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225 魅了堕ち(?)した偽王子(猫)
しおりを挟む真っ黒い私所有のオカ研ローブ。
真っ黒い偽王子の王家の影ローブ。
世界と種族をサクッと越えて、もはや運命を感じるほどに酷似している二つのローブ。
そして私のローブを強調しながら必死に何かを訴えかけてくるローブ猫。
そこから導き出せる答えは…………!!
「……分かった! せっかくお揃いのローブだし、今日は寒いし、ペアルックで一緒に心行くまでぬくぬくと温まろう……って言いたいのね!?」
「!!? ………………………………………………………………………………………………………………………………。にゃあーん♡(スリスリスリスリ)」
おおっと、正解みたいです!!
なんかビックリした顔してかなり間があったような気はするけれど、頭擦り付けてきてるしご機嫌だしコレは間違いないでしょう。
やったね! スリスリゲット!! かぁーわいい♡
もー。ウチの猫ちゃんてば甘えっこさん! ほらおいで。
すっかり着慣れたオカ研ローブをしっかりと羽織り。ローブ姿の猫ちゃんを両手で抱っこすれば。猫ちゃんが自ら私のローブの中へと入ってきた。
そしてそんなローブ猫ちゃんを両腕で支えるように、ほんのり暖かいローブの中でしっかりと抱き込んでやれば……猫ちゃんの体温が私の腕へと伝わり暖かさUP☆
良いわー。モフモフに癒される。猫ちゃんもローブ内が気に入ったのか、腕の中から動こうとしない。ゴロゴロと喉を鳴らしての超リラックスモード。
「はあ~♡ 今日は猫ちゃ……じゃなかった、王子が来てくれて本当によかったぁ。一緒に過ごせてすっごく幸せだわ……」
そんな、思わず漏れた私の独り言を聞いてか、ピクリと体を震わせた猫ちゃん。
「…ニャンニャ」と可愛くお返事したと思ったら。
突然、甘えるように腕や胸に頭をスリスリ……とか、もう何コレ何コレ何コレ!!
暖か猫ちゃんを撫でても今日は機嫌がいいのかまったく嫌がらない。むしろ手を止めるともっとニャでろと言わんばかりに自分からおねだりしてくる。
ああ、本当に夢のよう。夢なら早朝のバイトの時間まで覚めないで。
……って、明日は私、バイトお休みでした! ひゃっほう!! これはモフモフし放題☆
おっと、心行くまで触っていて気が付きましたが、猫ちゃんのローブに潜り込んだ私の指先が絶妙な感じで暖かいです。まさかの猫ちゃんのローブも冷暖房完備ですか、そうですか。
ちょっとした機能までお揃いですね、カーワイイ!!
二重の暖かローブ攻撃に猫ちゃんは完全敗北。すっかり寝息を立てています。時折寝ぼけて腕をきゅーっとしたり、肉球お手手でモミモミしてきたり。猫ちゃんはお疲れのようなのでこのまましばらく寝かせてあげましょう。
超・快・適!! 心も体もあたたかな猫暖房☆ モフモフ癒し空間の誕☆生です!!!
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