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第一章 神の子
九話 一種のお祭り(2)
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「うわ、気味が悪いな…黒髪と赤の瞳なんて…」
「何しに来たんだろうねぇ」
「そんなの簡単さ、俺達を殺しに来たんだろ」
「おいおい、本人が目の前にいるのにそんなこと言っちゃ本当に殺されるぜ」
様々な声が行き交っていたが、皆隅っこでこそこそと話をしているだけだった。壁際にある売店の方へ皆が集まり、公爵家をちらちらと見ながら小声で話す。
確かに噴水のある中心部には、黒の髪にルビーのような赤い瞳が宿った男性と、子供とは思えない大人らしさを持った見た目同様の男の子がいた。男の子の方は背が高く、私より10cm以上は高いと思う。
何か使用人と話しているだけで、おもしろいこととは?と思っていると、エルの方がくすくすと笑いながら、右の方へ指を差した。
「あら!!四代公爵家のマキナシュ家当主、ゼクス様じゃありませんか!!!」
『ね?面白いでしょ??』
これかっ…!と、内心ツッコミたくなってしまった。アネリーは目を輝かせながら、礼儀知らずにずけずけと当主の目の前に立つ。
当主様はどうでもいいかのように無視をして、使用人と話を進める。
「ゼクス様ぁ~!こんなところで会えるなんて運命ですわ~」
『ははっ!気色悪いね』
「……同意するわ」
それでもなお、お構いなしに話しかけるアネリーの姿を見て、頭が痛くなった。
誰か止めてくれ!と、心の悲鳴が聞こえてくる。周りからも、焦った声やざまぁと笑っている声も聞こえてきた。
「シリウス様、ごきげんよう!私、クローズロール家の次期当主アネリーと申しますわ!!」
反応を示さないのがいけ好かないのか、次は次期当主のシリウス・マキナシュに話しかける。姉と並んで気がついたのだが、シリウス様は多分十歳くらいではないのかと思った。
「黙れ」
「ゼクス様どうしたんですの?」
「そうですわ、こんな可愛いアネリーになんて事をおっしゃるの!」
やっと、当主様が無表情で一言発したのに対し、煽ってるかのようにアルネ、母まで乱入してきた。
これが無自覚なのが恐ろしい。大方、大きな権力に縋り付きたいのだろう。はぁ、と溜息しか出なかった。
『……エンリルさぁ~、普通の礼儀として駄目じゃない?』
「駄目よ、そもそも私達とマキナシュ家が同等と思ってるわね。斬首刑でもおかしくないくらいに失礼だわ」
二人して遠くからその光景を眺める。遂にキレたのか、腰にかけてある剣を鞘から出そうとしている姿が目に映る。
「黙れと言っている、二度はない」
「ひっ…!!ひっぃいいいい!!!!」
けれど、何を思ったのかゼクスは、剣を手に掛けるのをやめ、威圧した。この距離からでもわかる威圧感と殺気。
空気が重くなっている。アネリーはそれに荒らげた叫び声をあげ、尻餅をついていた。
『ふーん、凶暴だねぇ』
「……あら、もしかして…」
『ん?どうしたのさ』
もう一度、目を凝らす。
先程の、剣を鞘から出すのをやめた光景を見て、不自然だとは思っていた。
出そうとした一瞬、微かに胸元の方へと視線をやったのが目に入った。だから、そこを観察した。
「胸元の服の中、うごめいてないかしら?何か生き物……?」
『……そうだね、微かだけど…なんかいる。んー、匂い的に怪我した兎じゃない?』
「兎…?」
それを聞いて、エルも気がついたのか自身の風を使って、匂いを嗅ぎつける。
少し違和感があるのかエルは納得いかなそうな表情を見せ、あっ!と声をいきなり発した。
『…あぁ!わかったよ!!!マキナシュ家がここに来たのは、兎を治してあげるためじゃないかな?』
「……けれど、マキナシュ家の領地にもお医者様はいらっしゃるはずよ」
