者がいる。
「刺客か!」
 コンスーンはルゼロに背中を見せてタペストリーを目指してかけていく。モルツェが出した足につまづきコンスーンは床の上を転がる。
「早く!」
 モルツェはルゼロを急かしたが、ルゼロはピクリとも動かなかった。彼はただ死霊のような眼差しでコンスーンを見下ろしていた。
 起き上がろうとするコンスーンの行く手をモルツェが塞ぐ。
「な、なんでも欲しいものをやろう。見逃してやる」
 しゃがれ声が上ずる。自分でも気がついたのか、コンスーンは片手をルゼロに向け落ち着くように促した。
「今ならまだ許すことも出来る。依頼主を言えば、お前たちの命を守ってやる。土地も金も欲しいだけくれてやる。それとも地位か? なんでも欲しいものを言え」
 ルゼロが口を隠していた布を引き下げる。
「自由を」
 小さな声だった。コンスーンもモルツェも聞き取れなかったのか反応しなかった。口を開けてルゼロを見ている。
「自由をくれるか?」
 ぼんやりとルゼロの口からつぶやかれた言葉が今度はモルツェたちの耳にも届く。
「やる。何でもやるぞ」
 コンスーンはゆっくりと立ち上がると両手を開きながらルゼロに近付いていく。
「妙な動きをするんじゃない!」
 モルツェが言った。その声と同時にコンスーンは書類机に飛び込んで右手で何かを掴んだ。

 *

「今日は一段と派手だの。民の血を燃やすかグレモダロ」
 通りに立っていた老人がグレモダロ城を見ている。夜の闇を染め上げるほどウッツェの街は明るく照らされていた。その街の中を兵士たちが慌ただしく走り回っていた。
 通りをふたつほど行った先にルゼロとモルツェの姿があった。
「奴ら見当違いな方を探してる。さすがアッデだな」
 とモルツェ。ルゼロは廃材の影に座っていた。モルツェはルゼロに声をかける。
「心配したぞ」
「俺は辞める」
「何言ってんだよ。今まで何のためにこんな辛い思いをしてきたんだ」
「妹を連れて行く」
「無理だ。お前だってわかってるだろ」
「普通に暮らしたいんだ」
 ルゼロの声は小さい。
「お前、才能があるのにもったいないよ」
 モルツェがルゼロの肩を叩くが、反応しない。モルツェは溜息をついた。
「そろそろ行くぞ」

 *

 郊外の草地。明るく輝くウッツェが離れて見える。
「ここか」
 一本の大きな木が傍に立っている。街とは反対方向に草原を挟んで森が見える。一本だけの木は仲間とはぐれてしまった獣のようだった。
 モルツェは衛兵の兜を脱ぎ捨て自分の体も同じように草の中に預ける。隣にいたルゼロも頭を覆う布を風に流す。
 ルゼロは周囲を見回した。それを見たモルツェが笑う。
「魔物にでも怯えてるみたいだぞ」
「魔物よりも人が怖い」
 ルゼロのつぶやきを拾ってモルツェがケタケタと笑う。
「アッデには悪いが俺も廃業するかな。国を出て、どこかの農村でのんびり暮らすのもいいだろ?」
「悪くないな」
 ルゼロは笑った。
「妹もきっと喜ぶ」
「お前はどこにいても難しい顔をしてるんだろうけどな」
「そんなこと無いさ」
 二人は笑いあった。

 びゅん。

 風が唸りを上げて二人の間に太矢を割り込ませた。
 ルゼロたちは次の瞬間にはその場を離れていた。それぞれ武器を握り草の中に身を隠し森を見る。
「仕方がない! 撃ちかた始め!」
 森の中から号令がかかると、草地の中に向かって矢の雨が降りだす。
「追手か!」
 モルツェは手に持った剣で矢を叩き落とす。が、数が多くとても捌き切れない。背中や肩に命中する。
「木の影に!」
 ルゼロは短剣で矢を払う。彼もまた左の腕に矢を生やしていた。
 二人は大木の影に身を隠す。あっという間に木の半分側に矢が生える。
「やめい! やめんか!」
 再び森の中からの声。すると今度は不気味なほどの静けさがあたりに訪れる。
 ルゼロとモルツェは互いの傷を確認する。ルゼロは左腕だけだったが、複数の矢を背負ったモルツェの顔色が悪い。
 ウッツェ側から歩いてくる者がいた。黄金の髪を夜の中に輝かせ、透き通る白い肌。金の刺繍の入ったロングコートを着た男。その姿はどこか幻想的だった。
「クレイドル」
 ルゼロがつぶやくと、モルツェが立ち上がる。
「助かるぞ。俺たち」
 モルツェはルゼロを押しのけて黄金の髪の男クレイドルに向かっていく。ルゼロが止めるよりも早くモルツェはクレイドルの前に滑り込んだ。そしてそのまま地面に突っ伏し動かなくなった。
 ルゼロがその傍に駆け寄る。
「俺が行く! 撃つなよ!」
 森から声が聞こえた。
 ルゼロはモルツェを抱きかかえる。モルツェの喉元に穴が開いている。ルゼロはクレイドルを仰ぎ見る。
「なんでだ!」
 ルゼロはクレイドルに掴みかかる。獣のような男がクレイドルの前に立ちふさがる。ルゼロの右手が肘から先を残し宙を舞う。
 次の瞬間、ルゼロは蹴り飛ばされていた。
「あ」
 獣のような男がルゼロに覆いかぶさり地面にねじ伏せる。
「クレイドル! クレイドル! クレイドル!」
 ルゼロがいくらもがいてもどうすることも出来なかった。獣ような男はルゼロの左の肘にヒザを落とす。鈍い音が響き、ルゼロが叫び声を上げた。

