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第16章 美少女達の駆け引き編
第96話 美少女達の思惑
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六月に入り俺はあの学園美少女達とのデートが随分前に行った様な感覚になっていた。
現在の俺はデートでの出来事はすっかり忘れて期末テストに向け猛勉強中なのだ。
とはいっても学校が終わると徳川邸でのバイトがあるからその時間は勉強できないけど、メイド長の春日さんの計らいでバイト時間は二時間とし、その後は伊緒奈達の勉強会に混ざらせてもらう形にしてくれたのだった。
しかし、春日さんは怖い人なのか優しい人なのかよく分からない人だよなぁ……
ちなみにデート後の乃恵瑠さん達だが、まず乃恵瑠さんと陽菜さんは頻繁にラインで昼休みに生徒会室に遊びに来る様に俺を誘ってきた。
でも俺は昼休みは図書室で勉強をしたいので無理ですと断りの返事をしていた。
それに現在、絶賛ライバル中になってしまった二人の間になんて入りたくもないしな。
書記の平手さん、大変だろうなぁ……
ただ、生徒会室に顔を出すのを断ったのは良いけど、図書室に行くとそこには何故か今まで姿を見せた事が無かった静香さんやケイトさんが仲間を引き連れてお互いに睨み合いをしながら勉強をしているのだ。
二人は俺に勉強を教えたいのかなと思ったけど、それよりも端っ子で静かに勉強をしている天海さんが気の毒に見えたので俺は図書室にも行けなくなってしまった。
そして魔冬だが俺に手作り弁当を持って来る様になった。
伊緒奈達に気を遣っていのるか俺に弁当を渡すと自分の教室に戻って行くのだが、その弁当がめちゃくちゃ美味いのだ。
魔冬って料理が上手だったんだなぁ……
ただ、伊緒奈や太鳳に睨まれ、俊哉には羨ましそうな目で見られながら食べるのはとても辛いけどな……
最後に茂香さんだけど、デートを終えてからお疲れ様ラインが来ただけでその後、何も連絡が無い。
逆に俺としては怖い感じがするのだが……
恐らく伊緒奈が参戦……俺に告白(芝居)をしたという事を知った彼女達が更に動きが活発になっているのはたしかだ。
「ところでさ……華子と八雲、颯さんにくっつき過ぎじゃ無いの!?」
「そんな事は無いぞ、太鳳……」
「そうよ、そんな事は無いと思うわぁ……」
「イヤイヤイヤッ!! めちゃくちゃ両隣で颯さんを挟んでいるじゃない!! そんなに近かったら颯さんが勉強やりづらいわよ!!」
た、太鳳の言う通りだ。こんなに大きな机なのに、どうもさっきから俺だけ勉強スペースが狭いなぁって思っていたんだよ。
「でも、近い方が颯君の苦手な科目を教えられやすいし……ね、華ちゃん?」
「そうだな……」
「もう!! そろそろどちらか私と席を変わってよ!? あなた達だけずるいわ!!」
「伊緒奈お嬢様はお席を変わらなくてもよろしいのですか?」
「え? わ、私は別に颯君の間迎えで良いわよ……」
「ほう……間迎えの方が颯君のお顔が良く見えますからねぇ……」
「な、何を言っているの、春日さん!? わ、私が颯君に告白したのはあくまでもお芝居で……」
「はいはい、そういう事にしておきましょう」
「ウグッ……」
「でも我慢はお身体によろしくありませんからね?」
「・・・・・・」
さっきから春日さんと伊緒奈は何をコソコソ話しているんだ?
ってか、そんな事を気にしている場合じゃないぞ。
俺は今度の期末テストで学年五位以内に入るのが目標なんだからな!!
ピコンッ
あっ、ラインだ。誰からだろう?
「あっ、茂香さんからだ……」
「颯さん、毛利さんからラインが来たんですか? 一体、何て書いているんですか?」
「な、何で直人にいちいち言わなくちゃいけないんだよ?」
「えーっ!? そ、そんな俺達、親友じゃないですか!?」
「い、いつから俺達、親友になったんだ?」
「そうよ、直人。あんたは前田君とがお似合いよ。お互いに幼馴染を颯君に奪われた者同士だし……」
「し、失礼な事を言うんじゃねぇよ、知由!!」
俺に奪われた者同士っていう表現は勘弁してくれよ、知由さん……
ってか、茂香さんからのラインを読まなければ……ん? なになに……
えーっ!?
