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194 大学祭当日2
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占い中の先輩を覗き見したあと。
ちょっと休憩したいから代わって、と花原さんに頼まれたので受付を代わったら模擬店がやたらめったら込みだした。
「あー、ココだ、ココ。すごく当たる占いがあるって聞いたけど見つからなくて。やっと見つけた」
「あったーココだ。さっきは何で気付かなかったんだろ」
すごいなー。カボチャに招き猫効果でもあったのか、占いの順番待ちが出来るくらいの大人気。私も差し入れに持ってきたのど飴の力を借りながら、大きな声でお客さんの誘導を頑張った。何この行列。
しばらく先輩が一人で占いの対応をしていたが、慌てて次の交代要員の部員が駆けつけてきた。部員曰く中の先輩から応援要請があったらしい。
占いしながらメールしたのか。絶え間なくお客さんが入っているのに先輩器用だな。
ちなみに交代要員の部員はシンプルな銀縁眼鏡。清潔感があってこちらもお似合いですよ!
「やっと交代要員が来たか。どうなってんだ、今日は大切な用事があるってのに、急に人が大量に。このままじゃまりょ……って、えっルカ? 来てたのか!」
交代要員と入れ替わるようにテントからブツブツ言いながらローブ姿の先輩が出てきた。非常にお疲れの表情だ。
「先輩、占いお疲れ様です。大盛況でしたね」
「あー…、途中からお前が受付をしていたのか。なるほどそれで。……っ!!」
私を見て、固まる先輩。え、何、どこか変?
「先輩? どうしたんです? あ、もしかしてコレの着方、間違ってますか??」
「あ、いや、やっと――やっと着て来てくれたんだな、と思って。にっ似合うぞ、そのローブ。手に余計なものを持っているようだが、まあいい」
「ああ、これは差し入れですよ。ハイ、占いでいっぱい喋って疲れたでしょう? のど飴どうぞ……えいっ」
答えを聞かずに先輩の口の中へとのど飴を放りこむ。
「ははは、昨日の逆だな。……って、あれ? え……?」
ご機嫌で。ニコニコと私を見ていた先輩の顔から表情が抜け落ちる。
昨日の仕返しで口の中にのど飴を放り込んだのだが、嫌いな味だったのだろうか。先輩には特にアレルギーや好き嫌いとかは無かったはずだけど。イタズラが過ぎた?
「昨日……あれだけ食べさせたのに影響が出ていないなんて。……もしかして、『鈴木さん』にでも会ったか?」
え。すごい。それも占い効果ですか?
「先輩よく分かりましたね? 今朝、バイト中に徹夜残業明けの鈴木さんが朝ご飯を買いに来てくれたんですよ。あはは、考えてみれば昨日の朝も出社する時にお弁当買いに来てくれて会っているのに、社会人って本当に大変ですよねー」
「へー……。昨日も、ね。ははは……なるほど。そうだよな、どうりでおかしいと思った。そうか、だから昨日もそれで……」
「先輩? どうかしました? あ、そういえば私に話があるとか言ってましたけど」
「……うん、実はギリギリまで迷っていたけど、決めた。でもまだ、お前のお陰で部室の方は盛況だろうから、適当にその辺を周ろうか。少し、食べて回復しとかないとな……」
一瞬。先輩が怖く見えたがすぐいつもの優しい先輩に戻った。占いが予想以上の大盛況で、きっとお疲れなのだろう。
私もついつい、客寄せ頑張っちゃったしね。すいません先輩! なんか、列作るの楽しくなっちゃって。てへ☆
休憩を終えたらしい花原さんが何故か慌てて戻ってきたので受付を交代し、その後は適当に模擬店をまわりつつ、先輩と大学祭を楽しんだ。
ちょっと休憩したいから代わって、と花原さんに頼まれたので受付を代わったら模擬店がやたらめったら込みだした。
「あー、ココだ、ココ。すごく当たる占いがあるって聞いたけど見つからなくて。やっと見つけた」
「あったーココだ。さっきは何で気付かなかったんだろ」
すごいなー。カボチャに招き猫効果でもあったのか、占いの順番待ちが出来るくらいの大人気。私も差し入れに持ってきたのど飴の力を借りながら、大きな声でお客さんの誘導を頑張った。何この行列。
しばらく先輩が一人で占いの対応をしていたが、慌てて次の交代要員の部員が駆けつけてきた。部員曰く中の先輩から応援要請があったらしい。
占いしながらメールしたのか。絶え間なくお客さんが入っているのに先輩器用だな。
ちなみに交代要員の部員はシンプルな銀縁眼鏡。清潔感があってこちらもお似合いですよ!
「やっと交代要員が来たか。どうなってんだ、今日は大切な用事があるってのに、急に人が大量に。このままじゃまりょ……って、えっルカ? 来てたのか!」
交代要員と入れ替わるようにテントからブツブツ言いながらローブ姿の先輩が出てきた。非常にお疲れの表情だ。
「先輩、占いお疲れ様です。大盛況でしたね」
「あー…、途中からお前が受付をしていたのか。なるほどそれで。……っ!!」
私を見て、固まる先輩。え、何、どこか変?
「先輩? どうしたんです? あ、もしかしてコレの着方、間違ってますか??」
「あ、いや、やっと――やっと着て来てくれたんだな、と思って。にっ似合うぞ、そのローブ。手に余計なものを持っているようだが、まあいい」
「ああ、これは差し入れですよ。ハイ、占いでいっぱい喋って疲れたでしょう? のど飴どうぞ……えいっ」
答えを聞かずに先輩の口の中へとのど飴を放りこむ。
「ははは、昨日の逆だな。……って、あれ? え……?」
ご機嫌で。ニコニコと私を見ていた先輩の顔から表情が抜け落ちる。
昨日の仕返しで口の中にのど飴を放り込んだのだが、嫌いな味だったのだろうか。先輩には特にアレルギーや好き嫌いとかは無かったはずだけど。イタズラが過ぎた?
「昨日……あれだけ食べさせたのに影響が出ていないなんて。……もしかして、『鈴木さん』にでも会ったか?」
え。すごい。それも占い効果ですか?
「先輩よく分かりましたね? 今朝、バイト中に徹夜残業明けの鈴木さんが朝ご飯を買いに来てくれたんですよ。あはは、考えてみれば昨日の朝も出社する時にお弁当買いに来てくれて会っているのに、社会人って本当に大変ですよねー」
「へー……。昨日も、ね。ははは……なるほど。そうだよな、どうりでおかしいと思った。そうか、だから昨日もそれで……」
「先輩? どうかしました? あ、そういえば私に話があるとか言ってましたけど」
「……うん、実はギリギリまで迷っていたけど、決めた。でもまだ、お前のお陰で部室の方は盛況だろうから、適当にその辺を周ろうか。少し、食べて回復しとかないとな……」
一瞬。先輩が怖く見えたがすぐいつもの優しい先輩に戻った。占いが予想以上の大盛況で、きっとお疲れなのだろう。
私もついつい、客寄せ頑張っちゃったしね。すいません先輩! なんか、列作るの楽しくなっちゃって。てへ☆
休憩を終えたらしい花原さんが何故か慌てて戻ってきたので受付を交代し、その後は適当に模擬店をまわりつつ、先輩と大学祭を楽しんだ。
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