『違う違う、あれは神獣だ。ここは神に愛された公爵家の領地でしょ?治せる人がいると思ったんじゃないかな?』
「実際に治せるの?」
神獣、そう言われた瞬間目を見開く。神獣なんてもう滅びたと思っていた。または神の使いとも呼ばれる神聖なもの。
確かに、ここは仮にも神の加護がある。もし、アネリーが治せる者だった場合、殺しては不味いと思ったのではないか、点と点が結びつき、なるほどねと言葉を零した。
『治せるのはエンリルしかいないね』
「知ってる?それ、フラグって言うのよ?」
『まぁ、神獣だしあのまま放置しても生きれるには生きれるはずだよ。ただ一ヶ月は耐え難い苦痛を味わうことになるだろうけどね!』
いつもと変わらない幸せ一杯な笑顔。今回ばかりは少し寒気がした。
『だから、治したければ治せばいいし、面倒くさいなら無視でいいんじゃない?』
「……治し方、教えなさい」
『もちろんだよ!』
その返答を知っていたかのように、笑顔を絶やさなかった。ただ、一回ニヤリと笑ったのは見過ごせなかったが。
「まっ…!待ちなさいよ!!この私とお話ができるのよ!感謝してほしいわ!」
「そうです!アネリーは可愛いでしょう?ね!シリウス様もそう思いますよね!!」
「黙れ、勝手に名を呼ぶな」
本当に礼儀など知らないアルネもシリウスに軽率で近づき、服を掴んだ。けれど、シリウスはそれをうざったいかのように振り払う。
当主様もいい加減堪忍袋の緒が切れたのだろう。剣を鞘から出す音が聞こえた。
「殺す」
その一言により、周りにいた人達も全員が早々と退場していく。アネリーはがくがくと震えながら腰を抜かし、目元は大粒の涙でいっぱいだった。
アルネは、アネリーの事をなんとか立たせ、憎しみの視線を向け、私に気づかず二人してこの場から去っていく。
今まで騒がしかった街は、公爵家の方々と私達以外、人が誰一人いなくなり、風の音が聞こえてくるだけであった。
私は一度深呼吸をして、歩みを進めた。相手は目上の人だからと、距離をさほど縮めてはならない。
赤く鋭い瞳でこちらを見つめてきたが、俯きながら歩くのも失礼だと思い、しっかり前を向きながら歩く。私の足幅五歩程の距離になると、膝を緩め、腰を屈めて頭を下げながらローブの裾を持ち上げる。
「闇と光を纏う公爵家当主ゼクス・マキナシュ様、次期当主のシリウス・マキナシュ様に会えたこと、心より感謝いたします」
その様子を何も言わずにただ見つめてきた。
ーーー本当…瞳が綺麗ね……
頭を上げると、真っ先に写ったのが綺麗な宝石のような赤い瞳。それと美形が相まって、人間国宝でもいいのではないかと真面目に考えてしまった。
「私はーーー……ッッ!!」
一度自己紹介をしようとすると、何やらふわっふわの温かい体温が顔面に直撃したのを感じ、衝撃で後ろに倒れてしまった。
頭をぶつけ、痛さに頭を擦る。顔面にくっついている白いもふもふを剥がすと、小さな兎だった。
確かに、怪我をしていた。胴体の半分が何かで切られていて、血が出ている。
「な……っ、銀髪に琥珀眼……」
シリウス様のその声ではっと現実に帰る。しまったというようにフードが完全に外れていたのに気がついた。
視線を上に向けると、その場にいた全員が目を見開き驚いていた。
ーーー銀髪に琥珀眼なんて中々居ないけれど、そんなに驚くものかしら…?
頭の中ではてなが浮かんだ。
使用人は二三人という少数で、あとは当主様と次期当主様、逃げるか…?という考えが一瞬頭をよぎったが、すぐさまその思惑は脳内から消去した。
少し後ずさると、それに伴い何故か誰かの胸の中にいた。突然の出来事で現実の処理が追いついていないが、抱きしめられたのだ。当主様に。
「……?」
誰も何も言わなかった。私はわけわからなかった。エルはただ微笑むだけで、兎も私の胸元で気持ちよさそうに眠っているだけ。
ーーーなに?なんなの…?