『颯君、お疲れ~♡ 私ね、あれからずっと考えたんだけど~生徒会長候補を応援するには『投票部副部長』の立場では無理だから~今日を持って『投票部』自体を辞めちゃったわ~』
「どうしたの颯君? とても驚いた顔をしているけど……」
「う、うん……茂香さんが『投票部』を辞めたらしいんだ……」
「 「 「 「えーっ!?」 」 」 」
「なるほどね。でも辞めないと生徒会長立候補者を『投票部部員』は応援しちゃいけない規則になっているものね……当然の選択だと思うよ」
伊緒奈の言う通りだけど、俺なんかのせいでずっと投票部として頑張ってきた部活を辞めさせてしまうなんて……凄く責任を感じてしまうよなぁ……
ピコンッ
あっ、また茂香さんからラインが……
『私が投票部を辞めるって言ったらさ~部長の後醍君が泣いて引き留めて来たけどね~(笑)それと私の後任には一年生の天海さんを推しておいたわ~彼女、見た目は地味で大人しいけど、とてもしっかりしているし適任だと思うの』
あ、天海さんが投票部の副部長に!?
見た目は地味かぁ……
茂香さんも天海さんがメガネを外した顔を知らないんだな?
恐らく天海さんが素顔で生徒会長選挙に立候補すればダントツで一位になると思うんだけどなぁ……なんか勿体ないというか……
でも俺しか天海さんの素顔を知らないと言うのも特別感があって良い気分ではあるけども。
ピコンッ
また茂香さんから……
『それとね~明日のお昼休みに中庭に来てくれないかな~? 私が生徒会長候補として応援する子を颯君に紹介したいと思ってさ~』
茂香さんが応援する人?
もしかして従妹の吉川さんか小早川さんかな?
でもその二人には会っているし……他に違う候補者がいるんだろうか?
あっ、そろそろ返事をしないとマズイよな?
よし……
『分かりました。明日の昼休みに中庭に行きます』
送信!! ポチッっとな……
―――――――――――――――――――
新章開始です。
これから期末テスト、学年人気投票、夏休み、そして
秋には生徒会長選挙と盛りだくさん!!
果たして颯と付き合うことができるのは誰なのか!?
どうぞ次回もお楽しみに(^_-)-☆
現在の俺はデートでの出来事はすっかり忘れて期末テストに向け猛勉強中なのだ。
とはいっても学校が終わると徳川邸でのバイトがあるからその時間は勉強できないけど、メイド長の春日さんの計らいでバイト時間は二時間とし、その後は伊緒奈達の勉強会に混ざらせてもらう形にしてくれたのだった。
しかし、春日さんは怖い人なのか優しい人なのかよく分からない人だよなぁ……
ちなみにデート後の乃恵瑠さん達だが、まず乃恵瑠さんと陽菜さんは頻繁にラインで昼休みに生徒会室に遊びに来る様に俺を誘ってきた。
でも俺は昼休みは図書室で勉強をしたいので無理ですと断りの返事をしていた。
それに現在、絶賛ライバル中になってしまった二人の間になんて入りたくもないしな。
書記の平手さん、大変だろうなぁ……
ただ、生徒会室に顔を出すのを断ったのは良いけど、図書室に行くとそこには何故か今まで姿を見せた事が無かった静香さんやケイトさんが仲間を引き連れてお互いに睨み合いをしながら勉強をしているのだ。
二人は俺に勉強を教えたいのかなと思ったけど、それよりも端っ子で静かに勉強をしている天海さんが気の毒に見えたので俺は図書室にも行けなくなってしまった。
そして魔冬だが俺に手作り弁当を持って来る様になった。
伊緒奈達に気を遣っていのるか俺に弁当を渡すと自分の教室に戻って行くのだが、その弁当がめちゃくちゃ美味いのだ。
魔冬って料理が上手だったんだなぁ……
ただ、伊緒奈や太鳳に睨まれ、俊哉には羨ましそうな目で見られながら食べるのはとても辛いけどな……
最後に茂香さんだけど、デートを終えてからお疲れ様ラインが来ただけでその後、何も連絡が無い。
逆に俺としては怖い感じがするのだが……
恐らく伊緒奈が参戦……俺に告白(芝居)をしたという事を知った彼女達が更に動きが活発になっているのはたしかだ。
「ところでさ……華子と八雲、颯さんにくっつき過ぎじゃ無いの!?」
「そんな事は無いぞ、太鳳……」