 *

 ルゼロが目を開けるとそこは緑色の石壁に囲まれた小部屋だった。天に開けられたこぶし大の穴から光が差し込んでいた。そんな薄暗い部屋の中、ルゼロは仰向けに寝かされていた。裸同然の身体に革のベルトが巻きつけられている。ねじれた左腕と失った右腕。その右腕の先には大きなヒルのような生き物が貼り付いていた。
 頭の上から鍵の外れる音がした。天からの光が大きくなっていく。すっかり開かれた空から鎖と鈎のついた棒が差し込まれる。鈎がルゼロの腰のベルトに引っ掛けられ、その身体が持ち上がる。
 広い空間に吊るされるルゼロ。屈強そうな男二人が棒を操り、固定する。茶色いレンガの床にはルゼロが入っていたような部屋が他にも4つほど見えた。
「ひどい」
 若い女の声にルゼロは顔を上げた。光に消されてその姿を捉えることは出来なかった。
「マテアー?」
「ガシュトー様、あんまりです」
「安心しなさい。あの虫は傷を塞いでくれているんだ。怖がることはないよ。蟲使いはこうやって傷や病気を取り除くんだ」
 クレイドルがマテアーの長い髪を撫でる。
「クレイドル。なぜだ? なぜ俺たちを裏切った?」
「兄さん! ガシュトー様は私たちを救ってくださるのにどうして信頼出来ないの? お願いよ。もうやめて。暗殺者なんて最低の生き方よ。ガシュトー様に里のことを話したわ。私たち、もう自由なのよ」
「なんだって?」
 ルゼロは言った。
「あの森を焼くのよ。私たちの暗い過去とともに」
「バカなことはやめろ」
「すべて私に任せるんだ」
「はい。ガシュトー様」
「最善を尽くす。君のために」
 クレイドルがマテアーに口づけをする。頬を赤らめながらマテアーはその場から去っていった。 
「ということでお前を殺すことは出来ない。私にとってお前はとても邪魔な存在だが、マテアーとの約束だからね。ブロア!」
 クレイドルが呼んだ男はゆっくりとルゼロの隣に現れた。小太りの男で左目が潰れている。茶色くなった作業着には黒いシミが沢山ついていた。
「へい」
 ブロアは返事をすると懐から不気味な文様の彫り込まれた金属の枷を取り出す。
「魔鍛冶師というのを聞いたことがあるか?」
 クレイドルの声。
「精霊の力を使って魔力を持った呪具を作り上げるという古の鍛冶師だ。今でもその技は受け継がれていたんだ。素晴らしいだろう? この世界に幾人ともいない存在だ。俺はこの力を使って世の中を変えていくのさ」
 ブロアがルゼロに足枷をつける。
「うわぁぁぁぁ」
 ルゼロの全身に黒い血管が浮かび消える。肌の色味は白さを増し、ルゼロは気を失った。
 クレイドルはそれを見て満足そうに笑った。
「呪具はより強力な呪具でしか祓えない。お前はもう俺には近づけない」

 *

 ルゼロは自由の利かない身体をどうにか起こしながらゆっくりと目を開いた。
 灰色と黒い雲が空に浮かぶぬかるんだ草原。ボロボロの腰巻きと外套。
 ルゼロは両腕を空に上げた。右手は無かった。ねじれた左腕が明後日の方を向いている。指は動かなかった。
 ルゼロは声を上げて泣いた。
「はっ、はっ、はっ……」
 息が切れるとしばらく黙りこんだ。やがて立ち上がろうとして草むらの中に転がる。足首についている金属の枷。
 ルゼロは左腕を振り上げて足枷に左手を何度も何度もぶつける。上手く行かずに自分を打つこともあった。
 皮膚が裂け血が飛ぶ。足枷はその血を浴びてより一層輝きをましたように見えた。
 やがて、それが徒労であることを知るとルゼロはゆっくりと立ち上がる。
 直ぐ側には道があった。どうやらここから投げ捨てられたのだろう。

「行かなければ」
 ルゼロは道を歩き始めた。
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