◆青海くんを振り向かせたいっ〜水野泉の恋愛事情

青海

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おじいちゃんへのお願い

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 「真実、泉もよく来たねっ、さあ入ってっ」

 おじいちゃんはわたしたちを見るととても嬉しそうにしてくれた。

 突然おじいちゃんの会社に押しかけてしまったのだがそれを気にかける様子もなく、お菓子やらお茶やらを用意してくれようとする。

 ……なんて言ったらいいんだろう?
 密かに迷っていると真実が最初に話をきりだしてくれた。 

 「じいちゃん、俺達今日は頼みがあって来たんだ。透のことなんだけど……」

 真実がそう言うとおじいちゃんは頷く。

 「透クンのこと?身元引き受け人とかって話かい?」

 「それもそうなんだけど……透が働かないと暮らしていけないからって……学校辞めるって言うんだよ。それで……」

 真実は椅子から立ち上がるとおじいちゃんのそばまで歩き、その足元に膝をつく。
 ……真実の表情は真剣そのものだった。
 私も慌てて真実の側まで行く。

 「透を……高校卒業するまでの間だけでも構わないんです。あいつの学費と生活費……俺に貸してください。働いて絶対に返します!!」

 そう言いながら真実は頭を下げた。
 私もそれに倣おうとすると祖父に止められる。

 祖父は頭を下げ続ける真実の肩をそっと掴んで立ち上がらせる。

 そうして私たちの顔を順番に眺めて微笑んだ。

 「透クンのことは大丈夫だから。真実と……それに泉の大事な子だろ?放っておくわけないじゃないか。……でもねえなんか嬉しかったよ。真実も泉も……大きくなったねえ……」

 祖父は嬉しそうに笑った。

 「透クンのことは……信用できる友人に任せたから大丈夫だよ。お金のことも……透クンのことも義両親の方々がちゃんとしてたんだ。調べたら大学卒業できるくらいまでは……保険金で充分賄えるだろうし、足らなかったら私が責任持って出すから……二人は何も心配しないで大丈夫だよ」

 

 
 ★



 帰り道、少し疲れたような顔の真実はそれでもホッとしたように微笑んでいた。

 「これで透も学校辞めないで済むな」

 「これから先も一緒に暮らせるね」

 そんな事を話しながら帰り道を歩いていると不意に真実が何かを思いついたように走り出した。

 「俺、この事透に言ってくるよ!アイツに早く教えてやりたいんだ!」

 嬉しそうな真実の背を見送る。

 ……真実が真剣な顔でおじいちゃんに頭を下げる姿は……格好良かった。

 青海くんの事……大事に思ってるんだなあと思うとなんだか嬉しかった。

 
 これからも真実と青海くんと3人で変わらず仲良く暮らせたらいいなあと思っていた。

 

 

 
 
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