お願い、私に人の体温を思い出させないで。苦しくなるから、冷たく変わってしまうから。
いつの間にか、安心し疲れ果てた脳は眠りにつき、段々と私の意識も薄れていった。
『いい?神獣を治すには、触ってあげればいいのさ』
「何しに来たんだろうねぇ」
「そんなの簡単さ、俺達を殺しに来たんだろ」
「おいおい、本人が目の前にいるのにそんなこと言っちゃ本当に殺されるぜ」
様々な声が行き交っていたが、皆隅っこでこそこそと話をしているだけだった。壁際にある売店の方へ皆が集まり、公爵家をちらちらと見ながら小声で話す。
確かに噴水のある中心部には、黒の髪にルビーのような赤い瞳が宿った男性と、子供とは思えない大人らしさを持った見た目同様の男の子がいた。男の子の方は背が高く、私より10cm以上は高いと思う。
何か使用人と話しているだけで、おもしろいこととは?と思っていると、エルの方がくすくすと笑いながら、右の方へ指を差した。
「あら!!四代公爵家のマキナシュ家当主、ゼクス様じゃありませんか!!!」
『ね?面白いでしょ??』
これかっ…!と、内心ツッコミたくなってしまった。アネリーは目を輝かせながら、礼儀知らずにずけずけと当主の目の前に立つ。
当主様はどうでもいいかのように無視をして、使用人と話を進める。
「ゼクス様ぁ~!こんなところで会えるなんて運命ですわ~」
『ははっ!気色悪いね』
「……同意するわ」
それでもなお、お構いなしに話しかけるアネリーの姿を見て、頭が痛くなった。
誰か止めてくれ!と、心の悲鳴が聞こえてくる。周りからも、焦った声やざまぁと笑っている声も聞こえてきた。
「シリウス様、ごきげんよう!私、クローズロール家の次期当主アネリーと申しますわ!!」
反応を示さないのがいけ好かないのか、次は次期当主のシリウス・マキナシュに話しかける。姉と並んで気がついたのだが、シリウス様は多分十歳くらいではないのかと思った。
「黙れ」
「ゼクス様どうしたんですの?」
「そうですわ、こんな可愛いアネリーになんて事をおっしゃるの!」
やっと、当主様が無表情で一言発したのに対し、煽ってるかのようにアルネ、母まで乱入してきた。
これが無自覚なのが恐ろしい。大方、大きな権力に縋り付きたいのだろう。はぁ、と溜息しか出なかった。
『……エンリルさぁ~、普通の礼儀として駄目じゃない?』
「駄目よ、そもそも私達とマキナシュ家が同等と思ってるわね。斬首刑でもおかしくないくらいに失礼だわ」
二人して遠くからその光景を眺める。遂にキレたのか、腰にかけてある剣を鞘から出そうとしている姿が目に映る。
「黙れと言っている、二度はない」
「ひっ…!!ひっぃいいいい!!!!」
けれど、何を思ったのかゼクスは、剣を手に掛けるのをやめ、威圧した。この距離からでもわかる威圧感と殺気。
空気が重くなっている。アネリーはそれに荒らげた叫び声をあげ、尻餅をついていた。
『ふーん、凶暴だねぇ』
「……あら、もしかして…」
『ん?どうしたのさ』
もう一度、目を凝らす。
先程の、剣を鞘から出すのをやめた光景を見て、不自然だとは思っていた。
出そうとした一瞬、微かに胸元の方へと視線をやったのが目に入った。だから、そこを観察した。
「胸元の服の中、うごめいてないかしら?何か生き物……?」
『……そうだね、微かだけど…なんかいる。んー、匂い的に怪我した兎じゃない?』
「兎…?」
それを聞いて、エルも気がついたのか自身の風を使って、匂いを嗅ぎつける。
少し違和感があるのかエルは納得いかなそうな表情を見せ、あっ!と声をいきなり発した。
『…あぁ!わかったよ!!!マキナシュ家がここに来たのは、兎を治してあげるためじゃないかな?』
「……けれど、マキナシュ家の領地にもお医者様はいらっしゃるはずよ」
『違う違う、あれは神獣だ。ここは神に愛された公爵家の領地でしょ?治せる人がいると思ったんじゃないかな?』
「実際に治せるの?」