「そうよ、そんな事は無いと思うわぁ……」
「イヤイヤイヤッ!! めちゃくちゃ両隣で颯さんを挟んでいるじゃない!! そんなに近かったら颯さんが勉強やりづらいわよ!!」
た、太鳳の言う通りだ。こんなに大きな机なのに、どうもさっきから俺だけ勉強スペースが狭いなぁって思っていたんだよ。
「でも、近い方が颯君の苦手な科目を教えられやすいし……ね、華ちゃん?」
「そうだな……」
「もう!! そろそろどちらか私と席を変わってよ!? あなた達だけずるいわ!!」
「伊緒奈お嬢様はお席を変わらなくてもよろしいのですか?」
「え? わ、私は別に颯君の間迎えで良いわよ……」
「ほう……間迎えの方が颯君のお顔が良く見えますからねぇ……」
「な、何を言っているの、春日さん!? わ、私が颯君に告白したのはあくまでもお芝居で……」
「はいはい、そういう事にしておきましょう」
「ウグッ……」
「でも我慢はお身体によろしくありませんからね?」
「・・・・・・」
さっきから春日さんと伊緒奈は何をコソコソ話しているんだ?
ってか、そんな事を気にしている場合じゃないぞ。
俺は今度の期末テストで学年五位以内に入るのが目標なんだからな!!
ピコンッ
あっ、ラインだ。誰からだろう?
「あっ、茂香さんからだ……」
「颯さん、毛利さんからラインが来たんですか? 一体、何て書いているんですか?」
「な、何で直人にいちいち言わなくちゃいけないんだよ?」
「えーっ!? そ、そんな俺達、親友じゃないですか!?」
「い、いつから俺達、親友になったんだ?」
「そうよ、直人。あんたは前田君とがお似合いよ。お互いに幼馴染を颯君に奪われた者同士だし……」
「し、失礼な事を言うんじゃねぇよ、知由!!」
俺に奪われた者同士っていう表現は勘弁してくれよ、知由さん……
ってか、茂香さんからのラインを読まなければ……ん? なになに……
えーっ!?
『颯君、お疲れ~♡ 私ね、あれからずっと考えたんだけど~生徒会長候補を応援するには『投票部副部長』の立場では無理だから~今日を持って『投票部』自体を辞めちゃったわ~』
「どうしたの颯君? とても驚いた顔をしているけど……」
「う、うん……茂香さんが『投票部』を辞めたらしいんだ……」
「 「 「 「えーっ!?」 」 」 」
「なるほどね。でも辞めないと生徒会長立候補者を『投票部部員』は応援しちゃいけない規則になっているものね……当然の選択だと思うよ」
伊緒奈の言う通りだけど、俺なんかのせいでずっと投票部として頑張ってきた部活を辞めさせてしまうなんて……凄く責任を感じてしまうよなぁ……
ピコンッ
あっ、また茂香さんからラインが……
『私が投票部を辞めるって言ったらさ~部長の後醍君が泣いて引き留めて来たけどね~(笑)それと私の後任には一年生の天海さんを推しておいたわ~彼女、見た目は地味で大人しいけど、とてもしっかりしているし適任だと思うの』
あ、天海さんが投票部の副部長に!?
見た目は地味かぁ……
茂香さんも天海さんがメガネを外した顔を知らないんだな?
恐らく天海さんが素顔で生徒会長選挙に立候補すればダントツで一位になると思うんだけどなぁ……なんか勿体ないというか……
でも俺しか天海さんの素顔を知らないと言うのも特別感があって良い気分ではあるけども。
ピコンッ
また茂香さんから……
『それとね~明日のお昼休みに中庭に来てくれないかな~? 私が生徒会長候補として応援する子を颯君に紹介したいと思ってさ~』
茂香さんが応援する人?
もしかして従妹の吉川さんか小早川さんかな?
でもその二人には会っているし……他に違う候補者がいるんだろうか?
あっ、そろそろ返事をしないとマズイよな?
よし……
『分かりました。明日の昼休みに中庭に行きます』
送信!! ポチッっとな……
―――――――――――――――――――
新章開始です。
これから期末テスト、学年人気投票、夏休み、そして
秋には生徒会長選挙と盛りだくさん!!
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