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第1章 はじめまして幻想郷
話し合い
しおりを挟む「…うーん、お金を貯めなきゃなぁ」
道具袋に入った食料に飲み物の数々。
道具袋が潤った分、だいぶお財布の風通しが良くなってしまった。
武器は買わなくても装備1式に食事に宿にと使えばそれだけ金額も無くなるもの。
これではダメだ、とスイはレベリングも兼ねて金策の為に森へと向かっていった。
戦闘でパッシブスキル、アクティブスキルの使用の違いを理解してから3時間以上が経過。
だいぶ戦闘中に音楽を奏でスキル使用に慣れてきた頃、武器の耐久値もかなり減っているため、耐久値をなおす為にセーフティエリアに戻ってきた時だった。
耐久値を上げてひと段落した時に聞こえてきた音。
ぺコン、ぺコン、ぺコン、ぺコン
「何この音!?」
今まで聞いた事のない音に驚くと、目の前にクランチャットという字が出てきた。
クランで会話をしているらしく、スイにも着信がきている。
恐る恐るはいを押すと、画面が出てきて会話の文書と共に音声も聞こえてくる。
画面は消せるようだ、会話に集中する為画面を消した瞬間リィンから声をかけられた。
「あ!スイさん!お久しぶりです!」
「あ、久しぶりです」
「スイちゃん!?もー!全然クランに顔出してくれないから心配してたんだよー!」
タクの声も被せて聞こえてくる
「え?と、クラン行った方が良かったですか?」
タクの言葉にスイは、え!?行かないとダメだった!?と内心焦りつつ聞く。
「いや、強制ではないが」
「クランでの行動もあるから、定期的には顔を出してほしいかな。」
セラニーチェがフォローするように言うと、スイは慌てて謝った。
初心者さんが説明なしでクランに入ったんだから仕方ないわよー!とカラカラと笑うセラニーチェにスイはほっと息を吐き出した。
「それでね、クランの事でちょっと話し合いがしたいのよ。こっちに来てもらっていい?」
「あの酒場の2階ですか?」
「ええ、そうよ」
「わかりました、すぐに行きます」
よろしくねー!とセラニーチェがいい、ガヤガヤと聞こえていたクランチャットは切るよーとの言葉を最後にプツリと静かになった。
スイは言われた通りに街へと戻る。
レベル自体は上がらなかったが、それなりに動きを確認できたし良いかなーっと自問自答しながらフェアリーロードのみんなが集まる酒場へと向かった。
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