神獣、そう言われた瞬間目を見開く。神獣なんてもう滅びたと思っていた。または神の使いとも呼ばれる神聖なもの。
確かに、ここは仮にも神の加護がある。もし、アネリーが治せる者だった場合、殺しては不味いと思ったのではないか、点と点が結びつき、なるほどねと言葉を零した。
『治せるのはエンリルしかいないね』
「知ってる?それ、フラグって言うのよ?」
『まぁ、神獣だしあのまま放置しても生きれるには生きれるはずだよ。ただ一ヶ月は耐え難い苦痛を味わうことになるだろうけどね!』
いつもと変わらない幸せ一杯な笑顔。今回ばかりは少し寒気がした。
『だから、治したければ治せばいいし、面倒くさいなら無視でいいんじゃない?』
「……治し方、教えなさい」
『もちろんだよ!』
その返答を知っていたかのように、笑顔を絶やさなかった。ただ、一回ニヤリと笑ったのは見過ごせなかったが。
「まっ…!待ちなさいよ!!この私とお話ができるのよ!感謝してほしいわ!」
「そうです!アネリーは可愛いでしょう?ね!シリウス様もそう思いますよね!!」
「黙れ、勝手に名を呼ぶな」
本当に礼儀など知らないアルネもシリウスに軽率で近づき、服を掴んだ。けれど、シリウスはそれをうざったいかのように振り払う。
当主様もいい加減堪忍袋の緒が切れたのだろう。剣を鞘から出す音が聞こえた。
「殺す」
その一言により、周りにいた人達も全員が早々と退場していく。アネリーはがくがくと震えながら腰を抜かし、目元は大粒の涙でいっぱいだった。
アルネは、アネリーの事をなんとか立たせ、憎しみの視線を向け、私に気づかず二人してこの場から去っていく。
今まで騒がしかった街は、公爵家の方々と私達以外、人が誰一人いなくなり、風の音が聞こえてくるだけであった。
私は一度深呼吸をして、歩みを進めた。相手は目上の人だからと、距離をさほど縮めてはならない。
赤く鋭い瞳でこちらを見つめてきたが、俯きながら歩くのも失礼だと思い、しっかり前を向きながら歩く。私の足幅五歩程の距離になると、膝を緩め、腰を屈めて頭を下げながらローブの裾を持ち上げる。
「闇と光を纏う公爵家当主ゼクス・マキナシュ様、次期当主のシリウス・マキナシュ様に会えたこと、心より感謝いたします」
その様子を何も言わずにただ見つめてきた。
ーーー本当…瞳が綺麗ね……
頭を上げると、真っ先に写ったのが綺麗な宝石のような赤い瞳。それと美形が相まって、人間国宝でもいいのではないかと真面目に考えてしまった。
「私はーーー……ッッ!!」
一度自己紹介をしようとすると、何やらふわっふわの温かい体温が顔面に直撃したのを感じ、衝撃で後ろに倒れてしまった。
頭をぶつけ、痛さに頭を擦る。顔面にくっついている白いもふもふを剥がすと、小さな兎だった。
確かに、怪我をしていた。胴体の半分が何かで切られていて、血が出ている。
「な……っ、銀髪に琥珀眼……」
シリウス様のその声ではっと現実に帰る。しまったというようにフードが完全に外れていたのに気がついた。
視線を上に向けると、その場にいた全員が目を見開き驚いていた。
ーーー銀髪に琥珀眼なんて中々居ないけれど、そんなに驚くものかしら…?
頭の中ではてなが浮かんだ。
使用人は二三人という少数で、あとは当主様と次期当主様、逃げるか…?という考えが一瞬頭をよぎったが、すぐさまその思惑は脳内から消去した。
少し後ずさると、それに伴い何故か誰かの胸の中にいた。突然の出来事で現実の処理が追いついていないが、抱きしめられたのだ。当主様に。
「……?」
誰も何も言わなかった。私はわけわからなかった。エルはただ微笑むだけで、兎も私の胸元で気持ちよさそうに眠っているだけ。
ーーーなに?なんなの…?
お願い、私に人の体温を思い出させないで。苦しくなるから、冷たく変わってしまうから。
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